シマノが打ち出す高機能製品とライドの快適性 ― 新型DURA-ACEからメトレア、ウェアやシューズまで

大盛り上がりで幕を閉じたサイクルモード2016。本日はSHIMANO(シマノ)ブースの模様をお届けする。

新型DURA-ACE R9100系をお披露目


シマノブースの正面に構える車体には今年発売された新型DURA-ACE R9100系が組み込まれていた。そもそもDURA-ACE(デュラエース)とはシマノのコンポーネントの中で最上位のクラスを指し、今年発売されたR9100系では特徴としてはじめてDURA-ACEのクラスにおいてディスクブレーキ対応モデルが製品化されている。


各パーツ類も進化を遂げており例えば要であるクランク部では独自の非対称4アーム スパイダー構造を採用したことにより、より大きなパワーでペダリングを実現する。

写真1枚目(黒色のフレーム)のDURA-ACEのディスクブレーキ対応ラインナップは翌2017年春の発売を予定している。

アーバンスポーツをうたう、新コンポーネント「メトレア」とは


新型コンポーネントMETREA(メトレア)。シマノはこのメトレアで既存のロード・MTB用のコンポーネントとは一線を画す新しいコンセプト、アーバンスポーツを提唱する。

アーバンスポーツとはより都会的に乗ることを意識したラインでロードバイクとクロスバイクの中間を指しており、一見するとわかる今までの競技・レース用のイメージとは一線を画すお洒落で都会的なデザインが特徴的。


高級オーディオのフロントフェイスのようなその高級感のあるイメージは、都会的でかつ大人な印象を与える。

デュアルコントロールレバー


こちらのハンドルはまだプロトタイプだというが、特徴的なのはこのHタイプのハンドル。メトレアでは1つのレバーでブレーキとシフトを操作できるデュアルコントロールレバーを採用したことでブルホーンバーの先端に取り付けができ、スムーズな変速操作を可能にしている。

このハンドル内に全てのケーブルを通す為見た目も綺麗。メトレアを組み込んだ完成車も翌2017年春期以降発売される。いち早く手に入れたいユーザーはチェックしておきたい。

4年ぶりにモデルチェンジした、DURA-ACEホイール


より優れたコントロール性能とエアロ性能を目指しリニューアルしたDURA-ACEホイール。モデルチェンジは実に4年ぶり。リムに用いられているのは高い剛性を維持する超軽量のカーボン素材、これによりリムハイトが高くても高次元の剛性と軽量化を実現している。

また回転するベアリング部分にはデジタルコーンベアリング アジャストシステムを採用。これは5mmの6角レンチ1本で玉当たりと呼ばれるベアリング調整ができるシステムでありメンテナンスの手軽さを実現している。

WH-R9100-C60-TU
スペック:チューブラータイヤ / フルカーボンリム
価格:フロント税抜138,701円 / リア税抜162,555円


天候を問わず高いパフォーマンスを発揮できる、ディスクブレーキ対応ホイールもラインナップ。クイックリリースとは異なりフォークのホイール固定部分に真横からシャフトを差し込む形の、12mmのスルーアクスルを採用している。

WH-R9170-C60-TU
スペック:チューブラータイヤ / フルカーボンリム
参考価格:フロント税抜140,778円、リア 税抜164,993円

0.5cm刻みであなたに合うシューズを。S-PHYRE



今年9月に発売されたSPD-SLシューズS-PHYRE(エスファイア) RC9。トップのプロ選手でも快適に使用できるよう作られたシューズでBLUE WHITE YELLOWの三色を展開している。

BOA IP1クロージングシステムを採用しており、他のモデルにはないつま先近くの締め付けが細かく変えられることが特徴。また蛍光色のYELLOWは派手な色が好きな人な最近のライダーに人気だという。
参考価格:税抜45,000円


RC7は上位モデルのRC9同様にBOAダイヤルを採用。さらにソールにはカーボンコンポジットを使用しておりペダリング効率の向上と快適性を実現している。
参考価格:税抜25,000円


RT5はスタイリッシュなデザインが特徴。ツーリング時などに自転車から降りて歩けるよう高い歩行性を実現したシューズ。
参考価格:税抜17,000円


ブースの一部には定価45,000円のS-PHYER(エスファイア)RC9を履き比べできるシューズ体験コーナーもあった。シマノサイズ36.0(22.5cm)-50.0(31.8cm)のシューズがそれぞれノーマルとワイド(幅広)サイズ揃っており、39.0-43.0は0.5cm刻みで試し履きをすることができた。

足の形は千差万別なのでシューズは実際に履いてみてフィット感が合うモデルを探すことが大切。その上で、締め付け調節可能箇所を含め上位のモデルのほうがフィット感を向上させるさまざまな仕組みが施されている。

