【2021年9月更新】ロードバイク用のショーツには、通常のスパッツのような形状をしたもの以外にも、肩ひもが付いたビブショーツというタイプもあります。肩ひもが付いただけに見えるのですが、実は見た目以上にさまざまな違いがあるのです。
ビブショーツと普通のショーツは何が違うのでしょうか?今回はビブショーツの特徴やメリット・デメリットなど、疑問点を紹介します。
おすすめのビブショーツも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ビブショーツと普通のショーツは何が違うの?
ビブショーツとは、通常のパンツタイプのショーツに肩ひもを取り付けたものです。肩ひも部分以外に大きな違いはありませんが、肩ひもがあることで通常のショーツとは違うメリット・デメリットがあります。
とくにフィット感やパッドのズレにくさはビブショーツの特徴なので、通常のパンツタイプで着心地・乗り心地に悩んでいる方は、ビブショーツがおすすめです。
ビブショーツのメリットとデメリット
ビブショーツは肩ひもがあるおかげで快適性が向上しているのですが、やや使い勝手が悪いところもあります。ただ、使い勝手が悪いと言っても慣れてしまえばそれほど苦労するものではないので、通常のロングライドではほとんど気になりません。
メリット・デメリットを知った上で、ビブショーツを選びましょう。
メリット1:走行中にパッドがずれない
普通のパンツタイプの場合、走っていると脚や体の動きによってパッドの位置がずれてしまったり、腰が見えるぐらい下がってきてしまうことがあります。ビブショーツは肩ひものおかげで体にフィットするため、走ってもずれることがありません。
メリット2:お腹が締め付けられないので苦しくない
一般的なパンツはお腹部分を締め付けてズレないようにしていますが、ビブショーツは肩ひもで支えているのでお腹が締め付けられません。そのため呼吸が楽になり、快適に走ることができます。食後にロードバイクに乗っても、お腹が苦しくならないので楽ですね。
デメリット:トイレのときに脱ぐのが大変
ビブショーツのデメリットは、トイレの時に少し手間がかかることです。ビブショーツは肩ひもがあるため、トイレで脱ごうとすると上に着ているジャージも脱がなければいけません。
男性の場合、小の方ならお腹部分を下げれば良いので問題は無いのですが、大きい方や女性の場合は、上を脱いでからビブショーツを脱ぐ必要があるので手間がかかります。
ただしクイック式という上下が取り外し可能なものもあります。少し値段は高くなりますが、クイック式であればトイレも楽になるので検討してみましょう。
ビブショーツを選ぶコツ
正直、ビブショーツの選び方は難しいです。なぜなら、一つ上や一つ下のサイズも使用できないということはないから。いくつかコツを紹介します。
フィット感をチェック
まずは全体のフィット感を確認してください。ビブショーツはライド中の前傾姿勢でフィットするように作られています。そのため直立してサイズを見るのではなく、少し前かがみになって確認してください。
太ももの生地が余り過ぎていないか、ビブが長すぎてヨレていないかなど確認しましょう。まずは普段の服よりワンサイズ下のものを履いてみることをおすすめします。
パッドの浮きがないか
通気性とクッション性に関わるのがお尻のパッド。クッション性を目当てにサイクルパンツの購入を検討している人も多いでしょう。しかし緩いサイズを着用していると、パッドが浮いてズレてくる可能性があります。そうなるとせっかくのクッション性が発揮できなかったり、肌と擦れて逆に痛くなったりすることも。
パッドがズレないためには、お尻にフィットしていることが大切です。ウエストだけでなく、ヒップ周長も含めてサイズを選びましょう。
シワがよっていないか
サイズが合っていないビブショーツを履くと、いたるところにシワができます。内股やお尻、太もも、外側部にシワが寄っていないか確認してみてください。シワがまったくないというのは難しいですが、なるべくシワが少ないものを選びましょう。
あまりにサイズが大きいと、前傾姿勢をとったとしてもシワは解消されず、汗処理能力が下がってしまいます。
【メンズ】おすすめビブショーツ6選
これからビブショーツを使ってみたいというや、ちょっと試してみたいという方、レースなどで本格的に使いたい方などに向けて、おすすめの製品を紹介します。
le coq sportif(ルコックスポルティフ) フィッタブルパンツ
ツール・ド・フランスの4賞ジャージを提供していることでもおなじみの、le coq sportifのビブショーツです。価格は少し高めですが、縫製が良く、生地も良いものが使われているので着心地も耐久力も抜群。
