シリコンバレーを起点にこの数年で世界中に広がっている「シェアリングエコノミー」。物やサービスを所有するのではなく、共有しようという新しい概念です。最近、日本でもインターネットを通じて空き部屋を貸し出す「Airbnb」やタクシー配車サービスの「Uber」などが上陸し、話題になっています。
そんな中、「球場からお寺まで簡単に貸し借り」をキャッチコピーに、シェアリングエコノミーで急成長を遂げているのが、2014年1月に創業した、株式会社スペースマーケットです。
オンラインでスペースを貸したい人と借りたい人をマッチングし、現在では約3,500のスペースを扱っています。人気の理由はそのユニークさ。いわゆる普通の会議室だけでなく、お寺や映画館、遊園地、古民家、劇場、電車など、さまざまなスペースを1時間単位からレンタルすることができます。
スペースマーケットのユニークで新しいサービスを支えるのは16人の社員たち。つい数ヶ月前に自転車部が発足したと聞き、メンバーにお話を伺いに行きました。
社内の一大勢力!? 自転車部ができた理由とは?
?自転車部を始めるきっかけとなったのは?
小林:もともと自転車がすごく好きで、ずっと乗っていたんですが、自転車仲間がいなかったんです。たまたま社内に自転車通勤をしている人がいると聞いて、これは仲間が見つかったなと(笑)。
?部活として発足したのは?
小林:ずっとレースに出たいと思っていたので、「ツール・ド・東北」の話をしたら、みんなが賛同してくれたんです。その流れで、これは自転車部をつくるしかないと思って今年の6月に作りました。ちなみに僕が部長です。
?現在の部員数は?
小林:ここにいる5名です。全社員が16名なので、もはや一大勢力と言えます(笑)。
?「ツール・ド・東北」では何キロのフォンドにチャレンジされる予定ですか?
小林:100kmにチャレンジします! 紅一点の小河原も100kmに申し込みました。
?みなさん100kmを走ったことはあるんですか?
小河原:私もないし、みんなもないはずです。勢いで申し込んじゃいました(笑)。
小林:僕は70km走ったことはあります。前職の同僚がまったくの素人なのに、100kmを完走できていたので、いけるんじゃないかと(笑)。いろいろな方に伺ったら、60kmじゃもったいないと言われたのもあります。
?社内でもこれを機に自転車を始めようという方もいるのでは?
斉藤:まさに最近自転車を買った人がいますよ(笑)。
鈴木:はい、私です(笑)。正直、やる気はなかったんですけど、取締役という立場上断れなくて(笑)。ジャイアントのクロスバイクとそのほか一式も買っちゃって、けっこうな出費でした。子供が生まれて出費がかさむ中、嫁の説得も含めて大変でした(笑)。
でも、今までママチャリしか乗ったことがなかったので、すごく軽くて、かなり感動しましたね。せっかく買ったので、通勤に使ったり、積極的に乗りたいと思います。
エンジニアは体が資本! ゆくゆくは自転車通勤の制度化も
?通勤に自転車を利用している方は何人いらっしゃるんですか?
斉藤:自転車通勤をしているのは私と二宮です。たまに、小河原もかな?
鈴木:まだ2?3名だけなので制度のようなものは作っていないのですが、これから増えるようであれば、制度化も考えないといけないですね。ちなみに駐輪場はビルの中にあるのでその点は困らないですね。
?自転車で通勤するきっかけがあれば教えてください
斉藤:私はトライアスロンをやっているのですが、自転車に乗る機会が休みの日しかなかったので、どうにか自転車に乗る機会を増やしたいと思っていたんです。
そこで、家から会社までの距離を調べてみたら10kmぐらいだったので、休日に走ってみたら、意外にいけたんです。それがきっかけで通うようになりました。自転車通勤の頻度は、季節によりますが、週1−2回ぐらいです。
二宮:前職の上司が自転車を買い換えるタイミングで、古い自転車をくれることになったのがきっかけです。ガチなロードバイクで、すごく乗りやすかったので、これなら会社に行けるじゃんと。通勤電車でぎゅうぎゅう詰めになるのに比べて、開放感があって気持ちいいですね。
?小河原さんはたまに利用されている感じですか?
小河原:家が近すぎて自転車で来るほどの距離じゃないので……。前職では、片道約7kmのところを自転車で通勤していました。満員電車があまり好きではなくって、朝から爽快で、帰りも時間を気にしなくていいのが楽ですね。
?自転車通勤のメリットは?
斉藤:健康にはいいですよね。それに、この間イベントで登壇する機会があって、プレゼンの練習時間がなかなか取れなくて。自転車でしゃべりながら走ったのですが、これは我ながらいいアイディアでしたね。知らない人から見たら、ちょっと怖いかもしれませんが(笑)。
二宮:私はエンジニアで、基本デスクワークなので、意識して運動しないと機会がないんですね。朝晩走っているだけで気持ちがいいですし、歌をうたいながら乗っていると気分が晴れて、今日もがんばろうという気持ちになれます。
鈴木:何気にエンジニアは体が資本なので、健康には投資したいなと思っています。自転車通勤を制度化するとしたら、そこは援助できるような制度にしたいですね。
?最後に、自転車部の今後の目標や意気込みはありますか?
小林:個人的には毎年いっしょにレースに参加できたらいいなと思っています。「ツール・ド・東北」に向けて、お揃いのポロシャツも作っています。黒地に自転車部のロゴも入れようかと。
?自転車部にロゴがあるんですか!?
小林:勢いで言っちゃいました(笑)。あと自転車部のキャッチフレーズ、「GO!スペースマーケット!」も入れたいと思います(笑)
自転車通勤がきっかけで、社内で自然と集まったスペースマーケット自転車部のメンバー。笑いが絶えず、体育会系すぎない、いい意味のゆるさも魅力的でした。
「ツール・ド・東北」は、無理せずしっかり休憩を取りながら、100kmを完走することが目標だそう。着実に目標を達成する姿は、まさにスペースマーケットの理念と重なります。
後編は代表取締役CEOの重松大輔さんに、社内の自転車カルチャーとこれからについて伺います。
後編はこちら!
大人なベンチャーだからこそできた新しいカルチャー?今勢いのある株式会社スペースマーケットに自転車部ができたわけ【後編】