近年は弱虫ペダルの影響もあり、漫画やアニメから自転車を始められた方を多く見かけるようになりました。そこで今回は、自転車を題材にした編集部一押しの漫画をご紹介したいと思います!
漫画を読んで熱くなりたい方、ストーリー重視で重厚な物語を楽しみたい方、自転車と萌えの融合でふわふわしたい方向けの3カテゴリーをご用意しましたので、この記事を見ればあなたにぴったりのものが見つかると思いますよ!
目次
漫画を読んで熱くなりたい方
弱虫ペダル
1つ目は、『弱虫ペダル』(作者:渡辺航、出版社:秋田書店)。
とある高校の新入生であり、アニメやゲーム、秋葉原などが好きなオタク少年・小野田坂道(主人公)が自転車競技選手としての才能を開花させていくという物語です。
異様に個性の際立ったキャラクターが多いという特徴があります。それがこの漫画が爆発的な人気を誇っている1つの理由でもあるでしょう。特に、御堂筋翔というキャラクターが“やばい”です。どのように“やばい”のかは、漫画を読めばお分かりいただけると思います。
弱虫ペダル、見逃してたのまとめ見したがついに小野田、真波、御堂筋の3つ巴の妖怪大戦争開幕してるやん。
3人ともキ○ガイ状態でついに羽生えだしたり表情がやばい事になってるw
最終決戦前言うことで人間やめたようなのしか生きのこっとらんww pic.twitter.com/1H0qPx9rbv
— どんちき♪└(^ω^ )┐♪ (@qazcrazyhomaji) 2015, 2月 20
2012年に舞台化、そして、2013年10月から2014年6月まではテレビアニメ第1期が、2014年10月から2015年3月までは第2期が放送され、『週刊少年チャンピオン』2008年第12号に初めて掲載された当初から右肩上がりで人気が出ています。
描かれている自転車の知識が正確なのもさることながら、前述したように個性的なキャラクターの要素も大きく、もともと自転車好きな人から、自転車には特に興味がなかった人まで幅広くファンを獲得しています。今、一押しの漫画です。
劇場版も好評発売中な他、アニメ3期も製作中ですので今後が楽しみですね!
これぞ王道。熱血自転車漫画
少し古くなるのですが、『シャカリキ!』(作者:曽田正人、出版社:秋田書店、小学館)です。小学校2年生の野々村輝(主人公)が自転車に乗り、住んでいる町の特にきつい「二番坂」「一番坂」に挑み……。
その後、ロードレースを通じて、一流選手に成長するまでを描いた作品です。負けず嫌いな主人公は坂を登ることにすべてを賭ける。そこには坂への執念があると言ってもよいでしょう。
ギャグを交えた表現もありますが、基本的にはコミカル要素の少ない熱血の自転車漫画です。自転車に対する描写も正確であり、今なお色あせない、王道の熱血自転車漫画です。
1992年から1995年まで『週刊少年チャンピオン』に連載されました。少年チャンピオンコミックス版は全18巻。小学館からは愛蔵版7巻が刊行。また、文庫化も映画化されており、根強いファンが多い作品です。
ツール・ド・フランスの頂点を目指す
3つ目は、『ツール!』(作者:大谷アキラ、出版社:小学館)。世界最高峰のレース「ツール・ド・フランスの頂点を目指す」。
簡潔に言ってしまえば、それがこの漫画のすべてです。それほどまでに、主人公・日出島 ヒイロの目的が明確だということです。
ヒイロは、“風”を読むという非凡な才能を持っています。それを自身の武器とし、亡き父のため、単身フランスへ渡り、夢を追い求める。甲子園優勝、ワールドカップ優勝などと同じく、ありがちな夢かもしれません。
しかし、その夢を叶えるためにどのように行動するのか、そこにこの漫画の面白さが潜んでいます。また、J SPORTSの自転車ロードレース中継で解説者を務めている栗村修を監修に迎えているので、本格的な漫画に仕上がっています。
全8巻が発売されています。自転車好きな方にも、そうでない方にもおすすめの漫画です。
エンタメ要素ありのコミカル漫画
4つ目は、『Over Drive』(作者:安田剛士、出版社:講談社)。
高校の先輩に誘われ、自転車部に入った篠崎ミコト。周りの人物たちから刺激を受けつつ、心身ともに成長していくという物語です。
