最新のE-MTBで南アルプスを駆け回る、極上の秋ライド|SPECIALIZED Levo SL

トレイル7

都内各所の木々が秋色に装いを深める中、甲府盆地から見える山々の紅葉も深まってきた。

去る11月、南アルプス市の雄大な山中を舞台に、メディア関係者を招いてトレイルツアーが開催。

FRAME編集部を代表し、国内のエンデュランスレースの代表格であるSDA王滝やXCなど、MTBレースの経験がある筆者がスペシャライズド主催の本ツアーに参加してきました。

トレイルライドツアー概要

スペシャライズドジャパンによる、「E-MTBだから」「Levo SLだから」できる MTB の新しい可能性を体験してもらうべく企画・実施された⻑距離トレイルライドツアー。

Levo SLで1日中走り回り、同じコースを今までの倍以上の回数走り回ったり従来の距離でライド時間を短縮したりと、シリアスライダーからビギナーまで短時間長距離のライドを体感できるツアーとなった。

使用バイクはこちらの「LEVO SL COMP CARBON」

LEVO SL COMP CARBON
LEVO SL COMP CARBON/SPECIALIZED

バイク重量は18.4kg。E-BIKEの中では軽い部類に入るだろう。

参加者によっては朱色が映えるモデル「LEVO SL EXPERT CARBON」を使用する方もいた。

LEVO SL EXPERT CARBON/SPECIALIZED
LEVO SL EXPERT CARBON/SPECIALIZED

>>Levo SL(SPECIALIZED公式オンラインストア)

ライドの舞台は山梨県南アルプス市。

本ツアーのスタート地点である山梨MTBベースオートキャンプ場は、会員制組織「南アルプスマウンテンバイク愛好会」のライド時に拠点となる場所。

またトレイルのほか、昨年一般開放としてオープンした「南アルプス立沼マウンテンバイクパーク」も立ち寄りつつ、南アルプスマウンテンバイク愛好会の活動や、「一般社団法人 南アルプス山守人」の取り組みを紹介していただいた。

ツアー案内人は南アルプスのトレイルビルダー弭間亮さん

今回のツアーの案内人はこの方。

弭間亮さん
弭間亮さん

マウンテンバイクを愛する仲間で構成されるボランティア会員組織、「南アルプスマウンテンバイク愛好会」を運営し、「一般社団法人 南アルプス山守人」の代表理事を務める。

良いイメージの無いマウンテンバイクを地域に認めてもらいたい(グレーゾーンからホワイトな存在へ)。

走っている山道がグレーゾーンでルートも公にされていない状態であれば、マウンテンバイク人口の拡大も望めないし、行政・自治体にも管理責任が伴う。

そのためには、ルートマップが公にされており正式に走行可能な公共トレイルを増やすほか、マウンテンバイクが都道府県全体で推進されているような行政レベルでの政策となっている必要がある。

その思いから行政にトレイル網の自由走行を認可してもらうため、訪問者数には制限がかかるものの、会員制トレイルという独自の制度を導入し条例のようなルールを設定したコミュニティ(会員制組織)を創設・運営。

現在は280名を超える会員、40社を超える協賛企業のもと、持続可能なマウンテンバイク環境の先行事例を日本全国に普及させるべく、日本の中山間地域と共存する広大なフィールドで地域貢献活動をしています。

「マウンテンバイクの制度化」「健全なマウンテンバイクフィールドの拡大」を目指し日々活動中。

>>一般社団法人 南アルプス山守人

会員制組織「南アルプスマウンテンバイク愛好会」とは?

