冷や汗をかくその前に、自転車事故の賠償事例と4つの対策方法

「歩行者とぶつかりそうになった。」「自動車が急に飛び出してきて焦った。」など、自転車に乗っていて一度や二度は「ヒヤッ」とした経験はないでしょうか。

自転車の事故で一番多いパターンは対自動車の事故ですが、対歩行者の事故も気をつけなければなりません。対歩行者の事故件数は全体の2.2%(※1)と極めて少数ですが、個人ではカバーしづらい数千万円もの補償金の支払いを命じられる可能性があります。
事故はどのように起こっているかを知れば対策が立てやすいものです。この記事では、高額賠償になる可能性の高い、対歩行者の事故事例とその対策を紹介します。

(※1)一般社団法人日本損害保険協会「自転車の事故?安全な乗り方と事故への備え?」

スピードの出しすぎに要注意

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小学5年生の男子は高速で坂を下り、歩行者の女性に正面衝突。被害者の女性は意識が戻らないまま寝たきり状態となりました。損害賠償額は約9,500万円。[ 平成25年神戸地裁 ](※2)

ママチャリでも坂を下る時には時速30kmくらいの速度が出ます。それだけのスピードの物が歩行者にぶつかったらどうでしょうか、想像するだけで怖いですね。
自転車に乗っていると気持ちよくてスピードを出してしまいがちですが、人に怪我をさせてしまう可能性もある乗り物だってことを忘れないでくださいね。

(※2)読売オンライン「子供の自転車事故で、親の賠償金9500万円」

スマホは止まっていじりましょう

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16歳の女子高生が、夜間に携帯を操作しながら片手運転を行い、歩道を歩いていた女性(57歳)に衝突した事故。被害者は歩行が困難になる後遺症が残りました。損害賠償額は約5,000万円。[ 平成17年横浜地裁 ](※3)

スマホに気が向いてしまうと、視野が狭くなり歩行者や車に気づきにくくなります。
都道府県によっては5万円以下の罰金になる自転車運転中のスマホ・携帯電話の操作。電話が鳴るとついつい気になってしまいますが、ぐっとこらえて停車中に操作しましょう。

(※3)静岡県警察「事故のリスクと自転車事故で問われる責任 賠償事例」

夜はライトで自己主張

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男子中学生(15歳)が歩道上で無灯火で自転車を運転し、対向から来た62歳男性と衝突。男性は転倒、頭を強打し死亡した事例です。損害賠償額は約3,970万円。[ 平成19年大阪地裁 ]

ライトは暗い夜道を照らすだけではなく、自分の存在に気づいてもらうためにも必要なものです。道を歩いていたら、急に無灯火の自転車が走ってきてヒヤっとした覚えはないでしょうか。歩行者も、あらかじめ自転車が近づいてくるのが分かれば避けられるはず。
夜道では意外と自分の姿は見えていないものです、ライトを照らして、自分の存在を周りにアピールしましょう。

ヒヤッ、ドキッは突然に、出会いがしらに要注意

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信号待ちの歩行者(69歳女性)と歩道上を走行する自転車に乗った少年(17歳男性)が衝突した事故。被害者の女性は大けがを負い、損害賠償額は約1,800万となりました。[ 平成10年大阪地裁 ]

事故のケースで最も多いのが「出会いがしらの事故」で全体の約5割。場所は7割が見通しの悪い交差点付近で発生しています。(※4)
道が交わる場所では周りに注意しましょう。くれぐれも道行くイケメンや可愛い女の子に見とれてた、なんてことが無いようにご注意を。

(※4)一般社団法人日本損害保険協会「自転車の事故?安全な乗り方と事故への備え?」

終わりに

自転車は大変身近な乗り物である一方、事故の危険性もある乗り物だということを確認できたのではないでしょうか。
「まさか自分が怪我させることはないだろう。」という油断が一番怖いものです。自動車との事故に比べ、件数が少ない歩行者との事故ですが、一度起こってしまうと後遺症や大きな怪我を相手に負わせ、場合によっては死亡させてしまうケースもありえます。
保険に入って事故後の対策をすることも大事ですが、まず事故を起こさない事が相手にも自分にも一番良い方法のはず。自転車を楽しい乗り物にするか、怖い乗り物にするか、いつもの心がけひとつで変わってくるのです。


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WRITTEN BYスズキ ガク

1986年生まれのライター・編集ディレクター・元自転車屋の店員/ 大学を卒業後、自転車日本一周と、ユーラシア大陸輪行旅行を行う。 編集ディレクターとしての担当媒体は「未来住まい方会議 by YADOKARIhttp://mizutanibike.tumblr.com/

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