冬のサイクリング、寒さ対策はどうしてる? 大学生ローディーに直撃!

季節はいよいよ冬、寒さを感じる日が増えてきました。この時期は防寒対策が不十分だと寒くて大変ですが、厚着をしすぎると汗冷えしてしまうというジレンマに悩まされますね。

そこで、冬の服装選びに役立つ「レイヤリング」の考え方や、普段からよくサイクリングをするFRAME編集部、大学生メンバーのリアルな寒さ対策をご紹介します。

冬の服装は「レイヤリング」が基本

重ね着(レイヤリング)

レイヤリングとは、複数のスポーツウェアを重ねて着るテクニックのこと。一枚目には通気性・吸汗性の高いアンダーウェア、二枚目には防風性の高いジャージというように、特徴の異なるウェアを組み合わせることで、体を暖かく保つことができます

レイヤリングの例

関東在住の筆者の場合、トップスはこのような組み合わせにしています。お住まいの地域にもよりますが、厳冬期や冬のダウンヒル、ナイトライドなどでなければこの2枚で十分対応できるでしょう。

もちろんさらに厚着してもOK。レイヤリングの考え方さえ守っていれば、汗冷えもせず快適にライドを楽しめます

あわせて知りたい、ウェアの選び方

ひとくちに冬といっても、少し羽織るだけで暖かい初冬から、気温差の激しいヒルクライム・ダウンヒルまでシチュエーションはさまざま。こちらの記事では、冬のサイクルウェアの選び方や着方を3パターンに分けてご紹介しています。

大学生ローディーたちの寒さ対策は?

ここからは、コスパの良い商品から、「その手があったか!」といった方法まで、大学生ローディならではの寒さ対策をご紹介していきます。

Kさん:「荒川峠はシューズカバーで攻略」

パールイズミ シューズカバー
0℃対応! パールイズミのシューズカバー Image:PEARL IZUMI

私は荒川サイクリングロードを走るのが好きです。大自然に囲まれ、クルマもいないサイクリングロードは、走っていて気持ちがいいです。普段はガヤガヤとした都心で生活していますが、心を休めたいときは荒川へ行きます。

しかし、強い北風が吹く荒川の冬は寒いです。あまりの風の強さに「荒川峠」と呼ぶ人もいるほど。北上するときは、強い向かい風と闘わなければなりません。

そんな荒川を好んで走る私がおすすめするアイテムは、シューズカバー。いくら寒い荒川でも、走っているうちに体は温まってきます。しかし、足先だけは温まらないのです。私が冷え性なだけかもしれませんが、足先は感覚がなくなるほど冷えてしまいます。

そのため、冬に荒川を走るときはシューズカバーが手放せません。エアロ目的の薄いシューズカバーではなく、真冬用の厚手のシューズカバーがおすすめ

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Sさん:「腹巻きで防寒+防風+汗冷え予防」

モンベル ウエストウォーマー
保温性の高いモンベルのサイクル ウエストウォーマー Image:mont-bell

私の住む地域は、冬になると凄まじい「赤城おろし」が吹き荒れる北関東某所。渡良瀬川や利根川のサイクリングロードはとてつもない向かい風で、まともに走ることすらできません……。幸い雪が少ない地域のため、峠や林道を走っていれば風は幾分マシですが、防寒+防風対策は必須です。

そんな環境で私が愛用しているのがスポーツ用腹巻き。モンベルからは「サイクル ウエストウォーマー」として発売されています。

腹巻きと聞くと、なんだかダサいイメージがあるかもしれませんが、スポーツ腹巻きはウェアの下に着用するため、外見にはまったく影響しません。その上、前面には防風性と透湿性、背面には通気性と吸水拡散性に優れた素材が使用されており、防風性能保温性能を兼ね備えた優れモノ。汗をしっかり吸収してくれるため汗冷え予防にもなります。

腹部の冷えは腹痛を引き起こすだけでなく、全身の機能低下の原因となります。腹部の保護が大切なことは当たり前のように思えて、意外と対策している人は少ないのではないでしょうか。私自身、お腹を壊しやすい体質のため汗冷えは大敵でした。しかし、モンベルのスポーツ用腹巻きを着用してからは腹痛とは無縁!しっかり温かさを体感でき、窮屈さを感じることもありません。

スポーツ用腹巻きはサイクリング、ランニング時はもちろん、普段の生活でも着用できるので、一つ持っているととても便利ですよ!

