アーレンキー(六角レンチ)はどう選ぶ?「工具は精度が命!」おすすめ10選

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愛車を少しいじってみたい。例えばサドル高を調整する、ハンドルの角度や高さを変えるといった、ロードバイクのあらゆるメンテナンスに必要不可欠なツールが「六角レンチ」だ。自転車界隈では「アーレンキー」の名称がなじみ深いが、探してみると意外と多種多様。初心者にまずそろえてほしい基本セットを紹介しよう。

アーレンキーとは?自転車メンテの必須ツール

アーレンキーとは?自転車メンテの必須ツール

アーレンキーとは、六角棒スパナや六角レンチ、ヘキサゴンレンチ、ヘックスなどと呼ばれる工具のことだ。正六角穴付きボルト(キャップスクリュー)や六角穴付き止めネジを固定、または緩めるために使用する。

正六角穴付きボルトは多くの工業製品に使用されているが、特に自転車は大概のパーツが大小の正六角穴付きボルトで構成されており、アーレンキーは整備・修理に欠かせないものとなっている。

アーレンキー位置
▲自転車のあらゆるところに存在する六角穴ボルト・ネジ

ちなみにアーレンキーと呼ぶのは自転車業界が主で、その由来はアメリカの工具メーカー「Allen Manufacturing Company」が1910年に発明したことからだとされている。一般的にはあまり使われない呼称だ。

その発祥は、従来主流だった四角ボルトが衣服などにひっかかることが多く、作業者の安全を考えられた正六角穴付きボルトの専用工具として開発されたのがきっかけだ。外形が円形のボルトを作れることに特徴がある。また、差し込んだときにボルトとの接触面積が大きく、正確に対応したサイズしか使用できないため、プラスやマイナスドライバーとは違ってボルトがナメにくい

ロードバイクでよく使うのは4/5/6mm

ロードバイクでよく使うアーレンキーのサイズは、車種によって多少の違いがあるが、おおむね以下のイメージだ。

  • 4mm:シートポスト、ステム、ボトルゲージの台座など
  • 5mm:ブレーキ、ペダル、ヘッド、ディレイラーの固定など
  • 6mm以上:クランク

とりあえず4/5/6mmのサイズのアーレンキーを持っていれば、初心者でも大抵のメンテナンスに対応できるだろう。

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おすすめはボールポイントつきタイプ

ボールポイント 六角レンチ アーレンキー ロードバイク
▲画像左のような、先端の丸っこい部分が「ボールポイント」

L字型のアーレンキーには短辺と長辺があるが、長辺の先端が「ボールポイント」と呼ばれる丸い形状のレンチとなっていることが多い。これはボルトに対してアーレンキーをまっすぐ直角な角度で差し込めないとき、斜めに差し込んでも締め/緩みを可能とする構造である。角度は約30度まで可能だ。ただし、接触面が少なくなるため、強いトルクをかけると先端を壊してしまうことがあるので注意しよう。

六角レンチの使い方

長辺と短辺はどのように使い分けたらいいのだろう。

まずボルトを硬く固定したり、硬く締まったボルトを緩めるときなど大きな力を必要とする場合。短辺を穴の奥までしっかり差し込み、長辺を持って回す

一方、力はそれほど必要なく、早回し作業をする場合には、長辺を差し込んでドライバーのように短辺を握れば素早く回せる

▶︎実際の手順を画像で確認するならこちら!

▶︎六角レンチの「持ち方」から基本をチェックしたいならこちら!

監修メカニックのワンポイントアドバイス
六角穴のサイズが小さいネジほど慎重に扱いましょう。
2mm、3mm、4mmなどサイズが小さいということは、言い換えれば5mmや6mm以上のようなサイズほどトルクが必要ないということ。
あまり思い切り締め込むと穴を「なめて」しまいます。締め過ぎには気を付けて。
力加減に不安を感じるなら、トルク管理のできるトルクレンチ式のアーレンキーがおすすめです。

BIKE HAND コンパクトトルクレンチ

精度の高いトルクレンチは数万円する高価なものが多い。大まかなトルクだけ知れば十分ということも多いのでは?そこで便利なのが簡易的なトルクレンチ。高い精度が必要な場合はショップへ、それ以外の簡易的な作業はこれで済ませるという使い方がオススメ。

アーレンキーの種類

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ひとくちにアーレンキーと言っても、様々なタイプがある。まず前述したL型は、ホルダーに口径の大小順に並べて収納できるものである。

