そこに集まるライダーはもはや「変態」。走行距離159km、獲得標高5,306mという日本最強のコース設定で開催された「The PEAKS ラウンド7」。

毎回ハンパなく厳しいライドとなるThe PEAKS、私はこれまで2度参加し、途中リタイアと完走の両方を経験しています。今回も容赦ないウルトラハードなコース設定に、当日は強烈な暑さが参加者を襲います。果たして結果やいかに!?

The PEAKSとは?


The PEAKSとは
The PEAKSは誰でも気軽に参加できるイベントではありません。総距離150km以上、獲得標高5,000m以上というコースを、制限時間内に走らなければなりません。

獲得標高5,000mって、ピンとこないという方、単純計算で富士ヒルのスバルラインを4回登るのと同じです。

案内表示板や、車の規制はなく、あくまで個人の「自己責任・自己対応」が基本。

The PEAKS参加者は変態坂バカだと思われている。

一般エントリーに加えて、走行制限時間の厳しい「変態割」や走行距離・獲得標高をプラスした「ド変態増し」まで用意*されている……!

*)各ラウンドによって設定内容・条件は変わります。



過去の全ラウンド走破した猛者も…!


前回開催されたラウンド4の時点で、3大会を完走した「トリプルクラウン」は31名、4回すべてのラウンド完走者はなんと21名にもなりました。
(今回のラウンド7で、全ラウンド(5回)完走の猛者は9名!)

歴代の完走者がサインしたフィニッシャーボード

歴代の完走者がサインしたフィニッシャーボード


過去5回なのにラウンド7?The PEAKS対策まで、イベント主旨を知るにはまずこちらをどうぞ。
→「変態度Max!? 日本最強! 最悪!のイベント「The PEAKS」とは

The PEAKS ラウンド7は再び奥多摩での開催


2018年に2度の悪天候で開催中止となったラウンド5と6の次は、ラウンド4と同じ奥多摩で開催。山梨県の小菅村「道の駅こすげ」からスタートする走行距離159km、獲得標高5,306mになりました。

コースは、前回のラウンド4奥多摩の風張峠から鶴峠に変更になり、走行条件もシンプルに12時間以内での完走に変わりました。

開催日:2019年5月26日(日)
制限時間:05:30~05:40 スタート。ゴール制限時刻17:30分<最長12時間>

AS:エイドステーション、ST:ステッカー配布場所、CP:チェックポイント

AS:エイドステーション、ST:ステッカー配布場所、CP:チェックポイント


コース
スタートは、西側の今川峠へ向かうか、松姫峠・鶴峠方向へ向かうかをエントリー時に選択します。今川峠スタートの場合は、チェックポイント「道の駅こすげ」へ15:30までに戻ってくることが条件になります。(松姫峠・鶴峠スタートの場合は時間制限なし)

【実走レポ】The PEAKS 参戦記


5月26日、「The PEAKS ラウンド7 奥多摩2」に参加してきました。走行距離159km、獲得標高5,306m、5つの峠を登って降りて、12時間以内にスタート地点に戻ってこなければなりません。申し込みは、もちろん「一般エントリー」。

私のThe PEAKSへの参加は、今回で3回目。ラウンド1は途中リタイア、ラウンド4は完走しました。今回のラウンド7は、ラウンド4と同じ奥多摩での開催ですが、The PEAKSは毎回半端じゃないので、必ずしも完走できるかどうかわかりません。

The PEAKS 坂 キツイ 変態 ヒルクライム イベント

いちど完走すれば次は楽勝!…とはならないのがThe PEAKS。


スタートは、最初に西側の今川峠・柳沢峠方面へ向かう「今川スタート」にしました。ラウンド4と同じく今川スタートを選んだ理由は、今川峠と上日川(かみひかわ)峠のきつい上りを脚の元気な内に走っておきたかったから。

事前の天気予報では、5月なのに東京の最高気温は32℃、甲府では35℃と熱中症対策が必須の予報です。早くも木陰のない塩山側の柳沢峠の暑さが思いやられます。

1か月半前~ピークス仲間とのライドについていけず


4月中旬にピークスのエントリー仲間でトレーニングライドしようということになりました。メンバーはThe PEAKS過去3回以上の完走者「トリプルクラウン」が2名、初挑戦が1名、そして私の計4名です。

