タイヤは自転車の中で、直接路面と触れる大事なパーツだ。実はタイヤは消耗品であると同時に、交換することで低コストでパフォーマンスの違いを即実感できるもの。最初のグレードアップパーツとしてもオススメできる。
ロードバイクのタイヤには、クリンチャー/チューブラー/チューブレスの3種があるが、今回は最もメジャーなタイプ「クリンチャー」に焦点を当ててみよう。

クリンチャータイヤとは


自転車タイヤの中でも最もポピュラーなのが、タイヤの中にチューブを収めるクリンチャーだ。初めてロードバイクに乗る人が履くタイヤは、ほとんどがこのクリンチャータイプである。
各メーカーも最新のコンパウンド(ゴム)を採用したモデルを多彩にラインナップしている。

クリンチャータイヤの構造


クリンチャータイヤ 構造 つくり イメージ
その構造はタイヤ両端のビードという盛り上がりをリム内側の溝に引っかけ、内部に収めたチューブを空気で膨らますことにより、ビードがリムに押し付けられて密閉するようになっている。
ビードには鉄線、もしくは軽量なケブラーワイヤーが埋め込まれている。折り畳めずタイヤ単体で円形な場合は鉄線、柔らかく折り畳めるものはケブラーで「フォールディング」と呼ばれるものだ。


▲ツーリング車にも使われるシュワルベの「マラソン」。鉄線ビードなので強度があり、折りたためない。



▲対してケブラーは折りたためるのでコンパクトに。フォールディングの状態で販売されていることが多い。

クリンチャータイヤのメリット&デメリット


前述した通り、タイヤはリムに引っかけて固定されているだけなので、空気を抜けば脱着が簡単なのがメリット。ビードが硬い場合、脱着に手間取ることがあるが、タイヤレバーを使えば楽に作業できる。チューブラーのように接着剤などを使用しないので、タイヤ装着後、すぐに走ることができる。

デメリットは走行中、段差などを乗り越える際、リムのサイドウォールと路面の間にタイヤとチューブが強く挟まれることで「リム打ちパンク」を起こしやすいこと。このときチューブには蛇が噛んだようにふたつの穴が開くので「スネークバイト」と呼ばれる。

リム打ちパンク 理由 スネークバイト

▲特にチューブ内の空気圧が不足すると起こりやすい「リム打ちパンク」


また、チューブ交換時にリムからはみ出している部分があると、空気を入れたときにそこからパンクする。規定値以上の空気を入れたときも、同様に破裂するので注意しよう。

クリンチャータイヤの寿命はどれくらい?


ほとんどのメーカー公表値では約1年、3000~5000kmが交換の基準とされている。しかし、これはライダーの乗り方で異なる。荒れた未舗装路や高温気象下での走行、体重やトルクのかけ方などによってタイヤの減りは影響するからだ。また、前輪よりも後輪のほうが早くすり減りやすい

簡単に交換のタイミングを知りたいのであれば、タイヤ上にスリップサインをつけているメーカー品を履くのがおすすめ。タイヤがすり減ることで小さな丸形のスリップサインが消えていくので、完全に消える前に交換する目安となるので便利だ。

▲ContinentalのスリップサインTWI(Tread Wear Indicator)
出典:Continental



パンク時の対応方法


パンク時の対応方法
クリンチャーならば、パンク時もチューブを引き出して部分修理、もしくは交換するだけで済むので、メンテナンス性に優れている。
かつてはチューブに開いた穴の周囲を紙ヤスリでこすり、修理用のパッドシールを貼って穴をふさぐ手法が一般的だったが、いまは予備のチューブを携行し、そうした手間なくチューブそのものを交換するのが主流だ。時間もかからず、特に出先では楽にリカバリーできる。

気をつけたいのは予備チューブの劣化だ。サドルバッグなどに収納しておくと、走っている間に内部でこすれ、穴が開くなどして使いものにならないこともある。長期間むき出しにしておかないで、ジップロックなどの袋に入れて保管しよう。



★実際の手順を詳しく知りたい場合はこちらから。
→「確実にサッと行う出先でのパンク修理法 ~ひとりで100㎞走るためのメンテナンス講座#06

↓↓↓↓ 動画でも ↓↓↓↓



★タイヤに穴が開いたときの応急処置はこちら。
→「ロードバイクのタイヤに穴!ガムテープ・千円札・クリアファイル・古タイヤ、どれが応急処置におすすめ?

クリンチャータイヤおすすめ10選


初めてのクリンチャータイヤの交換におすすめなアイテムを10選紹介しよう。

ミシュラン POWER オールシーズン




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ドライ路面でもウェット路面でも安心できる性能を発揮。混合ゴム繊維とハイグリップデザインのトレッドにより、同社製チューブラー「プロ4SC」に比べてグリップ性能は40%向上している。また転がり抵抗も改善されており、ハイグリップタイヤながら5w分の効率アップを果たしている。

価格:7,800円(700×23C/税抜)
   8,100円(700×25C/税抜)
   8,400円(700×28C/税抜)
カラー:ブラック
重量:235g(23C)、270g(25C)、295g(28C)

シュワルベ デュラノ




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耐久性の高さから「マイルイーター」の異名を持つモデル。タイヤセンターは快適な直進性、ショルダーは濡れた路面でも良好なグリップが得られるラバー(デュアルコンパウンド)を採用。また、ナイロン素材をダブルに施した「レースガード」を装備し、軽量でありながら高い耐パンク性能を実現している。ロングライドに最適だ。

