Zwiftに代表されるバーチャルライドアプリを使った室内サイクリングが人気です。バーチャルライドの必須アイテムともいえるのがスマートトレーナー。
アプリとの双方向通信機能が付いたローラー台で、仮想空間の勾配に合わせ負荷が自動調整されるので実走感を格段に高めてくれます。
今年こそスマートトレーナーを導入しようと思っている方へ、専門店スタッフによるおすすめモデル5選を紹介しましょう。
目次
目的別で選ぶおすすめスマートトレーナー5選
今回おすすめモデルを教えていただいたのは、インドアトレーナーの取り扱い量エリアNo.1を誇るワイズロード横浜店の奥平さん。
奥平 総帆 店長
ワイズロード横浜店店長。横浜店は常時300台以上の自転車本体を取り揃えるエリア最大級のスポーツバイクショップ。スマートローラーコーナーも常設しており各メーカーを乗り比べることが可能です。
「バーチャルライドを楽しみたいなら、スマートトレーナーの中でもダイレクトドライブ一択! 今回は各モデルが得意とする性能にフォーカスして、おすすめトレーナーを紹介します」
>> ダイレクトドライブって何? スマートトレーナーの選び方がわかる記事もあわせてチェックしよう
スペック重視! ハイエンドモデルならGARMIN Tacx「NEO 2T Smart」
ワイズロードで見る
- 価格:195,800円 (税込)
- 最大出力:2200ワット
- 再現斜度:25%
- フライホイール:仮想(125kgまで可変)
- サイズ:575 × 750 × 550mm
- 通信規格:ANT+ FE-C、Bluetooth Smart open
- 測定可能数値:パワー、スピード、ケイデンス
- パワー計測精度:誤差1%未満
最高峰モデルが欲しいならコレですね。「NEO 2T Smart」はフライホイールがなく、ブラシレスモーターと高速チップセットを組み合わることで自然な負荷を再現しており、かなり静かです。左右のペダリングパワー解析や、ケイデンス固定での高負荷トレーニングなども可能です。
路面状況を忠実に再現するのも大きな特徴で、舗装路だけでなく石畳・泥道・砂利まで体感できます。
「石畳の感覚がリアルで驚き!」
石畳の走行感を再現していると聞き、半信半疑で試乗しましたが、声が出るほどリアルでした。カタカタではなく、ガタガタと本格的に揺れます。
GARMINのサイコンとも簡単に連携できるので、純正アプリ「Garmin Connect」でトレーニングのおさらいができるのも嬉しいです。より効率的に強くなれそう!
勾配再現性にこだわりたい! 周辺機器充実のWahoo「KICKR CORE + CLIMB」
- 価格:キッカーコア 124,300円 (税込)/クライム 76,890円 (税込)
- 最大出力:1800ワット
- 再大斜度:16%
- フライホール重量:5.4kg
- サイズ:508 × 584 × 483mm
- 通信規格:ANT+、ANT+ FE-C、Bluetooth
- 測定可能数値:パワー、スピード、ケイデンス、距離
- パワー計測精度:誤差±2%
キッカーコアも上位機種にあたり、もちろん性能は◎ 加えてWahooは周辺機器が充実しているのが特徴ですね。屋内勾配シミュレーターのキッカークライムを導入すれば、物理的な傾斜を加えることができます。
ほかにも同社のヘッドウィンドをプラスすれば、画面の速度に合わせて風量が変わります。風は自転車に乗っている実走感にもつながりますので、いわば「バーチャル扇風機」ですよね。風量も超強力で、暑さ対策にも使えます。
ワフーはサイコンとの連携性も◎
「キッカーコア、愛用しています」
私自身がキッカーコアユーザーで、静音性も実走感も、大満足しています。
クライムは必要ないと思っていましたが、今回試乗してビックリ! 画面に現れる坂に合わせて、グーっとバイクが上がったり下がったり。
最近トレーニングがマンネリ化してきたので、買っちゃうかも。
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バランスよし、迷ったらコレ。SARIS「H3」
- 価格:140,800円(税込)
- 最大出力:2000ワット
- 再大斜度:20%
- フライホール重量:9kg
- サイズ:787.4 × 469.9 × 495.3 mm
- 通信規格:Bluetooth/Ant+/FE-C
- 測定可能数値:パワー、ケイデンス、スピード
- パワー計測精度:誤差±2%
この価格帯で、実走感の再現性が高い点が一番の特徴です。コスパがよく、バランスのとれたモデルと言えるでしょう。巨大で重さのあるフライホイールが入っていて、物理的に実走感を演出しているので自然でダイレクトなフィーリングが得られます。フライホイールが大きくなると振動が出やすいのですが、職人さんがひとつずつバランス調整をするので振動も押さえられています。
スマートトレーナーとしてはお手頃な価格でハイエンドなみの精度と静かさが得られます。15万以上は手が出ない、でも安すぎると音が気になる、そんな人にはベストな選択肢です。
「この価格で高スペックモデルと大差ない実走感はすごい」