距離約100km、獲得標高3,600mのコースでしたが、私ひとり全然ついていけません。秋~冬にかけて増量した体重が全く落ちていないし、冬の間まともに登っていなかったから当然といえば当然なのですが……。
他のメンバーをさんざん待たせたあげく、結局時間オーバー。獲得標高3,000m未満で途中で切り上げることになりました。

私のペースが遅くて、他のメンバーはトレーニングにならず

私のペースが遅くて、他のメンバーはトレーニングにならず


「The PEAKS本番まであと1か月ちょっとしかないのに、このままじゃヤバイ!」

それからはとにかく、登る練習。幸いにも、トレーニングコースは車があまり入らない林道で、斜度がそこそこきついので練習には最適でした。
週末に距離は100km程度、獲得標高3,000~3,500m前後で走るようにし、たまに距離を200km前後に伸ばして長距離を走れるようにトレーニングを重ねます。

そして迎える本番当日……!

The PEAKS 前日~こすげの湯と夕食を堪能


前日受付のようす

前日受付のようす


前日の受付は15時から。サインした同意書を渡して、通過チップを通すリングとゼッケンNo.が付いたタグ、記念品をもらいます。

今年の記念品は、PEAKSオリジナルのステンレスボトルでした。

PEAKSオリジナルのステンレスボトル
宿は道の駅こすげのすぐ近くの「山水館」さん。ラウンド4でもお世話になりました。

山の幸、川の幸たっぷりの夕食では、ヤマメの唐揚げや珍しい鹿肉も味わえましたよ。同行メンバーはビールを頼みましたが、私は睡眠が浅くなるのと、イベント当日の脱水が懸念されるため、アルコールはガマン。

夕食はボリュームたっぷり!

夕食はボリュームたっぷり!


夕食後は翌日の準備です。コースの通過リミット時間をだいたいで逆算しておきます。今川峠側から戻ってきた後は、松姫峠と鶴峠のどちらへ行ってもよいのですが、できれば勾配のきつい鶴峠を先にしたいと思っていました。

AS:エイドステーション、ST:ステッカー配布場所、CP:チェックポイント

AS:エイドステーション、ST:ステッカー配布場所、CP:チェックポイント


しかし、松姫峠を最後にすると、16:10迄のステッカー配布時間に間に合うかどうかわからなかったので、結局松姫峠を先にすることにしました。

The PEAKS 当日~遅いけどとにかく自分のペースで脚を回す


今回のメンバーのうち1人は、「ド変態増し」です。「ド変態増し」はスタートが私より20分早く、起床は朝4時となりました。

夜は21時位に就寝。なるべく睡眠をとろうとしましたが、廊下を歩く音で目が覚めてしまい、3時には起きてしまいました。山水館さんで用意してくれた「おにぎり弁当」の朝食を食べて、ゆっくり用意します。

昇る朝日をバックに、どこか睨みをきかせているようなThe PEAKSロゴ。不穏…!

昇る朝日をバックに、どこか睨みをきかせているようなThe PEAKSロゴ。不穏…!


スタート前にはバイクチェックがあるので、少し早めに行かなければなりません。5月の4時台は既に外が明るくなっています。4時半過ぎにスタート地点へ向かうと、早くも前のスタート位置をキープしようとド変態増しエントリーの方が集まっていました。

ド変態増しの方々は、早くもスタートの位置取り

ド変態増しの方々は、早くもスタートの位置取り


5:10にド変態増しエントリーの方々がスタート。すぐに一般エントリーのバイクチェックに向かいます。

スタート前には前後ライト、ベルなど装備をチェックされる

スタート前には前後ライト、ベルなど装備をチェックされる


スタート地点2列目にバイクを置くことができました。ゴール時間が17:30迄と決まっているので、ただでさえ遅い私には早めのスタートが重要です。

スタート位置に並ぶ一般エントリー参加者のバイク

スタート位置に並ぶ一般エントリー参加者のバイク


参加者のバイクや装備は、人それぞれで、見てるだけでも楽しいです。

大きなサドルバッグだけの人もいれば、小さいサドルバッグとフレームバッグの組み合わせ、サドルバックなしで小さいバックパックを背負う人など。みんな思い思いの最適な装備でPEAKSに臨んでいます。