価格:3,300円〜6,200円(税抜)
サイズ:700×23C、25C、28Cほか全8サイズ
カラー:ブラック(25Cはホワイトストライプ、レッドストライプ、ブルーストライプあり)
重量:225g(23C)、245g(25C)、290g(28C)

パナレーサー GILLAR




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新コンパウンドを採用し、新設計されたモデル。タイヤの層に「プロタイトベルト*」を導入しながら、同社最軽量を実現している。従来品「RACE L EVO3」に比べ、約20%もの転がり抵抗軽減に成功。また、高い耐パンク性能を誇る次世代のレーシングタイヤだ。

価格:6,200円(税抜)
サイズ:700×23C、25C
カラー:ブラック
重量:160g(23C)、170g(25C)

*)高い貫通パンク強度を誇る超高強度の補強材がトレッド下部に配置される。耐貫通パンク性能がアップ。

ブリヂストン エクステンザ R1X




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低い転がり抵抗とグリップを力のバランスが良いトレッドゴムを採用。一定したアールの断面形状が安定性をもたらし、バイクの倒し込みにも強くて的確なコーナーリングを実現している。また、強靭なケブラー製プロテクターが突起物などの貫通を防ぐことで、パンクのリスクを軽減。

価格:5,800円(税抜)
サイズ:700×23C、25C
カラー:ブラック
重量:180g(23C)、190g(25C)

ピレリ P ZERO VELO




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ベストな性能バランスを持つスタンダードモデル。ピレリが開発した特許取得済みのコンパウンド「Pirelli SmartNET Silica」を採用し、低い転がり抵抗、ドライ&ウェットコンディションでの優れたグリップ性能とコンフォート性能を発揮する。また、高い耐パンク性能と航続距離を実現。最高峰のモータースポーツ界で培ってきたレース用タイヤのノウハウを応用している。

価格:6,900円(税抜)
サイズ:700×23C、25C
カラー:ブラック
重量:195g(23C)、210g(25C)

コンチネンタル GRAND PRIX 4000S2




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耐パンク性に優れた「ベクトランブレーカー」と「ASCテクノロジー」を採用。なめらかな走りに注力して設計されており、ドライ&ウェット路面ともに高い走行安定性を見せながら転がり抵抗を低く抑えている。ベースとなるラバーには、耐劣化性能に長けた新素材を使用。

価格:7,000円(税抜)
サイズ:700×20C、23C、25C、28C、650×23C
カラー:ブラック
重量:205g(23C/650)、225g(25C)、265g(28C)

ヴィットリア RUBINO PRO SPEED




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ルビノ・オールラウンドシリーズの中、最も速いモデル。低い転がり抵抗により、あらゆるロードコンディションにおいて高い競争力を発揮する。スピード、グリップ力、しなやかさを最大限引き出すために3種類のコンパウンドを使用。

価格:6,300円(税抜)
サイズ:700×23C、25C
カラー:ブラック
重量:190g(23C)、205g(25C)

ケンダ KOUNTACH PRO


KENDA KOUNTACH PRO 画像出典:Kenda Tires

ロードバイク専用に特別にブレンドしたコンパウンドを使用。センター部には最高の転がり性能を発揮する「70sA」と呼ばれるコンパウンド、サイド部にはコーナーでのグリップ力が増す「60sA」を用いている。また、耐パンク性と軽い転がり抵抗のために開発されたケーシング素材「K-Armor」も採用。サイドウォールのカラーは5種ある。

参考価格:6,426円
サイズ:700×23C、25C、28C
カラー:ブラック、ブルー、ホワイト、グリーン、レッド
重量:202~207g(23C)、208〜213g(25C)、257g(28C)

IRC ASPITE PRO RBCC




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溝切り杉目のトレッドパターンは、ウェットな路面や滑りやすい路面でも強いグリップを発揮。180TPIケーシングを採用し、耐久性と同時に軽くしなやかな乗り心地を両立させている。また、プロレベルの過酷なレースからトレーニングにおいても、非常に高い耐パンク性が証明されている「クロスガード」仕様だ。

参考価格:9,380円
サイズ:700×26C
カラー:ブラック
重量:245g

ヴェロフレックス コルサ25C




▲写真は23C。ベロフレックス コルサ23(WO) 700×23C をAmazonで見る

チューブラーの性能をクリンチャーに落とし込んだハイパフォーマンスタイヤ。名作「セルヴィッツオコルセ」の流れを受け継ぎ、機能を進化させた。軽い走行フィーリングを持ち、スムーズな乗り心地が特徴。サイドウォールのカラーは3色あり、高い走行性能を持ったタイヤを使いながらもバイクに個性を持たせることができる。

価格:7,500円
サイズ:700×25C
カラー:ブラック、ブルー、レッド
重量:205g

シチュエーション別でおすすめタイヤを確認するならこちらから
→「ロードバイク向け!ガチでおすすめな自転車タイヤ12選

まとめると


はじめにも書いたが、タイヤは自転車の中で唯一路面と接するもの。だからこそ高い耐久性と耐パンク性、転がり抵抗の低いモデルを選びたい。高性能なタイヤはそれなりの価格設定となっているが、予算の許す限りケチらないで「性能を買う」という姿勢を持とう。また自分の走りに合ったタイヤを選ぶには、ときにはメーカー各種の乗り比べが必要で、コストと時間もかかるかもしれない。キャリアを積み重ねることで、チューブラーやチューブレスといった選択肢も広がるだろう。
タイヤ選びは奥深い。その奥深さを楽しめるようになれば、あなたも立派なサイクリストの一人だ。

監修:Viking the Maintenance石橋

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