自転車キャンパーに朗報!モンベルの寝袋『シームレスダウンハガー』の保温力は驚き
モンベルのシームレスダウンハガー・シリーズは、隔壁のない構造で保温力がさらに高められた世界初のダウンスリーピングバッグです。
軽量コンパクトなモデルは自転車キャンプで検討する人も多いですよね。
モンベルといえばスパイラルストレッチも有名ですが、シームレス構造との相性はいかに? そもそも隔壁をなくすとなぜ保温力が高まるのか? シームレスダウンハガーの秘密に迫ります。
目次
隔壁をなくすという発想
ダウンスリーピングバッグは、ダウンの片寄りによる保温力の低下を防ぐために、内部を隔壁で仕切る構造が一般的です。
シームレスダウンハガー・シリーズは、その隔壁をすべて取り払い、ダウンのロフト(かさ高さ)を最大限に生かすという、世界初の構造を持つスリーピングバッグ。モンベルのスリーピングバッグの特徴であるストレッチ性や軽量コンパクト性はそのままに、高品質ダウンの保温力を今まで以上に引き出すことに成功しています。
隔壁をなくせば保温力を高められる?
ダウンスリーピングバッグの保温力をさらに高めるためにはどうしたらよいのか。
アイデアの一つに「隔壁をなくせば、ダウンをさらに膨らませることができるようになり、保温力を今まで以上に高められる」というものがありました。スリーピングバッグは、内部でダウンが片寄ると、ダウンがなくなった部分の保温力が低下(コールドスポットが発生)してしまうため、隔壁で小部屋に分けて片寄りを防ぐのが一般的な方法でした。
保温力のカギはかさの高さ
保温力のカギとなるのはロフト(かさ高さ)です。隔壁をなくすとダウンが膨らむスペースが広がり、保温力のカギとなるロフト(かさ高さ)を今まで以上に引き出すことができます。
またスリーピングバッグの表面に隔壁を縫い留めるための針穴がほとんどなくなるので、冷気の侵入や暖まった空気の放出も防げます。
ただし、このアイデアを実現するためには、隔壁に代わりダウンの片寄りを防ぐ新たな方法を生み出さなくてはなりません。それは、ダウンスリーピングバッグを進化させるための大きな課題でした。
ダウンを絡めとる特殊な糸「スパイダーヤーン」
隔壁に代わる方法を模索する中で、解決の糸口となったのは、「蜘蛛の糸」。「蜘蛛の巣のように、糸にダウンを絡みつかせれば、隔壁がなくてもダウンの片寄りを防げるかもしれない」。 このひらめきを元に、ダウンを絡めとる特殊な糸を開発。「スパイダーヤーン」と名付けたこの糸をスリーピングバッグ内部に張りめぐらせることで、全体に一定量のダウンを均一に保持することに成功しました。画期的なスリーピングバッグ構造「スパイダーバッフルシステム」の完成です。
ダウン本来の保温力を引き出す「スパイダーバッフルシステム」
ダウンを隔てる仕切り(隔壁)のない、広い気室を実現。ダウンボールが圧迫されることがなく広い気室いっぱいに膨らむため、多くのデッドエアを蓄えることができます。
隔壁を縫い留めていた縫製が不要となり、表地にステッチの針穴がほとんどありません。冷気の侵入や暖まった空気の放出を防ぎ、優れた保温効率を発揮します。
スパイダーヤーンが、一定量のダウンをスリーピングバッグ全体に均一に保持します。圧力がかかっても、ダウンがすべて逃げることがありません。
Image: mont-bell
ストレッチ性、軽量コンパクト性はそのまま
体にフィットし、暖かさを逃さない「スーパースパイラルストレッチ システム」
モンベルのスリーピングバッグの特徴である、「スーパースパイラルストレッチシステム」を内側(体に接する面)に採用。生地と糸ゴムによる抜群の伸縮(伸縮率最大135%)により、“隙間のないフィット感”と”窮屈感の解消”という相反する二つの要素を兼ね備えます。 就寝中の無意識な体の動きを妨げず、かつ体全体に優しくフィット。空気が自由に行き来できる隙間をほとんど残さないため、保温効率にも優れます。
※シームレスアルパインバロウバッグシリーズには、糸ゴムのないスパイラルストレッチシステムを搭載しています。
ダウンハガー650、シームレスバロウバッグシリーズは、伸縮率最大124%
EXダウンと超軽量シェル素材を組み合わせ、優れた保温性と軽量コンパクト性を両立
優れた保温性を発揮する EXダウン
シームレスダウンハガー・シリーズには、寒暖差の激しい自然環境で育てられた水鳥から採取されるEXダウンのみを使用しています。羽毛が大きく、少ない綿量でも暖かい空気をたっぷり蓄える良質なダウンボールで、保温性を維持しながら軽量・コンパクト化を実現。圧縮からの復元力にも優れます。
2種類の「EXダウン」をラインナップ
しなやかな超軽量素材 バリスティック エアライト
軽量性と強度を高いレベルで両立させた、極薄生地。一本一本の糸を構成する繊維が細くしなやかで、中綿が膨らもうとする力を妨げません。
収納しやすいスタッフバッグ「テーパードスパイラルスタッフバッグ」
入れやすいように入口が広い形状になっているスタッフバッグ。生地の伸縮により形状が変化するため、バックパックなどの空いたスペースに合わせて収納が可能です。
