これぞまさに、サイクリスト特化型ホテル!「コナステイ伊豆長岡」は自転車旅行の拠点にぴったり。

西伊豆スカイラインから望む富士山

昨今、サイクリスト向けホテルが急増しているように感じる。サイクリストとしてはこの上ない喜びだ。ただ気になることがある。自転車を部屋に入れられるからといって、それだけで”サイクリスト向け”と謳って良いのだろうか。サイクリストとして、サイクリスト向けという言葉を安売りして欲しくない。サイクリストの目はそこまで甘くないのだ。

さて今回は、静岡県は伊豆の国市にある「コナステイ伊豆長岡」に宿泊した。こちらは旅館創生をミッションに掲げる株式会社コナリゾートが運営するサイクリスト向け宿泊施設である。

本当にサイクリスト向けホテルなのか。サイクリスト目線でじっくり調べてきた。

コナステイは”自転車旅を豊かにするホテル”

結論から言うと、正真正銘「サイクリスト向け」ホテルだった。「サイクリスト特化型」ホテルと言っても良いだろう。それくらい、サイクリストにとって至れり尽くせりの環境が準備されていた。
いや、サイクリストだけではない。自転車経験の有無に関係なく、サイクリング旅行に少しでも興味のある全ての人にオススメしたいホテルだ。

では、何が良いのか。

  • 設備・サービス
  • コスト
  • ロケーション

の3つの観点からみていこう。

①最高の設備とサービス。ここまでしてもらっていいんですか?

さて、なにから紹介していくべきか。あまりにも設備とサービスが充実していて、支配人の方に「ここまでしてもらっていいんですか」と真剣に質問してしまったほどだ。全てはとても紹介しきれないので、これこそは!と感じた4つのサービスを挙げていく。

レンタルe-BIKE

コナステイには、整備が行き届いた30台のe-BIKEを準備している。宿泊とセットのプランを利用すると、リーズナブルにe-BIKEをレンタルすることができる。宿泊者なら 1日たったの 2,500円。一般的な価格だと1日10,000円前後でのレンタルだからそのお得感が伝わるだろう。

e-BIKEの最大の魅力は、脚力に自信がない方でも自転車を存分に楽しめること。いつもは平地でちぎられる奥様が、登り坂でご主人様をぶち抜くことだって可能なのだ。

坂道の多い箱根や伊豆エリアでは、e-BIKEの実力が発揮される。
▲坂道の多い箱根や伊豆エリアでは、e-BIKEの実力が発揮される。

ガイドライダー付き自転車ツアー

地元を知り尽くしたガイドによる自転車ツアー。ツアーの内容は現時点では公表されていないが、サイクリストの幅広い要望に応えられるようツアーを企画していくとのことだ。

送迎用の車両。団体の送迎にも対応している。
▲送迎用の車両。団体の送迎にも対応している。

源泉掛け流しの温泉

伊豆長岡は「美人の湯」として有名な温泉のまちでもある。コナステイ伊豆長岡では、源泉掛け流しの温泉を提供している。サイクリングの疲れも癒されるはずだ。

無色透明でアルカリ性単純温泉。肌に優しく、美肌や筋肉疲労、胃腸病などに効果があると言われている。
▲無色透明でアルカリ性単純温泉。肌に優しく、美肌や筋肉疲労、胃腸病などに効果があると言われている。

「座る」「寝る」への徹底的なこだわり

ホテルの最大の目的は心身ともに「休む」こと。ホテル業を生業にしている株式会社コナリゾートがこの観点を外すわけがない。イスやベッド単体もそれだけで心地いいのだが、照明などを含めた部屋全体の雰囲気が快適性をさらに向上させている感覚があった。その心地よさを伝えるには私の表現力では遠く及ばないので、これくらいにしておく。

ツインの内観。海外の方も心理的抵抗なく宿泊できるようにベッドを取り入れている。部屋の仕様は洋風旅館といったところ。
▲ツインの内観。海外の方も心理的抵抗なく宿泊できるようにベッドを取り入れている。部屋の仕様は洋風旅館といったところ。

会議スペース兼ノマドスペースに使われているイスは、あのアップル本社でも使われているもの。見た目も美しいイスだ。
▲会議スペース兼ノマドスペースに使われているイスは、あのアップル本社でも使われているもの。見た目も美しいイスだ。

