15年スポーツしていない34歳男子が練習2ヶ月でトライアスロンデビューした話(前編/きっかけ〜練習)

こんにちは。先日の九十九里トライアスロン(以下99T)でどうにか無事にトライアスリートの仲間入りをした中島です。むしろこれからはトライアスリート中島です。

さて僕とFacebookやInstagramなどでつながっている方はご存知かと思いますが、この2ヶ月ほど #トライアスリートの道 なるハッシュタグでトライアスロン練習に関する内容をウザいくらい投稿していたと思います。 今回の記事では、はじめようと思った経緯から実際にレースに出るにあたって準備した練習・モノなどを備忘録的に記していこうと思っています。僕と同じようにトライアスロンデビューを考えている方にとって役に立つ内容になればと思います。なお当初1つの記事にする予定だったんですが、気づいたらとても長い内容になってしまったので、前後編に分けて、本記事を前編:きっかけ〜練習、後編をグッズ〜本番という内容で展開していきます。

トライアスロンをはじめたきっかけ

まず最初にトライアスロンをはじめたきっかけですが、一言で言えば”勢い”ですね。

細かく言えば、
・周りでもやっている人がチラホラいて気になってたり
・実際その中の人に誘われてたり
・トライアスロン関連の仕事をする可能性から自分自身もやらねばと思っていたり
・ポッコリお腹をいい加減にどうにかしなければと思っていたり
とありますが、もう最終的にはやってみたいという気持ちの勢いに尽きます。

ちなみに僕は中高時代にゆるーく軟式野球をやっていた以降は、直近5年の自転車通勤・移動以外これといったスポーツを15年以上やっていなかった軟弱男子34歳ということも最初にお伝えしておきます。

本番6ヶ月前にエントリーしたものの…

大会によって多少の差異はあるものの、大体レースの6ヶ月前くらいからエントリー受付開始が一般的なようです。僕は今年の3月頭くらいからトライアスロンに出ようと思い立って、どのレースに出ようか色々調べてました。

・練習期間のために5−6ヶ月くらい先
・都心からすぐ行ける場所の開催
・オリンピックディスタンスがあるもの
・デビューする人が多い
・メジャーなレース

という条件で考えた際に、結果として九十九里トライアスロンにエントリーしました。ちなみに僕をトライアスロンに誘ってくれた“走る”フリーライター三河さんと僕はエントリー前後でこんなやり取りをしていました。
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このやり取りの通り、自転車創業メンバー全員巻き込もうとしたんですが、幸と宮川はヘタレて結局エントリーせず、青木のみ巻き込むことに成功しました。ただそれだけでは飽き足らず、友人2名も巻き込みますw

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こちらは友人の矢野くんとのやり取り
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こちらは友人の須賀さんとのやり取り。スタバで別件の打ち合わせをしに行ったはずが、トライアスロンの話ばっかりしてた気がしますw

とまぁエントリー時には間違いなくモチベーションはめちゃくちゃ高かったはずです。普通ならそのまま練習をコツコツ始めるはずなんですが、残念ながら僕は宿題をしてから遊ぶタイプではないんですね…。夏休みの宿題は8/31に徹夜してやるタイプなんです。トライアスロンの練習も例に漏れずで、「まぁまだ練習しなくても大丈夫だろう」という何の根拠もない自信のまま、時間だけが1ヶ月、2ヶ月と過ぎていったのでした。

2ヶ月前にようやく重い腰を上げる

「あー、練習やんなきゃ、やんなきゃ」と思いつつ気づけば春が過ぎ、もう夏間近というある日、Facebookのフィード上でとあるイベントが開催されるのを知ります。
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はじめよう、トライアスロン!@Apple Store銀座

7月20日(月・祝)午後7時〜8時、Apple Store銀座でトライアスロン入門のためのイベントを行います!
日本を代表するトライアスリートである白戸太朗氏、モータージャーナリストの河口まなぶ氏、BICYCLE NAVIディレクターの河西啓介氏の3人が、ビギナー向けにトライアスロンの楽しみ方をアドバイスします。