スタート前、熱中症対策には塩が一番有効とのアドバイスが。そして時刻は5:30、いよいよスタートです。

スタート!最初はきつい今川峠


スタート!最初はきつい今川峠
スタートしてすぐに、今川峠方面と松姫峠方面へ分かれます。私の向かう今川峠は距離は約4kmで標高は低いものの、平均斜度が約8%と最初からきつい勾配で脚を削られます。どんどん抜かされていきますが、自分のペースで登ります。

(写真はラウンド4)

今川峠(写真はラウンド4)


下りに入って、下ハンドルを握ります。もともと下りは苦手で、特に見通しが悪かったり高低差のあるコーナーは怖くて全然スピードが出せません。自分にできる範囲で慎重に下ります。

柳沢峠への分岐点でウィンドベストを脱ぎ、柳沢峠までの上りに備えます。柳沢峠までは約17kmでアップダウンが続く長丁場です。途中にいくつかトンネルもあり、フロントライトが必須。

柳沢峠までは長い上りが続く

柳沢峠までは長い上りが続く


柳沢峠まではほとんど一人旅。

私の息がはずんでいるので、「まだこれからだから、今からそのペースだと大変だよ」と心配してくれた方もいましたが、これ以上ペース落とすと完走できないし、もともとPEAKSを走るのに余裕もありません……。

途中で何人にもに抜かれ(女性にも)、自分のペースが遅いのかと内心あせったりもしますが、「目的はここで速いことじゃない」「マイペース」と念じて、今の自分にできるペースで走ります。

第1エイド柳沢峠


第1エイド柳沢峠
柳沢峠が見えてきました。エイドでは、次のエイドまでの水分確保をするためにボトルに水を補給します。食べ物はバナナをひと切れと持参の羊羹をひと口食べ、時間が惜しいので次に向かいます。

柳沢峠は路面はきれいで走りやすいのですが、スピードが出やすいので慎重に下ります。下りが速い人に途中抜かされてもいいよう、できるだけ左側を走りました。

途中道の右側に止まっている人がいるので見ると、なんと富士山が超きれい。まるで日本画のようでした。でも止まって写真撮る時間がないので、目に焼き付けてスルーです

柳沢峠の下りでは、きれいな富士山がくっきり(写真はイメージ)

柳沢峠の下りでは、きれいな富士山がくっきり(写真はイメージ)


上日川(かみひかわ)峠の入り口に近づくと、フロントをアウターからインナーに落として最初の激坂へ備えます。左折の合図をして、そのまま上日川峠への坂を登ります。脚をくるくる回しましたが、次第にきつくなり脚の動きが遅くなりました。

2年前に上日川峠を最初に走った印象は、「白石峠の勾配を平均12%にした感じ」。道幅はそんなに広くない割に登山客を乗せたバスや車が通り、勾配がきついのです。きついのは最初だけだよと言う人もいますが、私にはやっぱり全体的にきついですね。

最初から勾配の厳しい坂で始まる上日川峠

最初から勾配の厳しい坂で始まる上日川峠


頑張って脚を回しますが、パワー計を見ても体重の2倍いくかどうか……。明らかにペースが落ちてきていますが、前に走っている人たちの姿を励みにして登ります。

道路上に距離表示があるので、あと4kmだけ、あと2km……!と思いながら登ります。ラウンド4では上日川峠の頂上でエイドがありましたが、今回はありません。

ラウンド4では上日川峠の頂上でエイドがありましたが、今回はありません。
ピークのロッヂ長兵衛前で一旦止まります。「ここで休憩?」と後ろからきた人に言われましたが、このあとのエイドまで17kmあります。すぐ下らずにアミノバイタルのジェルを半分、羊羹を一口、水分を補給してから下ります。

上日川峠はピークのロッヂ長兵衛から約4km程度はすぐ下りにならず、アップダウンがあります。切通しを越えてから本格的な13km程の下りになります。

下りでは、途中の橋の境の段差にぶつかった衝撃でボトルが跳ね上がり落下。後ろの人に「ボトルが落ちましたよ」を声をかけてもらいましたが、人を巻き込むような事故にならなくてよかった……。

下ハンを握って慎重に下りながら、途中で道路の中央寄りを下っているライダーには「右通ります!」と声をかけて抜きました。

最初のステッカーをGet!折返し地点 景徳院入口


最初のステッカーをGet 折返し地点 景徳院入口
最初のステッカー配布場所、景徳院入口ではステッカーをもらい、バナナとオレンジで補給します。時間が押しているので、休憩せずにすぐに折り返します。

