初めてロードレースを見る人には謎、暗黙の了解事項が多い件
ジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスなど、サイクルスポーツのベストシーズンがやってきましたね。グランツールと呼ばれるロードレースの大会を初めて見る人にとっては、ロードレースの「決まりごと」「暗黙の了解」はとても不思議に感じることも多いかと思います。中でも「有力選手が何らかのトラブルで走行できなくなった場合、先頭はその選手のレース復帰を待つ」という、レースの歴史を知らないものからするとまったく不思議な“紳士協定”が昔から行われてきたこと、ご存知でしょうか?
今回はこの件について、解説します。
その時、キンタナは止まらなかった
2017年5月14日ジロ・デ・イタリア第9ステージにおいて、路肩に無造作に停めてあった警察バイクにレース中の選手がひっかかり集団落車。優勝候補の一角であったチーム・スカイ、オリカが総崩れとなった件で、先頭を行くチーム・モビスター(エースはキンタナ)は「スカイやオリカのレース復帰を待ってから、正々堂々と勝負すべきだった」という意見が出始めました。
あいやー、ライドから戻ってテレビつけたら警察バイクで集団落車? スカイとアダム・イェーツやられたとかで、英語ツイッター、ニュートラルにするべきと沸騰(汗)#フレイム実況 #dazncycle #giro100
— yoko aoki 青木陽子 (@yokoaoki) 2017年5月14日
昨日の警察バイクによる集団落車の件で、英豪メディアから動画とかコメント記事が出てきてます。あそこにバイク停めるなというのもさりながら、多くの人が気になっているのは、モビスターは待つべきだったのでは…というところのようで。#giro100 #フレイム実況 #dazncycle
— チャリジェンヌ Charisienne (@Charisienne) 2017年5月15日
昨日の警察バイクによる集団落車の件で、英豪メディアから動画とかコメント記事が出てきてます。あそこにバイク停めるなというのもさりながら、多くの人が気になっているのは、モビスターは待つべきだったのでは…というところのようで。#giro100 #フレイム実況 #dazncycle
— チャリジェンヌ Charisienne (@Charisienne) 2017年5月15日
チーム・スカイファンが多い英国、オーストラリアを中心に巻きおこっているというこの意見に対し、長年のサイクルレースファンの意見はこうでした。
@Charisienne ルールとしては「待つべき」とは言えないかもしれないけど、チーム関係者やファンが「待ちやがれ!」と言いたい気持ちはよくわかる(笑)
むかしはルールと関係なく待つ場面もあったけど、最近減ったよねー。なくなった? #フレイム実況— may (ムメイ) (@celestegatta) 2017年5月15日
@frame_bike @Charisienne まず、選手にはどうにも避けられないアクシデントがあって、公式にニュートラルになる場合と。それとは別に、レースのルールにはないけれどレースリーダーが不運なトラブルで遅れた時に、他の選手たちが自主的に待つことが… むかしはありましたねえ。 #フレイム実況
— may (ムメイ) (@celestegatta) 2017年5月15日
美形かつ親分肌で知られたカンチェラーラ選手の引退以降、変わってしまったという意見には大きな賛同が寄せられました。
沢山、プロトンが落車した選手達を待つケースは沢山あるけど何度もプロトンをまとめていたのはカンチェラーラ。悪天候で審判に交渉していたのもカンチェラーラ。カンチェが引退したのは大きい。#dazncycle #フレイム実況
— Hiroko Takashima (@chungkingmansi1) 2017年5月15日
紳士的な昔が良かった、とは限らない
昔のほうがよかったとは思わないけれど、長いレース、昨日のようなことが続くと総合争いが面白くなくなってしまうので、今後も紳士協定的な配慮は期待しますね〜。ロードレースの何が魅力的って、選手たちの人間味のある喜怒哀楽ですからね。#フレイム実況 https://t.co/A3Xq7um4Xs
— チャリジェンヌ Charisienne (@Charisienne) 2017年5月15日
@frame_bike @chungkingmansi1 昔の方が好きだったけど、昔があって今がある。だから昔が「良い」とは言えない気分(笑) #フレイム実況
— may (ムメイ) (@celestegatta) 2017年5月15日
待とうぜ!と誰かが声をかけて待つ、ということが減っているらしいロードレースの世界。しかし、誰かが絶対王者、ボスとして君臨することは必ずしも健全ではなかった、という見方もあります。レースの最中に“紳士協定”でライバルを待つ/待たない場面に出くわしたら、こんな裏事情を思い出してみてはいかがでしょうか。