ガジェット系YouTuberがシマノ105Di2を本気で検討! 電動シフティングってどういうこと?

シマノの新しいロードバイクコンポーネント「105Di2」は、サイクリストの間で大きな話題となりました。電動変速・12速化と進化した最新コンポですが、自転車乗り以外の人々の目にはどのように映るのか。

今回はガジェット系YouTuberであるイマムラケンタさんにタッチ&トライしてもらい、「新型105Di2の導入はアリか? ナシか?」を聞いてみました。

ガジェット系YouTuberイマムラケンタって何者!?

 

ガジェット好きならご存じなのでは。

 

イマムラケンタさんは、登録者数11万人超えの人気YouTuberです。

 

 

今回FRAMEでは、最新のロードバイクコンポーネントが業界外の人の目にどう映るのかを知るべく、イマムラさんに「新型105」を試してもらうことに。

 

新しくなった105といえばDi2化、つまり電動変速化を果たした最新コンポーネントです。自転車における電動化は、ガジェット的目線ではどう評価されるのでしょうか。

街乗りサイクリストだったイマムラケンタ氏

依頼するまで編集部もまったく知らなかったのですが、じつはイマムラさん、ロードバイク乗りでした。

 

確かに右側に自転車がいる(画像はYouTubeのスクリーンショット)

 

普段の移動でロードバイクに乗る機会も多いとのこと。タッチ&トライの前に少しお話を聞いてみました。

「105、もちろん知ってます」

105の存在くらいは知っているかもしれないな、そう思っていました。

 

ですが、実際は名前を知っているどころじゃなかった。

 

「105、もちろん知っていますよ」

 

今年30歳になるイマムラさんのスポーツ自転車歴は、大学時代にスタート。GIANTのフラットバーロードを購入し、コンポーネントの載せ替え経験まであるのだとか!

 

それこそ105への交換でしたよ。ロードバイクに詳しい知人がいたので、その人にアドバイスをもらいながら自分で載せ替え作業を完遂しました。パーツを選んで作り上げていくところは自作PCにも通じるものがありますよね。

 

「昔から機械いじりは大好き」と語るイマムラさん

自転車のコンポーネントって? 105ってなぁに?

さて、ここであらためて自転車の「コンポーネント」とは何か確認しておきましょう。

 

コンポーネント(略して「コンポ」とも)とは、自転車におけるパーツ群のこと。一般的には、フレーム・フォーク・ホイール・タイヤ・サドル・ハンドルを除いたすべてのパーツを指します。

 

具体的には、ギアやクランク、ディレーラー(変速機)といった駆動系、ブレーキなどの制動系のパーツにあたります。

 

 

そしてこの自転車のコンポーネントで世界トップシェアを占めるのが日本のパーツブランド「シマノ」です。

 

 

シマノといえば釣り具のイメージを持つ人も多いですよね。最近ではクーラーボックスがキャンプ好きにも知られていると聞きました。ただ、スポーツ自転車を始めてみるとすぐに分かりますが、自転車においてシマノの名前は避けて通れないですよね。あらゆるシーンで目にしますから。

 

今回イマムラさんに試してもらうグレードは「105」、シマノのロードバイクコンポーネントのうちトップから3番目のグレードにあたります。

 

シマノのロードバイクコンポーネントのグレード

 

コンポーネントの各グレードは、変速段数やパーツ重量、変速のスムーズさなど細かい性能による差があります。このうちレースグレードに位置づけられるのは105以上。言い換えれば、ハイグレードコンポーネントのうち一番身近なモデルが105ということになります。

そしてこの105は、2022年にフルモデルチェンジしたばかり。上位グレードの機能を受け継ぎ大幅なアップデートを遂げています。

変速システムが電動化した「みんなの105」

レース志向のライダーにも、ホビーユースのライダーにもちょうどいい選択肢となり得るグレードが105ですが、その「みんなの105」のフルモデルチェンジで大きなポイントとなったのが電動シフティング化です。

  • 電動シフティング(Di2)とは
    自転車は大小のギア(歯車)の選択を変えることで、ペダルの重さが変わります。後輪の回転数が変わり、スピードも変化します。
    急な坂道でペダルの軽いギアに変えた経験は誰でもあるのではないでしょうか。これが自転車の変速です。

 

デュアルコントロールレバーを操作して、前後ディレーラー(変速機)でギアチェンジする

 

これまではワイヤーの引きでディレーラー(変速機)を動かしていたところを、電気信号を送ってディレーラーを動かすようにしたものが電動変速です。

 

手元の操作も、ワイヤーを動かすためにレバーをグッと押し込む必要があったところから、スイッチひとつで簡単にギアチェンジができるようになりました。

 

左がワイヤー(機械)式、右が電動式。ストローク量はこれだけ違う Image: SHIMANO

これまでハイグレードの「デュラエース」「アルテグラ」にしか搭載されていなかった憧れの機能が105にもおりてきた形です。

 

電動シフト自体が初体験なので楽しみです。使用感はもちろん、パーツの精度や質感も感じられるといいな思います!

新型105Di2、ハンズオン!