全く練習していない僕を完全に奮起させる内容じゃないですか!?ということで梅雨明けした連休最終日の夜にアップルストア銀座に出向くのでした。

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左から河西さん、白戸さん、河口さん
実際イベントはトライアスロンデビューを検討している人向けの内容で、その魅力から練習方法などを丁寧に解説してくれていました。特に個人的に印象に残っている「トライアスロンを始めるにあたって一番のハードルはレースにエントリー申込すること。それができたならもう大丈夫」という白戸さんの言葉と河西さんも初トライアスロンの際にレース半年前にエントリーしたにも関わらず練習は3ヶ月くらい前から始めたという話は、完全に自分の都合のいい解釈として大きな安心材料となりました。何はともあれさすがの僕もこのイベントに参加したことで、危機意識とともに奮起して、その翌日から練習を始めます。以降では自転車、ラン、スイムの各パートに分かれて僕が大会までに実際にどんな練習をやったかを書いていきます。

自転車編

まずは自転車編から。先にお伝えすると、自転車に限ってはこれといった練習はしませんでした笑 というのも今回のデビューでは完走だけ目標に掲げていたことに対して、過去に”ツールド東北”を始めライドイベントで40キロ以上こいだ経験があること、毎日往復24キロの自転車通勤を始め自転車での移動が基本だったことがあり、完走自体には特に不安がなかったからです。実際当日まで練習で40キロ漕ぐことはなかったっていう。強いて言うなら、8月にしまなみ海道を30キロ程度こいだくらいでしょうか。

ただこれだけだとあまり参考にならないと思うので、デビュー後にやっておけばよかった練習でいうと、40キロこいでも時速30キロのペースを落とさないようにすることが挙げられますね。本番編の軽いネタバレになりますが、僕はバイクパートの中盤で一旦ペースダウンしてしまって、ちょっとダレてしまった気がします。

あとバイクに関してはいいバイクを買うに越したことはないけど、最低ある程度のロードバイクであれば完走を目指すには十分かと。実際本番でもチラホラ見たクロスバイクやマウンテンバイクだとさすがに40キロ漕ぐには大変かと思いますが、デビューにあたってでいえば、TTバイクまで買う必要はないかも。かくいう僕は実はピストバイク1台しか持っていない一方で、買うなら最低エアロロードバイクという欲がでてきてしまい、財布と相談して、結局当社メンバーの宮川のロードバイクを借りました。

ラン編

続いてラン編。自転車と違ってランは日常的にやっていたわけでも全くなく、むしろ最後にちゃんと走ったのが高校の部活以来とかそういうレベル。自分がどれだけ走れるかさえもよく分からないので、自宅から最寄駅まで往復3.5キロを早朝走り始める。最初はその距離を走るのもやっとな感じだったけど、数日続けていくと普通に走れるように。

トライアスリートへの道。ラン編。

Posted by Masaru Nakajima on?Tuesday, July 21, 2015

前述のイベント翌々日から始めた早朝ラン初日の投稿。初日は本当にバテバテだった気が。

とはいえ本番の10キロなんかまだ全然未知の領域な一方で、1周2−3キロとかの公園を周回して10キロ走るっていう方法だとヘタレな僕は途中で投げ出すことが目に見えていたので、妙案を考えだす。
それは”帰宅ラン”。
周回ランと違って投げ出すと家に着かないので、強制力が発生する。そして僕のオフィスから自宅までは片道12キロあって、本番よりもちょい多めなので、これをある程度のタイムで走りきれれば大丈夫だろうという魂胆。
帰宅ランの第一回目は根本的にラン&ウォークになり結果、1時間40分っていう…。

1回目こそラン&ウォークになったものの、以降ほぼ毎週金曜に実施した帰宅ランで、最終的には12キロを6分/キロ程度で走れるようになり、まず最低ラインの準備はできたかなという状態に。 ちなみに距離にもよりますが帰宅ランは金曜日にやるのがおすすめ。
・翌日休みなので仕事に支障がない。
・意味のない花金飲み会を控えることができる。
・仕事→ラン→風呂後のビール>>>>超えられない壁>>>>>仕事後のビール
という理由です!