南アルプス市内には、南アルプスマウンテンバイク愛好会が拡大を進めるMTBフィールドが点在している。

そんな場所で会員制トレイルというユニークな制度のもと、ルール・制度を徹底したMTBライダーが集結するマウンテンバイク愛好会組織だ。

総延⻑で15kmを超え標高差も1,000m以上もある広大なMTBフィールドで、地方自治体と協力しながらフィールドを拡大。

愛好会へは、事前予約制のスキル講習やトレイルライドを行う入会説明会への出席をもって入会可能となり、日本屈指の規模を誇る広大なトレイル網を駆け回ることができる。

また、会員規則を設けていることで、入会説明会での丁寧なスキル講習、入山届・下山届システム、マウンテンバイク機材に関するアドバイスや対応を受けることができる。

ユニークな会員制度に興味を持った方、MTBと雄大なトレイルで駆け回りたい方はぜひチェックして欲しい。

>>南アルプスマウンテンバイク愛好会

トレイルライドツアースタート

事前にスキルチェックできるパンプトラック、バイクレンタルも可

ツアーの拠点となった山梨MTBベースオートキャンプ場は、MTBパンプトラックパークが併設。

キャンプ場利用者に限らず、デイキャンプ利用者としてパンプトラックのみの利用も可能だ。

立て看板
コース案内

じつはこちらのキャンプ場、スペシャライズドが南アルプスマウンテンバイク愛好会の協賛企業であるため、スペシャライズドのレンタルバイクが非常に充実している。

愛好会の会員であれば、会員価格でこれらのバイクを借りられることも特徴の一つ。

レンタルバイク1
充実したレンタルバイク

レンタルバイク2
もちろん子ども用バイクも

レンタルバイク3
整然と並べられたバイク達

トレイルに向かう前に、こちらのパンプトラックでまずは腕試し&ウォーミングアップ。

都内では普段MTBを走れる環境に無い。長距離の耐久系のレースやXCレースではパンプトラックが登場せず触れる機会がないため、ツアー前にもかかわらずワクワクとニヤニヤが止まらない。

パンプトラック
併設されているパンプトラック

こちらのパンプトラック、トレイルを走る前段階として参加者のスキル・走力を見極めるために作られている。そのため、ここを走ればトレイルでの走行が楽になるような設計がなされているんだそう。

