デローザ・コルナゴとならび、3大イタリアンメーカーの一角を担ってきたチネリ。現在でこそ、その知名度は少し低くなってはいるものの、老舗らしからぬ斬新さを持つ独特のこだわりは今なお愛され続けている。

実はアルミハンドルバーにストラップ、樹脂サドル、クイックリリースペダルを生み出してきたチネリだが、その歴史におさまらない魅力を2018年モデルとあわせて紹介しよう。

チネリというブランド


2018年モデル紹介を前に、チネリらしさがいかなるものか、その背景に迫ってみよう。

イタリアのプロロードレーサー、チノ・チネリが創設


チネリの創業者であるチーノ・チネリ
チネリの創業者であるチーノ・チネリは、ジロ・デ・イタリアやミラノ~サンレモなど数々のレースで輝かしい戦績を残したプロ・ロードレーサー。1948年に引退し、自転車業界のベンチマークとなるべく、自身の工房を設立したのが歴史の始まりだ。

以降、良質なバイクに始まり、アルミハンドルバー、樹脂製のサドル、ストラップやクイックリリースペダルなどを開発。現在にかけて様々なパーツやアパレルも手がけるようになり、チネリは総合自転車ブランドとして躍動している。

名機「Laser」に革命的なハンドル


自転車用チューブで有名な「コロンバス」のトップであるアントニア・コロンボは、1978 年にチーノ・チネリ本人より「チネリ」を引き継いだ。彼のアイデアはいつだって未来的かつ斬新で、現在のチネリにしっかりと息づいている。

レース・シーンにおいても供給機材が活躍を果たし、特にロードフレームで初めてTIG溶接を導入した名機「Laser」はオリンピックや世界選手権で28個以上の金メダルを獲得。

またロードレースツアーで高名を得たのは機能美に勝るハンドルで、ランス・アームストロングやマリオ・チッポリーニなどの選手に愛された。バーテープにコルクを採用するなど、ブランドが放つ新しいアイデアは世界中のファンを魅了している。


デローザはシンフォニー、チネリはロック


うまいことを言うチネリ乗りの自転車仲間がいる。いわく「デローザはシンフォニー、チネリはロック」とのこと。近い年代に立ち上げられ、同じくイタリアのメーカーとして根強い人気を誇る2社を音楽として比較した言葉だ。確かに。

既存のルールに囚われず、常にイノベーターとして常識をぶち壊してきたチネリの精神は「ロック」だ。プロダクツのデザインやカラーリングにも、それは当てはまる。

チネリ2018年モデルのラインナップ


出典:株式会社ポディウム 出典:株式会社ポディウム

ロックなスピリットを感じるチネリの2018年ラインナップを見ていこう。

STRATO FASTER FRAME SET


STRATO FASTER FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

レースでもグランフォンドでも、オールラウンドに活躍するフラッグシップモデル。大きな特徴は、世に出回るロードバイクに比べてシートチューブ角とヘッドチューブ角を1度立てることで、キレのあるハンドリングを実現しているところだ。

価格:280,000円(税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:サイケデリック・ブレイクファスト、ミッドナイトカウボーイ、ブルズ・オン・パレード
サイズ:XS(46)、S(48)、M(51)、L(54)、XL(57)

VIGORELLI ROAD FRAME SET


VIGORELLI ROAD FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

チーム・チネリクローム・ヴィゴレッリ・スチールのロード版レプリカ。2016年に登場してクリテリウム・ライダーの間で高い評価を受けたヴィゴレッリ・スチールは、専用コロンブス・スローンチューブによる優れたハンドリングを実現し、新世代のクリテリウム・ジオメタリーを採用している。

価格:98,000円(税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:エレクトリック・フィール
サイズ:XS(47)、S(50)、M(53)、L(56)、XL(59)

SUPERSTAR DISC FRAME SET


SUPERSTAR DISC FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

理想のライドを実現するためのモデル。高強度カーボン繊維を使ったモノコックフレームで、最新型フォーク「コロンブス・フーツラ・ディスクフォーク」を搭載。前後12mmのスルーアクスルを採用し、最大限のコントロール性とライド性能を実現している。

価格:210,000円(税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:ホワイトノイズ
サイズ:XS(46)、S(48)、M(51)、L(54)、XL(57)

SUPERSTAR FRAME SET


SUPERSTAR FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

モノコック・カーボンフレームで、中級〜上級サイクリストのニーズに応えたスーパースター。内蔵ケーブル・ルーティング、シマノおよびカンパニョーロの電動シフティングに対応している拡張性の高い一台だ。

