自転車設計のプロは人生設計も完璧!?TREKエンジニア 鈴木未央さんの素顔に迫る

TREKでは風力実験の責任者であり、ハイエンドモデルのMADONEやアイオロスホイールを設計した鈴木未央さん。TREKに入社するまでの経緯と、13歳でアメリカに渡った時に感じた文化の違いによるショック。そこから生まれた異文化交流の好奇心とは。そして社内を一つのチームとしてどのような方法で強くするかをお聞きしました。

将来は全く別の仕事へつくと考えていた

-TREKのどのようなところに魅了されて入社されたのですか

研究に対して他の企業よりも真面目な姿勢を感じたことですね。エンジニアリングは一人でおこなうものではないので、チームとして仲間意識が強いTREKは魅力的でした。私はウィスコンシン州にある大学で力学を学んでいたんですが、仲の良い友達が「未央は自転車が好きだから、この州にあるTREKに行ってみたら」とアドバイスをしてくれて。そこで試しにTREKのオフィスを見学できるツアーに参加したところ、素敵なオフィスで社員のみなさんが若々しくキビキビ働いている姿がとっても印象に残ったんです。

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これは私の性格にぴったり合うかもしれないと思って、ツアーが終わったあとインターンの受け入れをお願いしましたね。そしたらおいでって言ってくださって。それからずっとTREKで働いています。

-大学で力学を学ばれていたということですが元々科学に興味はあったのですか

いえ、元々科学の勉強が得意だったわけではなくて、子供の時はどちらかというと文系でした。だから将来も全く別の職業につくのだとばかり思っていたんです。

今でこそ完全に理系ですが、日本にいたときは実は国語や歴史が好きだったんです!親や周囲の人からも「未央は文科系だね」って言われ続けていたし、喋るのが好きだったので将来は政治家か弁護士になると考えてた。でも中学校に上がってから理科が得意になってきて、だんだん科学というものに対して興味が湧いてきたんですね。決してガリ勉ってわけじゃなかったんですけど、勉強はしていたのでテストの成績はよかったかもしれないですね。

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自転車設計のプロは人生設計も得意なのか

-理科が得意になったということですが、その頃から現在の道を志そうと考えていたのですか

いえ、全く考えていませんでした。まさかこんな未来が待っているとは思ってもみなかったですね。13歳で渡米した時は英語が全然話せなくて、自分の意思は伝わらないし自分を取り巻く環境は日本と全然違ったのでせいぜい2・3ヶ月先のことを考えるので精一杯でした。


-では、TREKで働いている現在、今後のプランはありますか

そうですね、プランとは少し違うんですけど様々なところへ旅行しに行きたいって思えるような余裕が生まれましたね。私が後悔していることの一つが、もっとたくさんの文化に触れたかったということなので。日本からアメリカに渡ったときもカルチャーの違いにショックを受けたり、アメリカ国内で州を移動した時も同じ国でもこんなに地域文化が違うんだって驚いたりしましたけど、逆にこの国の人々や文化をもっと知りたいと思ったので。だからもっと異なる文化や様々な思想を持った人々と接して色んな出会いをしたいと思うんです。

-人生設計をお聞きしましたが、自転車設計のプロは人生設計も得意なのか気になっておりまして……突然ですが私の人生設計をお願いしたいんです

えー!そんな大事なこと私が決めちゃっていいのかな!

-恋人が結構構ってちゃんで、何時には必ず電話とかメールしてとか決めたがるんです。僕はあまり苦痛ではないんですけど、周りからは将来それでやっていけるの?とか結構言われるので不安になってしまって

私が思うに、構ってちゃんは悪いことではないんですよ。あなた本人のことが大好きだからこその表れだと思うから。もし、メールや電話、定期的に会うことが苦痛でないのであれば、全く問題ないかな。ちなみに、彼女は連絡してねとあなたにお願いをしていますが、あなたは彼女に何か約束事をしていますか。

-僕は束縛したくはないので約束事は決めていませんが、僕が彼女のことを嫌いにならない限り一緒にいてくれると言っています。

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一緒にいるねと言ってくれて、それがすごい楽しい時間なのであれば双方にとって、いい関係だと思うんです。時々、どっちかの恋人が一方的に色々なことをリクエストしている場合があるんですけど、それはバランスが悪いかなって。でも、お互いに気を遣ってあげられるスペースがあって、両方が貰った愛情に対して相応のお返しをしているのであれば、将来結婚しても大丈夫だと思いますよ。

自分をピンチに追い込むことで限界を知る

-バランスが大切というのは仕事でも同様ですね

その通りです。バランスが大切。上司や部下といった括りは関係なく、お互いに助け合った方が強い関係性を築き上げられると思うし、1つのチームとして結束感が強まると考えます。

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私がただこれをやって、あれをやってと一方的にリクエストし続けるのは最初のうちはよいかもしれませんが、向こうは面白くないので未央とはもう仕事したくないなって思っちゃいますよね。だから、あなたの苦手な部分は私がやるから、私のダメな部分はあなたが助けてほしいっていう関係性を作り上げる方が個人的には嬉しいです。

-では、そのような関係を築き上げるためにはどのようにすれば良いのでしょうか

そうですね、そのためには伝えたいところははっきりと伝えなければならないのですが、最近はしっかり意思を伝えられない人が増えてますよね。そこで私がおすすめしたいのが旅行なんです。

例えば全く見知らぬ土地の外国で一人で旅をすると言語が伝わらなかったり文化の違いで戸惑ったりしても頼れるのは自分しかいませんよね。お腹が空いたらちゃんと話さないと何も食べられないし、宿も見つからない。こういった状況の時に自分から動いて、ピンチな状況を打破することで自分に自信を持てる。自分に自信が持てると勇気が出る。すると、また壁に当たってしまった時でも頑張ろうって思えますし、どんどん本気で打ち込むことができますよね。

取材を終えて

TREKのエンジニアを務める鈴木未央さんからはチームとして問題を解決していく、力を合わせてチームを強化させたいという思いが伝わってきました。さらに自転車設計以外の人生相談もお手の物。

MADONEやアイオロスホイールの設計者の人柄を知ることで、製品開発に掛ける思いを感じ取ることができた取材となりました。

私自身としても、人生において大事なアドバイスをもらうことができたので、彼女をもっと大切にしていきたいと思います。

TREK HP

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WRITTEN BYonzk

毎日往復50kmを通学する学生サイクリスト。ホームセンターに売られていたノーブランドのクロスバイクをドロップハンドルへ改造した事からロードバイクに目覚め、現在はSCULTURA 400を所有。冬にはスキーを嗜む。

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