挑戦する冒険家を応援する「モンベルチャレンジ支援」。海外自転車一人旅で受けたサポートとは

日本のアウトドア総合メーカーである株式会社モンベルの「チャレンジ支援」制度をご存知でしょうか?

今回は、実際にその制度を利用して、アラスカ〜カナダ〜アメリカ西海岸〜メキシコ バハカリフォルニアの約11,000kmの自転車旅を行った熊谷 賢輔が、制度の魅力をご紹介します。

モンベルチャレンジ支援とは?

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モンベルチャレンジ支援とは、夢を持っている冒険家に対して、モンベルがサポートをするプログラム。冒険だけではなく、自然保護活動、社会福祉、野外活動など、幅広い取り組みを支援しています。

私がこの制度を知ったのは自転車で日本一周をしている時に、実際にチャレンジ支援の制度を利用し、日本一周を歩いている方との出会いがあったからです

どんな支援を行っているのか

私は3年間で自転車世界一周という大きな目標を掲げチャレンジ支援に応募をしました。結局は1年弱の旅になりましたが、これから応募してみたいという方に向けて、私の経験を踏まえてご説明いたします。

支援内容は2つあり、「A.特別価格販売による支援(公募期間随時)」と「B.資金・商品提供による支援(公募期間は年4回)」です。私が公募したのは、「B.資金・商品提供による支援」であり、商品の無償提供を希望しました。

応募に必要な書類は「1.応募用紙」、「2.希望商品リスト」、「3.収支予算計画書」、「4.行動計画書」、「5.過去の活動が分かる資料」の5点になります。1〜4はモンベルのホームページからダウンロードすることができます。

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「1.応募用紙」

応募用紙に記入するのは基本的な個人情報だけではなく、活動目的や活動内容になります。ただ自転車世界一周をしたい!というだけでなく、なぜそれをするのか?ということを記載するのです。参考までに、私の自転車世界一周の活動目的は以下になります。

「変化を恐れずに挑戦する文化の創造」

1.ライター業を行いながら、旅と仕事を両立させる新しいワークスタイルを確立させる。

2.新しい住まい方の提案をする。テントという最小単位の住まい方を実践し、人間にとって何が良い住まい方なのかを提案する。

3.変わりたいと思っている人が行動に移すキッカケとなるメディア作り。自主運営メディアの「るてん」をコンテンツとして活用。

これらの目的を各論に落とし込んで活動内容を作成いたしました。事前に自分がプロジェクトをなぜしたいのか?何をするのか?を考えておくことは、実際に旅をするうえで重要になります。ただ漠然と旅をするのではなく、目的を作ることによってブレない行動指針ができるからです。

「2.希望商品リスト」

私は海外での自転車旅を始める前に、自転車日本一周の経験をしていました。その経験をしていたおかげで、必要な装備品をすでに持っており、他に何が必要かを分かっていました。

主に希望した商品はウェア関連です。私がモンベルに期待をしていたのが、機能性と軽さです。モンベルの商品コンセプトが「Function is beauty(機能美)」と「Fast & Light(軽ければ速い)」と、自分が装備品に求めているものに合っていました。

自転車で旅をする際に、軽量化というのは極めて重要です。重ければ重いほど、それだけ負担は増しますし、持てるものも限られてきます。現在は、モンベルも自転車関連のアイテムが増えています。自転車本体だけでなく、キャリアバックもあるので、自転車を使ったチャレンジ支援でしたら、モンベルで全てが揃います。

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「3.収支予算計画書」

これは被支援者が、どれだけお金の流れを意識しているかを問われるものになります。私は1年間に100万円の予算で考えていましたので、必要経費は3年間で300万円と計算していました。

簡単な内訳は予防接種、自転車(世界に向けて新しく購入)、海外保険、航空券、宿泊代(3000円/日 全日程の約半分を野宿想定)、食事代(1000円/日)です。自転車日本一周の時にかかった経費で大きかったのが、宿泊代と食事代でしたので、少し多めに計上をしました。

実際に自転車で世界を旅していて、強制的に野宿をしなければならない日も多かったので、思っている以上に宿泊代は節約できたと思います。食事代に関しても、全て自炊をすれば1000円/日よりも切り詰めることができますが、現地の食事も楽しみたかったのと、ランチを作るのが億劫だったので、計画通りおよそ1000円/日になりました。

チャレンジ支援を受ける際は、事前に予行練習を実施することで、どれくらい経費がかかるかが分かります。本番よりも簡単な計画を、事前に実施することをオススメします。

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「4.行動計画書」

行く前に分かる範囲で行きたい、またはやりたいことを時系列記載しましょう。私は石田 ゆうすけ氏(自転車で世界一周経験者)のルートと時間軸を参考にしました。まだ未経験のことでも、他人の経験を本やインターネットで情報収集することによって、青写真を描くことができます。

今振り返ってみると、私は当初の計画よりもかなり遅れてしまいました。けれど、私はそれで良いと思います。始める前に重要なのは、どれだけ行動計画を想像しているかです。旅を進めていくと、計画通りに進む方が圧倒的に少ないのです。旅中はどれだけ臨機応変に対応できるかが重要。そんな時の指針になるのが行動計画書になるのです。

「5.過去の活動が分かる資料」

私が作った資料内容は「自転車日本一周」になります。

「自転車日本一周」の資料は、期間、日数、走行距離、予算、そこから学んだ気付きと写真を添付したものです。

チャレンジ支援を利用してどうだったか?

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旅をする上でモンベルの商品を利用しなかった日はありませんでした。支援を受けたウェア関連だけでなく、テントや寝袋などのギアもモンベル製品に統一していたので、世界を共に周ってきたのです。

2,000m以上あるカナディアンロッキーの山々を越えた時に、冷たい風から守ってくれたウィンドブレーカー。雨期に入ったアメリカ西海岸の厳しい環境を突破する原動力となったストリームジャケット。旅をしている時の、唯一のプライベートスペースだったテントなど……

私が使った商品は、無事に故障することなく使うことができました。チャレンジ支援を受けたというストーリーがあったからこそ、全てのモンベル製品に愛着を持ち、大事に使った結果だと思います。旅を終えた今でも、登山や自転車アクティビティをする時には、必ず使用しているほどです。

実際にモンベルに行ってチャレンジ支援制度について聞いてみよう!

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サポートを受けたことによってモンベルファンになったと言っても過言ではありません。しかし、私はチャレンジ支援の制度を利用しただけなので、会社としてはどんな思いや、狙いがあってサポートしているかは分かりません。

そこで後編では、実際に会社に伺い、チャレンジ支援について生の声聞いてきました。(近日公開予定の後編に続く)

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WRITTEN BY熊谷賢輔

6年間の商社勤務を経て退社。その後は、自転車で日本一周を実行し、続いてアラスカ→カナダ→アメリカ西海岸→メキシコを距離にして11,000kmを11ヶ月をかけて走破。帰国後は、日本で旅しながら仕事をするワークスタイルを実践中。ひとつの仕事に固執するのではなく、常に新しい価値や出会いを創造していきたい。

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