GIANTの2017年モデルが公式サイトより正式に発表されました。世界一の自転車メーカーGIANTがどんな新しいモデルを投入してきたのか、皆さん気になるところだと思います。
今回はその圧倒的なモデル数の中から、ロードバイクのロングセラーモデル、TCRシリーズの2017年モデルをお届けします。
GIANTのロードバイクを今まで支えてきたのがTCRです。TCRとは「TEAM COMPACT ROAD」の略で、GIANTのレース向けロードバイクを指した呼称です。さらに歴史は長く1996年に販売が開始された古参モデルでもあります。
TCRシリーズはカーボンとアルミの素材別に合わせて、上からADVANCED SL,ADVANCED,ALUXX SLRの3つフレームに分けられます。まずはトップグレードが使用するADVANCED SLからご紹介しましょう。
※ロードバイクの選び方を知りたい方はまずこちらをご一読ください!
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目次
世界チャンピオン達のためのプロフェッショナルグレード
メインコンポーネント:シマノ・デュラエース電動式
サイズ:710(S),740(M),770(ML)mm
重量:6.5kg(740mm)
参考価格:税別850,000円
メインコンポーネント:シマノ・デュラエース機械式
サイズ:680(XS),710(S),740(M),770(ML)
重量:6.6kg(740mm)
参考価格:税別590,000円
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ機械式
サイズ:680(XS),710(S),740(M),770(ML)mm
重量: 6.8kg(740mm)
参考価格:税別390,000円
以上ADVANCED SLフレームを使った完成車は3台。コンポーネントの違いによって価格が変わりますが、TCR ADVANCED SL 2 KOMはスプロケットをワイド化することでヒルクライムに特化した味付けがされています。KOMとは「KING OF MOUNTAIN」の略。
ではADVANCED SLフレームはどんな特徴があるのか具体的に見ていきます。
ADVANCED SLフレームは、GIANTに乗る世界チャンピオン達のためのプロフェッショナルグレードです。最高性能のカーボンマテリアルから自社カーボン工場でハンドメイドされ、世界最高レベルの過酷なレースで実戦使用される最先端のフレームです。
各部の特徴を挙げると、
1.素材
現在、入手できるカーボン素材で最も強度が高く、重量比にも秀でたプロフェッショナルグレードを採用。
2.合成樹脂
GIANT専用合成樹脂にナノ(マイクロスコピック)ポリマーを添加。ナノポリマーがカーボン積層を強化しフレームの強度を保つ。
3.融合工法
トップチューブとシートチューブを強固に接合するために、再成型後に高温高圧で焼成。従来のモノコック工法対比で大幅な軽量化と剛性(硬さ)アップを実現。
4.連続炭素繊維工法
カーボンシートの一つ一つを大きくすることで接合箇所を減らして軽量化する製法。Advanced SLの前三角部分だけに採用され、最大100gの軽量化と剛性(硬さ)の大幅アップに成功している。
以上の特徴や工法を使い、完成車6kg台という軽量で強度、剛性(硬さ)の高いフレームを作り出しています。
本格的にロングライドに挑戦できるハイパフォーマンスグレード
続いては、ADVANCEDフレームを採用するライナナップです。
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ電動式
サイズ:425(XS),445(S),470(M),500(ML)mm
重量:7.5kg(445mm)
参考価格:税別470,000円
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ電動式
サイズ:425(XS),445(S),470(M),500(ML)mm
重量:6.8kg(470mm)
参考価格:税別450,000円
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ機械式
サイズ:425(XS),445(S),470(M),500(ML)mm
重量: 6.9kg(470mm)
参考価格:税別340,000円
ツールドフランスにも出場しているプロサイクリングチーム、チーム・ジャイアント=アルペシンのチームモデル。
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ機械式
サイズ:425(XS),445(S),470(M),500(ML)mm
重量: 6.9kg(470mm)
参考価格:税別330,000円
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ機械式