スイム編

最後にスイム編。もうこれは本当に苦戦した。というか本番までに仕上げられなかったというのが正直なところ。 スイム編では実際に僕がやった「自主練」「アスロニアのスクール通い」「オープンウォーター練」「トータル・イマージョン」をそれぞれパートに分かれてご説明。

当初無計画過ぎた自主練

こちらもラン同様、高校卒業以来ちゃんとやった記憶がなくて自分がどれだけできるのかもわからないので、とりあえず自主練から始める。

平日はオフィス近所の区民プールを始業前に、週末は自宅近くの市民プールに小一時間ずつというメニュー。 実際にやり始めてまず自分でも驚愕したのがクロール50メートルが限界。それ以上は息が上がってしまい途中で立ってしまう感じ。 それでも楽観主義な僕は、いずれ量質転化するだろうと思って、呑気に2−3週間くらい無計画な自主練を続ける。

今思えばフォームを全く意識していなくて、明らかに上手くなる要素がまったくない自主練だったわけなんだけど、「これはさすがにおかしい…。そしてこれはさすがにやばい…。」と危機意識が芽生え、アスロニアのトライアスロンアカデミー(以下ATA)に足を運ぶことになる。

ATA通いと後述のトータル・イマージョンに出会ってからは、そのフィードバックを改善する自主練になったので、量質転化し始めたことも補足。なお実際の自主練の量でいうと、1回につきだいたい1時間程度、7月最終週から本番まで平日は週3くらい、土日祝はいずれもという頻度。本番直前にあったシルバーウィークはほとんど予定をいれずに、5日間欠かさず自主練してた。

ATAに通い始める

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結論からいうと本当に行ってよかった。正しく言えばもっと早く行けばよかった。というのが感想。通ってなかったら、たぶん本番で完泳できていなかったと思う。8月終わりに参加した無料体験含め、本番前までの1ヶ月間で参加回数は計6回。僕のレベルがあまりにも低すぎたというのもあるけど、初回ではウォーミングアップの400mすら連続で泳げなかったのが、6回目には流石に泳げるように。

ちなみに初回参加のときは結構たくさんの衝撃を受けました。ちょうど8/23のアイアンマン北海道の翌々日だったからというのもあるんだろうけど、更衣室ではその話題ばかりが聞こえてきて、なんかとんでもないところに来てしまった感が拭えずw 実際スクールが始まるとその予感は的中どころかそれ以上。無計画な自主練しかしていなかったので、自分の平均タイムをコーチに聞かれてもちゃんと答えられない始末。とりあえず一番初心者のレーンにアサインされたものの、当時の僕からすると同じレーンで泳いでいる人たちもむちゃくちゃ速くて、かつ練習メニューもウォーミングアップで400m、トータル2500m?くらい泳ぐ内容で、全くついていけず。どれだけ周回遅れになったか分からないくらいで、たぶんメニューの半分も泳げていなかったと思う。

他のレーンをぱっと見ると、本当に魚なんじゃないかと思うほどキレイにはやく泳いでいる人ばっかりで衝撃以外の何物でもなかった感じ。久しぶりに味わったこの挫折感というかトラウマ感は、意外と最初尾を引いていて、9月頭から本入会をしたものの、最初の週の2回は実はビビってサボりました…。その週末にあるオープンウォーター練習でそのサボりのしっぺ返しを食らうとも知らずに。

3週連続オープンウォーター練習

実際の本番はプールじゃなく、九十九里近くの河口で泳ぐこともあるのに、これまたそれに向けた練習を全くしていなかったので、9月に入って3週連続でオープンウォーター練習に行く。9/6のアスロニアオープンウォーター練習 at 千葉県保田、9/12のZUSEA REVO オープンウォーターレース at 神奈川県逗子、9/22のオープンウォーター自主練という具合。

9/6オープンウォータートレーニング天気も崩れる前に透明度の高い中、99Tを始めとしたレースに向けて良い実戦的なトレーニングができました!オープンウォータートレーニングは、今年は残り1回(10月18日)となります。