②コスパも最強!1泊朝食付きがなんと¥3,900から

12人用のドミトリー。通常時1人¥3,900(朝食付き)、繁忙期でも¥4,900と格安だ。
▲12人用のドミトリー。通常時1人¥3,900(朝食付き)、繁忙期でも¥4,900と格安だ。

ドミトリー3,900円 (1泊朝食付、税込)/人
※料金は曜日、時期によって変動あり

ドミトリーは一般的なカプセルホテルより広く、使用しているマットレスはツインの部屋と同品質のものであるため、その快適性は想像をはるかに上回る。

ツイン14,900円〜(平日、1泊朝食付、税込)/室
※料金は曜日、時期によって変動あり
ツインの部屋は1室あたりの料金設定。一部屋に3人まで宿泊可能だから、3人で泊まった場合の1人あたりの宿泊費はかなり抑えられることがわかるだろう。

さらに全プラン朝食付きのお値段であるというから驚きだ。

朝食は洋風をベースにバランスが取れた内容。右下のクロワッサンが絶品だった。
▲朝食は洋風をベースにバランスが取れた内容。右下のクロワッサンが絶品だった。

③立地よし、伊豆には自転車を楽しむための要素が充実

ロケーションの良さを無視してコナステイ伊豆長岡の魅力を伝えることはできない。アクセス、レンタサイクル施設、サイクルスポットなど伊豆は自転車を楽しむための条件が揃っている。

コナステイ伊豆長岡へは東京駅から最短90分

コナステイへのアクセスは、関東はもちろん、関西からも良い。新幹線の「三島」駅から在来線に乗り換えると20分ほどで最寄りの駅「伊豆長岡」に着く。
宿泊した翌日の昼間に西伊豆スカイラインに登り富士山を眺め、夜はスカイツリーから東京の街を眺める、というプランも何の問題もなく立てることができてしまう。

伊豆は世界レベルの観光地

伊豆とその周辺の要素が、世界レベルの観光地に認定されていることはご存知だろうか。代表的なものでいうと、富士山が「世界文化遺産」に登録されているが、それ以外にも伊豆半島が「世界ジオパーク」に認定されていたりと、伊豆は世界に発信できるポテンシャルを持っている。

伊豆はサイクルスポットも充実している。例えば、西伊豆スカイライン。自転車好きが山の話をすると必ずといっていいほど話題に挙がる道のひとつだ。

西伊豆スカイラインから望む富士山
▲西伊豆スカイラインから望む富士山

また、イズイチ(伊豆半島を一周すること)も有名だ。何でも一周したがるのが、サイクリストの性である。

伊豆・堂ヶ島の夕暮れ
▲伊豆・堂ヶ島の夕暮れ

楽しさを最高の環境で体験できる「MERIDA X BASE」

コナステイから3kmほど南下した場所に、メリダの最新モデルのすべてがレンタルできる施設「MERIDA X BASE」がある。クロスバイク、ロードバイクはもちろん、キッズバイク、マウンテンバイク、e-BIKEまでメリダのカタログにあるバイクなら何でも揃う。サイクリストなら必ず幸せになれる空間だ。

MERIDA X BASE は「EXCITING(楽しい)」 「EXCELLENT(最高)」「EXPERIENCE(経験)」の3つのXから命名されている。今後こういった施設が増えることを期待(EXPECTING)せずにはいられない。

広大な敷地には常時200台以上のレンタル自転車が並ぶ。
▲広大な敷地には常時200台以上のレンタル自転車が並ぶ。

けんたさんのお気に入りは重量8.3kgと超軽量マウンテンバイク 。お値段は90万円。自転車を軽くするというのは、財布も軽くする行為であることを肝に銘じたい。
▲けんたさんのお気に入りは重量8.3kgの超軽量マウンテンバイク 。お値段は90万円。自転車を軽くするというのは、財布も軽くする行為であることを肝に銘じたい。

伊豆の地に関して言うと、輪行はほとんど不必要な行為と化した。X BASE を利用すれば、普段乗れない自転車に格安で試乗できる上に、荷物も減る。電車内で肩身の狭い思いをし、さらに自分の肩を痛めつけてまで輪行する必要がどこにあるのだろうか。
もう一度だけ言う。X BASE を使って幸せになってほしい。

公式HP:MERIDA X BASE

ここからはサイクリスト目線で伊豆の魅力をお届けしていくが、この時点でコナステイ伊豆長岡、「設備よし、コスパよし、場所よし」の3拍子が揃ってしまった。文句を言う部分が残されているだろうか。コナステイ、恐るべしである。

【実録】カバンひとつで来たのに伊豆で自転車を満喫!?

