突然ですが、あなたはミニベロに対してどんなイメージを持っていますか?
- タイヤが小さくて走るのが大変そう
- サイズが小さく見えるから窮屈そう
- 長距離は走れない?
コンパクトな外見から、ライドシーンはあまり幅広くないと思われるかもしれませんね。しかし、長距離ライドも難なくこなすミニベロもあったりと、ロードバイクやクロスバイクと比べて知られていないことが多いような気がします。
ひとくくりにミニベロといってもタイヤが細いものや太いもの、折りたたみ式のもの、ロードバイクのようなドロップハンドル形状のものと、幅広いバリエーションはロードバイクやクロスバイク以上です。
今回は元自転車屋スタッフで現役の自転車メカニックが、ミニベロとは何か? という素朴な疑問に答えたうえで、ミニベロを選ぶ上でのメリットと注意点を解説。さらに多くのサイクリストから支持されている人気メーカーのミニベロを紹介していきます。
目次
ミニベロってどんな自転車?
ミニベロとは、20インチ以下のホイールサイズを採用した大人用の自転車です。サイズは20インチのほかに18インチ、16インチ、小さいもので12インチのミニベロがあります。
ホイールサイズが20インチ以下であれば、折りたたみ自転車もミニベロの部類に入るため、市場にはたくさんのラインナップが存在します。
ロードバイクのように軽くて速いフレームが高価だということは理解しやすいですが、実はミニべロでも100万円以上するモデルがあります。これにはさまざまな理由があり、例えば職人がハンドメイドで作っていたり、昔から同じ工法で製造している歴史あるメーカーであったりするからです。
折りたたみ自転車とは違うの?
前述の通り、折りたたみ自転車もミニベロの部類に入ります。しかしながら、折り畳めないミニベロも多いです。折りたたみの機構を導入すると重量が増えたり、剛性を確保できなくなってしまったりすることが原因として考えられます。電車やクルマへ簡単に持ち込みたいという場合には、折りたたみができるミニベロを選びましょう。
ミニベロの魅力
種類が多く、かなり奥が深そうなミニベロですが、いわゆる一般的なホイールサイズの自転車と何が違うのでしょうか。ミニベロのメリットをあげてみましょう。
たくさんのタイプがある
ミニベロの加速性は他のスポーツ自転車よりも劣ることが多いものの、なかにはロードバイクのような加速性を持ったミニベロもあります。20インチながら、ロードバイクと同じドロップハンドルとギアシステムを採用し、長距離もしっかり走れる自転車もあるのです。
さらにかごを装着し、大きな荷物を乗せても安定して走れるモデルもあり、使用目的に合わせてさまざまなタイプを選ぶことができるのです。
▼つむりさんが紹介するミニベロ×サイクルトレーラー
ママチャリよりも速い
素朴な疑問、「ママチャリよりも速いかどうか」です。実際乗り比べていちばん感じることは、ママチャリはその重さがスピードを鈍らせているということ。
さらに乗車ポジションにおいても、ミニベロの方が前傾でペダルをよく回せる体勢にできるため、結果としてミニベロの方が速く走れる場合が多いのです。
小回りがきく
ミニベロはタイヤが小さいことでハンドリングがしやすく、小回りがきく自転車です。車輪の小ささは停止状態からのこぎだしの軽さに貢献しており、信号で止まったり、走り出したりすることが多い街中では最適の自転車と言えるでしょう。
小柄な人でも安心
タイヤが小さいことで車高も低くなり、身長が低い方でも安心して乗れるサイズが多いのです。身長の低い女性など、ロードバイクやクロスバイクが大きくて乗れなくても、ミニベロだったら乗れたというケースはよく聞きます。
ハンドル周りの位置や、サドルの高さなど調整をすれば乗り手の体に合わせられるのもミニベロの強みです。
オシャレに乗れる
ミニベロは自転車の性能以外にもデザイン性を重視しているモデルが多く、クラシックなイメージを持ったミニベロなど街中をオシャレに乗れる自転車が豊富です。
場所をとらない
自転車の保管場所がないという人や、玄関先やワンルームなど、限られたスペースで室内保管をしたい人にはサイズが小さいというのは重要なポイントです。
▼けんたさんが感じたミニベロのメリットは?