パンプトラック走行3

パンプトラック走行1
他の参加者もウォーミングアップ

普段はレース会場でしか走る事のないパンプトラックにテンションが上がる。

パンプトラック走行2

パンプトラック
広大なパンプトラック

身体がジワっと温まってきたタイミングで、参加者同士でアイスブレイク。

アイスブレイク2
コーヒー片手に今日のスケジュール・コースの説明を受ける

協賛企業からは、スタート前の朝食用とライド途中の休憩時の昼食用にパンとコーヒーを提供していただいた。

コーヒーとパン
提供いただいたパンとコーヒー

パンは、甲府市の「源泉湯 燈屋」で今年12月にオープン予定の「あかりやベーカリー」にて提供される予定の3種。 

パン
左から2種クリームパン・ベーグルサンド(クリームチーズと勝沼巨峰ジャム)・焼きたてクロワッサン

コーヒーは、山梨県都留市に焙煎所を構えるOne Note Coffee Roaster様の「ONE NOTE BLEND」。

コーヒー
One Note Coffee Brend

酸味が少なく筆者好みの味でテンションが上がる。

>>あかりやベーカリー

>>One Note Coffee Roaster

登りでの印象「E-MTBの重さを感じさせない振りの軽さ」

本題のトレイルライドツアーは、南アルプス市の山々で拡大中のトレイル網のうち櫛形山の麓の駐車場からスタート。

トレイル網自体は全体で、最高標高1,450m、最大標高差1,000m、総距離約15kmという、山梨県の大自然を生かした広大なフィールドにある。

会員限定のトレイル網のため、非会員の立ち入りが禁じられていることはもちろん、看板や標識などで公にコース案内がされていない(入り口のみ看板あり)。

ゆえに、今回は会員としてトレイルの整備も兼ねて特別にトレイル内に踏み込ませていただいた。

スタート地点の駐車場からは、トレイルの入り口である約1,450m地点までアスファルトの登坂をひたすら行く。

富士山背景
富士山をバックにスタート

今回のコースは、スタート地点からどこを切り取っても抜群の眺め。

南アルプス市の眺望
眼下には南アルプスの街並みが広がる

談笑しながら走っていくうちに、徐々に過酷な様相を呈してきた。

だがこんな急勾配でもさほど踏んでいる感覚がないし、踏まされる気配もない。ペダルに乗せる足の重さだけで進むことができ、モーターの恩恵を感じた。

坂道
徐々に過酷な様相を呈してきた
坂道2

山の麓から中腹にかけては、紅葉で鮮やかに染められていた。

気づけば青空と紅葉のコントラストに見とれてしまい、前走者との距離が離れてしまう。

紅葉の中を走る
紅葉の中を走る一行

肝心のLEVO SLだが、E-BIKEにありがちな重さ・どっしり感はあれど、ダンシング時のハンドルの振りは非常に軽い。

ダンシング
ダンシング時、バイク重量はさほど気にならない

アシスト機能があることはもちろん、この軽さからくる扱いやすさは、ダウンヒルだけでなくアップダウンを織り交ぜたトレイルライドに最適解だ。

ダンシング2

フレームにはボトルを収納できる箇所があるが、フルサスペンションということもあり収納箇所は一つのみ。

今回そちらには、参加者全員に配布されたレンジエクステンダー(別売)を収納した。

レンジエクステンダー
レンジエクステンダーは1kg

レンジエクステンダーはバッテリーの容量を拡張でき、航続可能距離を50%伸ばすアイテム。

今回のライドも10時頃から16時過ぎまでぶっ通しでアシスト機能を最大にしたが、バッテリーを交換することはなく残量は半分残っていた。

収納部分がレンジエクステンダーでなくなるものの、水分はボトルをジャージ背面のポケットに入れるか、ハイドレーション付きのバックパックを背負えば済む話だ。

気温も高くないためさほど気にならない

>>レンジエクステンダー

富士山を望みながらランチタイム

ここまで約10km、1,000m以上登ってきた。山の山頂付近の紅葉はすでに終わりかけている。

また11月の南アルプスの山頂付近はかなり冷えていることもあり、ビブショーツで来たことを後悔した。

昼休憩前
1,000mも上ると冬の空気が顔を出す

参加者同士で談笑しながらペダルを回していると、あっという間に昼食のポイントへ。

少し開けたところにある昼食のポイントは、櫛形山の中腹あたりにある見晴らし平で「関東の富士見百景」にも登録されている。

関東の富士見百景
関東の富士見百景

見晴らし平の敷地内にはハート型のモニュメント・鐘などがあり、富士山がくっきりと見える。

ここで頂いた昼食も朝食同様、あかりやベーカリーより提供いただいたパンだ。

寒くはあったがそこそこ登ってきたこともあり、ペロッと平らげてしまった。

昼食のパン
左から「デニッシュウインナーロール」「燈屋特製カレーパン」「トリュフ塩パン」「プルドポークサンド」

個人的には、カレーパンが特に美味しかった。冷めても美味しいとはまさにこのこと。

ランチタイム

黄金色に輝く絨毯で、極上のトレイル体験

いよいよ待ちに待ったトレイルライド。もちろん100%未舗装路のトレイルだ。

入り口はこちらから。普段は山道の巡視路として利用されており、会員以外のMTBerの立ち入りは禁止されている。

トレイル入り口_看板
トレイルの入り口となる看板

トレイル自体は、昔の林業作業路などに使われた山道を再生させた道だ。そのため、切株や急こう配、痩せ尾根などが突如として現れる。

トレイル3

落葉したてでフカフカの落ち葉を踏む、サクサクとした小気味良い感覚・音がたまらない。

トレイル2
まるで黄金色の絨毯のよう

タイや幅が2.3インチということもあり、滑りやすい落ち葉の上や日陰で苔むした土の上もグリップが効いてくれる。

空気圧を妥協せず突き詰めれば、フルサスペンションであることも相まってさらに極上の乗り味になることは間違いない。

トレイル5

筆者(身長:175cm)がXCのレースで普段使用しているCHISELのホイールベースはMサイズで1,124mm。これ対し、LEVO SLはEXPERT、COMPともにMサイズで1,185mmと少し大きめだ。

だがスタートからゴールまで、その大きさからくる扱いずらさは感じず自分の進ませたいラインに素直に導いてくれる印象。

また29インチのタイヤサイズが功を奏してか、写真のような急こう配でもバイクが先行して転びそうになったり、高速域でも大き目の石や倒木にハンドルが取られることはほぼ無かった。

