アジア王者3回!の野口さんに「マウンテンバイクって種類が多すぎてわからん」と訴えてみた

「クロスカントリー」って聞いてどんなバイクか分かりますか?

みよ、この力こぶ。現役退いて10年たっても、全身が良質の筋肉で覆われていることが分かるトレック・ジャパンの野口さん。実は元マウンテンバイク・クロスカントリー種目の日本代表としてアジア選手権で優勝すること3回の猛者。マウンテンバイカーなら誰もが知るプロだったのだとか。

「マウンテンバイクでアジアの試合出る時、やっぱりすごい田舎の山の中でドロドロになるわけで疲労もあって体調崩すリスクも高いんです。選手団には何人か派遣されるんですが、監督が『お前は何食べても胃腸が丈夫そうだから間違いがない』という理由で僕を指名したと言うてました。もちろん選考される成績ありきですが」(笑)

柔らかい関西弁で冗談もひょうひょうと話す野口さんですが、そんなエライ人に我らがYou Tuberのけんたさんがずばり聞いちゃいました。
「マウンテンバイクって僕持ってないんですよね・・・種類が多くて、何を買えばいいのかわからんくて」(けんたさん)

埼玉住まいで里山やトレイルが近く、マウンテンバイクに興味ありありのけんたさん
埼玉住まいで里山やトレイルが近く、マウンテンバイクに興味ありありのけんたさん

アジアチャンピオンにそこから聞くんかい!とツッコミはなしでお願いいたします。例えばロードレースの現トップ選手であるピーター・サガンはマウンテンバイク出身。他にも元BMCのカデル・エヴァンス、あの美男スプリンターのキッテルだって自転車のスタートはマウンテンバイクからなど、ロードレースで名を上げた強い選手はマウンテンバイク出身であることが実に多いのです。興味はあってもわからないから尻込みしてる・・・そんな自転車乗りの皆さんに、野口さんがマウンテンバイクの種類・今の傾向・オススメを、トレックのラインナップを例に説明してくれました。

自分に合うマウンテンバイク、どうやって選べばいい?

まず競技の種類を知ろう

ひと口にマウンテンバイク(以下MTB)と言えども、その世界はさまざまな目的、仕様、装備によって分化されています。ロードバイクがスプリント系、ヒルクライム系、エンデュランス系などと区分されているように、MTBも野山のコースをマラソンのように走るクロスカントリー、峠からの下りを攻めるダウンヒル、タイムアタックステージが設けられているエンデューロなど、競技ジャンルが多いのです。

トレイル(C)Trek Japan
トレイル(C)Trek Japan

クロスカントリー(C)Trek Japan
Trek bikes in Kauai, Hawaii 2017 Emily Shaldach, Levi Kurlander, Jenn Bast, Spencer Rathkamp

ダウンヒル(C)Trek Japan
ダウンヒル(C)Trek Japan

ホイールサイズってなんで3つも種類があるのか?

自分が何をしたいのか? その目的をはっきりさせるのが第一ですが、ホイールサイズも関連深いのです。現在、ほとんどのMTBのホイールは2種類に分けられます。27.5インチ(別名650b)か、29インチ(別名29er)です。残念ながら日本では未展開ですが、MTBの出現から使われてきた26インチは、ダートジャンプ、フリーライド、キッズバイクに用いられています。細やかな操作性を求めるなら650b、速さと走破性を求めるなら29erとされています。とはいえ、やはり29インチは身長との兼ね合いもあります。小柄なライダーには難しい場合もあります。詳しくはショップに相談してみてください。

タイヤサイズをどうするかは悩ましい問題。
タイヤサイズをどうするかは悩ましい問題。

サスペンションをどう考えればいい?

また、ほとんどのMTBはサスペンションを搭載。荒れた路面でのライドを楽にする機構ですが、サスペンションの数や種類はそれぞれ違うのです。ハードテイルはフロントのみでリアショックを持ちません。フルサスペンションは前後にサスペンションを持つ。ハードテイルは高いペダリング効率を発揮し、登りやスムーズなトレイルでのスピードが速い。主にクロスカントリーに最適。一方のフルサスペンションは障害物の多い厳しいトレイルに向いており、凸凹や下りでの安定性の高さを果たしています。

フルサスペンションのマウンテンバイク
フルサスペンションのマウンテンバイク

トレックのマウンテンバイク2018モデルの特徴とは?