Posted by Athlonia アスロニア on?Sunday, September 6, 2015

今思い出しても自分の不甲斐なさに泣けてくる初めてのオープンウォーター練習
9/6のアスロニア練は、トライアスロン経験者とデビュー組にチーム分けされて一瞬安心するも、周りのレベルの高さというより自分の低さに驚愕。練習メニューを周りは普通にこなしている(ように見える)なか、完全に僕だけ都度都度息が上がってる。極めつけは最後に行なった30分泳。30分どころか10分くらい泳いで完全にギブアップ。周回の輪から外れて、残りの時間ウェットスーツの浮力を使って、仰向けになってただ海に浮かんで休憩するという無力感。ちなみに30分泳を途中ギブアップしたのは約80人いる参加者のうち僕含めて確か3名。完全なる劣等生。かたや一緒にいった友人の矢野くんは完全なる優等生。30分で1500mに近い距離を泳いだそう。

2回目のオープンウォーター練習は、ZUSEA REVOというイベントで行なわれたオープンウォーターレース。レースは800m,1500m,3000mに分かれていて、僕は当初1500mにエントリー。するものの1回目のオープンウォーター練習で完全に自信喪失して、800mに変更するというヘタレ具合。こちらがそのときに事務局に送った変更依頼のメール。 12067339_1083701258308789_265575418_n
メール送信時すらテンパっていて、間違って800mじゃなくて850mと書く始末 ?

めっちゃタイム遅いし、そもそも本番の1.5キロじゃないんだけど、この数日でやっとスイムの感触が掴めてきて個人的にかなり楽しくて、嬉しい。できないことかできるようになるのって最高だなぁ。

Posted by Masaru Nakajima on?Saturday, September 12, 2015

結果は上記の投稿の通り、スイム経験者が見れば一目瞭然の遅さ。ただ個人的には先週のオープンウォーターで全然泳げない状態から1週間で800m完泳できたので、最低レベルには達したという評価。


3回目のオープンウォーターは、自転車創業の青木と自主練。 初回の9/6がひどすぎたということもあるけど、3回目の9/22ではこれなら本番いけるかもという状態まで仕上がった感じ。1.5キロくらい連続で泳げる状態に。まぁただそのフォームがどんな状況でも泳げるレベルまで定着していなかったので、本番では結局色々テンパったけど。ちなみに青木はこれがスイムの2回目の練習、かつオープンウォーターでウェット着るのも初めてという状態だったけれども、僕よりも全然軽やかに泳いでいたのでした。やはり身体能力の高い人は違うなぁー。

トータル・イマージョン


ちなみにATA新宿以外にめちゃくちゃお世話になったのが、トータル・イマージョン
トータル・イマージョンの存在は、ダブルサバイバー部長の渡邉さんとランチをしたときに教えてもらいました。ご本人の記事、「50mしか泳げなかった僕が1日で1500m泳げるようになった「TI(トータルイマージョン)スイム」はガチでおすすめ。」 にもあるとおり、実際そこに通うまでは50m程度しか泳げなかったらしい。

YouTubeでもたくさんのレッスン動画がアップされているので、まずはそれを全部網羅的に見た。


次にいくつか書籍も出しているので、Kindle版が出ているこちらを購入して、移動中、風呂に入りながら実践してみた。

そしてやっぱり直接習いたいということで本番2週間前の9/14、TIスイム船堀の門をたたく。動画・書籍に掲載している内容でも直接、それもマンツーマンで習うというのでは大きく違った。

特に彼らは以下の4段階で技術を身につけることを提唱していて、
1.問題点があることを知る
2.問題点を意識する
3.技術を身につける
4.体にしみ込ませる
それを実践させるうえでも、4点カメラの撮影と即確認という練習方法を取り入れている。

本当にお恥ずかしい限りなんだけども、DVDにしてもらった練習動画をYouTubeにアップしたので、興味のある人にとっての参考にしてもらえればと。

改めて見ても、この時点でまだ4段階の1-2くらいまでしかできない状態だったなあー。

前編まとめ

という感じで前編は僕の”夏休みの宿題をギリギリまでやらない体質”を完全に露呈している内容だったかと。トライアスロン経験者はもちろん、未経験者の方はこんな状態でデビューして完走できるのか?と不安げに思っているかと思います。実際にこの練習を踏まえて本番をどう迎えたのか、デビューをしてみての所感を後編ではお送りします。

後編はこちら

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WRITTEN BY中島 大

「FRAME」運営元、株式会社自転車創業の中島 大です。

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