サイズ:425(XS),445(S),470(M),500(ML)mm
重量:7.7kg(470mm)
参考価格:税別240,000円
スプロケットがワイド化され、より軽いギアの使用が可能に。ヒルクライムに特化したKOMモデル。
メインコンポーネント:シマノ・105
サイズ:425(XS),445(S),470(M),500(ML)mm
重量:7.9kg(470mm)
カラー:マットブルー
参考価格:税別190,000円
メインコンポーネント:シマノ・105
サイズ:425(XS),445(S),470(M),500(ML)mm
重量:7.9kg(470mm)
カラー:カーボン
参考価格:税別190,000円
以上ADVANCED フレームを使ったモデルはカラー違いも合わせて全7モデル。ディスクブレーキの搭載や、コンポーネントの違いによって価格が変わります。TCR ADVANCED 1 KOMはスプロケットをワイド化することでヒルクライムに特化した味付けがされています。
「PRO」付かないフレームはフォークの設計の違いと一部アルミ素材を使用しているモデルとなります。
非常に軽く、剛性と信頼性の高い、ハイパフォーマンスのフレームテクノロジーです。
ADVANCED SL同様、厳しい品質管理のもと、自社カーボン工場でハンドメイドされます。
ADVANCEDフレーム、各部の特徴を挙げると、
1.素材
重量剛性比に優れたハイパフォーマンスグレードのカーボンマテリアルを採用。
2.合成樹脂
高い強度を維持するために、素材に含まれる微細な空胞の最小化を実現。これに加えて衝撃を吸収する役割を持った樹脂は路面からのショックを分散。
3.新モノコック工法
フロントトライアングル(ダウンチューブ、ヘッドチューブ、トップチューブ、シートチューブ)は継ぎ目のない1つのピースとして成形されています。さらに二次工程でリアチェーンステーとシートステーが接合される。
TCRを象徴した歴史あるアルミモデル
メインコンポーネント:シマノ・アルテグラ機械式
サイズ:425(XS),445(S),470(M),500(ML)mm
重量: 7.5kg(470mm)
参考価格:税別230,000円
メインコンポーネント:シマノ・105
サイズ:425(XS),445(S),470(M),500(ML)mm
重量:7.9kg(470mm)
カラー:マットブラック・レッド
参考価格:税別165,000円
長年のファンならTCRとは歴史ある軽量アルミレースバイクというイメージを持っているかもしれません。そのアルミ技術もカーボンと同様に進化し続けています。
GIANTの最新かつ最も革新的なアルミニウムフレーム「ALUXX SLR」は、最先端素材、成形工法、溶接技術から生み出されています。従来のアルミ素材、ALUXX SLとALUXXに対し最高の重量剛性比を実現し、GIANT史上最高のアルミフレームに仕上がっています。
1.素材
全く新しいオリジナルのアルミ素材が、GIANT史上最高の重量剛性比を持つフレームを実現。
2.最先端のトリプルバテットチューブ
トリプルバテッドとはパイプ内に3種類の厚みを加えた工法。上級グレードアルミ「ALUXX SL」よりもさらに20%の薄さと軽さを実現。
3.フルードフォーミング技術
高圧流体成形技術が複雑な3D形状を実現し、見た目も美しい洗練されたフレームデザインを可能に。
4.プレスフォーミングチューブを適所に採用
機械的に圧力成形されたチューブでシンプルな形状を実現
5.スムースウェルディング(滑らかな溶接跡)
重量と応力集中を軽減するために、溶接後、熟練した研磨工程によって丁寧に仕上げられる。
6.スリムウェルディング(美しい溶接跡)
最強で最軽量、かつ美しい溶接のために、全ての接合部はチューブ同士が強固に噛み合うよう1本1本丁寧に加工されてから溶接される。
以上が2017年のTCRシリーズのご紹介でした。
TCRシリーズはカーボンフレームのADVANCED SLとADVANCED 、アルミフレームのALUXX SLRの3つに分類されることがお分かりいただけたと思います。
ADVANCED SL は軽さ、強度、剛性を最高レベルまで押し上げたGIANTカーボンテクノロジーの最高グレードです。積極的にレース参戦するような方には良い武器となるでしょう。
これから本格的にロードバイクをはじめてみようという方にはADVANCEDフレームかアルミのALUXX SLRフレームがおすすめです。
そして、忘れてはならないのがGIANTのコストパフォーマンスの高さ。予算に合わせてコンポーネントが選べることも大きなメリットです。
GIANTのロードバイクの核となるTCRシリーズは、約20年の時を経て当時では想像できなかった、高性能なロードバイクに成長しました。世界最大の自転車メーカーが造るロードバイクを是非体験してみてはいかがでしょうか?