【Cannondale / CAAD12】キャノンデールが長年培ったアルミ技術の集大成
1983年の登場以来、アルミフレームのベンチマークとして君臨するキャノンデールのCAADシリーズ。世界最初の量産アルミフレームとしても有名です。
CAADとはCannondale Advanced Aluminum Design の略で、1983年のCAADからはじまり、現在はCAAD12まで進化してきました。今回はその進化したCAAD12の2017年新モデルをご紹介します。
CAAD12 ULTEGRA (参考価格:税別260,000円)
まずCAAD12シリーズすべてに言えるのは、
・軽量アルミフレームである
・フロントフォークが細く、しなやか
・BB部分の剛性を高めている
・水平に近いトップチューブ
・細くデザインされたシートステーとチェーンステー
以上の特徴があります。具体的に、30年以上培ったアルミ技術はCAADを12まで押し上げ、同時に軽量アルミフレームとして認知されてきました。フロントフォークを細くすることで、しなやかさを持たせ、振動吸収性を高めています。フロントフォーク重量が280gというのも驚きです。
ぺダリング時にパワーが掛かるBB部分の剛性(硬さ)を高めることで、パワーを逃さず推進力に変えます。ハンドルからサドルまで伸びるトップチューブを水平に近づけることで、フレームの縦に走るシートチューブを長く設計できます。そうすることでシートチューブ部の縦方向の衝撃吸収に効果があり、快適な走行が楽しめます。同じく細くデザインされたシートステーとチェーンステーもしなることで路面からの衝撃を和らげてくれます。
CAAD12 ULTEGRA (参考価格:税別260,000円)
CAAD12 ULTEGRAのパーツ構成は、ペダルをこぐ部分であるクランクセット以外すべてシマノULTEGRAのコンポーネントでまとめられています。ULTEGRAはシマノのコンポーネントの中でも上級クラスで、ロングライドやレースにと本格的にロードバイクを楽しむ方へのグレードです。
ホイールはMAVICのAKSIUMを使用。MAVICはフランスのホイール&リムメーカー。黄色がトレードマークでスポーツバイク業界では知らない人はいません。このAKSIUMはMAVICのホイールラインナップの中では一番ベーシックなモデル。ベーシックといえども非常に高いパフォーマンスを発揮します。(完成車参考重量:7.50kg)
CAAD12 105 (参考価格:税別190,000円)
CAAD12 105は、ギアなどのコンポーネントをシマノ105に抑えた仕様。ホイールはCAAD12 ULTEGRAと同じMAVIC AKUSIUMでコントパフォーマンスに優れた完成車です。シマノ105は前述のULTEGRAの一つ下のグレードで、変速数も同じ2×11の合計22段変速です。
CAAD12 105 (参考価格:税別190,000円)
CAAD12 105 (参考価格:税別190,000円)
カラーは3色。(完成車参考重量:8.0kg)
CAAD12 DISC 105 (参考価格:税別230,000円)
ディスクブレーキ仕様は昨年からの継続カラー。他社にもみられることですが、同じフレームで従来のリムブレーキ仕様と、ディスクブレーキ仕様の2つのモデルを出しているケースは少なくありません。CAAD12 DISCのように油圧式ブレーキを使うことで、リムブレーキに比べ制動力がアップし、レバーに掛ける力も少なくて済みます。特に下りが続く道では、スピードが驚くほど上がりますので、よりコントロールができるディスクブレーキは安心できるのです。
CAAD12シリーズは他にもカーボンフレームでよく見られるフレーム内にワイヤーケーブルを通すことで、見栄えがすっきりするようデザインされ、ハンドルからトップチューブを通りシートステーを通りリアディレイラーに落ちてゆくラインカラーもCAAD12の特徴です。
キャノンデールが長年培ったアルミ技術の集大成CAAD12は、他社のミドルグレードのカーボンフレームよりも走りや軽さが勝っているとも言われています。高性能なアルミフレームにもかかわらず、カーボンよりも抑えた価格にできるという点でも非常に魅力的ではないでしょうか。
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WRITTEN BYVIKING the MAINTENANCE
都内のプロショップに10年間在籍後、2015年VIKING the MAINTENANCE を設立。東京・西新宿を拠点にスポーク自転車の組付け、カスタマイズ、メンテナンスを軸に展開中。年2回富士山麓でサイクルイベントも企画中。 http://www.viking-the-maintenance.com/