ミニベロの気になる点
ここまで紹介してきたようにメリットの多いミニベロですが、特定のシーンや状況、乗る人の体格によってはやはり気になる点もあります。
長距離走行には不向き
ホイールサイズが小さいことから、ロードバイクやクロスバイクと比べてしまうと長距離を走るうえで不向きだといえます。一方で、前述のようなロングライド向けのモデルもあります。
身長が高い人には乗りづらいことも
モデルにもよりますが、身長が高い方にとっては窮屈に感じる場合もあるでしょう。購入の際にはフレームとホイールのサイズをしっかり確認することをおすすめします。
タイヤが小さくてもそのぶん軽いわけではない
ミニベロはタイヤが小さいことから車体全体としても軽いイメージを持たれるかもしれません。しかし、強度や耐久性を保つため、フレームの重量はロードバイクやクロスバイクと同じくらい(10~13kg)の車体が多いのです。
ハンドリングが不安定になりがち
ミニベロは車輪が小さいゆえに直進安定性がやや低めです。とくにヘッドアングル*の角度が立っているスポーツタイプのモデルでは、ハンドリングがクイック(不安定)になる傾向があります。
*ヘッドアングル:前輪をつなぐフォークの角度のこと。角度が立っているほどハンドルが切りやすくなり低速域でふらつく。逆に角度が寝ていると直進は安定するがハンドルが切りにくくなる。ヘッドアングルが寝ているイメージはオートバイのハーレーダビッドソンなどがつかみやすいかと思います。
ミニベロの選び方
ミニベロを選ぶときに確認しておきたいのが、車体の重量・フレームの素材・ミニベロのタイプの3点です。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
車体の重量
まずチェックしておきたいのが、重量です。軽ければ加速性が良くなり、登りもスイスイ走ることができます。また、クルマへの積み下ろしも格段に楽です。一方で、一般的に軽ければ軽いほど高価です。
具体的な重量はフレームの素材やタイプにもよりますが、軽量なモデルだと8kg程度、反対に重量のあるモデルだと10kgを超えてきます。
フレームの素材
ミニベロのフレームにもさまざまな素材が採用されています。一番多いのがクロモリとアルミです。ロードバイクさながらの軽さとスピード感を持ったカーボンモデルも一部リリースされています。
- クロモリ:自転車のフレームに最適にコントロールされたスチール(鉄)の合金です。強度と耐久性があると同時に、路面からの振動を和らげる効果もあります。
- アルミ:クロモリに比べると軽さに特徴があり、加速性に優れた素材です。
- カーボン:高級ロードバイクにも採用される素材。上2つと比べて最も軽量で剛性が高いので、走行性能を重視したい方にピッタリです。
タイプ
- アーバンタイプ:ミニベロの真骨頂ともいえるポタリングに最適なタイプです。輪行や車載にも便利な折りたたみ機構が付いているフォールディングバイクもミニベロが多いですね。
- スポーツタイプ:細いスリックタイヤと上位グレードのコンポーネントを備え、ロードバイク並みの長距離走行とスピードを誇るのが特徴です。
- オフロードタイプ:ごついブロックタイヤやフルサスペンションを搭載しているバイクもあるので、ちょっとした山道も楽しめてしまいます。
- E-バイクタイプ:ミニベロにも電動アシスト自転車が存在します。荷物をたくさん積みたい方や、坂道も楽に走りたいという方には心強いですね。ベースとなる車種はアーバンタイプが多く、折りたたむことができるモデルもあります。
ホイールサイズが大きい方が有利?
前述のママチャリと比べたように、必ずしもホイールサイズの大きい方が速く走れるというわけではありません。では、スポーツ自転車の中で比べるとどうでしょうか。
26インチ製のタイヤが太いマウンテンバイクと、ロードバイクと同じギア構成をしているミニベロを比較してみると、車体重量はミニベロが勝ります。マウンテンバイクはホイールサイズが大きく、ひとこぎで距離は出せますが、タイヤが太いことで路面抵抗が生まれ、ホイールの回転が遅くなるのです。
一方で、ロードバイクと同じ仕様のミニベロは、ホイールサイズが小さくてもタイヤが細いため、摩擦抵抗が少なく、結果的にホイールの回転力が上がるのです。
結論として、ホイールサイズが大きいだけで良く進むとは限りません。車体の重量やタイヤの種類、ギアの仕様などで走りは大きく変わってくるのです。
街乗りに最適!アーバンタイプ13選
ここからはおすすめのミニベロをタイプ別に紹介していきます。まずは街乗りにピッタリなアーバンタイプのミニベロを13台ご紹介。
ハリークイン リミット5
参考価格:176,000円(税込)
イギリス生まれの自転車ブランド、ハリークインの超軽量ミニベロ。重量は驚異の約5.98kgで、本記事で取り上げたミニベロの中でもダントツの軽さ。アルミフレームや超軽量チューブ、肉抜き加工がされた軽量チェーンなどによってこれほどの軽量化が実現されています。
さらには、簡単に折りたたむこともできます。16インチのホイールを採用しており、コンパクトで軽いので、電車やクルマにのせて出先でサイクリングというのも楽しそうです!
