コルナゴ2017年モデル新製品展示会レポート

今回は、神奈川県横浜市で行われたイタリアンブランド、コルナゴ(COLNAGO)の2017年モデル新製品展示会のレポートをお伝えします。

コルナゴとはイタリアのロードバイク老舗ブランド。始まりは1950年代までさかのぼり、創設者であるエルネスト・コルナゴ氏自身がロードレーサーだったこと、少年期に溶接工として働いていたことがきっかけで、ロードバイクフレームを製作するようになりました。

その後、のちの名選手、エディ・メルクスにフレームを供給し、何度もチャンピオンに導いたほか、ヨーロッパのレースシーンで数々の記録を作ってきました。そして、名実ともに世界のロードバイク市場のトップを走り続けてきたブランドです。

世界初公開、コルナゴのエアロロード

DSC_1851CONCEPT (フレーム参考価格:税別450,000円)
※画像のCHDBカラーは税別490,000円
CONCEPTディスクブレーキ (フレーム参考価格:税別500,000)
※画像のCHDBカラーは税別540,000円

会場に入りいきなり現れたのは、コルナゴが2017年新モデルとして満を持して発表したエアロロードのCONCEPT(コンセプト)。各社がしのぎを削っているエアロロードのジャンルについにコルナゴも参入した格好です。

実は、CONCEPTというモデル名はコルナゴの歴史の中で初めて出てきたのではなく、1987年にフェラーリ社とのコラボレーションで一度登場しています。カーボンフレームに内蔵ケーブル、BB内装変速機、油圧ブレーキなどの仕様で登場したものの、当時は今と違いクロモリフレームがメインの時代。当時では考えられない最先端技術の集約と言われた半面、コストやカーボンフレームのポテンシャルが未知数であったこともあり量産には至りませんでした。実際に生産されたのは3台のみだったと言われています。

そして30年を経て、生まれ変わったCONCEPTは世界に先駆けてこの展示会で初公開されました。コルナゴが日本のファンやマーケットを重要視している何よりの証拠ではないでしょうか。

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CONCEPTは空気力学(エアロダイナミクス)の権威、アメリカ航空諮問委員会(NACA)の推奨した空気抵抗のデータをもとに開発。フレームとフォークに一体感を出し、コルナゴのブランドロゴであるスペードが配置されるヘッドチューブを砂時計のようなくびれを持たせた形状にすることで空気抵抗を抑制し、ケーブルはフロントブレーキ以外全てフレーム内蔵式、エアロロードバイクの代名詞であるダイレクトマウントブレーキも装備されています。

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リリース時期、価格は未定ですが、コルナゴらしいオリジナルペイントを施したステム一体型ハンドル。ヨーロッパの老舗ブランドらしいアーティスティックな部分も忘れていません。

ヒルクライムや登りに、コルナゴ最軽量フレーム

DSC_1871V1-r (フレーム参考価格:税別450,000円)
V1-r ディスクブレーキ (フレーム価格:税別500,000円)
※ともに2016年9月30日までの限定生産

こちらは近年フェラーリとのコラボレーションで登場したV1-r。昨年からの継続モデルであり、前述のコンセプトとは違い、徹底的に軽量化を推し進めた、ヒルクライムや登りに威力を発揮するバイクです。特徴的なのはシートポストからリアエンドを繋ぐシートステーの細さです。軽量化と振動吸収の両方を得られる重要な部分となります。

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チェーンの下にコラボレーションの証としてフェラーリロゴが高級感を漂わせます。

コルナゴの顔、フラッグシップモデルC60

DSC_1863C60 (フレーム参考価格:税別645,000円)
C60 ディスクブレーキ (フレーム価格:税別675,000円)
※ともに受注生産品

そして忘れていけないのがコルナゴの顔というべきC60。コルナゴ社創立60周年を記念し誕生したフラッグシップモデルです。製造工程を一貫してイタリア国内で行い、職人の手で作られています。

C60は最先端の技術だけを追い求めるのでなく、コルナゴの歴史やそれにふさわしいデザイン性も大事にしたモデルです。

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代表的なのがラグです。ラグとはフレームのパイプ同士をつなぎ合わせるジャンクションの役割を果たすパーツですが、その昔、溶接技術が発達していなかった頃の技法であり、カーボンフレームが普及した現在ラグを採用するメーカーはほとんどありません。

