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示談交渉付きの自転車保険とは?示談交渉の流れや内容を解説

「示談交渉付きの自転車保険とはどんなもの?」

「そもそも示談交渉とは?」

このような疑問を持ったことはありませんか?

 

この記事では、示談交渉サービス付きの自転車保険の概要を中心に解説します。

自転車保険に示談交渉サービスが付いているか否かで、事故のときに自分ですべき対応が異なります。また、示談交渉の内容によって示談金額が変わるため、示談交渉サービスを付帯するかどうか、慎重に判断しなければなりません。

ぜひ、今回の記事を参考に、示談交渉付きの自転車保険にするか否かの参考にしてください。

 

自転車保険での示談交渉とは

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示談交渉とは、事故を起こしてしまった際に、紛争の解決を図るための被害者と加害者による話し合いのことです。
自転車を運転中に人をケガさせてしまったら、一般的に、示談金による解決を図るため、示談交渉を行います。

加害者が示談交渉サービス付きの自転車保険に加入していれば、加害者本人に代わり、保険会社が示談交渉を実施してくれます。

示談交渉サービスの内容と流れ

ここからは、実際に示談交渉はどのような流れで進むのか、解説します。

示談交渉は、主に以下の通りに進められます。

  1. 損害の確認
  2. 被害者との示談交渉
  3. 示談書の作成
  4. 示談金の支払い

それぞれ詳しく解説します。

1.損害の確認

まず、自転車事故で発生した損害を確認します。被害者にケガを負わせた場合、主に以下を調査します。

  • ケガの程度
  • ケガの治療費
  • 通院にかかる通院費
  • ケガ完治までの期間
  • ケガによる慰謝料
  • 通院中の休業損害

休業損害とは、被害者がケガによって仕事ができず、得られなかった収入を指します。被害者が社会人の場合は、休業損害を支払わなければなりません。

損害の確認と同時に、それぞれの費用を証明するための書類集めも行います。

ただ、ケガが完治、もしくは病状が確定しなければ、最終的に治療や通院にいくらかかるのか不明です。実際に示談交渉が進むのは、被害者のケガが完治するか、病状が決まってからになります。

2.被害者との示談交渉

被害者の損害が確認できたら、加害者側と被害者側が実際に示談交渉を行います。確認した損害額や過去の判例をもとに、話し合いが進められます。

事故において示談金を左右するのは「過失割合」です。過失割合とは、事故における不注意の割合のことです。たとえば、1,000万円の損害賠償が発生した事故で、過失割合が7:3の場合、加害者は被害者に700万円を支払います。

通常、交通事故で加害者の過失が100%になることは、ほとんどありません。被害者が歩行者の場合、歩行者に有利な過失割合になることはあります。道路交通では歩行者は最も保護される立場にあるためです。

ただ、被害者にも多少の過失があるのが一般的です。たとえば、自転車が歩行者にぶつかった場合でも、以下の場合は歩行者にも過失があると言えます。

  • 歩行者(被害者)が急に自転車の目の前に飛び出してきた
  • 横断が禁止されている場所だった

以上のような過失が被害者側にあれば、被害者側の過失を差し引いて、示談金額を決定します。示談の金額に合意できない場合、訴訟を起こし、裁判になります。

3.示談書の作成

示談交渉で合意が取れれば、その内容をもとに示談書を作成します。示談書には、主に以下を記載します。

  • 当事者の名前:被害者と加害者の名前
  • 事故の詳細:日時、場所、事故の内容
  • 示談の条件:示談の金額、支払い方法

自転車事故の現場で、当事者同士が口頭で示談の内容を決めてしまうケースがあります。お互いが同意すれば、仮に示談書がなく口頭であっても、示談は成立すると考えるのが一般的です。

しかし口頭での示談は、後々トラブルになる恐れがあります。そのため日や場所を改め、プロを交えながら示談交渉を行い、示談書を作成するのがおすすめです。事故の現場で、示談交渉を行うことは避けましょう。

示談書に署名と捺印をした後、被害者と加害者は、示談書を保管しておきます。

4.示談金の支払い

示談書に記載した金額を、被害者に支払います。保険を使う場合、示談金は保険会社から支払われます。

示談交渉付きの自転車保険の注意点

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ここまで示談交渉の流れを説明しましたが、示談交渉付きの自転車保険を利用する際には、以下の注意点があるので、ご紹介します。
  • 保険会社による示談交渉への同意が必要
  • 無過失の主張はできない
  • 被害者は示談交渉サービスが使えない