おすすめポイント
- 重量約5.98kgという驚異の軽さ
- コンパクトなサイズ感で、輪行にもピッタリ
LINK:ハリークイン リミット5|ジック
▼3段変速を搭載した「リミット6」も!
参考価格:187,000円(税込)
LINK:ハリークイン リミット6|ジック
ブルーノ ミキスト
参考価格:64,900円(税込)
非常にリーズナブルなブルーノのミキストです。ミキストとは跨ぎやすいようにフレームのトップチューブ(サドルの前方にくるパイプのこと)が下げられ二股になった形状のこと。スカートをはいているときに非常に便利で、人気があります。ペダルを回す部分にはチェーンガードが装着され、スカートやパンツの裾が汚れないように工夫されています。ミキストのカラーラインナップは、メタリックレッドやシルバーを含めた7色展開と豊富なのも魅力的。重量は10.3kgです。
おすすめポイント
- 価格が6万円台と非常にリーズナブル
- チェーンガイドで裾が汚れにくい
- カラーバリエーションが豊富
銀色のクランクがスタイリッシュで、引き締まった印象のシルバー エディション。こちらも7色展開です。
LINK:ミキスト ブラック エディション|ブルーノ バイク
ビアンキ レッコ
参考価格:88,000円(税込)
街乗りに最適なビアンキのミニベロ、レッコ。フロントシングルのため操作がラクで、見た目スッキリなミニベロです。カラーラインナップも、ビアンキらしいチェレステカラーを含むオシャレな3色が展開されています。
おすすめポイント
- 人気のチェレステカラーを含む3色展開
- フロント変速がないので操作が簡単で、見た目もスタイリッシュ
- オシャレで街乗りに最適
LINK:レッコ|ビアンキ
▼ビアンキのミニベロをもっと見る!
フジ ヘリオン
参考価格:88,000円(税込)
FUJIの定番ミニベロ「ヘリオン」。軽快な走行を可能にするクロモリフレームに、ストレートハンドル仕様でハンドリングが楽なので、用途を選ばず日常のパートナーとして最適な一台です。
ギアはフロントがシングル、後ろが8段の合計8段。あえてギアの数を減らすことでシンプルな使い方ができます。
おすすめポイント
- クロモリフレームを採用し、乗り心地が良い
- ハンドリングが素直
- 操作感がシンプルなフロントシングル
LINK:ヘリオン|フジ
▼フジのミニベロをもっと見る!
ルイガノ イーゼル SS
参考価格:64,900円(税込)
デザイン性の高さが好評のルイガノ。イーゼル SSは、コンパクトなホイールとシングルギアを組み合わせたシンプルでおしゃれなバイクです。重量は10.0kg(フレームサイズ460mm)と非常に軽量。豊富なカラーやフレームと同色のステム、メッキ調のロゴなど、こだわりが詰まっている一台です。最近では10万円以上するミニベロも多くなっていますが、イーゼル SSは64,900円(税込)とお手頃なのも魅力的。
おすすめポイント
- 重量が10.0kgと非常に軽量
- ルイガノらしいオシャレなデザイン
- リーズナブルな価格
ルイガノ イーゼル8.0
参考価格:97,900円(税込)
車体後部に丈夫なキャリアを載せたミニベロ。前カゴも付いているので、荷物の運びやすさは抜群に良いです。車体後部のキャリアには、最大27kgまで荷物(※)が載せられます。キャンプグッズも楽々載せられそうなミニベロですね。さらには、フェンダーがついているので路面が濡れていても服が汚れにくいです。車体の重量は16.0kg(フレームサイズ410mmの場合)とやや重め。
※子どもをのせることはできません。
おすすめポイント
- カゴとキャリア付きで、荷物をたくさんのせられる
- オプションパーツが豊富
- フェンダー付きで服が汚れにくい
LINK:イーゼル8.0|ルイガノ
▼ルイガノのミニベロをもっと見る!
