今回は少し趣向を変えた記事をお届けいたします。
我々FRAME編集部はこれまで自転車に関する様々な事を記事にしてまいりました。その中でふと浮かび上がった疑問。
それが「自分自身が乗る視点で自転車探しはしてきたけれども、大好きな人へのアプローチとして選ぶというのは少ないのでは!?」ということです。
そこでメーカーもスペックもバラバラなモデルを6つ取り上げ、アンケートを収集してみました。
アンケート結果
各モデルは番号順にx
1.IDOL-DE ROSA
2.TITANIO-GIOS
3.S5-cervélo
4.Lexa SLX-TREK
5.DOLCE COMP-SPECIALIZED
6.AVAIL 1-Liv(GIANT)
となっております。
ちなみに筆者はcervélo信者であり「エアロフレームは最強」となにかにつけて布教しまくっているので「cervélo女子が増えれば素晴らしいな!」という希望を込めて無理くり押し込ませていただきました。
この時点での編集部の予想は可愛らしい見た目の[IDOL]が1位。編集長曰く「ダントツでこれでしょうね!」とのこと。次点で[DOLCE COMP]や[AVAIL 1]が上位にくるのではないかと踏んでいました。
それでは結果をご覧ください!
驚きの結果です。[IDOL]は納得の1位でしたが、次点でノーマークだった[TITANIO]が一気に差を縮めてきました。そして[DOLCE COMP]。
それでは、それぞれをモデル順位別に詳しく見ていきましょう。
モデル順位別解説
圧倒的な票数での1位!DE ROSAのIDOL
ハートのアイコンが印象的なDE ROSA。[IDOL]はその可愛らしさを最大限に押し出すフォルムデザインとなっています。
もちろん性能はピカイチで、フルカーボンから生み出される軽さはヒルクライムに適していますが、それでいてカーボン独特の「柔らかすぎる」という印象を感じることはあまりありません。
よってスプリントにも対応できるコストパフォーマンスの高いオールラウンダーモデルです。
ビジュアル良し、性能良し。アンケート集計でも「色がかわいい」「女性らしい」という声が多かったので1位を獲得するのには申し分ないですね!(参考価格:250,000円)
美しいブルーが映えるGIOSのTITANIO!
GIOS伝統の鮮やかなブルーフレームとシルバーのパーツによるコントラストは気品に満ち溢れています。
上位グレードの3AL-2.5V TITANをふんだんに使用したフレームは踏み込むごとにバネのある反応を返してくれると共に、その力を一気に加速へと変換してくれるでしょう。振動吸収に優れたフロントフォークは乗り手への負担を軽減。
シンプルイズベストなこの形を選んだ方々からは「幅広いファッションに合いそう」というファッション性の良さを評価する声も聞かれました。(参考価格:298,000円)
3位は堅実な造りのDOLCE COMP!
女性のために開発されたジオメトリーは驚くほど扱いやすく、ヒルクライムであってもダウンヒルであっても完璧なハンドリングをサポートしてくれます。
少し柔らかめのアルミフレームはカーボンフォークとの相性が抜群でロングライドにおいて最も効力を発揮してくれるでしょう。乗りやすく、それでいて快適。
「スマートな見た目」「スローピングの具合やフロントフォークのベンド具合が女性にも優しそうだから」という声も聞かれるほど、外見からもその性能が伝わってくるようです。(参考価格:189,000円)
意外と大苦戦!?LivのAVAIL 1
予想を裏切って惜しくも上位に食い込めなかった[AVAIL 1]ですが、安価でなおかつ快適感を求めるのであればこちらを選択しない術はありません。
初めてスポーツサイクルに乗る方にも優しいサブブレーキを搭載し、145cmから乗車可能な豊富なサイズを用意。コンポーネントは105を採用しているため性能的にも安心です。(参考価格:140,000円)
なぜ最下位に…cervéloのS5
なんということでしょう…。
同率で最下位となってしまった[S5]ですが、回答者の中からは「ガチで乗っていそうなので好感が持てる」「スポーティな感じがするから。そしてスポーツが好きな人の性格はいつもいいということ」等の声が聞かれました。
そうです、そういうことなんです!いいじゃないですか女性が[S5]乗ったって!
Black★Rock Shooterのストレングスしかり、ワイルドスピードのレティしかり、女性がゴツくてガチなものを扱うギャップ萌えは素晴らしいじゃないですか!