トレックワールドでのMTB会場
トレックワールドでのMTB会場

今回紹介するトレックはロードバイク同様、さまざまな用途に対応するMTBを展開しているメーカーです。そのクオリティと信頼性は高く、根強いファンを獲得しています。MTB界のレジェンドであるゲイリー・フィッシャーをアンバサダーに迎えて、過去から現在、そして未来を繋ぐMTB作りにまい進しているのです。

それではトレックのMTB、2018年モデルをみていきましょう。

Session 9.9 DH 27.5 Race Shop Limited

Session 9.9 DH 27.5 Race Shop Limited
Session 9.9 DH 27.5 Race Shop Limited

フレームに高剛性のOCLVカーボンを使用したダウンヒル・レースバイク。ゴールまで攻め切れる、より長くアグレッシブなジオメタリーを持つ。高性能エアショックを備え、特許取得済みの「ABP(アクティブ・ブレーキング・ピボット)」により、サスペンションはブレーキに左右されることなく自由に動く。

Session 9.9 DH 27.5 Race Shop Limited  detail
Session 9.9 DH 27.5 Race Shop Limited detail

Session 9.9 DH 27.5 Race Shop Limited  detail
Session 9.9 DH 27.5 Race Shop Limited detail

フレーム:OCLV Mountain Carbon
フロントサスペンション:Fox Factory 40 FIT RC2
リアサスペンション:Fox Factory Float X2
メインコンポ:Shimano Saint
ホイール:DT Swiss FR1950 Gravity Classic
サドル:Bontrager Evoke 3
ハンドルバー:Bontrager Line Pro
カラー:Viper Red
サイズ:S、M、L、XL
価格:920,000円(税抜)

Slash 9.8

Slash 9.8
Slash 9.8

29インチホイールを戦闘的なジオメトリーの軽量フレームに履かせて、非常に過酷な路面でのライドを征するように作られている。テクニカルなダウンヒル、そのあとに続く登り返しも難なくこなせる。また、スルーシャフトダンパー搭載の「RE:aktiv」を採用。新たに進化を遂げたショックユニットで、素早く路面の変化に反応する。

フレーム:OCLV Mountain Carbon
フロントサスペンション:Fox Performance 36 Float
リアサスペンション:RockShox Deluxe RT3
メインコンポ:SRAM GX Eagle
ホイール:Bontrager Line Elite 30
サドル:Bontrager Evoke 2
ハンドルバー:Bontrager Line Pro
カラー:Trek Black/Orange
サイズ:15.5、17.5、19.5、21.5
価格:602,000円(税抜)

Remedy 9.8 27.5

Remedy 9.8 27.5
Remedy 9.8 27.5

エンデューロや難しいトレイルに最適な、150mmトラベルの丈夫なフレーム。より頑丈なホイール、広いタイヤクリアランス、短めのチェーンステーが特徴だ。また、最軽量かつ最も静かで他用途なワイヤリング管理システムにより、シフター、ブレーキ、ロックアウト機構、そしてドロッパーポストのワイヤーをフレーム内に収納。

フレーム:OCLV Mountain Carbon
フロントサスペンション:RockShox Lyrik RCT3
リアサスペンション:RockShox Deluxe RT3
メインコンポ:SRAM GX Eagle
ホイール:Bontrager Line Elite 30
サドル:Bontrager Evoke 3
ハンドルバー:Bontrager Line Pro
カラー:Trek Black/Quicksilver
サイズ:15.5、17.5、18.5、19.5、21.5
価格:584,000円(税抜)

Slash 9.7

Slash 9.7
Slash 9.7

先進的なフレームジオメタリーと独自オフセットのフォークが、低速での正確なハンドリングと高速時の安定性をもたらしている。G2ジオメトリーと呼ばれ、これこそがトレックの29erが他社製品よりもハンドリングに優れる理由である。他ラインナップと同様、先端技術「ABP」「RE:aktiv」を搭載したエンデューロ・ウェポンだ。

フレーム:OCLV Mountain Carbon
フロントサスペンション:RockShox Yari RC
リアサスペンション:RockShox Deluxe RT3
メインコンポ:SRAM NX
ホイール:Bontrager Line Comp 30
サドル:Bontrager Evoke 2
ハンドルバー:Bontrager Line
カラー:Matte Trek Black/Sandstorm
サイズ:15.5、17.5、19.5、21.5
価格:463,000円(税抜)

Procaliber 8

Procaliber 8
Procaliber 8

ハードテイルの速さとスマートさの基準を、新たなレベルへと引き上げるアルミ車。草レースからワールドカップまで、シングルトラックならこの最速で超軽量のクロスカントリーバイクの独壇場になる。ロードバイク用に開発された「IsoSpeed」テクノロジーを受け継ぎ、妥協なき性能と効率、比類なき走りを提供する。

Procaliber 8
Procaliber 8

Procaliber 8 detail
Procaliber 8 detail

フレーム:Alpha Platinum Aluminum
フロントサスペンション:RockShox Reba RL
メインコンポ:Shimano SLX M7020
ホイール:Bontrager Duster Elite 23
サドル:Bontrager Montrose Comp
ハンドルバー:Bontrager Race Lite
カラー:Matte Trek Black
サイズ:13.5、15.5、17.5、18.5、19.5、21.5
価格:232,000円(税抜)

熱い思いで沼に誘い込んだ野口さん、すっかり買う気になってしまったけんたさん
熱い思いで沼に誘い込んだ野口さん、すっかり買う気になってしまったけんたさん
LINK:トレック・ジャパン
企画制作:FRAME編集部
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WRITTEN BYFRAME編集部

FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。 https://jitensha-hoken.jp/blog/

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