お手ごろ価格なので性能もそれなりかと思いましたが、静音性や実走感は申し分なし。
上位モデルとの差を見つけるのに苦労したくらいです。
ゲーム性を高めたい! ハンドリングが自慢のELITE「 SUITO-T + STERZO SMART」
- 価格:スイート-T 103,500円 (税込)/ステルツォ スマート 12,600円 (税込)
- 出力:1900 ワット(40 km/h)- 2900ワット(60km/h)
- 再大斜度:15%
- フライホール重量:3.5kg
- サイズ:760 × 560 × 495mm
- 通信規格:ANT+ FE-C、Bluetooth Smart 双方向通信
- 測定可能数値:パワー、ケイデンス、スピード
- パワー計測精度:誤差±2.5%
10万円ちょっとという価格帯で始めやすい点が魅力の SUITO-T。これにSTERZO SMARTというステアリングブロックを組み合わせると、ゲーム内でのハンドル操作が可能になります。
Zwiftで相手を抜かすとき、ちゃんと追い越しができるんです。ドラフティング・レーンチェンジ・コーナリングができるので、Zwiftのゲーム性もグッとあがりますよ。
トレーナー本体にパワーメーターは非搭載ですが、自転車にパワーメーターがついていればペアリングさせることが可能です。
SUITO-Tはカタログ上での誤差が2%を超えることから、将来Zwiftレースを本気で走るなら上位モデルの「DIRETO XR-T」(パワーメーター内蔵、誤差±1.5%)をおすすめします。
新商品の “ステアリングライザー” は勾配もプラス!
前述のステアリング機能に勾配再現がプラスされたRIZER(ライザー)。仮想空間の地形に合わせ、20%~ -10%の範囲でバイクが滑らかに上下します。
次のヒルクライムやアップダウンのコースに備えたステアリング機能とのあわせ技で、思いのままにバイクをコントロールできます。
コスト重視!でも最低限の機能は欲しいならXplova「NOZA S」
- 107,800円 (税込)
- 最大出力:2500ワット
- 再大斜度:18%
- フライホール重量:5.9kg
- サイズ:593.4 × 514.5 × 465.15mm
- 通信規格:ANT+, ANT+ FE-C, Bluetooth Smart
- 測定可能数値:パワー
- パワー計測精度:誤差±2.5%
とにかくコスト重視となると、間違いないのはXplovaです。バーチャルサイクリング用途なら十分使えると思います。ダイレクトドライブだから静かですし。
ただしレースを見据えてトレーニングしたいとなると、やはり足りない部分はあります。力いっぱいもがいてスプリントしたらガタガタ浮いてしまいます。また、誤差が2%を超えることからも、将来Zwiftレースを本気で走るなら上位モデルをおすすめします。
「安価でも、さすがダイレクトドライブ!な静音性」
この価格なら音がすごいかもなと思いつつ試乗しましたが、そこはさすがのダイレクトドライブ。他モデルと比べても、音は気になりませんでした。
ダイレクトドライブなら「安い=うるさい」の図式はないようです!
2021年12月10日に発売されたばかりの「NOZA ONE」なら、なんと6万円を切る破格の値段でダイレクトドライブ式のスマートトレーナーが手に入ります。
- 価格:59,400円 (税込)
※自動負荷機能はありません
>> 高コスパなNOZA全モデルを比較したインプレッション記事もチェックしよう!
【番外編】他社製品でも使える!SARIS「MP1 エヌフィニティ モーションプラットフォーム」
最後に番外編として、SARISのMP1を紹介します。拡張アイテムの一種で、サーフボードのような台が動きます。自転車とトレーナーまとめて前後左右に動くので、全身を使ったペダリング動作が可能になり、股間の圧迫も軽減されます。
特にダンシングで上半身が使えるので、ギアを掛けてスプリントをする際の力の込めやすさは格別です。ボードの上に乗せて固定ができれば、SARIS以外のほとんどの他社製も使えます。
- 価格:191,300円 (税込)
「固定トレーナーの窮屈さから解放される!」
バイクが前後左右に動くので、実走感は間違いなく一番です。
独特の動きなので多少慣れは必要ですが、小刻みに揺れるので固定トレーナー特有の「窮屈さ」もありません。
特に長時間乗るときは、この解放感は羨ましい!
>> セットでそろえるなら今が買い時かも。さらにマットも付属だって!?
お得なパックとキャンペーンもお見逃しなく
お得にインドアサイクリングが始められるパックは要チェック。必須アイテムのスプロケット、マットが必ず入っているので、自転車本体があればすぐにインドアサイクリングを楽しめます。
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まとめ
高機能、コスト、追加機能など、各社で特徴のあるスマートトレーナーを紹介しました。
自分にあったモデルをチョイスして、今こそ快適なバーチャルサイクリングを始めてみませんか。
>> スマートトレーナーでダンシングはできる? 気になるQ&Aとあわせて、スマートトレーナーの選び方もおさらいしよう