「休日はもちろんサイクリング、通勤だって自転車がいい」そんなサイクリストに必要なアイテムといえば、やはり自転車用リュック(バックパック)でしょう。
通勤で使うならパソコンを安全に運びたいし、自転車から降りた後にしまう自転車アイテムはかさばるから大容量がいい。日常で使うリュックへの注文は意外と細かいものです。
今回は、サイクリスト目線で作られたShimano(シマノ)T-17バッグを紹介します。
目次
デザインはシンプルだがサイクリスト向け機能満載
一見してサイクリング用とは分からないシンプルなデザインです。しかし、サイクリストであればよくよく観察してみると「これは自転車用だ!」と分かるはずです。
▲前面ポケット内には、ペン差し、中型ポケット、メッシュポケット。中型ポケットには円筒型ライトがすっぽり収まる大きさ。A4サイズの冊子も入る深さ。
▲サイド(右)はジッパー式のポケット。ボトルを差し込める大きさ。財布などすぐに取り出したい小物入れにも使える。
▲取り出し口は、ロールトップ。荷物の量に合わせて調整がきく伸縮フック。
▲短めのベルクロは、ズボンの裾バンド。※写真は左足ですが、本来裾止めを使うのは右足です。
サイクリストにとって収納と同じくらい大事なのが、背面のパッドと素材です。スポーツ自転車は背中に汗をかくのがデフォルト。背面は涼しく、快適でなければいけません。
T-17は8ブロックのバックパネルで素材は肩まで総メッシュ。風通し、クッション性ともに申し分ありません。
荷物多めの人でも安心の大容量17L
取り出し口は「ガバッ」と開く作り。厚手の冬用のグローブを付けていても、中の荷物をストレスなく取り出せそうです。裏地が水玉模様で、さりげなくおしゃれなのもイイですね。容量は17L。通勤や通学では荷物が多くなりがち、という人でも日常使いをするには十分です。
中の収納ポケットは、メッシュのジッパー付きポケットが1つ。A4のファイルや書籍がすっぽり入る大きさのポケットが1つ。中身は最低限の収納機能で、非常にシンプルな作りです。
取り出し口を閉めようとすると、間口の隅っこが「パチン」と磁石でくっつきました。ロールトップしやすいように工夫されています。こういう細やかな気配りにグッと来ます。スポーツ用ギアはこういうところが好きです。
サイド(右)のジッパーを開けると、パソコン専用の収納スペースが。厚さ1cmほどのクッションが入っていて振動にも強そうです。
本体の収納とパソコンの収納箇所が別、というのもさりげなく便利。湿ったタオルや着替えと一緒にパソコンを入れておきたくないですしね。ここからスッとパソコンを取り出すと、頭が一気に仕事モードに切り替わります。
一方、逆サイド(右)のジッパーはメインの収納箇所に直結する仕組み。ライド中、ちょっと止まって物を取り出したい、なんて時に使いやすいです。
通勤グッズを入れて実際に自転車で走ってみた
収納力や使い心地を確かめるべく、いつものお仕事グッズを入れて自転車に乗ってみることにします。容量は問題なさそうですが、重量感や疲れにくさはどうなのでしょうか。
走行時に入れるアイテム
- ノートパソコン 13インチ
- 充電機器(PCアダプター、ケーブル)
- 着替え(シャツ1枚)
- タオル1枚
- ポーチ
- 名刺入れ
- 財布
- ペンケース
- A4ファイル
- お弁当箱
- パンク修理予備ポンプ
背負うと手で持っていた時よりも軽く感じます。肩のストラップのラインがうまく力を分散してくれているのか、食い込む感触もなし。それでいて背中全体を包んでいるようなフィット感で、固定力も申し分ありません。
前傾姿勢でもリュックの位置がずれず走りに集中できます。荷物の重さに振り回されることもなく、逆にリュックが走りをサポートしてくれているかのようです。
10分ほどして背中に汗をかいてきましたが、メッシュ機能のおかげで、べたつきや不快感もなし。そして30分乗っても重量感は最初とほとんど変わらずでした。これなら毎日使っても苦にならないし、女性でも使いやすそうです。
