前回「毎日やりたい筋トレ~何がいい?何がダメ?~」で何気に出てきた”超回復”というワード。
なんだかものすごい特殊能力のような響きがありますが、実は誰でも普通に持っている一般的な身体の機能です。
がっつり筋トレをしているorしたい筋トレLOVERな方には、とても重要な”超回復”。
今回はこの超回復が一体何なのか、なぜ重要なのかということをご紹介したいと思います。
超回復とは・・・!?
そもそも超回復とは何か、ですが、ざっくりいうと「トレーニングやケガなどで損傷した筋肉が以前よりパワーを増して回復する」ことです。
すごーく簡単に言うと、筋トレしたらなんか筋肉ついてきたなーって感じるあれです。
まず、皆さんが筋トレや運動などを行うと、筋肉が使われます。これが高負荷であればあるほど、筋肉を構成する筋繊維はぶちぶちとちぎれ、損傷していきます。
筋トレすれば筋肉がつく!と思っている方、それは大きな勘違いなんですね。
筋トレはすればするほど筋肉は破壊され、減っていきます。
えー、じゃあ筋トレなんかしない方がいいじゃん!マッチョの夢はいずこ…!
落ち着いて、慌てないでください。残念なことに、筋トレや運動をしなくても筋肉は減ります(笑)
人間の身体は常につくりかえられているので、筋肉も自然の摂理として生きてる限り、使わなくても一度自分自身で破壊します。
いやまてまて、ますます筋肉は減っていく一方じゃないか(; ・`д・´)
そう思ったあなた、一旦深呼吸しましょう!
大丈夫です。あくまでつくりかえの一環なので、破壊したらちゃんと作り直し、再構成します。
そして、筋トレや高負荷の運動など、大きな破壊があった際、元の状態に回復するだけにとどまらず、以前より多めに筋肉を構成しちゃう、これが超回復です。
こうやって身体がきちんと破壊された筋肉を新しく作ってくれるから皆さんは筋肉が減り続ける骨だけ人間にならなくて済むんですね。
さらになんか多めに作っちゃった、てへっ★と超回復するおかげで筋肉も増え、筋トレの効果となって表れ、夢のマッチョに到達できるわけです。
筋肉を増やすのに超回復が欠かせないこと、わかっていただけましたか!?
超回復は、間が命
超回復は、間が命
まるで芸能人は~の某CMのような表題ですが、ここからは効果的に筋トレを行うため、超回復をどう活用していくかという話をしたいと思います。
実はこの超回復理論、未だ諸説あり、完全に確立はしていない分野なのですが、一般的によく言われているものをここではご紹介します。
トレーニングに最も重要なのは「運動」、「休養」、「栄養」という話はこれまでも何度かしてきました。
これは、この超回復が深くかかわってくるからです。どうかかわっているかというと、
運動する→筋肉が破壊される→休養する→超回復する(修復する)→その際に筋肉の材料である栄養素が使われる→筋肉肥大
というサイクルの中で各々筋肉肥大の為に重要なキーワードとして出てくるという形で深くかかわっています。
「運動」、「休養」、「栄養」のどれかが崩れると、「超回復」は行われず、筋肉肥大にはつながりません。
ん?ちょっとまて、超回復に栄養素が必要ってのはわかったし、運動で筋肉破壊しないと超回復おこらないってのもわかったけど、休養ってどう関係あるんだ?
そう思ったあなた、いいところに目をつけましたね。
実はこの超回復、48時間~72時間程度かけて行われると一般的に言われています。
そう、休養とは、この超回復を行う時間を確保する、ということなのです。
Phillips SMの研究によると、筋トレの直後から、筋肉の修復速度が跳ね上がり、その後、48時間から72時間程度かけてゆっくりと安静時の修復速度へ戻っていきます。
ここから、いわゆる超回復の時間というのは、筋トレ直後から大体2~3日の間の時間と考えられるでしょう。(幅があるのは勿論個人差です。)
もう少しイメージしてみましょう。
筋トレの効果が一番でるのは、筋肉が修復され、さらに多めに新しく筋肉を合成し終わったタイミング、ここでまた筋トレを行い、破壊することです。
つまり、超回復が終わったタイミングですね。
このタイミングが前後にずれるとどうでしょう?
次の筋トレが早すぎると、筋肉は増えていない、どころかまだ筋トレ前の状態に戻っていないかもしれない、という状況で再び破壊されてしまうので、減る一方になりますね。
逆に遅すぎる場合はどうか。前述の通り、トレーニングしていない安静時でも筋肉の破壊、修復は行われます。
超回復で筋トレが増える、そして安静時による破壊と超回復ではない緩やかな修復…。徐々にではあるものの、これも筋肉は減る方向へ転がっていきます。
筋トレ後、次の筋トレまでの間が短すぎても、長すぎても、筋肉は減ってしまうんですね。
そう、筋トレで超回復を活用し、効果的に筋肉を増やすには、この休養による絶妙な”間”が重要なわけです。
ただ、人によってこの超回復の時間には差があるので、一般的に大体2~3日程度休養を入れろ、と目安として言われているわけです。
超回復を考慮しないトレーニングもある
超回復を考慮しないトレーニングもある
トレーニングの中には、超回復を意識しなくてもいいものがいくつかあります。
一般的によく言われているのは、有酸素運動や自重を使ったトレーニング、負荷の軽いトレーニングです。
有酸素運動といえば、ウォーキングやエアロビといったものが挙げられます。これらは酸素をつかった燃焼運動になりますので、筋肉に損傷が起こるほどの負荷がかかりません。(程度にもよりますが)
自分の体重だけを負荷とし、ウェイトを使わないスクワットや腕立て、腹筋といった自重トレーニング、負荷をあまり書けない負荷の軽いトレーニングも同様です。
よって、超回復は発生しないのですね。逆に言うと超回復を起こし、筋肉肥大を目的としている方は、高負荷のトレーニングが必要になってくるということです。
ただし、これはどんな運動でもそうなのですが、エネルギー不足になると、脂肪より先に筋肉を分解してエネルギー源にすることがあります。
ですので、例え有酸素や自重、負荷の軽いトレーニングをした後でもきちんとケアはしましょう。
でなければ筋肉はやせ細る一方です。
いかがでしょう?超回復理論はまだ確立されたものとはいいがたいですが、世間でよく言われている筋トレについてのあれこれがどういう理屈だったのかお分かりいただけたのではないでしょうか!?
超回復を活用して皆さんの筋トレライフがさらに充実することをお祈りしています!!