スペシャライズドは、ライドフィールから勝負までを左右するのはわずかな路面との接地面と考え、S-Works Turboタイヤのラインアップを一新。他のどのタイヤとも違う作りでパフォーマンスを発揮するS-Works Turbo RapidAir、最速で最も耐久性に優れる高性能タイヤのS-Works Turbo 2Bliss Ready、チューブドタイヤのS-Works Turboの3種には新規開発したT2コンパウンドをセンター部に採用。さらに、伝統的なT5コンパウンドを採用したチューブドタイヤであるTurbo Proも同時にアップデートした。同日にRapide CLⅡも発売。充実のラインアップでライダーのホイール周りに最高のパフォーマンスを提供する。
目次
このタイヤがすべてを決める
スペシャライズドが設立当初の1976年に初めて世に送り出した製品は、StumpjumperやAllezといったバイクではなくタイヤだった。その理由は、創立者のマイク・シンヤードが、タイヤ次第でどんなバイクのパフォーマンスも決まるとその当時から知っていたから。スペシャライズドは、彼が正しかったと今でも信じている。タイヤを取り巻くテクノロジーは確かに進化を遂げている。しかし、結局は総距離3,300km超のツール・ド・フランスであれ、週末に走る100km未満のライドであれ、走りのすべてを左右するのは、わずか2cm四方の道路との接地面なのだ。今回登場するS-Works Turboタイヤは、スペシャライズド史上最も速くて耐久性に優れ、確実なバイク操作を行える最新のラインアップだ。
コンパウンドの重要性
魔法のような性能も、すべては路面と接していなければ生まれない。そして、その接地面を形作るのがラバーコンパウンドだ。そこで、走行中の転がり抵抗を大幅に減らすラバーコンパウンドを新たに開発。それが今までで最も速く、転がり抵抗を最高レベルに高めたGRIPTON® T2コンパウンドだ。
転がり抵抗、ウェットやドライ路面でのグリップ、耐久性といったコンパウンドの特性を最終的に決めるまで、いくつもの原材料の組み合わせを試すことに。こうして求める性能や特性から導かれたのが、固定化されたポリマー鎖の結合力をシリカで強化したGRIPTON® T2コンパウンドだった。ペダリング効率とともにウェット路面でのグリップが向上し、耐久性も一段と高まっている。
このT2コンパウンドを開発するにあたり、たった一つの目標を掲げ、研究室で大規模なテストを実施。その目標とは、最も速く、効率性に優れるコンパウンドを見つけること。数百種類のコンパウンドの反発力、摩耗、硬度、引裂強度を2年以上かけて調べ上げた開発チームの執念たるや、狂気的と言えるだろう。
エンジニアたちがその目標を達成できたと確信したのは、反発力とヒステリシスの2つを特定できたため。反発力は振り子を用いて調べるのだが、新たなコンパウンドは、エネルギーをほとんど吸収しない。転がりが軽い、つまり、速いということだ。次に、コンパウンドに荷重をかけた状態でヒステリシスを調べた。荷重をかけると熱が発生するのだが、ヒステリシスとは、その際にコンパウンドのエネルギーがどれだけ失われたかを説明するものだ。熱の発生が少なければ、エネルギーの損失も少なくなり、結果としてスピードが向上するGRIPTON® T2は、チームがこれまでに作ったどのレース用コンパウンドよりも優れた性能を発揮した。
デュアルコンパウンドトレッド
S-Works Turboタイヤはチューブレスとチューブドの両方で、効率性と耐久性を重視した新しいT2コンパウンドをタイヤのセンター部に採用している。ショルダー部にはT5コンパウンドを採用し、その優れたグリップがコーナリングで究極のトラクションと安心感をもたらす。こうしてトレッドに2種類のコンパウンドを用いると、タイヤの性能をさらに高められるのだ。
S-Works Turbo RapidAir 2BR~他のどのタイヤとも違う作りとパフォーマンス~