しかし、C60はコルナゴの歴史を伝えるモデルです。あえてラグフレームを選ぶことにより懐かしさと逆に新鮮さを表現する一方で、現代のバイク製造に重要な要素である走りの最適化もしっかりと行われています。

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C60は走りに追求したCONCEPTやV1-rと違った、コルナゴのブランドとしてのフィロソフィーを教えてくれるフレームではないでしょうか。そのようなフレームがフラッグシップにぴったりだと思います。

上位モデルのデザインを踏襲したオールマイティーな1台

DSC_1918C-RS ULTEGRA完成車 (参考価格:税別350,000円)
C-RS105完成車 (参考価格:税別270,000)

昨年存在した、AC-Rの後継モデルがC-RSシリーズ。ワイヤーケーブルをフレームに内蔵させ、空力を計算するなど上位モデルの機能とデザインを踏襲しながら価格を押さえたモデルです。

プロ選手が使うハイエンドなコンポーネントに迫る性能を持ったシマノULTEGRAとコストパフォーマンスが高く、本格的にロードバイクをはじめる人が一番多く選ぶシマノ105の2タイプをラインナップしたオールマイティな一台となっています。

DSC_1898CX-ZERO Alu 105 (参考価格:税別185,000円)

こちらはアルミフレームとシマノ105コンポーネントでアッセンブルされたCX-ZERO Alu 105完成車。400Sという女性にも扱いやすいフレームサイズと全4色のカラーバリエーションです。

アルミフレームの特徴である乗り心地の固さを軽減するために、チェーンステーの形状を弓なりにし、シートステーも細くすることでしなりを生み出し路面からの衝撃に対応します。

コルナゴのロードバイクを体験できるエントリーモデル

DSC_1900Mondo TIAGRA (参考価格:税別150,000)
Mondo SORA (参考価格:税別120,000)

初心者にはMondoシリーズがおすすめ。コルナゴのロードバイクのエントリーモデルとしての位置付けです。上位モデルのようなスポーティさを抑えめにすることで、おしゃれに気をつけたいサイクリストに向けたシリーズでもあります。

伝統的かつ普遍的デザイン

DSC_1909Master X-light (フレーム参考価格:税別330,000円)

1980年初頭に生産が開始され30年余り、往年のコルナゴファンなら誰もが知っているMaster X-lightです。コンポーネントのアッセンブルもやはり同じイタリアのカンパニョーロが似合います。

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画像は日本限定カラーのホワイト。独特のペインティングにラグ、フォークはクロームメッキが施され、まぶしすぎるほどの輝きを放っています。伝統的かつ普遍的なデザインで今もなおファンを魅了し続けているフレームです。

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リアエンド部分の刻印は、普段カーボンフレームなどのレースバイクを見続けている私としてはで実に新鮮で、所有欲をかき立てられます。

世界チャンピオンが開発に携わったシクロクロス

DSC_1882PRESTIGE 105完成車 (参考価格:税別360,000円)

夏のロード、冬のシクロともいわれるほど、ヨーロッパでは非常に人気の高いシクロクロス。その本場ベルギーのシクロクロス現世界チャンピオンが開発から携わったモデル、PRESTIGEが完成車として登場です。

シマノ105コンポーネントと油圧ディスクブレーキを採用したフルカーボンモデルです。

まとめ

コルナゴもユーザーの乗り方やフレームの特性によってCONCEPT、V1-r、C60の3タイプのロードバイクを確立させました。コンセプトのようなエアロロードは今以上に各社がしのぎを削るジャンルになってゆくでしょう。

全体を通じて感じたことは、コルナゴがこれまで歩んできた歴史や細部にわたるペイントの美しさをはじめとしたデザイン性など、アメリカンブランドには無いこだわりが非常に詰まった重みのあるブランドだということ。スポーツバイクを見に来ているのにも関わらずなぜかエレガントな雰囲気にさせられてしまう、当然それがバイクに宿っている。実にコルナゴらしい展示会でした。

コルナゴ日本公式サイト

VIKING the MAINTENANCE

WRITTEN BYVIKING the MAINTENANCE

都内のプロショップに10年間在籍後、2015年VIKING the MAINTENANCE を設立。東京・西新宿を拠点にスポーク自転車の組付け、カスタマイズ、メンテナンスを軸に展開中。年2回富士山麓でサイクルイベントも企画中。

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