はじめてロードバイクを選んでいるけど、いまいちサイズがわからない。そんな方におすすめしたいのが、プロショップでのサイジング。
前編では、ホノルルトライアスロン完走の経験もあるスポーツモデル、吉田麻衣子さん(愛称:マイマイ)が身体計測を受けてきました!
後編ではその計測値をもとに、ピッタリのバイクサイズを提案してもらいます。
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はじめてのサイズをデータから導き出す!「バイオレーサーライト」
今回使用したシステムは、ワイズロード独自のサイズ計測システム「バイオレーサーライト」です。
バイオレーサーライトは、自転車の乗り出しに必要な「サイズ」と「乗り出しのサドル高」を案内してくれるというもの。
全体の流れとしては「身体計測」 → 「サイズ決定」 → 「ロードバイク購入」というイメージです。
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が、実は今回、身長ベースで先に車体を用意してしまった編集部。
身長162cmというマイマイにあわせて用意した480サイズ、果たして合っているのか!?合っていなかったらコレどうしたらいいんだ?
(いろんな意味で)ドキドキサイジングのスタートです。
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最適サイズ探しへ!まず見るべきポイントは?
前編で流れるようにスムーズな計測を終え、担当の間野さんは何やらPCで作業をしています。店内を見ながら待つこと5分、データシートが完成しました。
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バイオレーサーライトでは、サイズごとのシミュレーションをデータ上で行うことができます。実際に複数サイズのバイクをそろえるのは難しいため、実車が無くとも適正サイズが視覚化されるのはスゴイ!
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間野さん(以下、間野)「GIOSのFURBOでも、2つのサイズで出してみました」
「サイズを絞り込んでいくためには、まずはココ、トップチューブ長で見ていきます」
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間野「ただし、ハンドルまでの距離はステム長も関係してきます。500サイズだと推奨ステム長は79mm。480サイズだと84mmと出ています」
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実際にFURBOにセットされてくるステム長は「90mm/100mm」。実寸で見ると、
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- 480サイズ実寸:515(トップチューブ長)+ 90(ステム長)= 605
<推奨値 515+84=599> - 500サイズ実寸:525(トップチューブ長)+ 100(ステム長)= 625
<推奨値 525+79=604>
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間野「推奨値との差が少ないのはむしろ480サイズですね。パーツを何も変えないでいくなら480かな、といったところです」
「500にするなら、ステムをちょっと短いものに交換したほうが乗りやすくなるでしょうね」
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──計測値と、実際にセッティングされるパーツの数値を比較しながら適正サイズを絞っていくんですね。これは自分じゃなかなか難しい。
間野「次に見るポイントがココ、サドル高ですね」
「フレームサイズだけ見ると510くらいが適切って話になってきちゃいますね」
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間野「とりあえず、このサドル高に適応するハンドルの高さ設定にうつりましょう。骨格から割り出した理想値では79mmとなってますね」
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間野「実はこれ、結構キツイ数値です。この体格のお客様に、初めてでいきなり79mmはまずご案内しませんね。40mmからスタートしましょうか、という感じです」
マイマイ「え!倍ちがうじゃないですか!」
間野「実はこのバイオレーサーの数値全体が、あくまで骨格から導き出された理想値なんです。乗り慣れて、筋肉がついて、柔軟性もついて、”自転車乗りの身体になってきた段階で理想とされる数値” に近いんですね」
「つまり初めての場合は緩和して見たほうがいい箇所もある。ハンドルとの落差はまさにそれに当たりますね」
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間野「今実際にある480サイズのバイクで測ってみると45mm。まぁ適正範囲内なんじゃないでしょうか」
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編集部(ほっ……!)
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間野「ただ500サイズであればもうちょっとヘッドチューブ長が長くなってくるので、さらに余裕はでてきますよね。パーツごとに見ていくと、どうも500サイズのほうが近いように見えますね(笑)」
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編集部(ガーーーーーン!!これはヤバイ!)
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間野「ただ、最後は用途によってサイズを選ぶ部分もあるんです。」
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──と言いますと……?
