お金をかけずに楽しめるか?!都内で0円サイクリングしてみた

皆さんは休日をどのように過ごされるだろうか。2年前、ニッセンが休日の過ごし方に関する意識調査を約1,000人に行ったところ、休日の出費は1万円以下に抑えているという人が男女で約8割を超えた。さらに、「主な過ごし方は?」という質問に対しては、家で過ごすと回答した方が全体の約9割となった。

お出かけをするとお金がかかるから、家で休日を過ごす選択をする人がほとんどということだ。消費者庁や経済アナリストが聞いたら卒倒するような結果になっている。

しかし、
お出かけ=お金がかかるって、それ本当?
小中学生なんか全然金無いのにしょっちゅう外で遊んでるぞ?
お金をかけなくてもお出かけできるし、それなりに楽しめるんじゃねえの?
という疑問が私の中にドバドバ湧いてきた。

そこで今回は、都内に数多くある無料スポットでどれだけ楽しめるのか、試食が主食の私KentとFRAME編集長がどれだけ乗っても無料のスポーツバイクで巡ってみた。ルートは、FRAME運営会社自転車創業オフィス ⇒ 花園神社 ⇒ 東京都庁 ⇒ 消防博物館 ⇒ 国立国会図書館 ⇒ 千鳥ヶ淵公園となっている。

ちなみに、私はFRAME読者の皆さんが鼻で笑い過ぎて蓄膿症になるぐらいのスポーツバイク初心者である。知らないことや分からないことも沢山あるがご容赦ください。

AM 11:00 出発!@自転車創業西新宿オフィス

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期待と不安で全身に汗ばみながら、いざ出発!!借り物のヘルメットを借りた人の前で落とし、少し暑さが和らいだところでペダルに足を掛ける。

「あらん、とっても軽いワ」

とにかくペダルが軽くてスイッスイ漕げる。しかし逆にスイッスイいきすぎてバランスを崩してしまいそうになるなど、やはり慣れるのには少し時間が掛かる。

車道に出てからもまだ慣れなかったので、ゆっくりペースでニコニコいくのかと思いきや、編集長は飛ばす。無慈悲に飛ばす。私が慣れるまでいくらでも待つあみん的な考えでいてほしかったが、どうやら編集長はSHOGUNが好きみたいだ。

AM 11:15 まずはサイクリングの安全を祈願 @花園神社

そんな我々がまず向かったのは、オフィスから近い、新宿三丁目にある花園神社である。スポーツバイクは交通法で軽車両として扱われ、車道をそこそこなスピードで走るので、初心者の私にはやっぱり恐い。チキンと言われようが骨なしと言われようが、交通安全をお参りしなければ不安でしょうがなかった。

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到着。かなり立派な造りになっており、大都会新宿の中にありながらこの神社の周辺だけは静かで穏やかな空気が漂っていた。自然に囲まれた境内は、散歩するだけでも十分癒されるいわば都会のオアシス的な存在である。(一回言ってみたかった)

江戸幕府以前から続く歴史のあるこの花園神社には、なかなか珍しい芸能浅間神社なるものもあり、芸能人の奉納も多いらしい。

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それにしても随分と気温が上昇してきた。既にかなり体力を消耗し、何か一本邦画を撮り終えたような疲労感が出てきたが実際はまだ何もやっていない。

Kent 「それでは安全を祈願してお賽銭を入れますか

FRAME編集長 「今日は0円サイクリングなので無理ですねー

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エアーで賽銭箱に投げ入れるふりをして、お祈りだけするというがめつさ。手を合わせている瞬間、自分はとてつもないタブーに立ち向かっているような気がした。どうか、無事に一日過ごせますように。

おすすめ度 ★★★☆☆
公式サイト : 東京新宿鎮座 花園神社
場所:

AM 11:30 無料展望台といえばココ! @東京都庁

花園神社を離れ、一路東京都庁の展望室に向かうことに。この辺でだんだんとスポーツバイクに慣れてきて、調子に乗り出し、風という主語を俺に置き換えだした。

俺が強く吹いている。

到着。都内の無料スポットとしてはかなり有名な場所で沢山の人々が訪れるが、ここの特徴はなんといっても夜11時までやっていることである。OLを口説くためにサンシャインやヒルズになんか行かなくても、素敵な夜景がここ、新宿にある。