2019年にツール・ド・フランスの複数のステージで優勝を飾り、イエローとグリーンジャージを着てゴールするという快挙に貢献したのが、S-Works Turbo RapidAir 2BRタイヤ。RapidAirがきっかけで、スペシャライズドがスポンサーするワールドツアーのアスリートたちはチューブラータイヤに依存しなくなった。しかし、当時すでに最速だった決戦用チューブレスタイヤをより速く、そして摩耗しにくく進化させるのは簡単ではなかった。
従来の3層構造のケーシングはトレッドの下に素材が集中しており、転がり抵抗が増えてしまう。しかし、RapidAirはサイドウォールでケーシングが重なる2層構造を採用。よりしなやかに接地することで、より速く転がり、グリップが高まるように。こうして、RapidAirという、独自の構造で驚きの速さを引き出すタイヤのベースを手に入れたのだった。
この構造に新しいT2/T5デュアルコンパウンドトレッドを加え、すでに秀逸なパフォーマンスがさらに向上。26mm幅のS-Works Turbo RapidAir 2BRタイヤは、これまでのタイヤより転がり抵抗を2ワット減らし、前後セットで使用すると、寿命を約1,000km延ばす。しかも、重量は26mm幅で230gと軽量だ。
新しいRapid Airは専用シーラントを用いてチューブレス化すると、耐パンク性能を高められ、スペアチューブが不要になる。それだけでなく、トレッドの下にケブラーを織り込んだ新しいBlackBeltプロテクションも備え、プロテクションを二重に強化。耐パンク性能がさらに12%向上し、重量も軽くなった。RapidAirは究極の良いとこ取りのタイヤなのだ。
新しいS-Works Turbo RapidAirは、究極の決戦用タイヤ。最も軽く、効率性、ハンドリング性能、耐久性に最も優れたチューブレスタイヤなのだ。
- 商品名:S-WORKS TURBO RAPIDAIR 2BR T2/T5
- 価格:¥12,100 (税込)
- ケーシング:120 TPI
- ビード:2Bliss Ready、Zylon、折り畳み可能
- コンパウンド:GRIPTON® T2/T5
- パンクプロテクション:BlackBelt
- 700×26 PSI 70-110 重量230g
S-Works Turbo 2BR~最速で最も耐久性に優れる高性能タイヤ~
S-Works Turbo 2BRは、石畳のワンデイクラシックなどの決戦用タイヤとしてだけでなく、ランチライドといった普段使いまでのすべてに対応したタイヤだ。新しいT2/T5デュアルコンパウンドがグリップ、スピード、耐久性を向上させ、26mm幅の旧モデルから6ワットを削減する。
新しいTurbo 2BRタイヤは、トレッドの下にBlackBeltプロテクションを採用したチューブレスタイヤ。耐パンク性能は従来のタイヤより8%高まっているが、BlackBeltを貫くパンクが生じてしまっても、RapidAirシーラントがその穴を瞬時に塞ぐので安心。
効率よく転がり、ハンドリング性能に優れ、耐久性まで驚異的となれば、S-Works Turbo 2BRの右に出るタイヤはない。ワールドツアーなど世界最高峰の舞台から、いつものルートでのトレーニングライドまで、あらゆる場所でその性能を発揮する。
- 商品名:S-WORKS TURBO 2BR T2/T5
- 価格:¥10,450 (税込)
- ケーシング:120 TPI
- ビード:2Bliss Ready、Zylon、折り畳み可能
- コンパウンド:GRIPTON® T2/T5
- パンクプロテクション:BlackBelt
- 700×26 PSI 70-110 重量260g
- 700×28 PSI 70-95 重量280g
- 700×30 PSI 65-90 重量300g
- 700×28 TAN PSI 70-95 重量280g
S-Works Turbo~最速で最も耐久性に優れた高性能チューブドタイヤ~
チューブドかチューブレスか、その答えはあなた次第。ここで、整備性に優れ、タイヤを着脱しやすいチューブドホイールが好きな方に朗報。S-Works Turboは、新しいT2/T5デュアルコンパウンドや、BlackBeltパンクプロテクションを備えた軽くしなやかなケーシングが世界最高峰の性能をもたらすチューブドタイヤ。重量は24mm幅でわずか200g、これまでのS-Works Turboタイヤより転がり抵抗に優れ、耐パンク性能も8%向上している。
