付いてすぐの油汚れなら、きれいに落とせます


春から夏に向かう季節。目に鮮やかな新緑を求めて、輪行や車載で出かけることも多いと思います。運んできた自転車を組み立てて、さあスタートというときにふと見たら、ジャージにチェーンの跡がくっきり付いていたなんていう経験はありませんか?お気に入りのジャージに付いたりするとがっかりですね。

付いてしまったチェーンの油汚れを普通の洗剤で洗濯しても、ほとんど落ちなかったという方も多いと思います。でも諦めてはいけません。落とす方法があります。

普通の洗剤で油汚れが落ちないのは、油を溶かすことができないからです。そのため、今回はチェーンの油を溶かして落とす方法を3つ試してみます。また、付いたばかりの油汚れと、付いてから時間がたってしまった油汚れの両方に挑戦してみます。

3つの洗剤パターンを試してみた


今回は、手に入りやすい材料で油汚れを落とす方法を考えてみました。

クレンジングオイル+中性洗剤


安いクレンジングオイルで充分ですし、食器用洗剤は家にあるものでOK
▲安いクレンジングオイルで充分ですし、食器用洗剤は家にあるものでOK

化粧落とし用のクレンジングオイルと食器洗い用の中性洗剤を1対1の割合で混ぜます。クレンジングオイルで油を溶かして、中性洗剤で洗い流すというねらいです。クレンジングオイルは、100円ショップで買えるもので充分です。

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ディグリーザー+中性洗剤


ディグリーザーをジャージに使って大丈夫なのか?
▲ディグリーザーをジャージに使って大丈夫なのか?

油を溶かすならディグリーザー(パーツクリーナー)でしょ、ということで中性洗剤と混ぜて試してみます。そもそも金属の汚れ落とし用のディグリーザーを使って、衣類の色落ちがしないか要チェックですね。

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油汚れ用液体洗剤


油の付いた作業着を洗濯するプロ仕様の洗剤を用意しました。「作業着専用」とうたっていますが、ジャージもきれいにしてくれると思います。

プロ仕様&機械油汚れに強いとの文言が。頼りになりそうなルックスですね
▲プロ仕様&機械油汚れに強いとの文言が。頼りになりそうなルックスですね

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クレンジングオイル+中性洗剤で落ちるのか?


付いてすぐの油汚れを落としてみる


手順は簡単です。

  1. クレンジングオイル、中性洗剤、歯ブラシ、あて布を用意する。
  2. クレンジングオイルと中性洗剤をを1対1の割合で混ぜる。
  3. 汚れを吸収させるため、あて布をジャージの下に敷く。
  4. 歯ブラシの毛で油汚れを軽く叩く。
  5. 歯ブラシの背で油汚れをなでる。

今回はジャージではなく、バンダナで試してみました。

歯ブラシで汚れを軽く叩く
▲歯ブラシで汚れを軽く叩く

ぽんぽんと叩いていると、最初は白かった混合液がだんだん灰色になってきます。油汚れが溶けているしるしです。そのまま続けましょう。ブラシでごしごしこするのは、せっかく落とした汚れが再付着してしまうので禁物です。油が溶けて、浮かんでくるようにします。歯ブラシの背中(毛の生えていない側)で汚れをなでるようにするのもいいですね。

歯ブラシの背で汚れをなでる
▲歯ブラシの背で汚れをなでる

ぽんぽん、なでなでと、5分も続けると、油汚れが溶けて、下に敷いたあて布に吸収されます。

溶けた油汚れが下に敷いた布に吸収される
▲溶けた油汚れが下に敷いた布に吸収される

こうなったらしめたものです。ぬるま湯でジャージをすすぎましょう。

歯ブラシで叩いた下半分が落ちている
▲歯ブラシで叩いた下半分が落ちている

比較のために油汚れの下半分だけを落としてみましたが、きれいに落ちていますね。色落ちもないようです。めでたし、めでたし。

では、次に付いてから時間のたった汚れを落としてみます。

2~3ヶ月たった油汚れを落としてみる


ジーンズで自転車に乗って、気持ちよく走ったのはいいけれど、裾にたっぷりチェーンの油汚れが付いてしまった。でも、落ちそうもないし、ま、いいや、普通に洗濯。というのは、ありがちなお話です。付いてすぐの油汚れはまだ繊維の中にしみ込んでいないので、取れやすいのですが、2~3ヶ月たってしまい、何度か洗濯したジャージはどうでしょう。クレンジングオイルと中性洗剤の混合液で落としてみます。

あー、やっちゃった!
▲あー、やっちゃった!

