「いちはらアート×ミックス」にサイクリングをミックス

まずはカンタンに自己紹介 48歳オッサンです

自転車好きのみなさん、初めまして。アラフィフのオッサン、哲也です。千葉市在住、48歳。縁あって、「フレイム」で書かせていただくことになりました。

性格は「思い立ったら、すぐ行動」。よく言えば、フットワークは軽い方だと思います。そうして、2年前の1月、23年間勤めたスポーツ新聞社を早期退職しました。今はフリーで、映画ジャーナリストをやっています。

では、自転車歴もカンタンに…。千葉市内の高校までママチャリ通学。かなり飛んで、06年4月。メタボ対策でロードバイクに乗るようになりました。KHS 04モデル CX100。東京・新小岩のショップで、メーカー希望価格 94,290円のところを、56,574 円で購入。送料がもったいないので、千葉市内の自宅まで乗って帰りました。いまだに乗っています。

一時は“ツール・ド・千葉”に参加したり、花見川サイクリングロードを走ったりしましたが、その後はやや停滞。しかし、フリーになってからは極力、自転車で出かけるようにしています。経費節減、健康促進というわけです。4月5日には尾道〜今治間のしまなみ海道(約75km)を走破しました。

レンタルロードバイクでしまなみ海道を走った時の著者(広島・尾道)
レンタルロードバイクでしまなみ海道を走った時の著者(広島・尾道)

天気がよかったので自転車で行くことにした

さて、本題(ここからは「である」調)。

私が住む千葉市のお隣、市原市では「いちはらアート×ミックス」(2017年4月8日〈土〉から5月14日〈日〉までの37日間)が開催中だ。

市原は房総半島の中央部、都心から1時間の場所に位置し、全国的には、サッカーのジェフユナイテッド市原・千葉のホームタウンとして知られている。

「いちはらアート×ミックス」は2014年、アートの力で市南部地域を活性化させようとスタート。2回目となる今年は、市全体にあたる小湊鐵道の五井駅〜養老渓谷駅沿線の7つのエリアに拡大し、美術館、駅、廃校になった小学校などが会場となっている。

2017年4月16日、この「いちはらアート×ミックス」に、ドキュメンタリー映画監督の本田孝義さんが「里見100人教頭学校キョンキョン」(アーティスト、開発好明さんの企画)の教頭の一人として“教鞭”を取ると知り、出かけることにした。「撮れ!撮れ!教頭」と題し、映像作品の撮り方、編集の仕方などを教えるのだそうだ。

会場はかなり広域ということで、効率よく回るには、車での来場がオススメとのこと。

私も、そのつもりだったのだが、起き抜けに空を見ると、薄曇り。同イベントのキャッチコピーは「晴れたら、市原行こう!」だが、体を動かすには少し曇っているくらいがちょうどいい。これはサイクリング日和だ! ということで、iPhoneのグーグルマップの徒歩ルート(見知らぬ場所に自転車で行く時は必ずこれ)でチェックした。

会場のIAAES(旧里見小学校)までは片道約40km。往復で80km。アラフィフの一日の走行距離としては、ちょうどよい。

里山トロッコ列車にテンションあがる!

7:39、サイクルウエアとシューズといういでたちで出発!

五井駅付近までは交通量の多い国道14号を通るが、以降は道が空いて、快適。小湊鐵道の線路が見える辺りから、里山の風景が目の前に広がり、テンションが上がる。ただし、その分、上り坂も増え、足腰がこたえる。目的地近くになると、小湊鐵道名物、里山トロッコ列車が走っていた。道中はコンビニが結構あり、トイレやドリンク補給は困らない。約3時間のサイクリングで、コンビニ休憩3回だった。

道中見かけた、走る里山トロッコ列車

10:30 IAAES(旧里見小学校)に到着。場内の交通整理の人に、「自転車置場はどこですか?」と聞くと、特に設けていない、との返事。やはり、もっぱら自動車での来場を想定しているようだ。ただ、自転車を置く場所はいっぱいあり、フェンス近くにとめる。本田監督とは大学時代から面識があるが、久々の対面。「よく自転車で来たね」とビックリされた。

この日の授業のメインは、監督の短編ドキュメンタリー映画『山陽西小学校ロック教室』の上映。2013年秋に岡山県で開催されたアートイベント「廻遊―海から山から―」の参加アーティストだった本田監督は母校・山陽西小学校(岡山県赤磐市)で、同校卒業生・森内ベースを講師に迎えたロック教室を開講し、その模様をドキュメンタリーとして製作したものだ。まったくロックを知らない小学生たちがめきめきと腕を上げ、オリジナルのロックを演奏する、というのが見どころ。上映後には、ティーチインも行われ、裏話も聞くことができた。

授業は全5回で、今後は5月2日[火]、9日[火]いずれも15:00〜、14日[日]10:30〜の日程で開催予定。映像製作に興味ある方はぜひ。

上映後に裏話を披露する本田監督

終了後、併設のレストランで名物のカレーを食べ、午後は本田監督とともに、養老渓谷エリアにある「アートハウスあそうばらの谷」へ行くことに。自転車を置いたままにして、無料巡回バスを利用しようと思ったが、あまりに本数が少なく、まったく時間が合わない。しかし、小湊鐵道に、ちょうどいい列車があると分かり、会場から徒歩10分ほどにある飯給(いたぶ)駅へ。会場をバスや電車で移動しようという人は注意が必要。1本逃すと、次は1時間後(涙)。

