【ガチ検証】人気スマトレ「Xplova NOZA」全モデルを比較! 気になる騒音と実走感は?
コスパ最高のスマートトレーナーとして名高い「Xplova NOZA」。他社製と比べて遜色のないスペックを持ちながら価格は一回り安いとなると、「実際のところどうなの……?」という気持ちがわいてきます。
全3モデル「NOZA One」「NOZA S」「NOZA V」を一気に乗り比べ、その評判をチェック! 各モデルの違いはどこにあるのか、騒音や実走感を検証しました。
目次
3モデルの違いをざっくり理解しよう
Xplova NOZAシリーズは3モデル展開です。
- NOZA One:エントリーグレード
- NOZA S:ミドルグレード
- NOZA V:ハイエンドグレード
大まかなスペックの違いは以下のとおり。
モデル | NOZA One | NOZA S | NOZA V |
総重量 | 12.4kg | 17.0kg | 23 kg |
最大出力 | 800 W | 2500W | 2200 W |
パワー測定精度 | ±3.0% | ±2.5% | ±2% |
騒音レベル(※) | 58 dB | 58 dB | 58 dB |
自動負荷調整機能 | なし | あり | あり |
価格(税込) | 59,400円 | 107,800円 | 129,800円 |
商品ページ | Probikeshop(NOZA one) | Probikeshop(NOZA S) | Probikeshop(NOZA V) |
各項目で少しずつ差がありますね。細かくチェックしてみましょう。
大きな違いは「自動負荷調節機能」
一番のポイントとなるのが、自動負荷調整機能の有無です。エントリーモデルの「NOZA One」だけ、自動負荷調整機能がついていません。
Zwift(バーチャルでライドできるアプリ)を楽しむならぜひとも欲しい機能ですが、「NOZA One」は割り切って省略し、かわりに価格を大幅に抑えています。
自動負荷調整機能とは?
仮想空間(Zwiftなど)の勾配に合わせ、スマートトレーナーが自動で負荷を変える機能。上り坂では負荷が重くなり、下り坂では軽くなる。
精度をどれだけ求めるか
NOZA One | NOZA S | NOZA V | |
パワー測定精度 | ±3.0% | ±2.5% | ±2% |
パワー測定精度は、±3.0〜2.0%の範囲に収まっており、3モデルに大きな違いはありません。1%の違いを大きいと見るか、小さいと見るかは、人によって違いそう。
競技志向の人にとっては無視できない数値ですが、気軽にインドアサイクリングを楽しみたい人にとっては微々たる違いといえるでしょう。
最大出力|スプリンターにとっては大事かも
NOZA One | NOZA S | NOZA V | |
最大出力 | 800 W | 2500W | 2200 W |
最大出力は「NOZA One」だけが800Wと、他2モデルと比べると大きく劣ります。800Wは、アマチュアレベルでもスプリントに自信がある人であれば、振り切ってしまう数値。
トレーニング目的が含まれるなら、上位機種の「NOZA S」「NOZA V」の選択が無難。それぞれ2500W、2200Wと、両機種ともトッププロレベルのパワーでも計測できる数値です。
使ってみなきゃ分からない! NOZA全モデルを乗り比べ
カタログスペックだけでは、3モデルの本質的な違いは分かりません。騒音は本当に小さいのか、実走感はどうなのか。
実際に乗って確かめてみましょう!
NOZA One:ダイレクトドライブのスマトレが6万以下!? ベーシックな機能でお安く
まずはエントリーモデルの「NOZA One」から。ダイレクトドライブ式*のスマートトレーナーとしては破格の5万円台という安さが魅力です。
*) ダイレクトドライブ式:数タイプあるスマートトレーナーのうち、静音性・実走感ともに優れるタイプ
>> スマートトレーナーの種類を詳しく知りたい人はこちら
「NOZA One」は電池式
多くのスマートトレーナーは、必要な電力をコンセントからまかないます。しかし「NOZA One」は電池式。電源コードがなく、部屋がゴチャゴチャしません。
必要なのは単4電池×2本だけで、360時間使用できます。1日1時間ずつ使ったとして、ほぼ1年間は電池交換が必要ない計算に。
自動で負荷は変わらない。が、実走感は◎
先述のとおり「NOZA One」には自動負荷調整機能がありません。自動で負荷がかからないので、バーチャルライドの仮想空間への没入感は減ってしまいますが、もちろんギアチェンジで負荷を変えることは可能です。
肝心の実走感については、エントリーモデルながら高く評価したいところ。「NOZA One」のトルクのかかり方はかなり自然で、無理やり抵抗がかかる感じもなく、スカスカとペダルが回ってしまうこともありませんでした。
”自然”な乗り心地が印象的なスマートトレーナーです。
売りの静音性はエントリーモデルでも健在か?