やり方は、先ほどと同じです。混合液を汚れに塗って、歯ブラシでぽんぽん、なでなでします。まずは、10分間やってみました。

10分叩くと、かなり取れます
▲10分叩くと、かなり取れます

まだ残ってはいますが、かなり汚れが目立たたなくなりました。さらに5分間ぽんぽん、なでなでしてみました。

さらに5分叩きました
▲さらに5分叩きました

いかがでしょう。1回目より汚れが落ちていますが、あまり多くはないですね。クレンジングオイルと中性洗剤の混合液を使うと、時間のたった油汚れでも10分ほど歯ブラシで叩くと、かなりの汚れが落とせるということがわかりました。

ディグリーザーと中性洗剤では、どうか?


付いてすぐの油汚れを落としてみる


ディグリーザーは金属の油汚れにはとても効果がありますが、注意書きには「プラスチックやゴムを痛めることがあるのでご注意ください」と書いてありますね。プラスチックやゴムを痛めるんだったら、ジャージの色が落ちたり、穴が空いたりしないのか少し心配。さっそく実験してみましょう。

手順は、クレンジングオイル+中性洗剤と変わりません。クレンジングオイルのかわりにディグリーザーと中性洗剤を1対1の割合で混ぜた混合液を用意したら、歯ブラシで軽く叩いていきます。

使用前
▲使用前

汚れの右半分を歯ブラシで10分ほど叩いてみました。

使用後
▲使用後

ディグリーザーでもきれいに油汚れが落ちていますね。心配していた色落ちやダメージもないようです。よかった、よかった。

2~3ヶ月たった油汚れを落としてみる


ディグリーザーでも時間のたった油汚れを落としてみましょう。今度のジャージは、汚れが付いてから6ヶ月ほどたっています。

半年間、放置した汚れ。使用前
▲半年間、放置した汚れ。使用前

使用後
▲使用後
同じように歯ブラシで10分ほど軽く叩きました。

汚れはかなり落ちていますし、色落ちやダメージもないようです。しかし、ディグリーザーはもともと金属に付いた油を落とすための製品。今回は大丈夫でしたが、生地によっては色落ちやダメージを起こす可能性がないとは言えません。あらかじめ目立たない部分で試してから使ってください。

油汚れ用洗剤の実力は?


では最後に油汚れ用洗剤を試してみましょう。

付いたばかりの油汚れと6ヶ月ぐらいたった油汚れをいっぺんに洗濯してみます。こちらは専用洗剤ということで、これまでのぽんぽん&なでなでではなく、直接塗布して30分間放置ののち、洗濯機で洗うという方法にしました。

左のチノパンは汚れてから6ヶ月、右のバンダナは汚れが付いたばかり
▲左のチノパンは汚れてから6ヶ月、右のバンダナは汚れが付いたばかり

まず、油汚れに原液を塗って、30分ほど置いておきます
まず、油汚れに原液を塗って、30分ほど置いておきます
▲まず、油汚れに原液を塗って、30分ほど置いておきます

しばらく置いたら、油汚れ用洗剤を入れて洗濯します
▲しばらく置いたら、油汚れ用洗剤を入れて洗濯します

さて、洗濯した結果はどうでしょう?

左が半年たった油汚れ、右は付いたばかり
▲左が半年たった油汚れ、右は付いたばかり

半年たった油汚れはまだ残っていますし、付いたばかりの油汚れも少し残っています。塗布と洗濯機だけでは油汚れをあて布に転移させるという過程がないからでしょうか。やはりチェーンの油汚れは頑固なんですね。

結論!油汚れはこすらずに早めに落とす


出先でジャージに油汚れが付いてしまったら、つい焦ってこすってしまいがちですが、そのままにしておきます。これは汚れを生地の表面にとどめておくためです。

家に着いたら洗濯機に放り込む前に油汚れを落としましょう。いったん洗濯してしまうと、油汚れが繊維の内部にしみ込んでしまうので、落としにくくなります。

洗剤は、クレンジングオイル+中性洗剤がおすすめ


クレンジングオイルと中性洗剤、ディグリーザーと中性洗剤、油汚れ用洗剤の3パターンを試してみましたが、身近にあり、安価で、しかも効果があるのはクレンジングオイルと中性洗剤の混合液でした。クレンジングオイルは、ディグリーザーよりも生地に優しいですが、油汚れをちゃんと溶かしてくれます。

あ、やっちゃったと思ったら、クレンジングオイルと中性洗剤を混ぜて、歯ブラシで軽く叩きましょう。油汚れが溶け出したら、もう安心です。あて布で汚れを吸い取ったら、あとはいつもどおり洗濯してください。

チェーン跡が付いてしまっても、もう安心。お気に入りのジャージの油汚れを落として、気持ちよく走りましょう。

監修:サイクルアシスト オオバ 大場忠徳