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もう一つ無料ポイントとして、小腹が空いた方は2Fのアンテナショップで試食をつまむこともできる。実際に我々、鮭とばの試食をいただきました。ご主人、ゴチになりました。

おすすめ度 ★★★★☆
公式サイト: 東京都庁 展望室ご案内
場所:

都庁を出て、我々は炎天下のなか四谷へ向かう。

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Kent「そういえば編集長、さっきから手を後ろでクルクルしたり仰いだりしてますけど何でですか?はしゃいでんすか?」

FRAME編集長「いやいや、これは手信号だよ!」

自転車に乗る際、安全に走行するために手信号を覚えるのは必須らしい。スポーツバイクは車道を相当なスピードで走行するので、自分がいくら注意していても周囲からの影響で事故に巻き込まれることもある。それを防ぐためには、自分がどのように動くのか、自分には何が見えているのかを後方の車に分かりやすく伝えなくてはならない。

走行中に編集長がよく使用していたのは、停まりますの手信号だ。

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この他の手信号や、手信号を送る際の注意点などについてはこちらを参考していただきたい。
安全に自転車を楽しむために知っておきたい手信号(ハンドサイン)の出し方

ルール・マナーを知り、きちんと守って安全に楽しもう!

PM 12:10 ワクワクがいっぱい!! @消防博物館

一番日差しのキツイこの時間帯に、四谷の消防博物館についた。

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美人エフェクトで写真を撮ったわけじゃないわよ。

四谷消防署と併設されているこの博物館は、B1F~10Fにわたって様々な展示物があり、特にB1Fのミュージアムフロアでは過去活躍した消防自動車を間近で見ることができる。さらに5Fの屋外展示室にはヘリコプターが展示されてあり、実際に操縦席に座ることができる。子供も大人もワクワクすることができる無料スポットなのである!!

まずは、B1Fのミュージアムフロアに向かう。エントランスの左の階段から降りてB1Fに抜けるのだが、階段のすぐそばにヘリコプターが展示されてあった。

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これがなかなかの迫力。圧倒される。

B1Fのミュージアムフロアには、実際に消火活動に使用された消防自動車が7台展示されてある。日本に初めて消防ポンプ自動車が導入されたのは大正6年(1917)。そこから平成に至るまでに様々な進化を遂げてきた消防自動車の歴史が分かりやすい解説付きで紹介されてある。

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個人的にびっくりしたのは、メルセデス・ベンツなどの高級外車メーカーが消防自動車を生産して輸出していた点。成金が買って見せびらかす用のセダンしか作ってないんじゃないかと思っていた。

そして、5Fのヘリコプター展示へと向かう!すでに、ちびっ子たちが列をなしてわいわいパイロット気分を味わっていた!その中に、歌のお兄さんをやっていてもおかしくない年齢の2人がじっと並んでいる絵はなかなかシュールであった。

しかし、並んで待つ甲斐があった!!

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実際にコックピットに座ったときの緊張感や爽快感が、いつここから飛び立ってもおかしくないんじゃないかと思わせる。消防庁のサービス精神なのか、ツマミやスイッチ、アクセルなどが実際に動かせるようになっていて臨場感は最高だった。

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ちびっ子に混じって大の大人2人がキャアキャアはしゃいでいる絵は中々シュールだっただろう。いや~本当に楽しかったっす。

これ以外にも、消防の歴史が江戸時代から学べるスペースや消防隊員が実際に使用する資器材に触れることができるスペースもある。

正直、今回の0円サイクリングで一番楽しい無料スポットだった。言い方は悪いかもしれないが、一度騙されたと思って行ってみてほしい。必ず、行ってよかったと思えるに違いない。

おすすめ度 ★★★★★
公式サイト 東京消防庁ホームページ
場所:

消防博物館の次は、世界7位の蔵書数を誇る国立国会図書館に向かうことに。かなり今回のサイクリング、アカデミックな場所を訪れている気がする。また調子に乗り出して、今度は世界情勢などについて提言をしてあげようかという気になってきた。

「だから、もっと多角的にアジェンダを考えて・・・」

と、やたら多角的という言葉を用いて結論は出さずにお茶を濁すという戦法。今度サミットに参加する機会がある方は是非使ってみてほしい。

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初体験のスポーツバイク走行も1時間以上になり、かなり疲れてきた。

Kent「もう止めちゃいません?