価格:190,000円(税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:ブラック・タイ
サイズ:XS(46)、S(48)、M(51)、L(54)、XL(57)

SUPERSTAR 105


SUPERSTAR 105 出典:株式会社ポディウム

上記フレームにシマノ・105をドライブトレインに採用したコンプリート・バイク。28ミリ径タイヤに対応し、コロンブスの新フォーク「フーツラ」を搭載している。少々値は張るが、エントリーライダーに優しい性能を提供。

価格:328,000円(税抜)
コンポーネント:シマノ・105
カラー:ブラック・タイ
サイズ:XS(46)、S(48)、M(51)、L(54)、XL(57)

EXPERIENCE FRAME SET


EXPERIENCE FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

チューブ・メーカーのコロンブスとファミリーブランドのチネリ。そのためアルミ素材にも理解があり、フレーム作りには造詣深いものがある。EXPERIENCEを直訳すると「経験」。チネリが抱くレーシング性とデザインの知見が込められたモデルだ。

価格:98,000円(税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:ブラックサンダードーム、スーパーソニック・グレイ
サイズ:XXS(44)、XS(47)、S(50)、M(53)、L(56)、XL(59)

EXPERIENCE 105


EXPERIENCE 105 出典:株式会社ポディウム

シマノ・105を搭載したコンプリートモデル。アルミらしい瞬発力の高いスピード性能と戦闘的なデザインが特徴。28Cタイヤの装着を考えられており、エンデュランス系としても抜群の乗り味を得ることができる。

価格:190,000円(税抜)
コンポーネント:シマノ・105 5800
カラー:スーパーソニック・グレイ、ブラックサンダードーム
サイズ:XXS(44)、XS(47)、S(50)、M(53)、L(56)、XL(59)

EXPERIENCE SPECIAL FRAME SET


EXPERIENCE SPECIAL FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

上位機種と同様、コロンブス製のモノコックカーボン・フォークを採用。より軽量となっているアルミフレームだ。各チューブはトリプルバテッド製法やテーパーヘッドにすることで剛性や強度を高め、余分な部分を削ぎ落している。

価格:110,000円(税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:ブラック・サンダードーム
サイズ:S(50)、M(53)、L(56)、XL(59)

LASER MIA FRAME SET


LASER MIA FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

チネリの伝説「レーザー」をカーボンで作り直したモデル。このバイクのためにデザイナーやエンジニアでプロジェクトチームを立ち上げ、珠玉のカーボンモデルを作り出した。伝説の名に恥じないレーシング性能を備え、重量も980gと軽量に仕上がっている。

価格:520,000円(税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:アズーロレーザー
サイズ:48~62(1cm刻み)

NEMO TIG DISC FRAME SET


NEMO TIG DISC FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

カスタム・ジオメタリーで、コロンブスのスピリット・トリプルバテッドチューブを用いて製造される純イタリア産のモデルだ。フラットマウント・ディスクブレーキ、グラベルや高速ダウンヒルにも適すような大径タイヤに対応するクリアランスを確保。

価格:270,000円(税抜)
   290,000円(カラーオーダー・カスタムサイズ/税抜)
販売形態:フレームセット

NEMO TIG FRAME SET


NEMO TIG FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

チネリの伝統を受け継ぎながら、現代的なフォルムが新鮮なスチールロード。フレームは耐熱性が高いコロンブス・スピリットを使い、フォークはフルカーボンだ。古くからの愛好家と新たなライダーまでを納得させる一台。

価格:240,000円(税抜)
   260,000円(カラーオーダー・カスタムサイズ/税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:パープルヘイズ、イエロームーン、シルバーバレット、ブラックドッグ、チェリーボム
サイズ:XS(48)、S(51)、M(54)、L(56)、XL(59)、XXL(61)

SUPERCORSA FRAME SET


SUPERCORSA FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

40年以上も売れている、時を超えて魅力を放つ一台。スポイラーBB、チーノ・チネリがデザインしたファーストバック・シートステー、そしてイタリアの職人による手仕事……昔から変わらない技術で提供されているモデルだ。その一方、チューブ素材は最新のニオビウム・スチールである。

価格:290,000円(税抜)
   360,000円(カスタムサイズオーダー/税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:ビアンコ・パーラ、アズーロ・レーザー、チタニウム・グレイ、ヴェルデ・ジャガー、ブラック・タイ、ブルー・チャイナ、ジアロ・カリー、ロッソフェラーリ
サイズ:48~64(1cm刻み)