アーレンキー 六角レンチ マルチツール ロードバイク
▲サイズ順に綺麗に並ぶ。ホームセンターなどではバラ売りされていることも。

T字型は、エンドに握りやすい柄をつけたもの。トルクをかけたり硬く締められたボルトを取り外すときに便利だ。

Y字型は、ひとつの柄に3つのサイズのアーレンキーが取り付けられているもの。よく使うサイズを準備しておけば作業もはかどる。

ほかにもドライバー型、携行して使えるマルチツール、複数のレンチを一本のソケットに差し替えるトルクレンチ式のタイプもある。

▲ドライバー型(Amazonで見る
▲コンパクトで携帯も可能なマルチツール(Amazonで見る
▲デジタル表示で正確、高精度なトルク管理が可能、下記のようなソケットセットとともに揃えておくとよい(Amazonで見る

マルチツール&六角レンチおすすめ10選

ここからは実際の商品を紹介する。ライドに携行できる「マルチツール」と呼ばれるタイプと、家に常備したおきたいアーレンキーのセットとに分けて厳選した。

携帯工具(マルチツール)

TOPEAK X-TOOL+

2/3/4/5/6mmのアーレンキーに、2.5/8mmの別体レンチ、プラスドライバーを装備。ボディはエンジニアリングプラスチックで軽くてコンパクトだ。

LEZYNE RAP II 12

米国の自転車アクセサリーブランド「レザイン」による12ツールセット。人間工学に基づいた鋳造アルミプレートに加え、クロムバナジウム鋼のビットは高剛性で耐久性も高い。

シマノPRO ミニツール 10 ファンクション

コンポーネントで有名な日本のシマノによるマルチツール。2/2.5/3/4/5/6/8mmのアーレンキーに加え、T25トルクスレンチとプラス&マイナスドライバーまで備えながらも、ミニマムなデザインに仕上がっているのが特徴だ。

PARKTOOL フォールドアップヘックスレンチセット

3/4/5/6/8/10mmのアーレンキーを備えたシンプルなセット。専門メーカーならではのツールらしく、飾り気がなくストイックなイメージを放っている。

ノグチ フォールディングツール

明治37年、日本では自転車がまだ贅沢品であった時代から自転車部品を専門に扱ってきた野口商会の販売する携帯工具。2/2.5/3/4/5/6/8mmのアーレンキーに加え、プラスドライバーとT25トルクスレンチをセット。

家に常備したいアーレンキーセット(9本組み)

PB SWISS TOOLS 212LH-10RBCN

1.5/2/2.5/3/4/5/6/8/10mmのL型セット。それぞれのカラーにより、使用寸法を一目で判別することができる。特殊パウダーコートにより耐錆性も高い。

BONDHUS BLX9MB

ボールポイントを発案した「ボンダス」によるセット。1.5/2/2.5/3/4/5/6/8/10mmの構成で、長さは標準サイズより2割アップして作業性に優れている。

KTC HLDA2509

日本の「京都機械工具」製レンチセット。1.5/2/2.5/3/4/5/6/8/10mmで構成されており、クロームメッキ仕上げされている。しなり防止のため丸軸を採用し、耐摩耗性、ねじり強さを向上させるため特殊合金を使用。

WERA 950SPKL/9SMN

ドイツ「ヴェラ」製のマルチカラーヘックスキーセット。1.5/2/2.5/3/4/5/6/8/10mmの構成で、独自の「Hex-Plus」と呼ばれる面接触構造により、ネジ穴の内部を痛めず、ネジの長寿命性をもたらす。

TONE BL900

日本の工具メーカー「トネ」による、ロングボールポイントL型レンチセット。1/2/2.5/3/4/5/6/8/10mmの構成で、高トルク、耐久性、耐摩耗性を高める特殊合金鋼を採用している。

まとめると

工具は精度が命だ。安いアーレンキーは100均ショップなどでも取り扱っているが、価格が高いものは精度も高い。ビギナーからベテランまで、なるべくなら高精度なものを使うのがベストだ。初期投資はそれなりに高くなるが、そのぶん長い間、壊すことなく使うことができる。安物を買って後悔しないよう、工具選びは慎重にしよう。

監修:

Viking the Maintenance 石橋
サイクルアシスト オオバ 大場忠徳

Y’s Road オンライン アウトレットコーナー

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WRITTEN BY増渕俊之

出版社勤務を経て、フリーランスの編集/ライター。編著に『これがデザイナーの道』『自転車ファンのためのiPhoneアプリガイド』『岡崎京子の仕事集』がある。現在、編集を手がけた岡崎京子の単行本『レアリティーズ』が発売中。

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