FRAME編集長「行くところはまだあるでしょ

Kent「そこは多角的に考えて、アジェンダとして打ち出すならもう少し生産性のあるファクトじゃないと

FRAME編集長「あっ、お茶を濁し出した

疲れたといってその場を動こうとしない私に、編集長が疲れないペダリングを教えてくれた。何でも、スぺシャライズドで教えてもらったらしい。

スペシャライズドでバイクを買ってフィッティングしてきたよ!-トライアスロン挑戦記vol.4

初心者はどうしてもペダルを踏むときに力を入れるが、それは無駄な力を使うことになり疲れてしまうので、ペダルを強く踏むのではなく引き足のときに足を高く上げることを意識すると疲れにくくなるらしい。実際に引き足を意識して高く上げてみた。

「あらん、確かに軽いワ」

編集長のレクチャーを受けてから、とっても楽にペダリングができるようになったし、スピードも簡単に出るようになった!ロードバイクだけでなく、ママチャリなどに乗っている方も、是非参考にしてほしい。

ここだけで一日潰せちゃう@国立国会図書館

軽くなった足で再び風となった我々が到着したのは永田町にある国立国会図書館。

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すぐ隣に国会議事堂が見えるこの図書館には、「納本制度」なるものがある。「納本制度」とは、出版物を国会図書館に納入することを義務付けるもので、出版社などのあらゆる発行者は、自分が発行したものを必ず納入しなければならない。

ということは?

そう、日本で出版、発売された全ての書籍や雑誌、CDがここにあるということ!!

凄くない?何でもあるのよ。11部くらいしか売れなかった私小説も、1曲しか出なかったC級アイドルのCDも、全部あるのよ。

そんなリアルガチな図書館の利用規則もまた、少し変わっている。まず、残念なことに18歳未満は利用できない。そして書架が無く貸し出しも出来ない。

館内にある情報端末で希望の本を調べて、申し出ると書庫から本が出てくるので、それを閲覧するという利用法である。館内の撮影が出来なかったので画像は無いが、とにかく広い、そして情報端末のPCの数が多い。

さらに喫茶スペースや複写できるスペースがあったりと、時間を掛けて閲覧できる環境はしっかり整えてある。調べ物をするのに最も適した環境と言える。18歳未満は利用できないから、大人になってから行ってね♥

おすすめ度 ★★★★★
公式: 国立国会図書館ホームページ
場所:

休憩スポットに最適!@千鳥ヶ淵公園

0円サイクリングの最後。疲れた体を休めるために、永田町から皇居周辺を回ってすぐの千鳥ヶ淵公園へ来た!

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天気が良かったこともあって、かなり景色が綺麗だった。ずーっと見ていられる。

Kent「綺麗ですねー

FRAME編集長「だねー

Kent「あっ、向こうの花なんて凄い綺麗ですよ

FRAME編集長「本当だー

湧き出てくる情感を一生懸命伝えようとしているのだが、体力の消耗によってお互いにボキャブラリーが極端に乏しくなってしまっていた。
この千鳥ヶ淵公園は桜の名所としても有名で、春には全国や外国から沢山の観光客が訪れる。

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木陰でゆっくり休み、英気を養う。(一度言ってみたかった)
サイクリングやランニングのゴール地点にここを選ぶと、かなり爽快感が高まると思う。

おすすめ度: ★★★★☆
公式サイト:千代田区観光協会ホームページ
場所:

結論: お金をかけなくても楽しかった!@自転車創業西新宿オフィス

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そんなこんなで、オフィスに戻っていきましたとさ。お疲れさまでござんした。走行距離にして約20kmのこのサイクリング、新しい発見が沢山あった。

無料で回れるスポットというテーマで絞らない限り、普段は注目しないような場所が沢山あったし、どのスポットでも、来てくれた人を楽しませよう、喜ばせようという工夫が施されていることに気付けた。

今回の0円サイクリングをして導いた結論は、都内はお金をかけなくても十分満喫できるということだ!

再来週まで主食が砂だというくらい貧乏な人も、そうでない人も、是非この機会に0円サイクリングをやってみてはいかがだろうか。

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WRITTEN BYKent

都内在住の好きな女子アナを見るために朝4時に起きる系大学生。真面目なこととバカバカしいことのバランスをとりながら仕事も生活もしていきたい。中学時代に千葉~銀座までママチャリで走破した経験あり。銀座での滞在時間、15分くらい。

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