「自転車」と「成長」がこの漫画のキーワードとも言えそうです。また、作品内に非現実的な部分があり、実際の自転車にまつわる知識とは少し差異があるかもしれません。
しかし、その代わりに人物像に力を入れており、エンターテインメント性を重視している漫画なので、そこを楽しめる方にはおすすめです。
全17巻が発売されており、2007年4月3日から9月25日までテレビアニメ化もされています。いわゆる、青春漫画としての自転車漫画を求めるのなら、ぜひチェックしておきたい漫画です。
ストーリー展開に重点を置いた重厚な物語を読みたい方向け
あの頃の熱い思いを取り返す
5つ目は、『かもめ☆チャンス』(作者:玉井雪雄、出版社:小学館)。
信用金庫に勤めている更科二郎(主人公)はひょんなことから、ロードバイクに乗ることになり、またロードレースに出場することになった。そのための特訓をしているうちに、ロードレースに惹きつけられていく主人公の物語です。
この漫画は主人公が「20代後半の父親」というところが他の漫画と異なる点です。大抵は、若い人たちが思春期のさまざまな葛藤を経て成長していく過程を描きますが、こちらは大人の日常生活に潜んでいる葛藤を描いてある漫画です。
全20巻が発売されています。アニメ化などはされておらず、もしかしたら認知度は低いかもしれませんが、すでに落ち着いた大人になりきってしまった“あなた”におすすめしたい、隠れた名作です。
自転車嫌いな走り屋が、自転車へのめり込んでいく
のりりん(1) (イブニングコミックス)
ロードレーサーの織田輪を危うく轢きそうになった主人公、丸子一典らが織り成す大人のための自転車入門漫画「のりりん」(作者:鬼頭莫宏、出版社:講談社)。
過去に受けたトラウマが原因で極度の自転車嫌いとなっていた一典ですが、ひょんなことからスポーツバイクへ乗ることになってしまい、次第に自転車の世界へ魅了されていきます。
注目したいのはその丁寧に描かれた心理描写。葛藤や若者独特の心理描写などが非常に細かく描かれており、自転車漫画としても一般的な青年漫画としても読み応えのある一冊となっております。
萌えも自転車も楽しみたい方向け
ゆるふわ系自転車漫画
ろんぐらいだぁす! (1) (REXコミックス)
ロングライド競技、ブルベのカテゴリーの一つであるフレッシュを題材に、可愛い女の子たちが繰り広げる物語です(作:三宅 大志、出版社: 一迅社)。
可愛い絵柄と最低限の百合百合展開で読者的にはホワホワしてくる内容ですが、自転車における「あるある」を上手く練りこんでいるため共感しやすいと思います。
自転車未経験の方は「スポーツバイクってこういうものなんだ!」と驚き、経験者の方でも「そうそう、自転車ってこういうところがあるんだよね!」と、どちらの層でも楽しめる作品です。
2016年秋にはアニメ化が決定しているため、これから予習のために一読してみるのも良いのではないでしょうか。
名所×女の子×自転車
南鎌倉高校女子自転車部 01 (BLADE COMICS)
綺麗な絵を楽しみたいのであれば、この漫画をおすすめします(作:松本 規之、出版社:マッグガーデン)。
鎌倉の名所を作者の圧倒的な画力で再現されており、その中で繰り広げられる可愛らしい女の子たちの自転車ストーリーは読者を惹きつけます。
長い間自転車へ乗らなかったため、全く乗れなくなってしまった主人公、舞春ひろみ。元々陽気な性格ですが、時には萎縮してしまう、描写的にはリアルな女子高生です。
そんなひろみが女子ロードレーサー、秋月巴と出会うことで、次第にロードバイクの世界へ惹き込まれていきます。
注目すべきはやはり美しいイラスト。その中で走り抜ける女の子たちの物語はビジュアル的にもストーリー的にも非常に魅力的です。
こちらの作品についても「ろんぐらいだぁす!」と同じくアニメ化が決定しておりますので、是非とも読んでみてはいかがでしょうか。
意外といいかも。自転車漫画
以上、8つの漫画をご紹介しました。やはり自転車漫画は、野球やサッカーと比べると少ないのです。
しかしどの漫画も素晴らしい作品で読み応えがあります。あまり世間に知られていないからこそ、細かいところまで丁寧に描かれています。
また、完結している作品が多く、一気に読むこともできます。これを機に、どれか1つでも自転車漫画を読んでみませんか。きっと、なにか得るものがあるはずです。