また日本人ユーザーの多くで最初に幅広のワイドサイズを試し履きするという。しかしここで気をつけておきたいポイントがある、それはBOAを回した際に締め付け部にしわが寄るかどうかだ。

もしワイドサイズでしわが寄るならそれは正しい締め付けがされていないことを意味する。そのような場合ノーマルサイズの試し履きを必ずおすすめしているという。S-PHYRE(エスファイア)の試し履きをする際はぜひ参考にしていただきたい。

キノコ型にならないヘルメット、KARMOR


シマノが取り扱うリアルアジアンフィットヘルメットKARMOR(カーマー)。約4万人に及ぶ頭の形状を徹底的にリサーチしたヘルメットは被った時にいわゆるキノコ型にならないのが特徴。

モデルはditro(ディトロ)、Ferox(フェロックス)、ASMA(アスマ)の三種類とわかりやすい展開。また価格帯も10,000円〜20,000円と手頃で選びやすいので今後ヘルメットを購入する際はぜひとも検討をしてもらいたい。

全てはより快適なライドを提供する為に


撥水コーティング、大型リフレクターに加えプラス1.8度をうたうメタリックサーマルテック加工により冬のライダーを暖かく守る。

インサレーテッド ウインドブレーク ジャケット
参考価格:税抜18,500円


サイクリスト用にこだわって開発されたバックパックU-Series。見た目だけでは普通のリュックと変わらないと思うかもしれないが、クロスハーネスを採用しパッド部はずれにくく、かつ蒸れにくく背負いやすい背面パッドになっており見た目だけではわからない快適なライドを促す機能が多く盛り込まれている。

参考価格:U-2 2L 税抜8,000円、U-6 6L 税抜9,000円、U-10 10L 税抜10,000円、U-15 15L 税抜11,000円


写真右手の白いウェアは来年春発売の商品。夏に活躍する商品になっており太陽光を反射する加工、さらに生地にキシリトール加工を加えておりよりよい涼しいライドを提供できるという。

街乗り用途でも1つ自転車専用ウェアの導入を


ウインドストッパー サーマル リフレクティブグローブ
参考価格:税抜6,500円

自転車専用ウェアは機能性が優れているだけでなく、リフレクターなど安全面にも配慮した機能が盛り込まれており快適で安全なサイクリングが実現できる。こうした機能は街乗りでスポーツバイクに乗る人にも大変役立つ。

まずはグローブのような手軽なウェアから取り入れることでその機能性を実感することができるだろう。ライダーのことを一番に考えて作られたウインドストッパー サーマル リフレクティブグローブは操作のしやすさを追求しながらも、防風性や保温性に特化しており手がかじかまない為安全なハンドル操作に寄与する。

もっと自転車の楽しさを。Cyclingood


シマノがもっと自転車の楽しさを知ってもらいたいと発行しているのがCyclingood(サイクリングッド)。Health(健康)、Life(生活)、Social(社会)の3つのテーマで紙面が構成されており、自転車の魅力やサイクリングの効果、さらに自転車にゆかりのある人物のインタビューなど魅力のある情報が多く載っている。紙面は電子版でも発行されているのでぜひ一度読んで頂きたい。

LINK:Cyclingood

手前に映る冊子は、スポーツバイク初心者が困るであろう悩みにシューズ&ペダル、ウェア、メンテナンスの3分野でイラストを用いてわかりやすく解説をしているものになる。ウェアなど必要だとはわかっているが、具体的に何を揃えたら良いのかわからないという場合に役に立つだろう。

最後に


最後に紹介するのはMTB用のDi2。刻一刻とフィールドが変わっていく環境で操作を求められるトップ選手に、重宝されているという。

コンポーネントの製品ではより進化したDURA-ACEをはじめ、機能性を追求しながらもより都会的に乗ることができるメトレアが印象的だった。シューズ・ウェア・バックパックでは異なる形の足へ対応する機能を備えたS-PHYREやグローブなど高機能をうたうライダーの悩みを解決するシマノならではの商品も多くみられた。

また、同時に今までシマノの製品と聞いて私には少しハードルが高いかなと思っていたようなスポーツバイク初心者でも使用できるアイテムや、自転車に乗ること自体の楽しさを提案するサイクリングッドなど様々なレベルのサイクリストが自転車を楽しむことができるように製品のラインナップが充実していた。ぜひ店頭で直接手に触れてそのこだわりを体感していただきたい。

LINK:シマノ公式HP

Y’s Road オンライン アウトレットコーナー

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WRITTEN BYFRAME編集部

FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://jitensha-hoken.jp/blog/

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