【速報】GIANTが新型プロペルを発表!50mmホイール履いて6.8kgって軽すぎ…
GIANTは、新型エアロロードバイク「PROPEL(プロペル)」シリーズを2023モデルとして発表する。 新型プロペルは既に実戦投入されており、2022ツール・ド・フランスではステージ優勝2回の活躍を見せた。
注目すべきは、車体重量だ。最上位モデルのPROPEL ADVANCED SL 0は、UCI重量規定ピッタリの6.8kgまで軽量化された。現行モデルPROPEL ADVANCED SL 1 DISCが7.7kgだったことを考えると、圧倒的な軽量化だ。
目次
プロペル3グレードの違い【SL・PRO・無印】
プロペルには3つのグレードがある。グレードは高い順にADVANCED SL→ADVANCED PRO→ADVANCED。今回は全グレードがフルモデルチェンジを果たした。3グレードの特徴を簡単に説明する。
PROPEL ADVANCED SL
最上位グレードでプロに提供されている機材。今回発表されたPROPEL ADVANCED SL 0は、約160万。
PROPEL ADVANCED PRO
PROPELのセカンドグレード。下位グレードにあたるPROPEL ADVANCED(無印)と同じフレームを採用しながら、コンポやホイールはPROPEL ADVANCEDより性能の高いものを装備する。今回発表されたPROPEL ADVANCED PRO 0 ULTEGRA DI2は、約80万。
PROPEL ADVANCED
ひとつ上のグレード PROPEL ADVANCED PROと同じフレームを採用。「ADVANCED」には1と2があり、コンポやホイールのグレードが異なる。ADVANCED 1の方がグレードが高く、今回発表されたADVANCED 1は約65万。ADVANCED 2は約40万。
「単なるスプリント専用機ではない」
新型PROPELの旗艦モデルである「PROPEL ADVANCED SL」は、風洞実験施設とリアルな道路における数年間もの開発とテストを経て、2022ツール・ド・フランスでチーム・バイクエクスチェンジ・ジェイコのメインバイクとして初披露された。
早速、スプリンターのディラン・フルーネウェーヘンが第3ステージで優勝。さらに、過酷なアップダウンが続く第14ステージで、マイケル・マシューズが単独アタックによる劇的な勝利を収めたことによって、新型PROPELは単なるスプリント専用機ではないことを証明した。
【新型プロペルは完全新設計】
新型PROPELは、完成車状態での風洞実験における高速性能の測定値では前世代との有意差を示し、フレーム単体でも前世代より非常に軽量かつ高剛性。
さらに、新型PROPELは、滑らかな舗装路、荒れた道、厳しい登坂路、高速の下り坂まで、様々な状況で卓越したコントロール性能を発揮し、ダイナミックなライドクオリティを実現。その進化はエアロダイナミクスにとどまらない。スリムになったシートステイも、新形状のベクターシートポストも、ライドクオリティ向上のために完全新設計だ。
なお、ベクターシートポストは、「PROPEL ADVANCED SL」グレードが採用するフレーム一体型と、「ADVANCED PRO」および「ADVANCED」グレードが採用する一般的な別体式ポストの2種類。
新型プロペル、どこが進化した?
前世代と比較して空気抵抗を6.21w低減
新型「PROPEL ADVANCED SL」は前世代と比較して空気抵抗を6.21w低減。これは時速40km/hで40kmの距離を走行した場合に 27秒短縮することに相当する。
空気抵抗を最小化するために、フレーム前部にはトランケイティッド・エリプス形状を採用。
進化したのはフレーム形状だけではない。空気抵抗を最少化するためにエアロダイナミクスに最適化された専用のボトルケージも開発された。これにより、実際にボトルを取り付けた状態での空気抵抗を最小限に抑えられる。専用ボトルケージは別売りではなく完成車、フレームセットに付属する。
エアロ性能の向上に関係するのは、フレームだけではない。独自開発の新型「CONTACT SLR AERO」ハンドルバー&ステムや、50mmハイトの新型エアロホイールも同様に空気抵抗を低減する。
50mmハイトの新型エアロホイールとは、CADEXが新発表した「CADEX 50 ULTRA DISC」のことだ。
▶新型ホイールの詳細はこちら
フレーム&フォークが225~400g軽量化された
フレーム、シートチューブなどが新たに設計された結果、フレームとフォークの軽量化に成功。
各グレードのフレーム&フォーク軽量化 | |
ADVANCED SLグレード | -225g |
ADVANCED PROグレード | -250g |
ADVANCED グレード | -400g(Fフォークのフルカーボン化) |
下の画像を見ると分かり易い。青色が前世代のフレーム形状を表し、黒色が新フレームの形状だ。特にフレームの後部で顕著にシェイプアップされているのが分かる。
