最終!往復90kmの自転車通勤で私が学んだ「通勤での走り方で気をつけるべきこと」5つ

往復90kmの自転車通勤をしている、シクロクロッサーで会社員の向山です。
4回に渡り自転車通勤を始めるうえで覚えておきたい情報をお伝えしてきましたが、今回は最終回として、自転車通勤を快適に楽しむための5か条についてお話しします。
私の自転車通勤の経験に基づいてまとめてみました。

1. 極力パンクは防ぐ。もしパンクしたらすぐに直す!

朝の忙しい時のパンクはとても厄介です。もう緊急事態。
だから、極力パンクは防ぎましょう

やり方次第でパンクリスクは激減する
やり方次第でパンクリスクは激減する

ロードレーサーなどはパンクの可能性をゼロにすることに出来ませんが、限りなくゼロに近付けることは可能です。実際、私は全然パンクしません。覚えている限りでも、ここ3年はパンクをしていません。そのために心がけているポイントが3つあります。

摩耗したタイヤは使わない

これは基本中の基本ですね。摩耗してゴムの層が減っているタイヤはパンクのリスクが上がるし、安全面を考えても速やかに交換すべきです。

タイヤは常に状態の良いものを使おう

路肩のダスティーな所は走らない

路上に置いている小石や金属片などを踏むことによってパンクが発生するので、そう言ったものを踏まなければ良いのです。だから路肩のダスティーな所は走らない方が良い。

考えてみればとても簡単なことなのですが、これが出来ていない人が結構多い。路肩のダスティーな所は避け、かつ、右に出過ぎてクルマの邪魔にならない僅かなラインを走るようにしましょう。

路肩のダスティーな場所を走るとパンクリスクが高まる

ゴミを踏んだら手ではらう

パンクの原因になりそうなものを踏んだ時、すぐに取り除けばかなりパンクは減らせます

例えば、事故の後で破片が落ちていたり、割れたガラスが落ちていた時に、どうしても避けきれず踏んでしまったら、すぐにタイヤを手で拭いて、付着物を取り除きましょう。この時、手を切ってしまわないように、グローブのパットの部分を使いましょう。

ちなみに、プロはこれを走りながら行うそうですが、危険なので止まってやるようにしましょう。良い子はマネしちゃいけません。

サイクリンググローブは必需品
サイクリンググローブは必需品

ここまでやればかなりパンクは減らせると思いますが、それでもアンラッキーなことにパンクしてしまった時はどうするか。

もしもオフィスまでの距離が10分程だったら、そのまま走ってしまうと言う方法があります。自転車へのダメージが大きいのであまりおすすめ出来ませんが、遅刻するかどうかの瀬戸際なら、最終手段としてそのまま走ってしまうと言う手段もあります。

ただ、理想としてはパンクは速やかに修理して走り出すのが一番です。
こう言う状況でのパンク修理はスピードが命。私の場合、7~8分ほどで修理します。

そこまでいかなくても、最低でも10分以内で収めたいですね。パンク修理は慣れるとスムーズに作業できますが、慣れてないとタイヤを外す作業とはめる作業に手こずり、けっこう時間がかかるもの。もしもパンクした時のために、10分以内で修理できるように事前に練習しておきましょう。

2. 行きに着たウェアを帰りに着るための対策を行う

行きに着用して汗だくになったウェアは、当然ながらそのままバックに突っ込んでおくと臭くなります。理想としてはジャージ上下とアンダーウェアだけでも帰り用の替えがあると良いのですが、さすがに荷物もかさんで大変。だから自転車に掛けるなどして、少しでも風を通しておきましょう。それだけでだいぶ違います。私の場合、ありがたいことにオフィスにベランダがあり、ここを上手く活用して、手洗いしてから天日に干しています。ここまで出来なくても、風に触れるところに置いたり、消臭スプレーを活用するなど、臭い対策をしておかないと夏はけっこう辛い想いをします。