それぞれの注意点を詳しく解説します。

注意点1.保険会社による示談交渉への同意が必要

示談交渉サービスを利用するにあたり、保険会社の介入に対して、被害者と加害者の同意が必要です。

双方の同意がなければ、示談交渉サービスを利用できません。

注意点2.無過失の主張はできない

「無過失の主張」とは「自転車事故の発生に関して、自分には非がない」と主張することです。無過失を主張する場合は、示談交渉サービスの利用はできません。

なぜなら、弁護士ではない保険会社が報酬を得る目的で法律事務を行うことは、以下の弁護士法第72条により禁止されているためです。示談交渉は法律事務に該当します。

弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

(引用:弁護士法 | e-Gov法令検索

ただし、加害者が過失を認める場合は、賠償金を支払うのは保険会社です。つまり、保険会社は示談交渉の当事者となります。示談交渉の当事者である以上、保険会社が示談交渉を行っても問題はありません。

ところが、加害者が無過失を主張する場合、示談金は支払わない前提なので、保険も利用する必要はありません。そのため、無過失を主張するケースでは、保険会社は示談交渉に関与できなくなります。

保険を利用して、保険金を被害者に支払う場合のみ、示談交渉サービスが使えることは、覚えておきましょう。

注意点3.被害者は示談交渉サービスが使えない

自分が自転車事故の被害者になった場合も、示談交渉サービスは使えません。

理由としては、前の項目の「無過失の主張」と同様です。被害者は損害賠償を求める側であり、損害賠償を求められることはありません。保険を利用しないので、保険に付帯している示談交渉サービスも利用することができません。

しかし、被害者になってしまった場合は、次にご紹介する「弁護士費用特約」が使えます。

被害者の場合、弁護士費用特約が使える

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自分が自転車事故の被害者になってしまった場合、示談交渉サービスは使えませんが、「弁護士費用特約」が利用できます。

弁護士費用特約とは、損害賠償の請求に関する弁護士への相談や委任などの費用を、補償する特約です。

自分には過失がない、もらい事故の場合に使えるのが弁護士費用特約です。一方、少しでも過失がある場合には、示談交渉サービスが使えます。そのため「もらい事故にも備えておきたい」「もらい事故が起きたときに、弁護士の手を借りたい」と思う人は、弁護士費用特約を付けておきましょう。

 

示談交渉付きの自転車保険一覧

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自転車事故によって他人にケガを負わせてしまった場合や死亡させてしまった場合に、示談代行サービスを利用することができます。
被害者側と示談する場合の手間や負担を考えると、示談代行サービスがあると安心です。

 
保険プラン 示談代行
au損保「自転車向け保険 Bycle」 あり
au損保「ケガの保険 交通事故」 あり
総合保険センター「自転車の責任保険」 あり
セブンイレブン「自転車向け保険」 あり
NTTドコモ「ドコモサイクル保険」 あり
JCBカード「JCBトッピング保険自転車プラン」 あり
三井住友海上「ネットde保険@さいくる」 あり
モンベル「モンベルの自転車保険」 あり
TSマーク なし
ちゃりぽ「自転車あんしん保険」 ・なし(あんしんプラン、もっとあんしんプラン)
・あり(1億あんしんプラン、1億もっとあんしんプラン)

このように、ほぼすべてプランで示談代行サービスがあります。
示談代行サービスの細かい内容の違いはないため、示談代行サービスが欲しい人はこれらの中から気に入った自転車保険に加入すると良いでしょう。
ほとんどの自転車保険は示談代行サービスがあるので、他の項目で比較検討した方がいいかもしれません。

▶「自分に合った自転車保険を見つけたい!」と考えている方はこちら

まとめ

この記事では、示談交渉付きの自転車保険について、以下の通り解説しました。

  • 示談交渉では、損害の確認・示談交渉・示談書の作成・示談金支払いを行う
  • 示談交渉付きの自転車保険では以下に注意
    • 保険会社による示談交渉への同意が必要
    • 無過失の主張はできない
    • 被害者側は示談交渉サービスが使えない
  • 被害者になった場合は、弁護士費用特約が使える

示談交渉は、慣れていない方が大半だと思います。ご紹介してきた通り、示談交渉では過去の判例を参照したり、示談書を作ったりと、知識や経験が不可欠です。素人が一から調べて進めるのは、時間と労力がかかるでしょう。万が一、自転車事故を起こしてしまった場合は、心強いサービスです。

日常的に自転車を使う方や、示談交渉を自力でスムーズに行えるか不安な方は、この機会に示談交渉サービスの付帯を検討をしてはいかがでしょうか。

 

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この記事を書いた人

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