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Oさん:「雨のビワイチのお供にErgoGripのグローブ」

ergogrip グローブ

普段は京都の北の山(京見峠や花脊峠など)や、宇治、琵琶湖の南湖あたりを走っています。競技部の方と走ることもあるので、走り方は基本的には高強度です。たまにのんびりポタリングもしています。

京都や滋賀は場所によって寒暖差が激しいです。北の山であれば昼間であっても氷点下にまで下がることもあります。他の場所だと最高気温は10℃ほどですが、琵琶湖周りや宇治まで向かうサイクリングロードはかなりの強風です。

そんな私のオススメは、ErgoGripのウォームウィンターグローブ。他メーカーの同等性能の製品よりも少しお求めやすく、耐久性も十分なのでコスパに優れています。

0℃~5℃対応で、雨風の中の極寒ビワイチもこれ一つで手の冷えを防ぐことができました。また、ハンドルを握りやすいように工夫されているので、厚手のグローブながら操作感が低下しにくいように感じます。

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UVEX Ergo Grip(エルゴグリップ) ウォーム ウィンターグローブ U194KK
エルゴグリップ (Ergo Grip)

Iさん:「インナーグローブで極寒でも暖かく」

▲おたふく手袋のインナーグローブ

冬のサイクリング、体を動かすのだからそのうち暖かくなるでしょ、と舐めてかかると後悔しますよね。特に自分がつらい思いをしたのは「指先」。走っている間、あまり動かすことのない上に風も一番当たりやすいんです。「1万円のグローブをつけているから大丈夫。だって1万円だよ?」と思い込んでいましたが、極寒のサイクリングではグローブ一つでは足りませんでした……。

そんな自分を救ってくれたのはおたふく手袋のインナーグローブ。これと冬用グラブを重ね着することで、信じられないほど暖かくなります。他のインナーグラブより厚手裏起毛かつ手首まで覆ってくれる構造なので、指先も暖かく、ジャージとグローブのすき間から冷えることもありません。しかし、厚手であるがゆえに多少の「付けてる感」はあります。自分は気になりませんでしたが。

そして、この商品最大の強み、それは「圧倒的な安さ」にあります。価格はなんと、200円以下

ぜひ、一度試してみてはいかがでしょうか?

Wさん:「ネックウォーマーで首周りを暖かく」

パールイズミ ネックウォーマ
吸汗速乾、パールイズミのネックウォーマー Image:PEARL IZUMI

私は普段、荒川の上流を走ることが多いです。強度は中程度、25〜30km/h巡航ぐらいで走っています。冬の川沿いは北風が強く、防風対策を少しでも怠るとすぐに体が冷えてしまいます。また、日陰になっていて周りよりも気温が低いところもつらいポイントです。

そんな私が愛用するのは、首周りを保温してくれるネックウォーマー。冬の服装でも素肌が出てしまう首から上の防寒は、身体を保温する上で重要なポイントです。特に、風をもろに受ける自転車では効果抜群。真冬の寒さに辟易していた私ですが、ネックウォーマーと手袋を買い揃えるだけで快適なライドを楽しめるようになりました。

普段使っているものを使い回しても問題ありませんが、スポーツ用のものは呼吸しやすいうえに汗冷えしにくいのでおすすめです。

Mさん:「夏用ウェアを重ね着して寒さを乗り越える!」

m_冬のウェア
11月の磐梯吾妻スカイラインも、登りは夏用半袖ジャージ+フィットネス用ウェアでなんとか乗り切れました!

僕がロードバイクに乗る一番の目的は、絶景を見ること!しかし、住んでいるのは都心。絶景は遠く離れた場所に位置することがほとんどなので、100kmを超えるロングライドをして景色を見に行きます。相模原の山々でのヒルクライム、湘南の海岸線での向かい風、印旛沼のサイクリングロードでのゆるぽたなど、絶景を求めてさまざまな条件の道を走ります。

冬のライドでは条件によって寒さへの対策が異なります。ヒルクライム時は汗冷え対策が重要ですし、ゆるぽたでは限りなく暖かい方が良いです。条件によって異なるウェアを用意するのが理想ですが、そのような資金は学生の僕にはありません。そこで僕が愛用しているのは、大手スポーツブランドのフィットネス用ウェアです。

最大の魅力は世界市場をターゲットにした大量生産による圧倒的なコストパフォーマンス。アウトレットなどでのセールも頻繁に実施されます。しかも、夏用サイクルウェアを重ね着することで秋・春用長袖ウェアの購入費用が不要になります!(冬にはさらに暖かいウェアを重ね着するようにしています)

性能に関しては、あらゆる条件下で使えるような汎用性の高さを感じます。どこか突出した性能があるわけではないので、冬のダウンヒルなどで「少し寒いな」と感じることはありますが、ロングライド中に遭遇するあらゆる条件での走行に十分対応できます。さらに、サイクリスト好みのピタッとしたシルエットであるため、サイクルウェアと合わせても違和感ありません。

今年の冬はこれを着て、どこの絶景を見に行こうかな〜

自分に合った防寒対策で、冬サイクリングを楽しもう!

寒さ対策が不十分だと、冬のサイクリングは一気に辛いものへとなってしまいます。しかし、今回ご紹介したレイヤリングや防寒対策をおこなえば、案外暖かいもの。

ここで挙げたのはあくまでも一例で、寒さの感じ方は人それぞれ。必要だと思ったアイテムを付け足しながら、冬のサイクリングを楽しみましょう!

Y’s Road オンライン アウトレットコーナー

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WRITTEN BYナベケン

ゆるポタやロングライドが好きな大学生。愛車はキャノンデールグリーンのCAAD12。荒川サイクリングロードの上流やちょっとした峠のような、探検したくなる道が好き。

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