空気力学を念密に計算されて製造されたエアロフレームとディープリムとの相性は最高クラスの巡航性能を引き出し、ライダーは圧倒的な速度でゴールへ向かうことができます。
その性能はドイツのTour Magazine誌も「史上最速のエアロバイク」と称したほどです。(参考価格:1,400,000円)
上位には入れなかったものの、性能は折り紙付き
荒れた路面でも、オンロードでもその走りに誤差はなくライダーの負担を軽減しつつもスムーズで力強い走り。
それが[Lexa SLX]です。軽量なアルミフレームは女性用に設計され、誰もが安心して身体を預けられるので走りへ集中できます。
「振動吸収がよくて快適そう」という声もある通り、エントリーモデルとしては申し分のないコストパフォーマンスを発揮するでしょう。(参考価格:199,000円)
同時進行で行った街頭インタビューでの驚くべき結果
アンケートと同時進行で街頭インタビューも実施してみました。すると、興味深い結果に。
1人目(20代ロードバイク不所持)
-どちらを選びましたか?
6番で。
-なぜ選ばれたのですか?
全体的な感じなんですけど、(S5を指差して)こういう太い感じのはちょっとやだなと思いまして。1番(IDOL)とかも狙いすぎな感じがします。
でもこの6番の青に白がちょっとラインで入ってる方が爽やかでいいなって思いました。
2人目(20代ロードバイク不所持)
-どちらを選びましたか?
5番です。
-なぜ選ばれたのですか?
自分的にはもう色合いがこれが一番いいかなと。シンプル過ぎず、派手すぎずなところが気に入りました。
3人目(20代ロードバイク所有)
-どちらを選びましたか?
2番。
-なぜ選ばれたのですか?
シンプルで、女の子が乗っていてもおかしくないと思います。
4人目(10代ロードバイク所有)
-どちらを選ばれましたか?
5番です。
-なぜ選ばれたのですか?
フレームが白で細い感じが女性らしいかなと。
5人目(30代ロードバイク所有)
-どちらを選ばれましたか?
3番ですね。
-なぜ選ばれたのですか?
1番とかは可愛らしくて好きなんですけど、僕としてはガチで乗っている方を尊敬しちゃうので3番の方がいいです。
6人目(20代クロスバイク所有)
-どちらを選ばれましたか?
2で。
-なぜ選ばれたのですか?
1番はなんだかケバケバしいので。2番はシンプルなので、どんな服装にも合いそうだと考えたからです。
7人目(10代ロードバイク所有)
-どちらを選ばれましたか?
5番です。
-なぜ選ばれたのですか?
色使いがスマートでカッコイイからですね。
8人目(20代ロードバイク所有)
-どちらを選ばれましたか?
2番ですね。
-なぜ選ばれたのですか?
僕自身がこういったシンプルな形状でスマートなものが好きなので、そういった女性にはこの様な自転車を乗っていただきたいです。
9人目(30代ロードバイク未所持)
-どちらを選ばれましたか?
4番です。
-なぜ選ばれたのですか?
3番ほどではないですが、力強い色使いが好印象でした。
10人目(10代クロスバイク所有)
-どちらを選ばれましたか?
2番です。
-なぜ選ばれたのですか?
シンプルで、色使いも好みでした。トップチューブも真っ直ぐでなんだか海外っぽいなと。
なんということでしょう。街行く10人の方に訊いてたところ、なんとアンケートではトップだった[IDOL]が一つも入らないという事態に。
調査数が少ないというのは否めませんが、それでも一つもヒットしなかったのは驚きです。一体なぜなのでしょうか。
考察
答えはその年齢に関係がある気がしないでもありません。
事実、ネットで行ったアンケートへ答えてくれた方の年齢層は30代~40代の方が多く、街頭で協力してくれた方は10代~20代の方が中心です。
なにやら「自転車総合サイト」の肩書きから外れて社会心理実験のような匂いがしてまいりましたが、もうしばしお付き合いください。
この結果から見るに、世代別でデザインの好みに対する大きな差があるように感じます。
人生の経験値を積まれた上の世代になるほど可愛らしいデザインに乗っていてほしいように願い、若い世代はGIOSの様にシンプルでスマートなものを好む方が多い…。
中には[IDOL]を「ケバケバしい」と感じた方10代の方もいらっしゃいました。年齢差が広がるほどその好みがはっきりと別れる結果という事でしょうか。
最後に
今回の調査、いかがでしたでしょうか。順位こそついてしまったものの、ご紹介した6台はどれも素晴らしい自転車ばかりです。
一番良いのはやはり自分の用途と好みにあった一台を選ぶ事ですが、それでも決めかねてしまった場合などには今回の調査結果を参考にしてみてくださいね。