スポーツ選手は食事から!フィギュアスケート選手の食生活

スポーツ選手は常に日頃の食生活に気を配っています。自分の食べた食事一つ一つが明日の肉体を作っているからです。

食事のバランスと栄養素の問題はどのスポーツにも重要な要素ですが、今回は特に私の大好きなフィギュアスケート選手の食生活を考えてみようと思います。

もちろん、自転車乗りの皆さんにも参考になる部分があると思います!

私は小学1年生の冬から10年以上選手生活をしていました。自分で考えた食事のプランや合宿で教わったこと、プロのスケート選手の話などから得た知識をご紹介します。

これを読んであなたも、冬のアスリートを目指してください!!

「何を食べるか」よりも「何のために食べるか」

アスリートといえど、朝・昼・晩の3食の食事を大事にしているのは普通の人と同じです。
ただ「何を食べるか」という考えを優先させがちですが、ここで「なんのために食べるのか」を考えてみましょう。

なんのためかというのは、フィギュアスケート以外に置き換えて考えることができます。趣味のスポーツでも良いです。自分に合った目的を考えていけば、自ずと目指す過程に沿って食べるべきものが決まってくるでしょう。

「これを食べれば正解」と歌っている健康本はさまざまありますが、ここで今一度自分の目的を見直してみてはいかがでしょうか。

リンクサイドで摂る捕食 糖質

そこで私は、次のシーズンまでの目標を「筋力をを維持し、持久力を伸ばす」と設定していました。

スケートリンクが閉館の期間がある分、シーズン前に練習量で差がついてしまいます。そこで平日にリンクを使えない分の時間は主に筋トレと持久力アップのための食事を考える必要があります。

ここで少し、糖質についての話をしましょう。

通常人間は糖質からグリコーゲンという物質を合成して、肝臓や筋肉に貯蔵しています。これが運動時のエネルギー源となるわけです。

運動を続けていると、グリコーゲンはすぐにエネルギーとして分解してしまうため、どんどん貯蔵量が少なくなっていきます。それによって力の発揮が持続できなくなり、疲労感が増してきます。

そこで運動後すぐに糖質を補給すれば、素早く沢山のグリコーゲンを合成できるのです。
しかし、運動後のトレーニングが終わってからたったの15~30分後という短い時間でしかありません。

もしそれ以降に糖質を摂取しても運動直後に摂取した時のようなグリコーゲンの合成量は望めず、身体が「栄養が不足している」と判断すれば、グリコーゲンの代わりに筋肉が分解されてエネルギー源といて使われ、結果的に弱い筋肉になってしまうのです。

「あんぱんの即補給」

私が実践していたのは「あんぱんの即補給」です。自分があんこ好きなこともあったのですが、私は炭水化物の王様だと思って崇めていました。

練習の合間の時間にすぐ食べられますし、なにより甘いもので気分を落ち着かせて即エネルギーを取り込めるという利点があるからです。また、ほかの菓子パンだと冷たくなった時に不味く感じてしまうものですが、寒いリンクサイドに持って行っても美味しく食べることができます。

各社のあんぱんのカロリーを比較してみると、アンパン一個あたり山崎製パン高級つぶあん379kcal、Pasco十勝つぶあんパン356kcal、神戸屋丹念熟成こしあん346kcal、といずれも300kcal代で推移していました。

適度な大きさとカロリーを兼ね備えた食品と言えると思います。

羽生選手の食べていた食事 『肉巻はるさめの絶品汁』とは

羽生選手のソチ五輪金メダルへの道を支えた料理の一例を紹介します。

それが「肉巻はるさめの絶品汁」です。材料は豚こま切れ肉、ほうれん草、にんじん、春雨など。

作り方はまず、豚肉に片栗粉をまぶし、端からくるくる巻きながら丸めてひと口大にします。
ほうれん草は3cmくらいに切り、にんじんはせん切りに、春雨は食べやすい長さにします。

次に鍋にごま油を熱し、豚肉の巻き終わりを下にして焼き固め、全体に焼き色がついたら野菜を加えてさらに炒めます。

野菜がしんなりしたら、出汁と水を加え、煮立ったら、春雨を加えて、2~3分煮ます。春雨がやわらかくなったらみそを溶き入れて出来上がりです。

豚肉でたんぱく質を摂取し、ほうれん草、にんじんで野菜を確保、超低カロリーな春雨を使うことで満腹感を出して糖質の量を他の食事と調整します。

さすが一流アスリートの食事は考え込まれていて一味も二味も違いますね!!

内側から身体を温めよう!

氷上で練習をしているのですから、スケートリンクの中は氷点下、零度の世界です。

私の通っていたスケートリンクは「日本一寒いリンク」と言われており、冬場の朝練では温度計が氷点下20度になったところを見たことがあります(せっかく早起きして練習に参加しているのに、そんな状態ではまともに練習ができるわけないですよね!)。

極寒の環境下でも十分な練習が出来るように、冷える身体を内側から温める食事が必要です。

身体を温める効果のある食材として有名なのは、生姜や唐辛子、葱、ニンニク、ニラです。これらの食材に含まれる辛み成分や臭いの成分は、身体の熱を補い内側から温めて血行を促進することによって、身体を温める効果があります。

更に、根菜類やイモ類などの冬野菜にも、身体を温める効果があります。また冷たい食べ物をできるだけ控え、鍋や汁物、あんかけのものなどの温かい食事をとることで物理的に身体を内側から温めることも必要です。

ジンジャーシロップを活用しよう!

生姜湯をはじめ、スライスしたりすりおろしたり、風味を付けたりするのに使う生姜ですが、ここでは私の好きな生姜をまるごと使った、身体の温かくなる料理を紹介します。

私のいつも手作りするジンジャーシロップは、レモンを加えた酸っぱさとピリッとくる味のレシピですが、この場で紹介させていただきます。

用意するのは、生姜約200g、白糖150g(上白糖、三温糖、甜菜糖などを使っても出来上がりの色と甘さが変わるので試してみてください)、水100cc、レモン1個です。

初めに、良く洗った生姜を薄切りにして砂糖を全量、全体に行き渡るようにしながらふりかけ、そのまま15分くらい置きます。
(皮は剥かなくて大丈夫です)

次に、時間が経つと水分が出てくるので、鍋に移して水、はちみつを入れて火にかけます。煮立ったら弱火で30分程煮詰めます。

最後に、スライスしたレモンとレモン汁を加え、粗熱が取れたら瓶に詰めて完成です!

最後に

いかがでしたか?

栄養の観点で専門的に食事を分析すれば、この冬の効率的な運動トレーニングができると思います。しかし注意してほしいのは、あまり食事をガチガチに固めすぎないこと。

好きでもない食事メニューばかりを摂っていても、結局はストレスに繋がるだけです。

週に一度は自分の好きなメニューの食事を摂るようにして、上手に心と身体の栄養バランスを摂ってくださいね。

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WRITTEN BY米谷あひる

自転車で北海道の緑地を走る大学生ライター。ママチャリに乗って周りの田畑を見下ろしながら、一人で歌うのが大好き。

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