ビリオン SG-2
神奈川県川崎市の自転車工房『いさみや自転車館』が手がけるオリジナルミニベロの「ビリオン」。店頭での購入以外に、オンライン注文を利用することも可能です。
こちらのSG-2は、クロモリらしい細身のホリゾンタルフレームにブルホーンバーハンドルがセットされた一台。ギドネットレバーを搭載しており、クラシカルな雰囲気を持たせつつ、特徴的な形を持つブルホーンバーのどこを握ってもブレーキングがしやすいと、実用性にも富んでいます。変速機能もダブルレバーと、最新モデルとは違った魅力を存分に味わうことができます。
おすすめポイント
- ホリゾンタルフレーム、ギドネットレバー、ダブルレバーが醸し出すクラシカルな雰囲気
- ショートブルホーンやドロップハンドルを搭載したモデルもラインナップ
LINK:SG-2|ビリオン
ダホン ヒット
参考価格:59,400円(税込)
ダホンのエントリーモデルとして新たにラインナップされたのが、この「ヒット」。コスパの高い一台として、前身モデルの「ルート」に引き続き高い人気を誇ります。
小さなボディながらハンドルの高さ調整ができ、より多くのユーザーが楽しめる仕様になっています。さらには泥除けとチェーンガードも標準装備。折り畳みができるため、クルマに載せて現地で楽しむこともできるミニベロです。
おすすめポイント
- 6万円以内と非常にリーズナブル
- 折りたたむことでクルマにも載せられる
- ダホンおなじみの折り畳み機構を搭載
LINK:ヒット|ダホン
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ブロンプトン C ライン アーバン
参考価格:236,500円(税込)
街乗りに特化したモデルであるC ライン。ロンドンの工場で職人が手掛けるハンドメイドのフレームや特徴的な折り畳み機構、泥除けなど、ブロンプトンならではの特徴を備えています。
Cラインの中でもアーバンは、2段変速を搭載するシンプルなモデル。ブロンプトンらしさを感じたい! という方にまずはおすすめの一台です。
おすすめポイント
- ブロンプトンらしさを感じられるスタンダードモデル
- 耐久性が高いスチール製のフレームを採用
LINK:C ライン|ブロンプトン
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ブロンプトン P ライン アーバン
参考価格:396,000円(税込)
重量は9.99kg〜と軽量なミニベロ。フロントフォークやリアフレーム、前後泥除けステー等にはチタンが使われ、軽量化に貢献しています。軽いのは、重量だけでなく走りも。オリジナルデザインの軽量でコンパクトなギアシステムを採用しているため、都会を軽快に走れます。
このPラインは、リアフレーム・フロントフォークにチタンを使用した軽量ライン。スチールフレームのスタンダードなCラインも発売されています。
おすすめポイント
- 一部パーツにチタンを取り入れ、軽量化を実現
- 街乗りに最適なコンパクトギア・折りたたみ機構を採用
LINK:P ライン|ブロンプトン
ブロンプトン T ライン アーバン
参考価格:775,500円(税込)
2023年7月に日本上陸が発表された、ブロンプトンの超軽量バイクであるT ライン。総重量7.95kgという、カーボンロードバイク並みの軽さが一番の特徴です。
チタンフレームということでお値段は張りますが、ブロンプトンの真髄に触れたいという方にはもってこいの一台です。
おすすめポイント
- カーボンロードに匹敵する軽さ
- ブロンプトンの技術を集結させた一台
LINK:T ライン|ブロンプトン
ラレー RSS RSW スポーツ
参考価格:88,000円(税込)
クラシカルなフォルムが美しい、ホリゾンタルトップチューブデザインのミニベロ。マッドガード、ダブルレッグスタンドを標準装備しています。ラレーのミニベロに共通なETRTO-451ホイールを履き、走行性能も文句なし。
おすすめポイント
- フレームデザインがクラシカルでおしゃれ
- 泥除け、スタンドを装備
- ラレーらしいクロモリの乗り味
LINK:RSS RSW スポーツ|ラレー
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ジオス パント 105
参考価格:201,300円(税込)
ロードバイク並みのダイナミックな走りを楽しめるミニベロ。フォークはカーボン製で、スポーティーな走りと軽量化を実現。メインコンポーネントには、ロードバイクでお馴染みのSHIMANO R7000(105)が採用されています。ロードバイクのような軽快なライドフィールを求める方におすすめの一台。
おすすめポイント
- ジオスらしいおしゃれなデザインのフレーム
- カーボンフォークを採用し、軽量化を実現
- ロードバイク向けのコンポーネント(シマノ R7000)を採用
LINK:23 パント 105|ジオス
▼ジオスのミニベロをもっと見る!