トレイル
急こう配の山道が頻出する
トレイル6

南アルプス立沼マウンテンバイクパークへ

長めのトレイルを漫喫した後は、(一社)南アルプス山守人で普及・維持管理を進めている南アルプス立沼マウンテンバイクパークへ。

南アルプス立沼マウンテンバイクパーク
南アルプス立沼マウンテンバイクパーク

コース難易度は超初心者・初心者・中級者に分かれており、各難易度ごとに果物の品種名がつけられた2、3のコースが用意されている。

>>南アルプス立沼マウンテンバイクパーク

初心者コースはキッズバイクでも楽しめることはもちろん、ストライダーでも走れるくらい凹凸が少ない。かといってひたすら漕ぐ必要もない。

むしろすべてのコースに緩い起伏があり流れるようなコース設計のため、何周かして体重移動のコツをつかめば最小限のペダリングでバイクが進み非常に心地よい。

南アルプス立沼MTBパーク
バームを攻める

中級者コースにはバームが連続する区間もあり、目まぐるしく変わる路面状況も相まって飽きが来ない。

こちらでも休憩中には、コーヒーに加え協賛企業「澤田屋」様の和菓子をいただいた。

右から「くろ玉」と「ごるふまん」(冬季限定)。

澤田屋
もちろんOne Note Coffee Roasterのコーヒーも

見た目・サイズともにライド時の補給食にもってこいな玉菓子だ。

南アルプス立沼マウンテンバイクパークには下の木陰があり、木漏れ日が差し込む木の下で非日常のような休憩時間を過ごした。

休憩
木陰で休憩

パークにも別れを告げ、山から出て下界を見下ろせる場所まで降った頃には、16時を過ぎており南アルプスの麓も薄暗い。

ライドの終わり
ライドが終わったころには日も落ちかける

少し肌寒いライドの最後は、今日のツアーに離愁を残しながらもじわじわとケイデンス上げながら帰路に着いた。

南アルプスマウンテンバイク愛好会の会員になると、日本屈指の規模を誇る広大なトレイル網を駆け回ることができる。

また会員規則を設けているため、入会説明会での丁寧なスキル講習、入山届・下山届システム、マウンテンバイク機材に関するアドバイスや対応を受けることが出来る。

スペシャライズドでは2つのキャンペーンを開催中

スペシャライズドでは、期間中にLevo SLを購入した方を対象に下記のキャンペーンを開催中です。

ヘルメット&シューズ プレゼントキャンペーン

Levo SLの購入でトレイルライドをさらに安全に楽しくするヘルメットとシューズをプレゼント。

  • 開催期間:10月14日(金) ~ 12月14日(水)
  • 対象ヘルメット:AMBUSH、TACTIC
  • 対象シューズ:2FO各種、RIME各種

※プレゼント商品発送後のサイズやカラーの交換はできませんので、あらかじめご了承ください。

Turbo e-Bike金利無料キャンペーン

Levo SLを含むすべてのTurbo e-Bikeシリーズで金利無料/半額キャンペーンを開催中。

※24回まで金利無料。36、48回はスペシャライズドとお客様との折半で、お支払い回数は最大48回まで可能となります。

  • 開催期間:〜2023年6月30日(金)

>>キャンペーン詳細

本ツアーの協賛企業・関連団体

以下、南アルプスマウンテンバイク愛好会の協賛企業です。トレイルツアー中の食料をサポートしていただきました。

  • 源泉湯 燈屋

本ツアーでパンをご提供いただいた、「あかりやベーカリー」が入る会員制日帰温泉。12月5日11:00~より、あかりやベーカリーをプレオープン予定。

>>あかりやベーカリー

  • 澤田屋

甲斐の銘菓「くろ玉」で有名な澤田屋です。山梨のロングセラーお土産「くろ玉」やあけの金時使用「キャラ玉」を通販でお求めいただけます。

>>澤田屋

  • One Note Coffee Roaster

One Note Coffee Roasterは、山梨県都留市大幡にある実家の敷地内に焙煎スペースを借りて2018年秋に事業を開始しました。開業当初はコーヒー豆のオンラインショップとしてスタートし、2022年の春に山梨県都留市夏狩に実店舗をOpenしました。

東京都墨田区「Sunshine State Espresso」さんから譲り受けたアメリカ製のピンクの焙煎機ディードリッヒをフル回転して、浅煎りから深煎りまで幅広い焙煎レベルでスペシャルティコーヒーを焙煎してご提供しています。

>>One Note Coffee Roaster

Photo:Ryuta Iwasaki

Y’s Road オンライン アウトレットコーナー

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WRITTEN BY中林鷹一朗

新潟県出身大学生。XCOや王滝のようなエンデュランス系のレースなど、土の上を走るのが好き。が、メインは新潟県のチームに属しながらロードバイクで実業団のレースを走る。愛車はRIDLEYのHeliumⅹ。

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