前モデルと比べ、フレーム剛性が9.9%UP
競技者にとって、パワーウエイトレシオ以上に重要なことはない。新しいフレームは前世代よりも9.9%高いフレーム剛性を備えている。ペダリングの剛性は7.5%向上し、フレームとフォークを含むフレームセット全体の剛性は9.2%高くなっている。
これらの数値をフレームセット全体の重量と組み合わせると、全体の効率、もしくは重量に対する剛性を明らかにする数値が得られる。新型「PROPEL ADVANCED SL」の場合、軽量化と剛性の向上により全体的な効率が26.4%向上している。
フレームとフォークのクリアランスを拡大したことで、最大30mm幅のタイヤの装着を可能にし、よりスムースなライディングを実現。
一体型ハンドルバー&ステムの扱いにくさを改善
革新的な新デザインの2ピース型「CONTACT SLR AERO」ハンドルバー&ステムのコックピットは、個別の部品交換が可能。これにより、より正確なフィッティングが容易になる。
また、すべての新型PROPELが採用する新しい「OVERDRIVE AERO SYSTEM」は、D型断面のステアリングコラムとエアロダイナミクスに優れる専用スペーサーをその特徴とし、ケーブルとホースを完全に内装して空気抵抗の軽減と調整の容易さを両立。近年のエアロロードバイクが採用する一体型ハンドルバー&ステムの短所を補っている。
【前世代のPROPEL】ケーブルは、ステム上部からステアリングコラムの後ろを通ってフレームに内装されていた。
【新型PROPEL】ケーブルは、ハンドルバーの中を通り、新たに広い通路を設けたステムから、独自のD型形状フォークコラムの前を通ってフレームに内装される。
フルモデルチェンジしたプロペルを一挙紹介
PROPEL ADVANCED SL
- PROPELの最上位グレード
- シマノ デュラエースDi2の完成車とフレームセットの展開
- クランクはパワーメーター付き
- インテグラルシートポスト
- 電動コンポ専用設計
- 完成車付属ホイールはCADEX 50 ULTRA DISC TUBELESS(1349g)
PROPEL ADVANCED SL 0
エアロ性能を高めるCADEX 50 ULTRAホイールとAEROタイヤを採用した至高のエアロロード。完成車重量は、UCI重量規定ピッタリの6.8kg。それも、50mmハイトのエアロホイールを履いた状態での重量だから驚きだ。
新たに設計されたケーブル内装式カーボンバー&カーボンステム。エアロ性能と高いメンテナンス性を両立しポジションの調整が簡単に。
タイヤとシームレスな形状を成すワイドなフックレスカーボンリムとエアロハブ、スーパーエアロスポークがエアロ性能を最大化。
CADEX 50 ULTRA DISC CARBON WHEELと組み合わせることで最大限のエアロダイナミクス、低い転がり抵抗、高いグリップ性能を発揮。
標準価格 | ¥1,595,000 (税込) |
サイズ | 680 (XS)、710 (S)、740 (M) mm |
重量 | 6.8kg(740mm) |
カラー | スターダスト |
※SLは電動コンポーネント専用設計
PROPEL ADVANCED PRO
- PROPELのセカンドグレード
- シマノ アルテグラ Di2またはスラム フォース etapの完成車と、フレームセットの展開
- スラム フォース etap仕様の完成車にはパワーメーターが付属
- 完成車付属ホイールはSLR1 50 DISC CARBON WHEEL(1518g)
PROPEL ADVANCED PRO 0 ULTEGRA DI2
エアロ性能を最大化する新開発の「SLR 1 50 DISC」カーボンホイールやシマノ「ULTEGRA Di2」リア12速無線電動コンポーネントをスペック。
新たに設計されたケーブル内装式カーボンバー&アルミステム。エアロ性能と高いメンテナンス性を両立しポジションの調整が簡単に。
タイヤとシームレスな形状を成すワイドなフックレスカーボンリムとエアロスポークがエアロ性能を最大化。ハブは30TラチェットとDLCコーティングで回転抵抗を低減。
独自のD型形状ステアリングコラムと専用スペーサーによって、エアロ性能とメンテナンス性を両立する内装ケーブルシステムテクノロジー。
標準価格 | ¥825,000 (税込) |
サイズ | 465 (XS)、500 (S)、520 (M)、545 (ML) mm |
重量 | 7.3kg(520mm) |
カラー | ブラックカラント |
PROPEL ADVANCED PRO 0 FORCE ETAP
スラム「FORCE eTAP AXS」リア12速無線電動コンポーネントを装備したPROPEL ADVANCED PRO 0。
標準価格 | ¥946,000 (税込) |
サイズ | 465 (XS)、500 (S)、520 (M)、545 (ML) mm |
重量 | 7.6kg(520mm) |