- 商品名:S-WORKS TURBO T2/T5
- 価格:¥9,350 (税込)
- ケーシング:120 TPI
- ビード:折り畳み可能
- コンパウンド:GRIPTON® T2/T5
- パンクプロテクション:BlackBelt
- 700×26 PSI 70-110 重量230g
Turbo Pro~S-Worksと同じテクノロジーや特⻑の多くを採⽤した、レース向けチューブドタイヤ~
レースで上位を⽬指すなら、速く、軽く、タフなタイヤが必要となり、そのすべてを備えている。伝説的なグリップを誇るGRIPTON® T5コンパウンドを使い、⼭岳ルートの上り下り、さらにはコーナーまで、安⼼して攻めて⾛れるだろう。60 TPIのケ ーシングにBlackBeltパンクプロテクションを組み込み、軽さと優れた耐パンク性能による⾼い信頼性を実現させた。
- 商品名:TURBO PRO T5
- 価格:¥7,150 (税込)
- ケーシング:60 TPI
- ビード:アラミド、折りたたみ可能
- コンパウンド:GRIPTON® T5
- パンクプロテクション:BlackBelt
- 700 x 24mm、100-115 PSI、 重量 約 230g
- 700 x 26mm、95-115 PSI、 重量 約 250g
- 700 x 28mm、75-95 PSI、 重量 約 270g
- 700 x 30mm、65-90 PSI、 重量 約 290g
チューブレスはフックドリムで
選択肢は多い方が好ましいとの考えから、新しいS-Works Turboでは、Zylonでビードを強化し、フックレスリムの最新規格に対応させたチューブレスタイヤも用意。ISOの110%破裂圧力基準である5bar/72.5psiを満たすどころか、その基準の200%、つまりは10bar/145psiまでを安全マージンとして設定した。
このようにフックレスリムには互換するものの、最高のライドクオリティーを求めるのであればRoval Rapide IIやAlpinist IIなどのフックドリムとの組み合わせがお勧め。これらのフックドリムは、空気圧の設定幅が最大110psiまでと広く、さまざまな地形やライダーの体重に対応し、いつでも適した乗り心地を提供する。
Roval Rapide CL II ~プロのスピードを手軽に~
Roval史上最大規模の開発試験を経て、満を持して発表したRoval Rapide CLXⅡチューブレスホイールにCLグレードが加わる。既存の耐衝撃基準のほぼ2倍に相当する社内の厳格なテスト基準をクリアしたリムを共用し、ハブにはDT Swiss 350を採用。タイムトライアル専用ホイール並みの速さと、リムハイトの低いヒルクライム用ホイール並みの安定性を実現し、実際の走行環境下で最大限に速く走れる前後異形のホイールを、より多くのライダーが手にしやすい価格で実現した。
- 商品名:RAPIDE CL II
- 価格:フロント¥95,700 (税込)、リア¥135,300 (税込)
- リム︓Rapide CLXカーボンクリンチャー、700c、ディスクブレーキ、チューブレス対応、
- リムハイト:フロント51mm、リア60mm
- ハブ︓DT Swiss 350 ストレートプルセンターロック、スターラチェット⻭数36t(10°)、SHIMANO ROAD11Sフリーハブ
- ベアリングの種類︓DT Swissシールドカートリッジベアリング
- スポーク︓DT Swiss・コンペティションレース・ストレートプル
- タイヤサイズ︓24mm – 38mm; 最⼤空気圧︓24mm-35mm︓チューブレス(110psi)
- チューブド(130psi)、36mm-38mm︓チューブレス(60psi)チューブド(60psi)
- 重量︓ホイールセット1,590g、フロント︓725g、リア︓865g(チューブレスリムテープとバルブ15gを含む )
- 組み⽴て⽅法︓⼿組み
- 耐荷重︓125kg
LINK:スペシャライズド・ジャパン合同会社