レース中の事故でもしっかり補償!ビジネスマンレーサーの栗栖さんが保険について学ぶ
第1回ではコスプレイヤーの林檎蜜紀さんがコスプレイヤーならでは悩みを織り交ぜながら、自転車保険の意外な適用条件や、補償内容について学びました。
今回は日常的に自転車で運動するロードレーサーの視点から、パシフィックコンサルタンツ株式会社に勤める栗栖さんがかゆいところへ手が届く質問をFRAME姉妹サイトの『マサルでもわかる自転車保険』担当の青木さんにぶつけていきます。
レース中でも保険は適用される
第4回JBCF幕張クリテリウム/JBCF幕張エンデューロinサイクルモードのE3 3組目の部でチームを優勝に導くなど、数々の素晴らしい成績を残されている栗栖さんですが、そもそも自転車を始めたきっかけはなんですか。
僕、出身は広島県なんですが、北海道の大学に進学し、せっかく来た土地なので旅がしたいなと思ったんです。そんな時に、一緒に旅をしませんかとサークル紹介で声をかけてくれたのがたまたまサイクリングクラブだったんです。そこから自転車を始めたっていう感じですね。
なるほど。では結構長い距離なんかを走られた経験は多いかと思いますが、やはり予期せぬ危険というはありますよね。自転車保険への加入を考えられたことはありますか?
はい、もちろん自転車保険には加入しています。社会人になってから、自転車で怪我をしたり、事故を起こしてしまった時の危険性を深く認識するようになったので。会社でも自転車通勤をするときには、保険に加入することが条件だったりします。特に相手への補償がメインとなる保険へは配慮していますね。そこでお聞きしたいことがあります。レース中の事故も補償はされますか?僕は結構レースに出場しているのですが、大会となると速度が上がるので選手との接触の危険性も増えて、怪我の割合が高くなるじゃないですか。そういった場合でも保険はしっかり補償してくれるのですか?
はい、補償されます。ただ、職業の肩書きが『自転車競技選手』だと自転車保険には入れませんが、アマチュアの方やレースそのもので生計を立てていないのであれば補償されます。
そうなんですね!ちなみに、自分がコケなくても集団走行中に巻き込まれてしまうこともあるじゃないですか。その様な場面で怪我をしてしまった時でも補償されるんですか。
ええ、補償されます。自転車を使用した事故であれば基本的に全て補償されるので、プライベートの事故でも練習中の怪我でも全て保険の対象となりますよ。
それは怪我の程度に関係なくですか?
怪我の程度は関係なく、全て補償されますよ。他にもトレーニングのしすぎで膝などを壊してしまった、という時にも補償の対象となります。
その補償というのは、例えば自転車保険に入っていないチームメイトが怪我をしてしまった時でも、僕が自転車保険に加入していれば第三者の人へ適用されるのですか?
家族が補償されるケースはありますが、同居家族でない場合は補償対象外になってしまいますね。
自転車本体は破損しても補償の対象外
一方で、自分の身体の怪我ではなくて、自転車が壊れてしまった場合も補償してくれるのですか?
保険の内容で携行品の内容を補償するケースはあるのですが、全般的に自転車は除外されています。試合中でも練習中でも、自宅のローラー台でトレーニング中でも、残念ですがどの様な場合でも自転車破損は補償されません。
そうなんですね。携行品というと、例えば停車中にスマホをいじっていて誤ってそれを落として割ってしまったという時には、携帯電話は補償の対象となるのでしょうか。
対象となりますよ。基本的に自転車と一体になっているパーツではないので、そういった類のものは大丈夫です。
ひき逃げされた場合、保険に入っていないと大きなリスク
自動車保険だと、ひき逃げされた場合での泣き寝入り救済サービスがありますが、自転車保険でも同様なものって存在しますか?
残念ながら泣き寝入り救済はありませんね。相手が保険に入っておらず、かつ支払い能力がない状態で自分も保険に未加入だと、かなりのリスクを背負うことになります。結局は自分の身を守る保険ですので、自転車に乗る以上必ずご加入いただくのが良いかと思います。
最後に
自分を守るだけではなく相手を傷つけてしまった時に補償してくれる保険。もちろん安全運転に越したことはありませんが、自分が気をつけていても思わぬところで事故に巻き込まれてしまうことがあります。これを機会に、一度自転車保険について考えてみてはいかがでしょうか。
栗栖さん、林檎さん、ありがとうございました!