カラー | ブラックカラント |
PROPEL ADVANCED
- PROPELの下位グレード
- ADVANCED 1はスラム RIVAL eTap AXS仕様、ADVANCED 2はシマノ 105仕様。
- フレームセットの展開はなし
- ADVANCED 1は約65万円、ADVANCED 2は約40万円
PROPEL ADVANCED 1
エアロ性能を最大化する新開発の「SLR 2 50 DISC」カーボンホイールやスラム「RIVAL eTAP AXS」リア12速無線電動コンポーネントをスペック。
クラストップレベルの重量剛性比に加えエアロダイナミクスを追求した高効率フレーム。
新たに設計されたケーブル内装式アルミバー&ステム。エアロ性能と高いメンテナンス性を両立しポジションの調整が簡単に。
タイヤとシームレスな形状を成すワイドなフックレスカーボンリムがエアロ性能を最大化。
標準価格 | ¥660,000 (税込) |
サイズ | 465 (XS)、500 (S)、520 (M)、545 (ML) mm |
重量 | 8.4kg(520mm) |
カラー | オリオンネビュラ |
PROPEL ADVANCED 2
PROPEL ADVANCED 1との違いは、ホイールやコンポのグレードだ。ADVANCED 1は電動コンポを装備しているが、ADVANCED 2は機械式コンポだ。
オールシリカベースのコンパウンドが優れた転がり効率と高いグリップ性能を発揮。
標準価格 | ¥418,000 (税込) |
サイズ | 465 (XS)、500 (S)、520 (M)、545 (ML) mm |
重量 | ― |
カラー | コバルト |
フレームセット
PROPEL ADVANCED SL FRAME SET
標準価格 | ¥550,000 (税込) |
サイズ | 680 (XS)、710 (S)、740 (M)、770 (ML) mm |
重量 | FRAME / 920g(710mm)、FORK / 395g |
カラー | ネビュラ |
※SLは電動コンポーネント専用設計
※専用ステム&ハンドルは別売
PROPEL ADVANCED PRO FRAME SET
標準価格 | ¥330,000 (税込) |
サイズ | 465 (XS)、500 (S)、520 (M)、545 (ML) mm |
重量 | FRAME / 1120g(500mm)、FORK / 395g |
カラー | スーパーノヴァ |
※専用ステム&ハンドルは別売
新型のホイールやハンドル、ステムなども同時に発表!
SLR 1 50 DISC HOOKLESS WHEELSYSTEM
卓越した空力性能を持つ軽量ハイパフォーマンスカーボンエアロホイール。ワイドな内幅と厚みのあるフックレスリムビード部がタイヤ剛性を高めて優れた路面追従性とコーナリング性能を、また、外幅30mmに拡大した50mmハイトのエアロリム形状がタイヤとホイールの気流を最適化して圧倒的なエアロ性能を提供。
標準価格 | フロント ¥88,000、リア ¥121,000(税込) |
リムプロファイル | ハイト50mm、フックレスリム、内幅22.4mm、外幅30mm |
重量 | 1518g(フロント703g/リア815g) |
CONTACT SLR AERO DROP FOR MY23 PROPEL
新型PROPEL純正のケーブル内装式フルカーボンドロップバー。ハンドル上部のフラット形状がエアロ効率と掌の快適性を高め、コンパクトなショートリーチ&シャロ―形状でブラケットからドロップ部への素早いアクセスが可能。
標準価格 | ¥49,500(税込) |
サイズ | 400mm(C-C) R72/D125、420mm(C-C) R72/D125、440mm(C-C) R72/D125 |
重量 | 210g(400mm) |
素材 | カーボン |
CONTACT SLR AERO STEM FOR MY23 PROPEL
新型PROPEL専用設計のケーブル内装式フルカーボン製ステム。エアロ効率とすっきりとした外観を両立する独自のチャンネル形状で、ケーブルを外すことなく容易なステム交換が可能。
標準価格 | ¥44,000(税込) |
サイズ | 80mm/-10°、90mm/-10°、100mm/-10°、110mm/-10°、120mm/-10°、130mm/-10°、140mm/-10° |
重量 | 145g(100mm) |
素材 | カーボン |
>> 2023年モデルを一挙に集めた解説記事もチェック!
記事で紹介したのは新発表アイテムの一部。他の新発表アイテムはこちらから。
LINK:株式会社ジャイアント
あわせて読みたい!
WRITTEN BYFRAME編集部
FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://jitensha-hoken.jp/blog/