後半は、実際に1泊2日の宿泊で体験した内容について紹介しよう。

チェックイン後、レンタルe-BIKEでそのままナイトライドへ

ヘルメットやグローブもレンタル可
▲ヘルメットやグローブもレンタル可

チェックインを済ましてすぐにガイドライダーさんに連れられ、ナイトライドに出発した。天候が味方をすれば、満点の星空の下ライドすることができる。4月上旬なら桜のライトアップを見にいくのもおすすめだ。

今回の旅は、マイバイクを持参せずの自転車旅行である。ナイトライドのお供はホテルでレンタルしたe-BIKEだ。恥ずかしながら、まとまった距離をe-BIKEで走ったのは初めての経験だったが、「日本でもe-BIKEの時代が来る」と確信するのにそう時間はかからなかった。発進時や登り時といった”惰性が通用しない場面”でアシストされる感覚にすぐさま虜になった。トレーニング目的以外で自転車に乗るなら、全てに人にとってe-BIKEは魅力的な選択肢の一つになるだろう。

ロードバイク一強の日本で、あえて声を大にして言いたい。
「e-BIKEこそ至高である」と。
自転車を楽しむ方法は、フルカーボン105以上のマイバイクで平地巡航40km目指すことだけではないのだ。

夕食は星空の下BBQ!乾杯は伊豆の地ビールで

疲れた身体には肉がしみる。周りの迷惑にならない程度なら、仲間と酒を交わし、わいわいするのも許されるだろう。

中庭にはBBQスペースが完備されている。
▲中庭にはBBQスペースが完備されている。

現地で飲む地酒や地ビールは旅の楽しみのひとつ。今回は伊豆の地ビールで乾杯した。
▲現地で飲む地酒や地ビールは旅の楽しみのひとつ。今回は伊豆の地ビールで乾杯した。

BBQでお腹を満たし、地酒で喉に幸せを与えたら、〆は温泉で身体を癒す。「ナイトライド → BBQ → 温泉」のコラボは悪魔的だった。

BBQスペースは予約制で料金は¥10,000。

好きな自転車にまたがり、西伊豆スカイラインへ

自転車旅行だからといって、気構える必要は一切ない。荷物はカバンひとつで来て、次の日はヒルクライムだって可能だ。楽々なe-BIKE をレンタルするもよし、お高いロードバイクをレンタルするもよし。もちろん、あなたの愛車を持ってきたっていい。

フォトグラファーの松村は、MERIDA X BASEにて「SCULTURA TEAM-E」をレンタルした。ハイエンドモデルのため、お値段はゆうに100万を超える。
▲フォトグラファーの松村は、MERIDA X BASEにて「SCULTURA TEAM-E」をレンタルした。ハイエンドモデルのため、お値段はゆうに100万を超える。

YouTuberのけんたさんはコナステイにてBESVのe-BIKEをレンタルした。
▲YouTuberのけんたさんはコナステイにてBESVのe-BIKEをレンタルした。

初めての「e-BIKEでヒルクライム」を経験したけんたさんだが、終始大満足の様子だった。

そしてこの顔である
▲そしてこの顔である

登り終わった後のご褒美は天下一の絶景。富士山はもちろん、運が良ければ乗鞍岳まで見えるそうだ。

山と海を眺めながらライドは最高だ。これぞ、自転車の醍醐味と言っても過言ではない。
▲山と海を眺めながらライドは最高だ。これぞ、自転車の醍醐味と言っても過言ではない。

まとめ

コナステイ伊豆長岡は旅の1ページに自転車をいれたいと思っているすべての方に全力でおすすめする。

最後に、自転車好きな皆さまにお願いがある。
自転車の沼に引きずり込みたい友人、恋人、家族がいるなら、ぜひコナステイに宿泊して、自転車体験をさせてほしい。帰るころには沼に片足入っているはずだ。そうして、自転車の市民権を拡大させようではないか。体を動かし、同じ目的を達成することで彼らとの絆を深めることだってできるだろう。

【問い合わせ先】
コナステイ伊豆長岡 kona@cocochee.jp TEL:(055)948-0055

Y’s Road オンライン アウトレットコーナー

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WRITTEN BYFRAME編集部

FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://jitensha-hoken.jp/blog/

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