行きに着たウェアを少しでも風に当てるようにすればニオイの増殖を抑えられる
オフィス内に自転車を置け、かつウェアもベランダに干せるありがたさ
オフィス内に自転車を置け、かつウェアもベランダに干せるありがたさ

3. タクシーなど、周りのクルマの動きをしっかり見ながら走ろう

自転車で公道を走る以上は周囲に気を配ることは当然。特に慌ただしい朝はクルマもバイクも自転車も、余裕がない状況でいつもと違う動きをすることがあります。自分が正しいラインを走っていても事故に巻き込まれることがあるので、周囲のクルマの動きには細心の注意を払いましょう。

その中でも注意をしたいのがタクシーの動き。

当たり前ですが、タクシーはお客さんを乗せる時も降ろす時も、道路の左側に寄ってきて、自転車の走行ラインと重なるのです。

特に注意が必要なのがお客さんを乗せる時。朝の渋滞中はけっこう無茶な角度からお客さん目がけてタクシーが右側から突っ込んでくることがあります。大半のタクシードライバーは周囲にしっかり注意を払って運転していると思いますが、中には手を挙げているお客さん以外見えていないドライバーもいます。私も都心を走っている時に右後方から無理に突っ込んで来たタクシーに接触しそうになったことが何度もあります。こうなってくると、自分の身は自分で守るしか有りません。

簡単な方法としては、歩道で手を挙げいる人がいる時は周囲にタクシーがいないか確認することです。つまり、手を挙げたお客さんをタクシードライバーと同じタイミングで発見し、タクシーが左に寄って来る前にこちらから回避行動を取るのです。

私もこれを心がけるようになってから、タクシーに接触しそうになることが殆どなくなりました

朝の忙しい時間に歩道で手を挙げいる人がいれば、ほぼ間違いなくタクシー待ちのお客さんだし、手を挙げている人がいるということはたいていは近くにタクシーがいるのです。タクシーが左に寄って来ることさえ分かれば、減速するなり、逆に加速するなりして、早めに対応出来るのです。

手を挙げているお客さん目がけて一気に左に切れ込んでくるタクシーには注意が必要

4. 天気予報はこまめにチェック

外を走るので天気予報の確認は重要です。

雨が降るかどうかも重要ですが、気温と風向きも合わせてチェックしましょう。行きと帰りで極端に気温が変化することが事前に分かっていれば、それに対応出来るウェアを選びましょう。

風向きも、到着時間に関わることなので忘れてはいけません。朝、時間に余裕がないのに向かい風でなかなか自転車が進まない時は本当に地獄です。こういう情報を事前に仕入れると、少し早めに家を出るようにすることが出来るので、天気予報をチェックするのはとても大事です。

天気予報は降水確率以外にも、風向きや気温もチェックしよう

5. 寝不足の時は無理しない

せっかく始めた自転車通勤を長く続けるために、無理はしないようにしましょう。

体調不良や寝不足の時は無理をせず電車で通勤した方が良いでしょう。そういう時に無理をすると体調よりも精神的な部分でしんどさを感じてしまい、挫折してしまうきっかけになりかねないので。

そして、自転車通勤が出来なかったことを悔やまないこと。

あんまりストイックに考えず楽しむことが重要です。

 寝不足など体調が万全では無い時は無理をしないことが一番
寝不足など体調が万全では無い時は無理をしないことが一番

最後に、自転車通勤を始めたばかりの方へ

ここまでお話ししてきたことを活用して頂ければ……けっこう楽しい自転車通勤ライフが送れると思います。安全に、楽しんでくださいね。

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WRITTEN BY向山浩司

シクロクロッサー、自転車店店長。高校から自転車競技を始め、就職を機に一度引退。その後、ロードレースに復帰し、Jプロツアーを転戦。クリテリウムを得意とするスピードマンでならす。現在はSNEL CYCLOCROSS TEAMに所属し国内外のシクロクロスレースを主戦場にする。ロードからMTBまでこなすマルチライダーとして、自身の経験を活かして東京・あきる野市で自転車店A-Pad SPORT CYCLE STOREを運営する。A-Pad SPORT CYCLE STORE 

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