ダイレクトドライブ式のNOZAシリーズは、静音性もセールスポイントの1つです。果たしてエントリーモデルの「NOZA One」でも実感できるのでしょうか。
結論から言えば、「ちゃんと静か」でした。ペダルを軽く回しているときは、スマートトレーナー本体が発する音よりも、チェーンの音の方が目立つくらい。力を込めてペダルを踏むと、さすがに音が気になるものの、一定以上は大きくならないと感じました。
★動画でチェック(音が出ます)
★おすすめなのはこんな人
エクササイズ目的など、雨天や暑さ・寒さなど天候に左右されず、家でも自転車に乗って汗を流したい方に「NOZA One」はピッタリ。自動負荷調整機能が省かれ、その分価格がグッと抑えられています。
エクササイズ目的なら、自動負荷調整機能はなくても事足ります。むしろ、ないほうが一定の負荷でこぎ続けられるため、やりやすいと感じる人もいるはず。
NOZA S:機能もコストも妥協しないならコレ一択
次に試すのはミドルグレードの「NOZA S」です。エントリーモデルの「NOZA One」とは大きく異なる点がいくつかあります。
「NOZA S」は電源コードあり
エントリーモデルの「NOZA One」は電池式でしたが、「NOZA S」からは電源コード式に。勾配に応じた負荷を生み出すために、より多くの電力が必要となるからです。
自動負荷調整機能、これ大事。
ミドルグレード以上の大きなポイントとして、「NOZA S」からは自動負荷調整機能(勾配に応じて負荷が自動で変わる機能)が搭載されます。
インドアトレーニングアプリのZwiftと接続すれば、画面に映し出される勾配にあわせてペダルにかかる負荷が変わります。坂に入るとペダルが重くなり、登りきるとペダルが軽くなる感じは実走にそっくり。
フライホイールの重さは伊達じゃない。実走感は完璧
「NOZA S」を組み立てていると、「NOZA One」より重いことに気づきます。
どうやらフライホイールをあえて重くしているらしい。なぜ?
答えは簡単、フライホイールを重くするほど実走感は高まるから。
実際に試してみて、「NOZA S」の実走感には高い評価を与えたいところ。特にすばらしいと感じたのが、激坂の再現性です。
性能の高くないスマートトレーナーだと、激坂で負荷が均等にかからないことがあります。ペダルの踏み始めは重いのに、急に軽くなってスカッと抜けるような現象です。
「NOZA S」でZwiftの激坂コースを巡ってみましたが、ペダルに負荷が常にかかり、まさに本物の坂を登っている感覚でした。
でも重いから、組み立てはまあまあ大変
「NOZA S」の総重量は17.0kg。特にフライホイールが重い!(そのおかげで実走感が高くなっているわけですが……)
そのため、組み立てはまあまあ大変。難しい作業はありませんが、ある程度の力とちょっとしたコツが必要です。
セッティングには、本体に脚パーツを取り付ける必要があります。工具を使ってネジ締めするので、この重さの本体を支えながらの取り付けは想像以上に体力を使います。
騒音レベルをチェック
「NOZA S」ももちろんダイレクトドライブ式で静音性は期待できます。どのくらい音が出るのかをチェックしてみましょう。
★動画でチェック(音が出ます)
騒音レベルは「NOZA One」とほぼ変わらず、静かなスマートトレーナの部類に入ります。NOZAはシリーズ一貫して静音性が高いと言えそうです。
★おすすめなのはこんな人
バーチャルライドを楽しみたい人。Zwiftなどアプリ連携でインドアサイクリングをやりたいなら自動負荷調整機能があったほうが絶対に楽しめます。これは「NOZA One」にはない大きな魅力。
「NOZA S」はスタンダードな機能を備えながら、コスト面も優秀。機能だけでいえば最上位モデルの「NOZA V」に軍配があがるが、機能+コストのバランスが良いスマートトレーナーが欲しいなら「NOZA S」がおすすめ。
NOZA V:高コスパブランドが打ち出すハイエンドモデル
組み立てが一番楽なのが「NOZA V」
組み立てから顕著に違うのはさすがハイエンドモデル。「NOZA V」は組み立てが非常に簡単でした。
「NOZA One」「NOZA S」との違いは? 答えはこちら。
「NOZA V」の脚は、折りたたみ式。工具を使わずに、ネジをひねるだけで脚を広げたり閉じたりできます。
「NOZA One」「NOZA S」は脚の取り外しに工具が必要だったことを考えると、「NOZA V」はかなり楽。
かなりの重量級! だけど持ちやすい
「NOZA V」の総重量は23 kgと、他2モデルより圧倒的に重いです。「NOZA One」の12.4kgと比べると2倍近くの重さに。
さぞかし運ぶのが大変かと思いきや、「NOZA V」は持ち手付き。そもそもフライホイールが覆われていて、下位モデル2つと形状が大きく異なります。
それでも重いことに変わりはないものの、折りたたみ機構と持ち手の追加でずいぶんと運びやすいと感じました。
足元のライトで出力強度がわかる!?