だいぶ気温が上がってきていて、日向だと暑いと感じる程度になってきました。

日差しが強まり、状況はさらに厳しさを増す

日差しが強まり、状況はさらに厳しさを増す


約13kmの登りをひたすら登ります。途中でダンシングを織り交ぜて、単調な上りに変化をつけます。とにかく上日川ダムの上の切通しの所まで登れば、あとは下り基調です。

なんとか切通しの所まで上がろうと思っていましたが、右の足先に痛みが。我慢して登り続けるものの「う~」と声が出てしまうほどになってしまい、途中で止まります。あと1km程度でしたが、シューズを脱いで右足を解放しました。

いちどシューズを脱ぐと、しばらく痛みがなくなるので出発、登りきります。上日川峠の下りは、私にとって一番苦手な場所です。斜度があって道幅が狭くてコーナーも多い。自分にできる範囲の速さで降ります。後ろからカーボンホイールのブレーキングの音がすると、遅くて邪魔になっていないかと内心あせりますが、下りがうまい人は勝手に抜いてくれるだろうと、できるだけ端を下ります。

下りがうまい人は勝手に抜いてくれるだろうと、できるだけ端を下ります。

氷がほしい!日影がない柳沢峠


氷がほしい!日影がない柳沢峠
柳沢峠へ出て上りになっても、下りで脚を休めていないので、なかなか脚が回りません。しかも12時までに柳沢峠到着という予定も危ない感じです。暑さのためか、途中の自販機の前で足を止めている人もいました。ボトルの水を首筋や腕にかけながら登ります。

途中のトンネルに入ると、冷んやりとして気持ちいい。でもまた足に痛みが……。我慢できなくなって、トンネルを出てからまたシューズを脱ぎます。

痛みが治まって走り始めると、どこからか、ゴロゴロ...という音が聞こえてきます。えっ、まさか雷?と思ったところ、後ろからファットバイクが。なんとド変態増しのファットバイクの方に抜かされたのでした。

今回のThe PEAKS参加も東京から自走だそう!すごすぎます……。

今回のThe PEAKS参加も東京から自走だそう!すごすぎます……。


ラウンド4のときもファットバイクで参加している方を見たので、ファットバイクって軽いのかなと思いきや、実は非常に重いそうで「超」豪脚の方なのだとか。。

予定の時間を30分以上オーバーして、なんとか柳沢峠のエイドに到着。

95.5km地点、やっと柳沢峠のエイドへ到着

95.5km地点、やっと柳沢峠のエイドへ到着


エイドにはカレーやソフトクリームがあるのですが、峠の茶屋の店舗内での提供です。近いとはいえ、歩いていかねばならず、足が痛いのと時間が押していることから食べに行く気になりませんでした。

でもスタート以来、バナナや羊羹位しか口にしていません。正直、固形物を食べる気にならないのですが、ここで何か食べておかないと後半もたないと思い、鮭おにぎりをコーラで無理やり飲み下しました

エイドのソフトクリームは前回ラウンド4の時は食べなかったので、非常にそそられたのですが、時間が惜しいので出発します。亀はウサギが休んでいる時も走らねば。といっても、追いつかれちゃうんですけど。

柳沢峠のエイド。おにぎり、パン、ゼリー飲料、バナナ、オレンジ、お菓子が並ぶ

柳沢峠のエイド。おにぎり、パン、ゼリー飲料、バナナ、オレンジ、お菓子が並ぶ


柳沢峠から下り基調のコースを急ぎます。見通しのよい下り基調の平坦はスピードが出せるコースです。幸い車も少なく、下り17kmを30分弱で走りきることができました。

今川峠の登り
今川峠の上りでは、またきつい激坂があります。特に途中のローラーコースター付近では17%近くになります。ギアを軽くして登りますが、また足が痛くなってきました。なんとか頂上まで足付き無しで行きたかったのですが、痛みに耐えきれずに途中で止まってシューズを脱ぎます。

再び登りを開始。今川峠では、勾配のきつい個所で蛇行している方もいました。状況にもよりますが、足を温存するにはいろいろなやり方があるのだと感心しました。

チェックポイント道の駅こすげに到着


チェックポイント道の駅こすげに到着
今川峠をクリアして道の駅こすげに到着したのは、13:49。予定した13:00より大幅に過ぎています。

エイドでスイカを食べたのですが、とてもおいしくて、食卓塩をかけて3切れも食べてしまいました。身体が欲していたみたいです。
前回ラウンド4で2杯もおかわりしたけんちん汁は、なぜか食指が動かず。それでもスイカだけじゃカロリーが足りないかと、具を減らしてもらって食べようとしたのですが、柔らかい豆腐すら喉を通らず、汁しか飲むことができませんでした。