山道や砂利道でも安心!オフロードタイプのミニベロ2選
ここからは路面状況が気になる峠や、ロードバイクでは走りにくい砂利道でも安心して走ることができるオフロードタイプのミニベロをご紹介。
ライトウェイ グレイシア
参考価格:78,320円〜80,740円(税込)
英語で氷河を意味する「glacier」が由来のミニベロ。巨大な氷の塊のように安定感のある走行性能が売りです。太いタイヤとディスクブレーキで、舗装路はもちろん荒れた路面や悪天候でも安心して走れます。さらには、11-34Tという軽いギアを搭載しているので、坂道もスイスイです。
カラーラインナップはなんと8色。かっこいい系の色からかわいい系まで選べます。
おすすめポイント
- 幅1.95インチのタイヤとディスクブレーキを搭載し、安定した走行が可能
- ワイドレシオなギアで坂道でも安心
- カラーバリエーションが豊富
LINK:グレイシア|ライトウェイ
アラヤ CXM マディーフォックス CX グラベル ミニ
MTBならではの走破性を保ちつつ、ロードバイクのように気持ちよく走ることができるグラベルロード。そんなグラベルロードのミニベロ版ともいえるのがアラヤのCXMです。幅1.6インチのタイヤとディスクブレーキを装備しており、軽やかに走れるでしょう。キャリアや泥除けを取り付けることができるダボ穴やセンタースタンド台座もあるので、自分なりのカスタマイズを楽しめそうな一台です。
おすすめポイント
- グラベルロードのような走行性能
- ダボ穴やセンタースタンド台座による拡張性の高さ
LINK:CXM マディーフォックス CX グラベル ミニ|アラヤ
長距離もラクラク!スポーツタイプ6選
ここからはおすすめのミニベロをタイプ別に紹介していきます。まずはロングライドでも快適なスポーツタイプのミニベロを6台ピックアップ。それぞれ特徴が異なるので、おすすめポイントを参考にしながら選んでみてください!
▼電動ミニベロについてはこちらの記事をご覧ください!
ブルーノ ベンチュラ ブラック エディション
参考価格:142,780円(税込)
スイスと日本のコラボレーションブランドであるブルーノ。ベンチュラは、そんなブルーノの定番モデルです。
フレームには軽量なコロンバス クロモール チュービングを採用。完成車重量は10.2kgまで抑えられ、ロードバイクのような軽快な走りを実現します。サドルは、防水ナイロントップを採用したブルックスのオールウェザーサドル。クラシックな雰囲気がおしゃれを演出し、スポーティーな走りも楽しめるミニベロです。
おすすめポイント
- おしゃれながら軽快な走りを実現
- 10.2kgと軽量なので、輪行(電車に積んでの移動)にもピッタリ
LINK:ベンチュラ ブラック エディション|ブルーノ バイク
ブルーノ ミニベロ 20 ロード ドロップ
参考価格:120,780円(税込)
同じくブルーノのミニベロ。ミニベロ 20 ロード ドロップはクラシックなテイストを大事にしたフレーム。ドロップハンドルがカッコいいけどあまり自信がないというユーザーのために、ブレーキレバーを中央に配置。常にハンドルの中央部分をもって走行ができる仕様となっています。街中で見かけるロードバイクのライダーのような前傾姿勢をしなくてよいというのがメリットです。
おすすめポイント
- クラシックな見た目
- ブレーキレバーが中央に配置されており、初心者にも安心
- 前傾姿勢が控えめ
▼ブルーノのミニベロをもっと見る!
