これは自転車旅が大好きなモデル兼トラベルライターの山下晃和(やましたあきかず)さんが、キャンプをしがらの自転車旅(バイク&キャンプといいます)の楽しみ方を伝える連載企画です。
ポイントは2泊3日
この泊数を無理なく旅することができるようになれば、国内でも海外でも、長期間の旅でも問題なく楽しめるようになるという。とはいうものの、「どんな自転車が必要?」「必要なギアは?」「外で寝るの怖い(笑)」などなど、越えなきゃいけないハードルはいくつかあります。それらを初心者でもひとつずつクリアしていけるように、山下さんにはその旅のレシピを教えてもらう予定です。それでは山下さん、今週もよろしくお願いします!  

ウェアと同様、テントもテストが必要


前回は3種の寝具のうち、マットを紹介しましたが、今回はテントにまつわるお話をしていきます。テントに関しては、さまざまな有名メーカーの物やその類似品が出まわっているので玉石混合です。そんな状況なので、いきなりいいものを「これ!」といって選ぶのは難しいと思います。
一番いい選び方は他人が自転車キャンプツーリング使っているものを実際に見せてもらうことでしょう。特に経験値の高い方は、それなりに耐久性を考慮し、耐風性、防水性などの効果が続く、信頼のあるものを選んでいると思います。

私はBIKE&CAMPという自転車とキャンプの旅イベントをやっているのですが、そこでは、2.0㎏以下の国内外テントがおよそ40張以上は見られます。サイズ感、素材、撤収の方法などを、三重県のモデラートというアウトドアショップのテントマスター飯田さんがワークショップをしてくださるのでかなり詳しいところまで見ることができます。※もちろん、その場で購入もできます。

BIKE&CAMPでは、テント、自転車、アウトドアギアをすべて触ったり、試したり、購入したりもできる、人気イベントです。

▲BIKE&CAMPでは、テント、自転車、アウトドアギアをすべて触ったり、試したり、購入したりもできる、人気イベントです。



テントの重さと広さはトレードオフの関係


テントには大きさ・広さがあって、1人用から6人用くらいまであります(中には10人用のものもありますが)。よく見かけるファミリーテント(4人用くらい)といわれるようなテントは、広くて快適ですがキャンプツーリングにはあまり向きません。重くて大きすぎるからです。自転車に乗ってこれを運ぶとなると、数キロ走っただけで疲れてしまいます。

なので、自転車旅では山岳テントやツーリングテントが最適でしょう。しかしツーリングテントはモーターサイクル用の場合がほとんどなので、これも自転車で使うには重いこともあります。実際に店頭で見てから購入しましょう。

「重さはどれくらいがいいのか」といった質問をよくされるのですが、極論を言うと0㎏が一番良いということになりますが・・・そのようなテントは今のところないので、できるだけ軽いものを選んだ方がいいでしょう。現在はテントの素材も改善され、1㎏前後のものも多くあります。収納サイズも重要で、できるだけ小さくコンパクトになるもののほうが積載するときに楽です。

すべてバッグ類に収納して、MTBなどでトレイルを走り繋ぐバイクパッキングというスタイルに憧れている人も多いはず。こちらは自転車のキャリアなどが無くても旅道具が積めるという良さがあります。

▲すべてバッグ類に収納して、MTBなどでトレイルを走り繋ぐバイクパッキングというスタイルに憧れている人も多いはず。こちらは自転車のキャリアなどが無くても旅道具が積めるという良さがあります。



扱いやすい自立式、軽量な非自立式


テントには自立式、非自立式とあって、自立式は文字通り、ポール(骨組みの部分)を入れた状態でテントが張れるタイプ。非自立式はガイラインという紐を引っ張ってペグというアンカーを打たないと張れないタイプのテントです。前者はどこでも簡単に張れますが、後者は慣れが必要ですし、地面が岩場等 、ペグが使いにくい場合は設営が難しくなります。ただ、非自立式はポールが少ないので軽量にはなります。
しかし、非自立式のガイラインを引いての調整は初心者には難しいので、まずは自立式のテントが無難です。また自転車で旅をして回る場合は、トラブルなどが発生したときに、目的地まで行けないこともあります。その際、許可を取って道の駅や、庭先に張らせてもらうこともあるかもしれません。そういった場合にはアスファルトの上の可能性があるので、自立式テントでないと張れないのです。

ここでテントのポールの話を少し。この骨組みの部分にも素材があって、現在は、韓国に本社があるDAC(ディーエーシー)というアルミニウム製のポールを製造しているメーカーがほとんどのアウトドアブランドの物を作っています。軽量で、頑強のため、絶大なる信頼を得ています。  
他にEASTONというアメリカに本社があるメーカーは、アルミだけでなくカーボン素材のものもあります。さらに軽量で錆びないのですが、非常に高価です。正確に言うと、ちょっと違うのですが、アルミ、カーボンというと自転車のフレームを連想するほうが簡単かもしれません。

こういったポールのメーカーや素材は選ぶことができず、最初からテントにセットで付属しているものなので、購入するときにどういったものなのか理解だけしておけばOKです。また、ポールを折り畳んだときの長さだけはチェックしてみてください。あまりに長すぎるものは、バックパック、パニアバッグ、サイドバッグ、フレームバッグなどに収められないサイズになってしまうので。もし、長い場合は積載に工夫が必要になります。

さまざまなテントがありますが、まずは自立式のダブルウォールが現状では一番オススメでしょう。

▲さまざまなテントがありますが、まずは自立式のダブルウォールが現状では一番オススメでしょう。



“1枚”と“2枚”で快適性・使い方に差が出る


テントはシングルウォール(1枚でできている)とダブルウォール(本体とフライシートが別になっていて2枚になっている)があります。シングルウォールは1枚の生地自体に防水透湿性能が施してあり、しかも1枚で事足りるため軽量です。
2枚の場合はその分重くなりますが、仮に雨も降らない日であれば、フライシートを外して、内側のテント本体だけで寝ることができるため、蒸し暑い夏には快適です。好みもありますが、夏場メインの人はダブルウォールテントのほうが良いと思います。

こちらがプロモンテという日本のメーカーから出しているVL16というテント。非常に軽量で、ポールもペグもDAC製。クロスポールで設営もしやすく、初心者でも簡単です。

▲こちらがプロモンテという日本のメーカーから出しているVL16というテント。非常に軽量で、ポールもペグもDAC製。クロスポールで設営もしやすく、初心者でも簡単です。



いろいろと説明しましたが、すべての条件を満たしたテントで、私がオススメするはプロモンテのVL16です。値段もそれほど高くなく43,000円(税抜)です。
ん?・・・ちょっと高いな、と思った人はこう考えたらいいかもしれません。1泊5000円のビジネスホテルに泊まるとして、その9泊分と考えればそれほど高過ぎる投資でもない、と自分に言い聞かせることもできます、よね(笑)。

初心者でも安心なダブルウォールですし、テント本体は風通しのいいメッシュにもなるよう各所にジッパーが配置されています。ポールも1人で入れられるような工夫がされていて非常にカンタンです。

●バックナンバー「バイク&キャンプのレシピ」
第1回 まずは旅に出てみよう!
第2回 テント、寝袋、マット。まずは三種の寝具をそろえるべし!

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