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「海の京都2017TANTANロングライド」参加レポート

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今年で6回目の開催となる、海の京都2017TANTANロングライドが6月4日、天橋立駐車場をスタート&ゴール地点として開催されました。コースは190キロの山岳コースと100キロの丹後半島一周コース、そして今年新たに新設された30キロの3コースに、過去最大となる1700名のライダーが参加されました。
筆者は第3回大会から190キロコースに参加しておりますが、今年はスタッフとして参加。お役目は190キロの先導ライダーです。

前日受付

参加者の受付はすべて前日となり、メイン会場のステージ上では、華やかな歌やダンス、地元綾部市出身で自転車単独世界一周の旅を終えたばかりの四方裕之さんのトークショーと実車や旅のレポートの展示、輪行マイスターによる輪行講習や、自転車グッズの販売、メカニックサービスなどが行われました。

四方裕之さんのフル装備の自転車やテント、旅の写真をパネル展示。
自転車乗りなら必須テクニック、輪行マイスターによる輪行講座。

スタート~第4エイド 平坦~山岳区間

190キロコースは45名づつに分かれて、90秒ごとにスタート。

当日は早朝5時前から、190キロコースの参加者が集まりだしました。筆者は1分半ごとに出発する第6班の先導者としてスタート。直後の左手には海に浮かぶ天橋立が、参加者にエールを送るかのように、雄大なその姿を見せてくれました。すぐに実力試しとばかりにそびえる200メートルの上り坂を登りきると、第1エイド岡田小学校に到着。舞鶴発祥のおふくろの味「肉じゃが」と、「おでん」がふるまわれました。

東郷平八郎が留学先のイギリスで食べたビーフシチューを和風にアレンジして作らせたのが、肉じゃが。

次の区間は22キロと短めで、最も登りの少ない区間。由良川沿いから綾部市の里山の風景が、まるで箱庭のようです。第2チェックポイントでは「ぜんざい」と「太鼓の演奏」で気持ちを高ぶらせ、いよいよ山岳ポイントに突入です。

ちょうど田植えの時期の里山の風景。

力強い和太鼓と笛の演奏が、しみいります。

チェックポイントでは、ヘルメットにシールを貼ってもらいます。

3つ目の区間は前半信号のほとんどない由良川沿いを疾走します。どっしりと構える福知山城の姿も見られます。ここで気持ちよく走れるからと飛ばしすぎると、この先の大江山の登りで脚が売り切れてしまうので要注意。鬼が待ち受ける約5キロほどの坂を上ると、酒呑童子の里エイドステーションに到着です。

60人以上いる先導スタッフへの指示は「平均25キロ、エイドステーションでの休憩は8分」となっているので、あまりゆっくりはしていられません。「水まんじゅう」と「お稲荷さん」「どらやき」を口に詰めたら、このコース最大の難所に突入です。実は酒呑童子の里を登り切っても、下りはありません。すぐにまた登りが始まります。南斜面なので背中を日差しを感じながら登りきると、ダウンヒル。下りきったと思ったら、鋭角な左カーブのあともう一度登り直しなんです。ここの勾配は7~12%程度あるため、蛇行したり歩いてしまう参加者が一番多い区間。永遠と続くかと思われる九十九折りを登り切っても展望はなく、一息ついたらあとは次のエイドまで下るだけ。ここもなかなか楽しいダウンヒルですが、安全第一、きっちり自分がコントロールできる安全スピードで下ります。

下ってきた山をバックに、快走中。

4つ目のエイド能登川わーくぱるからは、100キロコースの参加者と共有になります。とはいえ100キロコースの参加者はスタートしてからわずか9キロ地点のため、朝ごはん替わりですね。地元与謝野町の高校生がボランティアとして食料を補給してくれます。かわいらしい女子高生にいただくのは、おっさん達には最高ですね。このエイドから一部補給食の売り切れが目立つようになってきましたのは、唯一残念なところ。

毎年地元の高校生たちが手伝ってくれています。

後半 丹後半島一周

これで前半の山場は越えたと思うと、大間違い。ここからも細かいアップダウン&向かい風が襲いかかります。先導の黄色いビブで向かい風のアップダウンを必死で引いていると、後ろの参加者もぴったりくっついてきてくれます。強いなーと思ってようやく信号待ちでとまって後ろをふりかえると、「しんどいです」ここで切れてしまったら心が折れてしまうと思い、必死で食らいついてきたそうです。参加者の方との自転車談話も楽しいですね。
天国まで続くかと思われるような、長い直線のアップダウン。