ジャイアント イディオム 1
参考価格:143,000円(税込)
世界一の自転車メーカーであるジャイアントのイディオム 1です。ロードバイク譲りの軽量アルミフレームとロードバイク用パーツを採用。重量は9.9kgに抑えられており、20インチ小径車の常識を覆すスピード感あふれる走行を実現します。ギア周りはシマノ・ソラを採用。ソラはロードバイクのギアシステムの中では初級グレードですが、合計18段の変速ギアがあり加速性は十分です。
下位グレードのイディオム 2(参考価格:税込99,000円)もあるため、予算に合わせて選ぶことができます。
おすすめポイント
- アルミフレームとロードバイク用パーツを採用しており、9.9kgと軽量
- 18段変速(前2×後9)で坂道や走り出しも安心
- 下位グレードもラインナップ
▼下位グレードのイディオム 2はこちら!
LINK:イディオム 1|ジャイアント
▼ジャイアントのミニベロをもっと見る!
タイレル CSI
参考価格:308,330円(税込・フラットバー シマノ105 R7000仕様)
アルミボディと独自開発のカーボンバックで、驚きの軽さと快適な走行性能を両立しています。ロードバイクコンポと完全互換性を持っているので、この先のカスタマイズも楽しみな一台です。他にもフラットバー仕様が選択可能です。
おすすめポイント
- 重量は8.3kg(アルテグラ・ドロップハンドル・ペダルレス)と、ロードバイクに肉薄する軽さ
- ドロップハンドル仕様もラインナップ
LINK:CSI|タイレル
▼タイレルのミニベロを詳しく知る!
ダホン スピード RB
参考価格:217,800円(税込)
ダホンのドロップハンドル型のミニベロ。STIレバー、フロントディレイラー、リアディレイラーは、ロードバイクにも使用される「シマノ ティアグラ」で統一されています。
さらに、悪天候でも安定した制動力を発揮するディスクブレーキシステムを採用。ロードバイクに近いライドフィールを楽しめるミニベロです。
おすすめポイント
- 「シマノ ティアグラ」を搭載し、快適で正確な操作が可能
- ディスクブレーキなので悪天候でも安心
LINK:スピード RB|ダホン
▼ダホンのミニベロをもっと見る!
ターン サージュ カイ
参考価格:322,300円(税込)
見るからにエアロなターンのサージュ カイ(SURGE X)。エアロダイナミクスを強化したフレームと、フロントのバトンホイールが特徴的。
ドライブトレインは、ロードバイクでも採用されているシマノ 105 2×11スピードを搭載。ロードバイクに劣らないキビキビとした走りをするミニベロです。
おすすめポイント
- エアロ性能を高めた特別なフレームを使用
- ロードバイク向けのディスクブレーキや変速機を採用
- バトンホイールで見た目もカッコいい!
LINK:サージュ カイ|ターン
坂道もラクラク!E-バイクタイプ
▼電動ミニベロについてはこちらの記事をご覧ください!
惜しまれつつも販売終了した過去モデルもご紹介
運がよければ中古市場に出回るかも!? 惜しまれつつも販売終了となった美しきミニベロたちを紹介します。
ビアンキ ミニベロ-8 ドロップバー
イタリアの老舗ブランド、ビアンキのミニベロです。泥除けが標準装備されていて、多少の雨でもしっかり走れる仕様です。
ギアは前が2段、後ろが8段の合計16段変速で、シマノ製のクラリスのギアシステムを採用しています。クラリスはシマノのロードバイクのギアシステムで一番ベーシックな扱いです。しかし、日常で使用するのであれば安心できるパフォーマンスなので、長距離を積極的に走らない限り十分だと言えます。
マジィ ミニベロ フィックスド
参考価格:税込90,200円
マジィのミニベロはピストと小径車をミックスさせた大胆な仕様です。固定ギア独特のペダルさばきになれない人は、フリーに変更することも可能です。ピストの象徴とも言えるブルホーンバーがスパイスになり、おチビながらストリートの雰囲気を醸し出します。
LINK:ミニベロ フィックスド|マジィ
▼マジィのミニベロをもっと見る!