無人駅に人、人、人、人

さて、飯給駅は無人駅。ところが、駐車場は車だらけ、ホームは人がいっぱい。ホーム向こうにある田んぼにも、カメラを構えた人、人、人。なんと中国人観光客までいる。ホーム近くには、桜の大木に大量の葉の花。そこに、クラシカルな「キハ200形」が入線してくる。“鉄分の多い人”(鉄道ファン)たちにとっては、絶好の撮影スポットというわけだ。ここにも駐輪場はないので、その辺の廃屋の板にくくりつけたが、よく見ると、元トイレだった。まいっかww。

青いトタン板の飯給駅

無人駅だが、観光客、カメラマンが多数

ロードバイクを廃屋に縛り付ける。ここは元トイレ。遠くで撮影する本田監督(飯給駅)

13:22、キハ200形がホームに入ってくると、観光客、乗客は一斉にカメラを向ける。「アート×ミックス」の期間中、作品を撮ろうという本田監督もカメラを構えたので、私もiPhoneで撮影した。

サイクリングも楽しいが、電車の旅もいい。レトロな電車の車窓からの風景が美しい。養老渓谷までは3駅、約13分。養老渓谷に近づくと、一面の菜の花畑が見える。列車のスピードを緩めて、車掌が「菜の花畑を楽しんでください」とアナウンス。もちろん、普段はスピードを落とすことはないが、この時期だけの粋な計らいだ。葉の花は地元のボランティアの手によるもの。この菜の花がアート以上にアートだった。

車窓の外には菜の花畑が広がる(養老渓谷駅手前)

養老渓谷には自転車の反射板を使ったアートも

13:25、養老渓谷駅着。前1両は「歌声列車」と称する貸し切り列車だった。車中、ずっと歌っていたようだが、降りても、まだ歌っている。なんとも楽しげな風景。

そんな一団を横目に会場へ。駅からは矢印が案内してくれるので、迷わない。渓谷を歩きながら、次回作について監督に話を聞く。空気の良い場所だと、開放的になるのか、話も弾む。

新作は、25歳の若さで亡くなった岡山の俳人、住宅顕信の人生を描く『ずぶぬれて犬ころ』。監督にとっては初の劇映画だ。6月には主演のオーディションを行い、秋には岡山で撮影に入るそうで、現在、クラウドファンディングで製作資金を募っている。

渓谷にかかる橋を渡ると、アートハウスあそうばらの谷。ここでは、アーティスト、鈴木ひらくさんの「道路」と第する作品群が展示されている。自転車でもおなじみの反射板を貼り合わせて、光り輝く道路を表現している(のだと思う)。そして、アート鑑賞後はJA市原女性部による農家レストランで、季節のソーダを飲んで、のんびり。

鈴木ヒラクさんの作品「道路」。自転車の反射板で表現(アートハウスあそうばらの谷)

そんな優雅な時間も、つかの間。時刻表を見て、愕然とする。飯給駅に向かう電車が1時間以上もない! 仕方なく、今度は無料巡回バスに乗り、飯給駅の一つ先の里見駅に向かう。そこで2分後に到着する下り列車に乗り、飯給駅に向かうのだ。一方、電車で帰る本田監督はそのまま里見駅で約1時間後の上り電車を待つ、という。

大事なことなので、太字、大きい字で繰り返すが、ほんとアクセスが悪い!

里見駅の切符は硬券。改札でハサミを入れてもらう

都心からは輪行も 土日祝はサイクルトレインも利用可能

千葉市在住だからできるサイクリングじゃないか、とおっしゃる方もご安心を。都心からは輪行。そして、小湊鐵道・五井駅からはサイクルトレインに乗るという手がある。ただし、利用日は土曜、日曜、祝祭日のみ。往路=五井発7:03、復路=上総中野発16:25。前日までに申し込みが必要で、繁忙期は実施していない、とのこと。

サイクリングはいいが、小湊鐵道の旅をミックスすると、より楽しめるはず。ポタリングを楽しみたいという人は養老渓谷駅で下車して、五井方面に向かいながら、各会場を見るのがベスト。というのも、下り坂が多いので、楽なのだ。復路は休憩1回、2時間8分。往路(3時間5分)より約1時間、短縮できた。

桜は散ってしまったが、一面の菜の花畑はまだ見られる(と思う)。筆者は全会場を回れるパスポート(2,000円)を購入したが、7会場中2か所しか回れなかったので、再度訪れたい。

以下はruntastic road bikeで計測したデータ。

runtastic road bikeで計測したデータ
runtastic road bikeで計測したデータ

往路
平均速度 13.5km
最高速度 48.4km/h
高度上昇 285m
高度下降 248m
カロリー 814kcal

復路
平均速度 18.7km
最大速度 49.6km/h
高度上昇 203m
高度下降 242m
カロリー 841kcal

哲也

WRITTEN BY哲也

1968年、東京都生まれ、千葉育ち。92年からスポーツ新聞社に勤務し、主に芸能、映画を担当。世界三大映画祭を取材したのが自慢。15年1月、退社し、ふらふら。17年夏、編集プロダクションを立ち上げ予定。ロードバイク歴11年。サイクリング中に見つけた千葉にある近代建築の保存運動にも関わっている。

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