5月4日にイスラエルでジロ・デ・イタリアが開幕した。まだ始まってから3日しかたっていないが、この3ステージから見えてきたものはなにか?

第1ステージデュムランがトップタイムを叩き出す


トム・デュムラン2018年ジロ・デ・イタリア ▲第1ステージの個人タイムトライアルでトップタイムを叩き出したトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ) (C)RCS SPORT

今年のジロはエルサレムがスタート地として選ばれた。エルサレム市街に設けられた9.7kmのタイムトライアルコースは、コーナーが多く非常にテクニカルなもの。選手たちは午前中の試走でその感触をつかもうとしたが、まずここでアクシデントが発生する。なんと優勝候補の最右翼であるクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)が落車してしまったのだ。右半身に擦過傷と打撲を負ってしまった。そのほか、カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、バーレーン・メリダ)は頸椎を骨折してしまい、レースが始まる前にDNSを決めている。

▲試走で落車したクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)は苦しい滑り出し。膝の怪我が痛々しい (C) RCS SPORT

このテクニカルなコースでトップタイムを叩き出したのは、前年の覇者トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)だった。9.7kmを12分2秒で走りきり(平均時速48.366km/h)、他の優勝候補たちに大きな差をつけたのだった。前年の覇者が翌年の最初のステージでマリアローザを獲得するのは、2005年のパオロ・サヴォルデッリ(イタリア)以来だ。

一方、フルームはスタートを切ったものの、明らかにその走りは精彩を欠き、デュムランから遅れること38秒の21位でフィニッシュ。タイムトライアルを得意とするフルームとしては、明らかに不満な結果である。初日からいきなり明暗を分ける結果となってしまった。

その他の優勝候補たちも、やはり明暗が分かれている。サイモン・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)が20秒遅れの7位、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、バーレーン・メリダ)が27秒遅れの10位、ティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)が33秒遅れの16位と遅れを最小限にとどめたものの、エステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)は46秒遅れの40位、ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ)は49秒遅れの43位、ファビオ・アル(イタリア、UAEチームエミレーツ)は50秒遅れの47位、ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)は56秒遅れの61位といきなり大きなハンディを背負うこととなってしまった。
▲ディフェンディングチャンピオンのトム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)が初日にマリアローザを着た (C) RCS SPORT

第2ステージ ヴィヴィアーニが最初のスプリントステージを制する


▲エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)が第2ステージのスプリントを制する (C) RCS SPORT

テルアビブで行われた第1ステージは、今大会最初のスプリントステージである。サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)、ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、バーレーン・メリダ)、サーシャ・モードロ(イタリア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、ジャンピエール・ドリュケール(ルクセンブルク、BMCレーシング)といったスプリンターたちが主役だ。

中でも頭ひとつ飛び抜けた存在がエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)である。ヴィヴィアーニ本人のパフォーマンスもさることながら、クイックステップフロアーズは今回のジロを総合ではなくヴィヴィアーニのステージ優勝に焦点を絞ったメンバー選出をしており、その力は計り知れないものがあるといえるだろう。

予想通り、レースはゴールスプリントにもつれ込んだ。ヤクブ・マレツコ(イタリア、ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)が絶妙なタイミングで仕掛けたものの、ヴィヴィアーニがこれを難なくかわして優勝。格の違いを見せつけたのであった。この後のスプリントステージでヴィヴィアーニが何勝するのかが見物だ。

マリアローザはデュムランから、中間スプリントポイントでボーナスタイムを稼いだローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)へと移っている。栄誉アルマリアローザを着るためのデニスのこの動きは、デュムランにとっても幸いであったということができよう。なんとなれば、マリアローザを守るためにアシストを消耗させる必要がなくなり、勝負どころまで温存することができるからだ。

第3ステージ ヴィヴィアーニの2連勝でイスラエルステージを終える


第3ステージも制したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)。ステージ勝利数をいくつまで伸ばせるか?  (C) RCS SPORT

ヴィヴィアーニの強さは、やはり本物であった。イスラエル南部のベエルシェバからエイラートまでの229kmで行われた第3ステージは、第2ステージに続いてのスプリントステージである。ここでもヴィヴィアーニが圧倒的なスプリント力を見せつけ、第2ステージに続いてステージ2連勝を挙げた。

この3ステージを終えた時点で言えることは、デュムランの好調さが本物であったということだ。獲るべきステージをしっかりと獲り、休むべきステージはしっかりと休む。レースは今のところ、デュムランにとって理想的な形で進んでいるというわけである。

一方のフルームも第2、第3ステージを遅れることなく走りきっているので、第1ステージの試走での落車によるダメージは、それほど大きくなかったと言うことができるだろう。まだまだジロは長い。怪我の具合が癒えてきたら、本来の調子を取り戻すことは間違いない。

いよいよジロは、イタリアへと渡る。

第3ステージを終えた時点でマリアローザを着るのは、ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)だ (C) RCS SPORT

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