塩をかけたスイカが最高においしかった!(写真はラウンド4)

塩をかけたスイカが最高においしかった!(写真はラウンド4)



登っているのに眠い~松姫峠


登っているのに眠い~松姫峠
14時に松姫峠へ出発します。睡眠不足がたたったのか、ブラケットを握って視線を落として上っていると強い睡魔が襲ってくるので、なるべくハンドル上部を握って上体を起こすようにして登りました。

この頃になると、みんな辛い気持ちを共有するのか、「頑張れー」、「ファイトー」とすれ違うたびに声を掛け合うようになりました。先行する人たちに励まされ、とにかく遅くても脚を回していればゴールには着くと気持ちを新たにします。

松姫峠のピークに到着し、ステッカーをもらいます。スタッフの方が、「16番(私の番号)来ました」と連絡しています。車の中で休んでもらいますか?と言っているのが聞こえました。眠気でふらふらしていたせいかな?と思いましたが、時間が惜しいので、ステッカーをもらって、とんぼ返りです。

なぜか下りでは眠気はおきませんでした。

最後の鶴峠


最後の鶴峠
松姫峠から一気に下りましたが、鶴峠へ行く前に足がまた痛くなり、カメラマンさんが待機している鶴峠への分岐点でまたシューズを脱ぎました。

「登れない…と思った時は無理して下っちゃダメだよ」というThe PEAKSのコースガイドに書いてある言葉が頭をよぎります。

登れない…と思った時は無理して下っちゃダメだよ
時間はだいたい15時過ぎ。今ならゴール地点の道の駅こすげへは一番近く、楽に戻ることができます。ここでリタイアすれば楽だなと思いますが、「まだ貯金があるから間に合いますね」というカメラマンさんの言葉に、本当にまだ間に合うのだろうか?と疑問と希望がないまぜに。

その時、女性ライダーがカメラマンさんに鶴峠への道を尋ねてきました。松姫峠へ行って鶴峠へ行く時間はないから、鶴峠だけでも行きたいのだとか。完走できないまでも走りたいという女性の言葉に、まだ走れる私が諦めるわけにはいかないと思い、補給食を摂って鶴峠へ向かいます。

最後の鶴峠、試走では行きに1時間弱かかっています。2kmほどはきついアップダウンがあり、ピークの鶴峠バス停からは本格的に下りになります。

上りの斜度はかなりきつく、疲れた身体には負担以外の何物でもありません。他にも体力的に限界にきているライダーがいます。バス停まであと少しと思って頑張ります。

このバス停が鶴峠のピーク

このバス停が鶴峠のピーク



最後のステッカーポイント、びりゅう館~やっと完走の可能性が見えてきた


最後のステッカーポイント、びりゅう館~やっと完走の可能性が見えてきた
下りでも脚を回し、なんとか16時前までに降りれるよう先を急ぎました。ステッカー配布場所の「びりゅう館」へ着いたのは15:45頃。16時までに出れば、遅くてもなんとか17時半までに間に合うだろうと望みがでてきました。

ボトルの水がなまぬるくなっていたので、冷やした水を補給させてもらいます。コーラを飲んで、持参の栗羊羹を一口かじってゴール地点へ戻りました。

現金なもので、完走できるかもしれないという希望が見えてくると、眠気もふっとび、モチベーションもアップします!この日一番というくらい、脚が回りました

途中で道の左側に2匹の日本猿が! 猿は目を合わせてはいけないと聞いていたので、様子を伺いながら通り過ぎます。向こうも道路の下に身を隠してこちらを伺っている感じです。

鶴峠のピークまでは約8km、小菅村までのアップダウン箇所は約5kmなので、上りがきつくてもあと残り2km、1km……と思いながら登ります。鶴峠のピークを過ぎてから、また足の痛みが耐え難くなり、シューズを脱ぎました。

鶴峠ピークからの、残りの5km、途中のアップダウンでは下りのスピードを利用してなるべく脚を使わずに上がります。道の駅こすげまで一気に行くことができました。
松姫峠側から道の駅こすげに行くには、左側の側道を入るのが近道なのですが、この道、なかなかの激坂です。最後の最後まで激坂とは、さすがThe PEAKS

道の駅こすげのゴール前。最後の坂を登る

道の駅こすげのゴール前。最後の坂を登る


道の駅に近づくと、ゴール前アナウンスが聞こえてきます。ゴール入り口で「回せ、回せ~!!」といつも声がけしてくれるスタッフの方が、今回はやさしく「戻ってこい」というので、「回せ」と言ってほしいと頼んで、ゴールまで脚をくるくる~。
無事完走することができましたー!