 

新型105の進化ポイントがわかったところで、さっそくライドして試してもらいます。

 

スタート直後、さっそくギアをチェンジして感覚を確かめる
カーブの減速もスムーズ

ガジェット的目線でも好印象なスイッチ

 

── おかえりなさい! 電動変速、どうでしたか?

いいですねー、サクッと変速がきまるから操作していて気持ちがいい。良いモノ使ってるなって乗ってて体感できます。

ガジェットYouTuber的目線でいくと、やはり操作感に直結するスイッチが気になっていたんですが、クリック感はとてもいい

 

 

── 普段乗っているのはワイヤー式ですよね、違いがわかりましたか?

ワイヤー式と比べてストロークがかなり浅いので、そこはもう別物ですよね。違うものを操作している感じ。

浅いといっても、タッチパネルとか軽いボタンの感覚ではなくて、押し込んだときにフィードバックがしっかりある。シフトアップ・シフトダウンともにクリック反応があるので、自分で操作している感覚が残っているのがいいですね。

プロダクトとしても、安物っぽいペコペコした感じはないですし、反応が返ってくる押しごたえはギミックとして好印象です。

 

シフトアップ(重く)・シフトダウン(軽く)のボタンはテクスチャが異なり触れただけで判別できる

 

たかがスイッチと思われるかもしれないですが、常時さわって操作する部分のタッチ&フィールが良いというのは重要なポイントですからね。

フロント変速はもはや別次元

チェーンの移動量が大きいフロント変速は、ワイヤー式におけるストローク量も深い

レバーストロークの差でいうと、フロントはやはり顕著ですね。スポーツ自転車に乗る人なら、機械式のフロント変速における「ヨイショ」の感覚がわかると思うのですが、これが電動だとほとんどない

 

フロント側も、もちろんスイッチひとつで変速が可能

 

ガジェット系のレビューではレスポンスって言葉をよく使うんですけど、入力に対して結果を返す速さはもはや別次元ですね。

 

── もともとワイヤー式変速を使っていた人には大きな変化ですよね。ロードバイクに限らずシティサイクルの変速もワイヤーですから、電動変速の感覚にはみな驚くでしょうね。

レバーを操作してから足元で変化を感じるまでの時間がすごく短い。短いというか、もはやタイムラグがなくなった感覚ですね。

油圧ディスクブレーキやスッキリした外観も◎

── バイク全体での見た目はどうでしょう? セミワイヤレスなので、シフトワイヤーがなくなったのもじつは大きなポイントです。

 

試乗車もハンドルまわりの配線はブレーキホースのみ

シンプルなプロダクトになるのは良いですね、確かに外観もスッキリしています。その点でいうとディスクブレーキも良い。僕の乗っているバイクはリムブレーキモデルですから、(フロントフォークを指して)このあたりはとくにスッキリしていますね。

 

ディスクブレーキはホイール中心にある。リムブレーキを設置するスペース(白丸部分)はスッキリとした印象に

 

見た目の話だけでなく、油圧式のディスクブレーキは軽いタッチでしっかり止まりますね、これも体感できたポイントです。

基本ポジションで手を置く場所でもあるブラケット。新型105ではコンパクトに握りやすくなった

イマムラケンタ的に、新型105Di2はアリか? ナシか!?

 

── では結論に入りましょう! すでにロードバイクをお持ちのイマムラさん的に「次に買い替えるなら」新型105Di2はアリ? ナシ!?

 

そうですね、次に買い換える候補としては十分に視野に入ってきますね。僕はすでにロードバイクを所有していますが、もっと裾野を広げて「初めてロードバイクを買うとしたら」で考えても、良い選択肢だと思いますよ!

 

 

レースグレードのコンポーネントということで、いつかはレースにチャレンジしたい人には間違いのないスペックになりますよね。ただ初めてのロードバイクとなると、そこまで考えていない人もたくさんいるでしょう。

純粋にロードバイクを楽しむためにこのグレードのコンポーネントが必須かと言われると、もしかしたら要らないのかもしれない。でも、ハイグレードモデルって機能以上の満足感を与えてくれる部分があります。憧れもありますから。たとえるなら、iPhoneでもProモデル買っちゃうようなね。

 

電動変速をはじめ、実用としての最新機能はもちろん享受できるとして、シンプルに「所有する喜び」が大きいですね。趣味の世界ですから、そこにロマンはありますよね。

 

選択肢が多いのは良いことです。憧れの機能が手に届くグレードで展開されるのは、どのジャンルであっても、ユーザーからすると嬉しいことですよ。

新型105Di2、買って後悔することはないと思います。

 


 

イマムラさん的にも「アリ」のお墨付きをもらったシマノの新型105Di2。

 

上位グレードのデュラエースやアルテグラはオーバースペック、そもそも価格的に手が届かない。だけどやっぱり「イイモノ」に乗りたいし、所有していたい。

 

そんなとき、上位モデルと同じ機構を持ちながら価格を抑えたミドルグレードの新型105Di2は、こだわり派にもピッタリな選択肢になるはず。「初めての一台から105」、おすすめです。

 

 

 

提供:シマノセールス株式会社

Y’s Road オンライン アウトレットコーナー

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WRITTEN BYFRAME編集部

FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://jitensha-hoken.jp/blog/

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