5番目のエイドてんきてんき丹後につくと、これまでのエイドとは明らかに雰囲気が違います。100キロコースの参加者と完全に混ざりますから、女子や親子連れ、お揃いのチームジャージが増え、とても賑やかです。ここでは「バラずし」をいただきました。

大阪から参加のご夫婦。それぞれお揃いのジャージが決まっています。

愛知から参加の親子。お子さんが最近自転車にはまりだしたそうです。

滋賀県の自転車仲間が集まってできたチーム。さわやかなジャージですね。

さあ、ここからは丹後半島の絶景「山陰海岸ジオパーク」が出迎えてくれます。コース上のあちこちで自転車を止めて記念撮影会が始まっています。さらにこのあたりからメカトラに遭遇する機会がぐんと増えます。私もチェーンのトラブル2件に遭遇。1件はチェーンをつないでいるリンク部分で外れてしまっており、リンクが変形していました。本部に連絡しようと電話をしかけたら、ちょうど横をメカニックカーが通りかかってくれて、新しいリンクに交換して復帰することができました。もう1件はチェーンがローギアとスポークの間にはがっつりはまり込んでいます。変速調整不良ですね。チェーンを外して、修理対応しました。
これぞ山陰海岸ジオパーク。恐竜でも出てきそうな絶景の中を走ります。

伊根町に入っても、美しい舟屋をバックに記念撮影のため立ち止まる参加者が沢山。私もところどころ止まって、撮影係に。天気が良いから海の色も最高に綺麗です。
ラスト、伊根町役場のエイドステーションの中の廊下には、ぐったりして疲れ切った参加者多数。鯖をつかった「へしこパン」で最後の補給。ゴールまで残るは30キロ、ほぼ平坦です。
伊根の舟屋で先ほどのご夫婦に再開。天気がいいので海の色が綺麗。

ここまではほぼ前を引いてきたのですが、最後の区間で男女のカップルにシュパッと追い抜かれました。先頭の男性は36キロくらいで機関車のように鬼引き。後ろの女性もそれに楽々付いていくので、すごいな~と感心しながらケツ持ちしながら一緒に走行。信号待ちで話しかけると、お二人とも広島から初参加。女性の方はロードバイク歴2年の初心者です、なんて言っていましたが、それで36キロ巡行はないでしょ。ビギナークラスのレースだったらあっさり優勝しちゃいそう。

脚の回転も滑らかに、あっという間にゴール手前。

最後の5キロくらいは、長い行列になっていたので、おとなしく1列走行。先ほどの女性が「あ~もう終わっちゃう」って言っていましたが、その気持ちよくわかります。ゴールしちゃうのがもったいないくらい、気持ちのよい190キロでした。

遂にゴール

スタート・ゴール地点の天橋立駐車場には、4時ジャストにゴール。先導スタッフとしての役目はこれにて終了。メインスポンサーでもある王将のラーメンと餃子をいただいて、天橋立駅から輪行して大阪に帰りました。

最後はゴール地点で、プリンス天橋立から鯖寿司とお茶をいただきました。

今年から事前にショップでの車検が必須になったことと、天候に恵まれたことで、当日のメカニックサービスの出動回数は昨年より大幅に減ったそうです。私も前日の車検を手伝いましたが、タイヤの摩耗、ワイヤーの固定部分でのほつれそうなものや、折れそうなものが目につきました。今年は大きな事故もなく、何よりでした。

一般的にはロングライドイベントは長くて過酷なコースの方が参加者が多いのですが、tantanロングライドはなぜか100キロコースの参加者の方が多く、主催者にとっても謎とされています。大阪・愛知から高速で2~3時間、輪行でも大阪・愛知から2~3時間とダントツにアクセスが良いことから、初心者の方にも気軽に参加しやすいのかもしれませんね。あまりしんど過ぎて、月曜日からの仕事に差し支えても嫌ですからね。
今年参加された方はもちろん、まだ参加されたことのない方は、ぜひ来年のスケジュールに入れておいてください。例年エントリー開始は2月頃です。

B!

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