道の駅こすげでは、シャワーで迎えられる

道の駅こすげでは、シャワーで迎えられる



無事完走、16:53にゴール!


ゴールには17時前に戻ることができました

ゴールには17時前に戻ることができました


はぁ~、しかし今回は本っっっ当に疲れましたよ。
完走者ボードにサインしようとしても、手が震えて文字がぐにゃぐにゃになるほどでした。

完走者は「フィニッシャー」の手ぬぐいを掛けてもらって記念撮影

完走者は「フィニッシャー」の手ぬぐいを掛けてもらって記念撮影



完走者はフィニッシャーボードにサインする

完走者はフィニッシャーボードにサインする


あらためて振り返ってみると、本当に時間が押していてよく最後に間に合ったという感じです。

スタートからの距離 予想到着時間 実際到着時間
道の駅こすげ(スタート) 0km 5:30
柳沢峠エイドAS1(行き) 26.5km 7:15 7:26
景徳院エイドAS2 61km 9:30 9:24
柳沢峠エイドAS1(帰り) 95.5km 12:00 12:33
道の駅こすげ CP1 120km 13:00 13:49
松姫峠頂上ST2 128km 14:00 14:57
びりゅう館エイドAS4 146km 16:00 15:45
道の駅こすげ(ゴール) 159km 17:30 16:53

戻りの柳沢峠は遅くとも12時には通過したいと思っていましたが、大幅に遅れてしまいました。後半でなんとか挽回できたのは、松姫峠の下りからびりゅう館のエイドまで思ったより早く走れたためです。最後まであきらめないことは大切ですね。

最後にイベント主催のlongridefan.comの方々はじめ、ボランティアで参加してくださった皆様、コース上で声援を送ってくださった方々、本当にありがとうございました。

完走者のサインで埋まったラウンド7のフィニッシャーボード

完走者のサインで埋まったラウンド7のフィニッシャーボード



次回は2019年9月1日のThe PEAKS ラウンド5 蓼科 エントリー受付中


ラウンド7が終わったのに、次回はラウンド5?

実はラウンド5蓼科は昨年2018年7月に開催予定だったのですが、悪天候により開催中止になり、今年2019年の9月に再び開催されることになったのです。

目の前に蓼科高原の白樺の林の中や遠くまで見渡せる霧ケ峰の絶景を見ながら走ることができます。この機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

開催日:2019年9月1日(日)
開催地:蓼科・霧ヶ峰エリア(長野県)、立科町女神湖畔スタートゴール
走行距離:193km(ド変態増の場合は226km)
獲得標高:5,154m

ラウンド5蓼科では女神湖を中心に、4方向へのアップダウンを攻略しなければならない


蓼科高原では目の前を横切る鹿が見られた

蓼科高原では目の前を横切る鹿が見られた


霧ケ峰方面への試走の様子。絶景を見ながら走れる

霧ケ峰方面への試走の様子。絶景を見ながら走れる



おわりに


The PEAKSとの最初の出会いは2013年にお台場で開かれた「峠サミット」。longridefan.com主催のお二人がアメリカでのデスライドを紹介され、日本でもデスライドのようなイベントを開催するというお話を聞いたのが最初でした。走行距離150km、獲得標高5,000mという数字は、当時は途方もない数字と思っていましたが、気が付くと自分が参加。毎回ではありませんが、参加を重ねるようになりました。

決して楽に完走できる脚力はありません。毎回完走できるかどうか不安を抱え、無理だよと思いながらそれでも挑戦しています。参加する仲間を傍で見ているとみんないい顔して走っています。そして「変態」と呼ばれてもうれしそうな顔、顔。完走したときは喜びもひとしおです! まだまだ続くThe PEAKS。今度はどこのコースを走らせてくれるのか、目が離せません。

Photos(C):longridefan.com、Neko chigura
LINK:The PEAKS

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