心地よい眠りをサポートする機能が充実
目的や用途に応じて保温力が選べる
※モンベル・スリーピングバッグの対応表示は、ISO(国際標準化機構)で定められたテスト方法で測定しています。ホローバッグ、ファミリーバッグ除く
※対応温度域はISOテストに基づく試験結果であり、個人の体感温度とは異なることがあります。
シームレスダウンハガー・シリーズ ラインナップ
軽量コンパクト性を追求した 「シームレス ダウンハガー800」
高品質800フィルパワー・EXダウンに超軽量シェル素材を組み合わせた軽量・コンパクトモデル。モンベル・スリーピングバッグの特徴であるストレッチ性はそのままに、ダウンの保温力を今まで以上に引き出しました。
シームレス ダウンハガー800
高品質な800FP EXダウンと、超軽量シェル素材を組み合わせた軽量スリーピングバッグ。
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シームレス ダウンハガー800Women’s
女性が快適な睡眠をとれるように設計した軽量モデル。
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シームレス ダウンハガー800ハーフレングス
ダウンウエアなどと組み合わせて使用する超軽量ハーフレングスモデル。
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シームレス ダウンハガー800 サーマルシーツ
スリーピングバッグの中に入れて保温性を高めるインナーシーツ。
>> 詳細はこちら
革新的な構造が可能にした防水モデル「ドライ シームレス ダウンハガー900」
「スパイダーバッフルシステム」に防水透湿性素材を組み合わせることで、超高品質ダウンの保温力を最大限に引き出します。縫い目にはシームテープ処理を施し、外部からの浸水をシャットアウト。ダウンをドライに保ちます。 スリーピングバッグカバーが不要なため、長期山行など荷物を少しでも減らしたいアクティビティにおすすめ。多雨多湿な日本の気候に最適な、オールラウンドで活躍するモデルです。
優れた防水性・防風性と、スリーピングバッグ内にこもった汗の水蒸気を素早く放出する抜群の透湿性を併せ持つ素材です。ダウンをドライに保ち、暖まった空気を逃がしません。
ジッパー部分からの浸水を防ぎます。浸水を防ぐフラップが不要なため開閉しやすく、軽量化にも寄与しています。
ドライ シームレス ダウンハガー900 ラインナップ
#1
国内2,000m級の冬山で幅広く使用できるモデル。
価格 ¥69,850(税込)
#2
冬季登はんや縦走など積雪期の登山で幅広く使用できるモデル
価格 ¥61,050(税込)
#3
夏の高山から冬の低山キャンプまで一年を通して使えるトータルバランスに優れたモデル
価格 ¥51,150(税込)
#5
夏の縦走やキャンプなどに適したモデル
価格 ¥44,000(税込)
シームレス ダウンハガーがドイツで高い評価を得ました
「ドライ シームレス ダウンハガー900 #3」が、ドイツを代表するアウトドア専門誌『Outdoor』の「2021 Editors’ Choice Award」(エディターズ・チョイス賞)を受賞しました!
パッドやコットとの併用で、もっと快適に、暖かく
からだの重みはスリーピングバッグの中綿を圧迫し、その結果、保温層を薄くします。そこで、下に断熱材としてのマットやコット敷いて、付加的な保温層としての役割を持たせたり、冷えた地面から距離をとることにより、保温性を高めることができます。さらに、汗によるべたつきや汚れなどが気になる場合は、インナーシーツを併用すれば、より快適な睡眠を得ることができるでしょう。
長期保管用のストリージバッグが付属
洗濯用ネットとしても使用できる保管用のストリージバッグ
長期間使用しない際は、ストリージバッグにゆったりと入れておくことで、ダウンのロフト(かさ高さ)低下を最小限に抑えます。また、スリーピングバッグに封入されているダウンに皮脂などが付着すると、たくさんの空気を蓄えることができなくなり、保温性が低下していくため、定期的なお手入れが欠かせません。
汚れている場合や、かさが低くなり、ご購入当初ほど暖かくないと感じる場合は、取扱説明書の手順に従って寝袋を洗いましょう。ストリージバッグは洗濯用ネットとしても使用できます。
スリーピングバッグはご自宅で洗濯できます
スリーピングバッグに封入されているダウンに皮脂などが付着すると、たくさんの空気を蓄えることができなくなり、保温性が低下してきます。それを防ぐためには、適切なお手入れが欠かせません。
All image (C) mont-bell
LINK: mont-bell
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WRITTEN BYFRAME編集部
FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://jitensha-hoken.jp/blog/