間野「例えば計測上のベストサイズは510だけど、欲しいモデルのサイズ展開が500と520というケース。」
「その場合は用途に応じて上か下かを選びます。リラックスしてツーリング的に乗りたいなら大きい方だし、レースを視野に入れるなら小さい方をオススメします。」
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間野「なので今回も、480サイズでも問題ないという判断は十分できます。吉田さま自身にややレース志向があり、その場合は小さいサイズのほうが力をかけやすいですから」
「どちらを選んでも不正解ではなく、リラックスして乗りたければ500だし、ちょっと頑張りたいのであれば480、という感じです。」
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──……ふぅ。危なかった。
今回はマイマイの希望するライドスタイルにたまたまハマったので編集部は一命をとりとめましたが、身長だけで出したサイズ感と、プロによる計測との違いがよくわかる結果となりました。
もちろんこれが注文前であれば、計測結果に基づいた最適なサイズのバイクを選ぶことができるわけです!
ポジションBefore/After!体感、ぜんぜん違う!
ここからは計測データから導き出されたサドル高を実車に落とし込んでいきます。
ちなみに何も調整していない実車にまたがってみると……
マイマイ「足が全然つかない感覚があります!でもロードバイクってキツイ前傾でサドル高くして乗るものなんですもんね?」
間野「完全にサドル高いですね(バッサリ)。足がのびきってるのは膝関節にも良くないです。ちょっと曲がってるぐらいがベストです」
「腕の長さも、ひじは少しゆるんでいるほうがいいです。今の状態だと、肩から腕にかけてリキんでしまっているので、長く乗るともたないですよ」
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サドル高の推奨値にあわせて、高さ変更です。
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「これでだいたい3cmさがりました」
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セッティングなしの状態から比べてみると……
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──3cmでずいぶん変わりましたね!
マイマイ「すごい、最初とぜんぜん違う!ラクに乗れる感じがします!」
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間野「乗車姿勢はできるだけリラックス、ブレーキングでしっかりリキめる感じだと良いですね」
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──たかが3cm、しかもサドル高だけのセッティングでも、姿勢に大きな変化があることがわかりましたね。
マイマイ「何も知らないままノーセッティングでも、こんなものなのかなと漠然と乗り続けていたと思います。最初からしっかりサイズの提案&ぴったりのサドル高を出してもらえる安心感、1,000円の価値ありますね!」
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ちなみに今回の「バイオレーサーライト」で適したサイズを選んだら、乗り込んだ後さらに “フィッティング” サービスを受けることも可能です(有料)。
バイオレーサーのスタンダード以上がフィッティングにあたりますが、適正サイズを選んだ先にある、自転車のポジション出しを追求していきます。
さらにしっかりライドスタイルにあわせながら各パーツで細かい調整をかけていく、より専門性の高いサービスです。
まとめ
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──お疲れさまでした。ロードバイクのサイズ選び、イメージは変わりましたか?
マイマイ「大事なのは身長と股下ぐらいかなというイメージだったので、腕や胴の長さまでプロに測ってもらえる重要性を感じました」
「間野さんとお話ししていく中でライドスタイルのイメージが湧いてきたり、各パーツの位置が動くことによるポジションへの影響など細かいお話を聞けたので、想像以上の収穫がありました!今日は来てよかったです。」
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▶今回吉田さんが選んだロードバイクはこちら。
GIOS(ジオス)|FURBO(フルボ)
- 価格:110,000円(税抜)
- フレーム素材:クロモリ
- コンポーネント:シマノ・ソラ
- サイズ:480/500/520/540mm(C-T)
LINK: GIOS|FURBO(フルボ)
▶副店長・間野さんがいるワイズロード渋谷本館はこちら
ワイズロード渋谷本館| Y’sRoad Shibuya Honkan
住所:東京都渋谷区道玄坂2-10-7新大宗ビル1号館
電話番号:03-5728-3539
営業時間:月~金/12:00~20:00、土日祝/11:00~19:00
定休日:なし
LINK: ワイズロード渋谷本館
▶バイオレーサー実施店舗はこちらからチェック
→「各店の実施コースと資格認定者」