マジィ ミニベロ プリマ ドロップ
参考価格:税込102,080円
上と同じくマジィのミニベロ。大きな違いは、ハンドルとギアです。ミニベロ プリマ ドロップは、ドロップハンドルを採用しています。これにより、より低いポジションで空気抵抗を減らせます。
また、ギアはフロント2段・リア7段のシマノ社製ギアを採用。ロードバイクに近い走り心地を楽しめるミニベロです。
LINK:ミニベロ プリマ ドロップ|マジィ
ルイガノ LGS-MV 2PRO
サスペンションとディスクブレーキ搭載の高性能ミニベロです。直進走行性の高いミニベロフレームに、シマノのクラリスをアッセンブルし、通勤・通学から本格的なサイクリングまで楽しむことができます。
サスペンションとは路面からの振動を吸収するバネのこと。フロントタイヤの上に配置されたサスペンションが路面からの衝撃を吸収。安定した走行が可能です。
ディスクブレーキはホイールの中心にあるディスク(円盤)をブレーキパッドで挟んで制動するシステムで、オートバイに多く採用されています。2022年現在でこそ自転車でもオーソドックスなタイプになりつつありますが、早くからミニベロでディスクブレーキを採用しており、しかも上ランクの油圧式で雨天でも安定した制動力を発揮します。
サスペンションとディスクブレーキを搭載したミニベロは今でもあまりなく、特殊なモデルだと言えるでしょう。
キャノンデール フーリガン 1
都市生活ならではのリクエストに答えるべくリリースされたキャノンデール、HOOLIGAN(フーリガン)。好き嫌いが出るかもしれませんが、街乗りに映えるデザインに間違いありません。
前輪を抑えるフロントフォークが片側しかない斬新なデザインはキャノンデールが独自で開発したシステムです。
ギア変速は内装ギアを採用。主にママチャリなどのシティサイクルに採用されるギアシステムですが、トラブルに強いという側面もあります。多少重量が出てしまうところがデメリットですが、そこはアルミフレームの軽さで対応しています。
>> キャノンデールからはなんと、E-バイクでミニベロが登場しています!
ブロンプトン M3L
ブロンプトンはイギリス人アンドリュー・リッチーが考案した折り畳み自転車です。製品は全て「MADE in ENGLAND」です。その証がフレームにも刻まれています。
他社が考え付かない独特な折り畳みシステムは、非常にコンパクトになりスーツケースを転がしているのと大差はありません。カラーラインナップも豊富で非常にファンが多いブランドです。
ブリヂストン・モールトン リオネル
参考価格:税込142,780円
イギリスの天才・アレックス・モールトン博士が生み出した伝説のモデル。「オースチン・ミニ」のサスペンションを開発したモールトン博士は、自転車でも数々の名作を残しています。中でも、1962年から大ヒットするも、利権の関係で生産中止になった「シリーズ1」を蘇らせたのがブリヂストン・モールトン。英国の伝統と、日本の技術力が集結した名品です。
自転車店の元店員が思う、買ったあとに気を付けてほしいこと
自転車にはメンテナンスが必要です。空気の補充からはじまり、チェーンへの注油や、ねじが緩んでいないかなどの定期的なチェックが必要です。もちろんミニベロにもあてはまります。
通勤や通学で毎日利用するのであれば、月に1回は購入したショップまたは近くのミニベロを扱っているショップでメンテナンスを頼むと良いでしょう。空気入れや注油に関しては自分でもできるメンテナンスなので挑戦してみても良いですね。
トレイン周りの調整は知識と経験が必要な場所なので無理はせず、最初はショップのメカニックスタッフに任せることをおすすめします。
購入の際はぜひ試乗をして、楽しいミニベロライフを!
以上、ミニベロの特徴やおすすめのモデルをご紹介してきました。気になったモデルは見つかりましたか?
ミニベロはホイールが小さいながら、モデルによっては非常に高い走行性能を持った自転車です。しかし長距離を走ることに関してはロードバイクやクロスバイクの方が向いているケースが多く、購入する際は改めて自分がどのような乗り方を考え、それに見合った仕様であるかを確認する必要があります。
ミニベロはイメージやカラー、ルックスで選びがちですが、ロードバイクやクロスバイクのように性能や乗り心地はさまざまです。購入の際はいちどまたいでみてサイズ感を確かめてみましょう。また、その際に試乗ができれば走行性能も確認できるのでなお良いと思います。