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セルフメンテナンスの境界線はどこにあるっ?-自転車のベアリングについて学ぶ

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初心者サイクリスト様から多い御質問に・・・『自分でやるメンテナンスは何でしょうか?』というものがあります。

車検制度がある自動車にくらべ、自転車にはかっこたるメンテの法則が無いのが実情です。

特にロードバイクは無駄を極限にまで廃し、とてもシンプルな造りですので各部の緩みや消耗が即座に性能に現れます。

無駄なモノがないだけにサイクルライフに直結するトラブルが思いのほか簡単に現れたりするわけね。

いつも安心して走るには 御自身でメンテする部分を把握するのが肝要です。

どこまでをプロショップメカニックに任せるのかどこからは自分で管理すべきなのか

★私の提唱する セルフメンテの範囲はコレですっ

1.清掃

汚いバイクの調子がいいハズがありませんよね。

2.チェーンの管理

スポーツバイクにおいて機械的損失のほとんどはチェーンです。

3.各部ベアリングの管理

ベアリングには適切な玉当たり調整が必要です。

4.エンド金具の管理

後変速機の取付基部がエンド金具、ここが曲がると大変ですよ。

今回は3.各部ベアリングの管理に関して記します。

★レース会場の当日車検でダメ出しをだされる筆頭の不具合がヘッドパーツの緩みによるベアリングのガタです。


↑ 上図の様にフォークがガタガタしてしまう状態ですね。

この状態で放置しますとベアリングの損傷やブレーキング時の不安定を起こします。

★ここでっ!『ベアリングってなんすかっ?』を御説明せねばなりませんね。

★メンテナンスをする上での極意はね・・・・・

その原理のイメージを持つ事と思うのです。

いまからベアリングの本質をイメージしてみましょう!

まず・・・ここに・・・・・

二枚のお皿があったとします。そして。。。。

 ↑ 重ねてみます。

↑ この二枚を回転したら・・・・

ゴリゴリしてスムーズには回転しないです

そこでっ!

二枚のお皿の間にパチンコ玉を入れてみます!

あらそうすると快適に回転しそうなイメージです。

これがベアリングの原始的な姿です。

さて・・・ここで皆さまはもうすこし覚えて欲しい事があります。

上図の方向の力。

軸に真っ直ぐな方向。【平行】

この方向をスラスト方向と呼びます。(アキシアル方向とも言います)

お皿とお皿を押しつける力です。圧力ね。

圧力をスラスト荷重といいます。

★スラスト荷重が大きすぎると・・・

いくらパチンコ玉があってもゴリゴリしますよね?

じゃあ逆にスラスト荷重が足りなかったらどうなるか?

お皿は 前後左右に揺れちゃいますよね。

この軸に対して前後左右の方向を【直角】

ラジアル方向と言います。

そうなんです

スラスト荷重が大きいとゴリゴリと回転は重くなり、スラスト荷重が小さいとガタガタと前後に揺れちゃいます

この加減がベアリングの玉当たり調整なんですね。

この荷重をプリロードっていいますよ。

↑ これ カンパニョーロのカルトベアリングの一組

↑ 自転車に使われるベアリングもお皿とパチンコ玉みたいなものなんんです。

↑ ヘッドパーツのベアリングもこんな感じです。

適切なプリロードを与えないとラジアル方向、この場合は前後にガタがでるのですね

↑ 前ブレーキをかけてバイクを前後に揺さぶるとガッコガッコと振動を感じるでしょう。

ならばスラスト方向に荷重をかけるために・・・なにをするか?

↑ 1.ステムのこの位置にあるボルトを緩めます

★ここが締まっていると軸方向がロックされるのでスラスト荷重がかけられません。

2.トップキャップにある地面に向かう方向の

つまりスラスト方向のボルト を締めます。

そうすると ガタがなくなるのですね。

★ なくなった瞬間に 締めるのをやめます!

やり過ぎるとゴリゴリになってハンドル操作が重くなる

適切なプリロードになったら・・・・

3.前出の二本のボルトを締めてプリロードを固定するのです。

皆様・・・・

皆様のスポーツバイクのヘッドには

お皿とパチンコ玉がセットはいっているんですよ

適切なスラスト方向のプリロードをかけて、ラジアル方向にガタの無いスムーズなハンドル操作で、幸せなサイクルタイムをお過ごしくださいね。

by野澤伸吾

B!

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