しばらく「NOZA V」に乗っていると、足元が照らされていることに気がつきました。何やら、色がときどき変化しているようです。
じつはこれ、リアルタイムの出力強度と連動して色が変化しているのだそう。ゆったりとこいでいるときは緑色で、激しくこぐと赤色に変化。
キツくて下を向いているときも、自身が出しているパワーを把握できるギミックです。こうした細やかな工夫はさすがハイエンドモデル。
他2モデルにはなかったケイデンス計測機能が!
「NOZA One」と「NOZA S」にはケイデンス計測機能がありません。そのため、Zwiftでケイデンスを表示させるには別途センサーを取り付ける必要があります。
しかし、「NOZA V」にはケイデンス計測機能が追加されました。センサーを取り付ける手間がなくなったのは、嬉しいポイントです。
実走感は「NOZA S」≒「NOZA V」。唯一違いが出るとしたら…
結論から言うと、実走感は「NOZA S」と大きくは変わらないものでした。「NOZA V」もほぼ同じで、どちらも悪いところが見当たらないといったところ。
「NOZA V」はより実走に近づけるため、負荷を調整するための内蔵電磁モーターの数量が増えています。短時間のレビューにおいて劇的な違いは感じられなかったものの、負荷変化の自然さは他社製ハイエンドモデルと比べても遜色ないレベルにあると感じました。
筆者が重要視するのは、やはり激坂。激坂ではスマートトレーナーの性能が顕著に感じられます。
「NOZA V」も「NOZA S」と同様、激坂の再現度がすばらしく、常にペダルに負荷がかかり続けます。不自然な重さもないし、急に軽くなったりすることもない。「NOZA V」も「NOZA S」も実走感はほぼ同じで、どちらも高いレベルでの仮想ライドを体感できます。
NOZA Vのみ! ラバーフィート+スタビライザー
大きな違いが出るとしたら、スプリント時でしょう。
「NOZA V」の脚周りには、「NOZA One」や「NOZA S」と大きく違う点があります。
それは設置面がラバーフィートだということ。
このラバーフィート+スタビライザーで左右の揺れを吸収、実走感がより高められているのです。ダンシング時のバイクを横に振る動作も自然。
短時間のインプレッションでしたが、たしかに他2モデルよりスプリントしやすいと感じました。思いっきりペダルに力を入れても、ラバーフィートがほどよく動きを吸収し、バランスを取りやすくしてくれるイメージです。
騒音レベルは動画でチェック
★動画でチェック(音が出ます)
静音性は、「NOZA S」との違いはほぼ感じられないものでした。特に軽く流しているときの騒音レベルは聞きくらべてもまったく分からないレベル。これはNOZAシリーズ全般で静音性が優秀だと評価したい点です。
★おすすめなのはこんな人
競技志向、ハードな乗り方でも実走感にこだわりたい人へ。他2モデルよりパワー計測精度が高い(±2%)ので、少しの誤差がトレーニングの質に影響する競技レベルの人はこちらを。
ラバーフィート+スタビライザー機構は、全力スプリントやダンシングに切り替えたときにも没入感を損ないたくない人におすすめ。
NOZAシリーズは細かいニーズと予算で選べる
「Xplova NOZA」3モデルに乗って、それぞれの特徴をチェックしてきました。3モデルすべてに共通しているのは、静かなことと実走感が高いこと。ハイエンドとエントリーグレードに大きな差がなく、他社と比べても3モデルすべてが高い水準だったことには驚きました。
自動負荷調整機能のない「NOZA One」の選択には慎重になりつつ、多くの人に必要十分なスタンダードモデルの「NOZA S」、ケイデンス計測や左右の揺れなど実走感がブラッシュアップされた「NOZA V」と、自身の乗り方と予算にあわせて選んでみてください。
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