17カ国を走ったサイクリストが教える!海外で自転車事故に遭わないための3つのポイント

海沿いの気持ちよい道、緑の深い山道。日本国内にはたくさんのサイクリングスポットがありますが、時には海外を走ってみたいと思ったことはありませんか?

実は筆者は海外を輪行(電車・バス・飛行機など、公共交通機関に自転車を持ち込んで運ぶこと)して8ヶ月旅行していたことがあります。自転車で走ってきた国は、中国、ネパール、インド、トルコ、ドイツ、チェコ、オーストリア、ハンガリー、オランダ、ベルギー、イギリス、スペイン、フランス、イタリア、モロッコ、エジプト、イスラエル、の17カ国。

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今回は海外で安全に走るために、筆者が実践してきたことをお伝えします。交通ルールや習慣など、日本と国外の違いを楽しんでいただければ幸いです。
 

信号はあるようでない!?常に周囲に注意する

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中国では信号や車線はあるようでないものでした。車はかろうじて信号を守りますが、ほとんどの人は信号を無視して道路を横断します。車線も同様に、ほとんど意味はありません。隙間があれば追い越しをしようと車が突っ込んでくるし、ネパールやインドなど、信号がほとんどない国もありました。

このような国を走る時に気を付けていたのが、周囲への注意。特に音に気を配ることです。自動車やバイクの排気音など、乗り物はなにかしらの音を発しているので、耳をこらすと近くに来たことに気づくことができます。旅行保険には入っていましたが、海外の医療費は軒並み割高ですので、周囲への注意は特に真剣に行っていました。

ひとつ困ったのが「中国の電動自転車」。日本のものとは違い、ペダルを踏まなくても走るタイプで、バイク並みのスピードが出ます。おまけに電動でエンジンの音がしないので、ほぼ無音。これがいきなり後ろにいて、ひやっとしたことが何度かあります。
 

郷に入っては郷に従え

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「どこか別の土地に行ったときには、その土地の文化、慣習に従いなさい。」という意味を持つこのことわざ。これはそのまま交通ルールにも当てはまります。

先述したように、信号や交通標識がほとんど役に立っていない国では周りの動きを良く観察して動く必要がありますし、逆にヨーロッパなど、交通ルールがしっかりと守られている国では、きちんとルールを守って動く必要があります。

信号や標識がほとんど役に立たない国を走ってきて思うのは、それが守られている時の心強さ。交通ルールを守る人が多い国では、赤信号でつっこんでくる人はいませんし、停止線ではきちんと車は停止します。しかし、日本で当たり前のことをしていると、海外では逆に事故に遭ってしまうこともあり得ると思います。

現地の人の動きを良く観察してみましょう。きっとどう動けばベストなのかが分かってくるはずです。

余談ですが、ヨーロッパの、特にドイツの自転車インフラの充実ぶりには感動しました。自転車は折り畳まず、輪行袋をかけずに電車に持ち込みがOKですし、自転車専用道路もきちんと幅が取られ、走りやすいように整備されていました。日本でも自転車専用道路の整備の動きがはじまっていますが、一自転車ファンとして走りやすい道路整備をしてくれることを願います。
 

走っては行けない道路とは?

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海外では未舗装の道や、長距離トラックが時速100kmで走る道路など、危険な道が数多く存在します。
未舗装路は転倒の危険が高まりますし、高速走行するトラックの脇を走れば巻き込まれてしまう危険性も高まります。

ルート上どうしても行かなければいけない場合を除き、こうした道は迂回することも考えておきましょう。事実、海外でこうした道を走っていてトラックにはねられ、命を落としたチャリダーもいます。

また、特に注意しておきたいのが治安の悪い場所に迷い込んでしまうこと。海外では1ブロック移動するだけで犯罪が頻発するエリアに迷い込んでしまうことがあります。移動が手軽になるのは自転車の利点ですが、治安の悪いエリアには興味を持っても行かないようにしましょう。

こうしたエリアは、人通りが少ない、道や建物に落書きがある、道にゴミが落ちていて汚いなど、いくつかの特徴があります。もし迷い込んでしまった時は早急に離れるようにしましょう。運が悪ければ、物だけでなく命を取られてしまう場合もあります。

ちなみに、この写真はチベットのティンリーという街の道路、治安は悪くないのですが、ここには野犬がたくさんいました。

最後に少し話がずれてしまいましたが、日本とは全く異なる環境でのサイクリングはとても楽しいものです。自転車もしっかり梱包すれば海外に持っていくことができます。せっかく海外をサイクリングするのですから、安全で楽しい時間にしたいもの。もし海外を走る時は、お伝えしたことを思い出してみてくださいね。

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WRITTEN BYスズキ ガク

1986年生まれのライター・編集ディレクター・元自転車屋の店員/ 大学を卒業後、自転車日本一周と、ユーラシア大陸輪行旅行を行う。 編集ディレクターとしての担当媒体は「未来住まい方会議 by YADOKARI

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