乗ったあとは、自転車グッズを車体から外してウェアや、ボトルを収納。もちろん容量的にまったく問題ありません。容量が少ないパツパツのバッグや、外からアクセスしにくいポケットなしのタイプは外して一時保管する場所にこまるのですが、T-17であれば余裕です。
1泊2日の自転車遠征(旅行)グッズを入れてみた
次に、遠征時(旅行)の1泊分の荷物はどれだけ入るのか、収納力の限界を試してみましょう。自転車の1泊って普通の旅行よりも自転車用品でかさばってしまいがちです。日常使いと遠征用、どちらでも使えるとしたら最強です。
1泊分の荷物内訳
- サイクルウェア一式(ジャージ、パンツ、インナー)
- 着替え(Tシャツ2枚、ジーパン、下着、靴下)
- ポーチ
- 洗面グッズ
- パンク修理予備ポンプ
- ビンディングシューズ
- ダウンジャケット
- 財布
アイテムをそろえたところで「ギリギリ入るかな?入らないかな?靴とダウンジャケットはさすがにきついのでは?」と思いつつも、荷物をコンパクトにまとめて詰めていきます。かさばるジーンズはロールして一番底へ。
「これは靴も入るな」と判断し、ビンディングシューズもIN。さすがにいっぱいになるかと思いきや、もう1足入りそうなくらいの余裕が。ダウンジャケットも入りそうです。
ユニクロのウルトラライトジャケットをたたんで専用の袋に入れます。高原など寒い土地にいく場合(そして遠征先はだいたい高地)の必需防寒具となるので、これが入ると個人的にとてもうれしかったりします。
なんと、ダウンジャケットも無事入りました。さすがに容量マックス近くになりましたが、ロールひと巻き分くらいの余裕はあります。
ビンディングシューズを外側のベルクロで固定すれば、もう1泊分の着替えは入りそうです。重量感はさすがにありますが、背負って移動できないほどではありません。重く感じても、あまり気にならなくなってしまうのです。
「SHIMANO(シマノ) T-23 サイクリングバック ジェットブラック」
視認性が高いレインカバー付き
底面の素材も防水仕様。雨天時はもちろん、山道や泥道でも使いやすそうです。ん?よく見ると雨マークが。これはもしや、レインカバーが付いているのでは…?
当たりです。レインカバーが入っていました。雨天時でも目立つ蛍光イエローです。
本体部分の生地も撥水素材なので、軽い雨には耐えられます。ただ、電子機器を持ち運ぶ時や強い雨の場合はやはりレインカバーがあると安心です。
自転車通勤も自転車旅も便利になるアイテム
最初はシンプルでかっこいいリュックだなあ、くらいにしか思っていなかったのですが、実際に使ってみると各機能が「走る前の収納機能」「走行中の取り出しやすさ」「走った後の自転車用品の住み分け」など、サイクリストの行動導線に沿った設計になっているのがわかります。
通勤でも便利だし、イベントや自転車旅でも活躍するリュック、自転車好きにはぜひ使ってほしいアイテムです。リュックで迷っているなら購入候補に入れてみてください。
商品詳細:SHIMANO(シマノ) Tシリーズ
今回紹介したカラーは2018年2月22日発売に発売された新色のメランジュパープル。T-17シリーズからはさらにメランジュネイビーも追加された。
容量:17リットル
重量:1,060g
参考価格:¥17,000(税別)
カラー展開:グレイ/モレル/ロイヤルレッド/ブラック/メランジュネイビー/メランジュパープル
T-17(メランジュパープル)
容量23リットルのT-23もチタニウムの新色追加。
容量:23リットル
重量:1,425g
参考価格:¥18,000(税別)
カラー展開:グレイ/モレル/ジェットブラック/チタニウム/カモ
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