SUPERCORSA VINTAGE FRAME SET


SUPERCORSA VINTAGE FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

旧車マニア垂涎、70年代のスーパーコルサを復刻したヴィンテージ・バージョン。歴史を感じさせるヘッドバッチ、なで肩のフォーククラウン、イタリアンカットラグ、デカールなど、当時のデザインをすべて踏襲している。

価格:350,000円(税抜)
販売形態:フレームセット

SUPERCORSA ROSA


SUPERCORSA ROSA 出典:株式会社ポディウム

スーパーコルサの特別限定カラー「ローザ」。街を華やかに演出するピンクイルミネーション、または暖かい春をイメージする桜のピンクだ。日本の四季の移り変わりはもちろん、どんなシチュエーションでもマッチする一台。

価格:300,000円(税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:ROSA
サイズ:48~64(1cm刻み)

XCR FRAME SET


XCR FRAME SET 出典:株式会社ポディウム

チネリのラインナップの中で最も高級で、フレーム素材は軍艦に使用される非常に錆びにくいステンレス製。焼き入れされたオーステナイトがフレームチューブの伸縮性を生み出し、よりダイレクトで路面にくっつくような独特のハンドリングに繫がっている。

価格:470,000円(税抜)
   490,000円(ディスクブレーキ仕様/税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:レッドマタドール、マジックミラー
サイズ:XS(45)、S(48)、M(50)、L(53)、XL(56)

ZYDECO Tiagra mix


ZYDECO Tiagra mix 出典:株式会社ポディウム

新型ジデコはレーシングとグラベルを統合させた性能を持っている。BBを下げ、リア・ステーを伸ばすことで、荒れた路面での高速走行時の安定性を向上。コロンブスによるカーボン&アルミフォークで、700×42Cタイヤまでのクリアランスがある。

価格:190,000円(税抜)
コンポーネント:シマノ・ティアグラ
カラー:シーズ・ア・レインボー
サイズ:S(51)、M(53,5)、L(56)、XL(59)

VERY BEST OF LTD


VERY BEST OF LTD 出典:株式会社ポディウム

2016年のフラッグシップ・モデル「べリー・ベスト・オブ」に復活の要望が多く、その声に応えて復刻版フレームセットが100本限定でリリース。BB規格はPF86.5で振動吸収性に長け、中級~上級ライダーにとって扱いやすさが売りだ。

価格:440,000円(税抜)
販売形態:フレームセット
カラー:レーザーブルー
サイズ:XS、S、M、L

GAZZETTA DELLA STRADA


GAZZETTA DELLA STRADA 出典:株式会社ポディウム

チネリがおくるスチール製ツーリングバイクの完成車。前後にキャリアを備えて、バッグ搭載も抜かりない。コンポーネントはシマノ・クラリス。マッドガードやキャリアを外せば、お洒落なイタリアン車としてシティユースにも使える。

価格:148,000円(税抜)
コンポーネント:シマノ・クラリス
カラー:コズミックブルース
サイズ:XS(50)、S(53)、M(55)、L(57)、XL(59)

HOBOOTLEG


HOBOOTLEG 出典:株式会社ポディウム

ツール・ド・アフリカより得た貴重な体験から生み出されたホブートレッグ。このバイクでパオラ・ジャノッティが世界一周を最速で成し遂げ、ギネスに登録された。過酷なウルトラ・サイクリングからグラベル、普段の街乗りにも適している。

価格:180,000円(税抜)
コンポーネント:シマノ・ソラ&デオーレ
カラー:レイルウェイ
サイズ:XS、S、M、L、XL

チネリとは、成長するアーティスティックブランド


高級なイタリアンバイクの印象が強いチネリだが、ラインナップをみると比較的廉価なモデルも取り揃えており、高価過ぎて「手が出ない」という感じではない。

古豪なブランドでありながら、常に前進し続けているのも魅力のひとつ。未来的で斬新。それがコンセプトとしてバイク作りの基礎となっている。

上記紹介した「SUPERCORSA VINTAGE」も当初、後ろ向きであることから「VINTAGE」という称名をつけるのに消極的だったという。そうしたエピソードからも、チネリの持ち味である革新性を伺い知ることができるだろう。
成長するアーティスティックな自転車ブランド、それがチネリだ。

TOP画像出典:Team Cinelli Chrome Faceboook

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