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日米のピストバイクカルチャーを考察

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こんにちは!自転車やキャンプのブログを書いているえいじです。

みなさんはいつごろ自転車に興味を持ちはじめましたか?
ぼくは、大学の先輩がのっていたピストバイクを見たのがきっかけで自転車に興味を持ち始めました。

初めの頃は、ロードでもピストでも自転車ならなんでもいいと思っていたんですが、自転車のことをネットで調べているときにある動画に出会ってその考え方は変わりました。

アメリカから来たピストバイクカルチャー

https://youtu.be/VTEWIiFPDN4

ある動画とは、2007年に発表された”MASH SF”です。

当時、自転車のことをよく知らないぼくはピストバイクってどんな乗り物なのかを調べていた時にこの動画と出会いました。


自転車にブレーキついてないの!?
ブレーキがないのに、こんな激坂降りるなんてすげーな…

ピストバイクのことを知らないぼくにとって、見るもの全てに衝撃を覚えた作品でした。
MASH SFが公開された2007年には、この他にもPEDALというニューヨークのメッセンジャーにフォーカスをあてた映画も公開されたということもあり、アメリカから”ピストバイク”という自転車文化を輸入する元年だったようです。

アメリカから輸入されたピストバイクカルチャーは、アメリカのストリートカルチャーの流れを汲むスタイルのままファッションとして日本に広まり、一大ブームとなりました。結果ノーブレーキでピストバイクに乗る方が増えて行きました。
日本で乗っていた人の中では「ブレーキがなくても止まれる」という主張が大半でしたが、そもそもブレーキが付いていない事自体が法律違反ですし、ピストバイクの事故が増加したこともあり、世間では「ピストバイク=危ない」という認知になってしまい、徐々にブームは去り、乗っている人も少なくなっていきました。

「ピストバイク=シンプル=オシャレ」という日本独特のカルチャー

piste-bike

ブームが去った影響で、ぼくの周りでピストバイクに乗っていた人も乗らなくなり、街中でも見る機会が減っていきました。
しかしここ近年、街中でピストバイク(シングルギア)に乗っている方を目にする機会が、再び増えてきたように感じています

リバイバルブームとも捉えることもできるのですが、その要因として上げることができるのが「ピストバイク=シンプル=オシャレ」という、日本独自のピストバイクカルチャーが確立されてきたからだと考えています。

東日本大震災をきっかけにスポーツバイクに興味を持つ人が増えました。
シンプルなファッションが主流となっていることもあり、ロードバイクのようにスポーティーなデザインではなく、街中にすんなりと馴染め込めるシンプルな自転車に憧れを抱く人が多く現れたのです。

そこで、改めて注目され始めたのがピストバイク(シングルギア)でした。
以前からファッション性が高い乗り物として知られてるピストバイクは、全体的に少ないパーツだけで構成されていることから、「シンプルな自転車に乗りたい」と憧れを抱いている方のニーズにがっちりとフィットし、じわじわとブームが再来し始めてきたのです。

ちなみに、先程からカッコ書きで登場させていますが、固定ギアとフリーギアについて説明をしておきしょう。
坂道などで漕ぐのを止めても走り続けられるシティーサイクルと同じ仕組みなのがフリーギア。それに対してペダルと後輪がつながっていて走っている間ずっとペダルを漕いでいる必要があるのが固定ギアです。

みんながみんなピストバイクと呼ばれる固定ギアに乗っているわけではなく、フリーのシングルギアに乗っている方も多くいると思います。
結局のところ、ピストバイクという乗り物は固定ギアだって思っている方はあんまりいなくて、フリーのシングルギアでもピストバイクだと思っている方は多々いるでしょう。

しかし、「ピストバイク=シンプル=オシャレ」というイメージを持った方が増えることで、ピストバイクが持っている悪い印象が軽減され、イメージが良くなることは期待できるので、どちらの形にせよ広がっていってほしいなと思っています。

えいじが作りたいピストバイクカルチャー

piste-bike

「ピストバイク=シンプル=オシャレ」という文化も凄く良いと思うんですが、ぼくは乗り物としてのピストバイク、つまり「ピストバイク=旅」というカルチャーを広めていきたいと思っています。

自転車の旅というとランドナーって思うんですが、そこをあえてピストバイクにしてみるんです。

前回の記事でも書きましたが、ピストバイクの魅力って、自転車と体が一体化したような気分を味わえるところなんですよ。
ずっと脚が回っているってこともあり、他の自転車よりも長距離を走るのはしんどいと思うんですが、旅はしんどい方が思い出に残りますし、走りきった時の達成感は素晴らしいものがあるんです。

別に自走じゃなくたって良い。
ピストバイクは構造がシンプルだということもあり、ディレイラーなど輪行時に気にしないといけないところが少ないので、少しくらい雑に扱えるし、スピーディーに輪行袋にしまえるのも旅に向いている理由なんです。

それに、旅はハプニングが多いじゃないですか。
ピストバイクはシンプルな構造故に、何かあった時に対処しやすいのもポイントですよね!

ちなみに、今年のぼくの目標はピストバイクでブルベに出ること
ブルベが旅って言うわけではないですけど、少しでもピストバイクで長距離を走ることで、ピストバイクも長距離を走れるんだというイメージを植え付け、「ピストバイク=旅」というカルチャーを少しでも広げることができたらと思います。

最後に

日本では海外のカルチャーをそのまま流行らせようとという傾向をよく目にします。
しかし、各国では文化も違えば法律も異なる、考え方だって違うんです。
本来であれば、海外のカルチャーはそのまま輸入するのではなくて、日本仕様に変更して持ってくるべきなんです。
そのせいで、“良いもの”が“良い”と思ってもらうことなく、日本を去っていくことって多々あるんですよね。

ピストバイクカルチャーについても同じです。
アメリカのピストバイクカルチャーはめちゃくちゃかっこよく魅力的だと思いますし、ピストバイクに乗るのであれば、一度はMASHなどの動画を見てほしいとも思っていますが、ノーブレーキ(日本では法律違反)という部分をそのまま輸入したことで、日本ではピストバイクに対する反発が強くなってしまいました。
もし、ピストバイクがブレーキが付いた形でカルチャーとして日本に輸入されていれば、今よりももっとピストバイクの人気が出ていたことでしょう…

今後も、「ピストバイク=シンプル=オシャレ」という日本独自のカルチャーが広まり、ピストバイクに興味を持ってくれる方が増えてくれればうれしいですね。

B!

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