背中部分の生地が上まで繋がっているのもポイントです。長時間のライドでも背中側がずれることなく、また、縫い目を少なくすることでライダーのストレスを軽減しています。
PEARL IZUMI(パールイズミ) コールド シェイド ビブ パンツ
日本のメーカーとしてさまざまなウェアを販売しているパールイズミの製品です。太陽光からの熱を遮断し、衣服内の温度上昇を抑える「コールドシェイド」を採用しているので夏でも快適に着用できます。パッドは3層構造になっており、オールラウンドに使用できる「3D‐アール」採用。裾にはソフトながらもズレにくいラッセルテープを使用しています。
SHIMANO(シマノ) ブレイカウェイ ビブショーツ
高耐久&高性能なビブショーツです。ロングライドなどに適した、シームレスのパフォーマンス8というパッドを使用しており、いつまでも快適な履き心地が持続。形状を保持する耐久性の高い生地も、着用感をアップさせます。また、背面にメッシュを使用しているので、通気性が良く夏でも快適に使用できるでしょう。
SANTIC(サンティック) メンズ ビブショーツ 3Dパッド付き
とりあえずビブショーツを使ってみたいという方におすすめなのが、こちらのSANTICのビブショーツ。比較的安いですが基本的な性能は十分に備えているので、はじめて使う方にもぴったりの製品です。パッドが厚めなのも、乗り心地を重視するなら嬉しいポイントですね。
PEARL IZUMI(パールイズミ) スピード プリント ビブパンツ
こちらはレース志向の方や、ハイエンドのパッドを使用したい方におすすめの製品です。前側に縫い目がないため、スムーズなペダリングができるという特徴があります。
採用しているパッドは、パールイズミのハイエンドパッド「3D‐ネオプラス」です。高い伸縮性と立体形状で、フィット感が良くさまざまな動きに対応します。
空気抵抗を低減してくれる生地である「スピードセンサー®Ⅱ」を使用しており、1分1秒を争うクリテリウムなどのレースで活躍してくれるでしょう。
KAPELMUUR (カペルミュール)レジェフィットビブショーツ
カジュアルでおしゃれなデザインと、ライオンのロゴで人気のカペルミュール。
フィット感を重視したカッティングで、シームレスな裾が太もものストレスを軽減してくれます。パッドは薄く柔軟なので、外からの見た目が気になるという人も安心です。
また、背面にはリフレクトタブ(反射素材)が使われ、夜間やトンネル内を走る時は車に自分の位置を知らせることができます。
カペルミュールらしいオシャレなデザインなので、上部ウェアとの組み合わせ次第ではレーパンなのにカジュアルに見せるスタイルも可能です。女性用サイズもあります。
【レディース】おすすめビブショーツ5選
CASTELLI(カステリ) PRIMA BIBSHORTS(プリマ ビブショーツ)
サソリのマークでお馴染みのカステリ。Pro Dry Softにアップデートされた生地は、スマートな見た目でありながら滑らかな肌ざわりで、通気性にも優れた作りになっています。ソフトな生地のパッドは、長時間使用しても肌との摩擦が少なくストレスのないシームレスな設計です。
SHIMANO(シマノ) スミレ ビブショーツ
シマノの女性専用アナトミックフィットビブショーツ。エレガントなシルエットやUVカット効果がある生地、股上の長さが調節できるロールアップ仕様など、痒い所に手が届く設計になっています。パッドは女性用設計で通気性に優れ、長時間の着用でも快適にライドを楽しむことができます。
dhb(ディーエイチビー) レディース Aeron(アーロン) ビブショーツ
ベストセラーの女性用ビブショーツです。座骨の下に超高密度のパッドを配置しており、長時間のライドでも快適性を保ちます。3種類のフォームを使い分けることで全体のかさを減らしているので、見た目もスッキリしたシルエットです。
透湿性と着圧効果のバランスが取れた生地は、汗を外表面に排出してくれるのでサラッとした着心地を実現しています。
ETXE-ONDO ( エチェオンド ) レディースビブパンツ OLAIA
エチェオンドはプロチームにもウェアを提供するスペインのブランドです。こちらの商品が使用しているパッドは形状記憶素材を使用しているので、高いレベルで快適性を維持してくれます。コンプレッション作用のある生地は高いフィット感・透湿性を備えた作りです。もちろんUVカット効果もついています。
Black Sheep Cycling(ブラック シープ サイクリング) Women’s Essentials Team Bib (ウィメンズ エッセンシャル チーム ビブ)
Black Sheep Cyclingは、オーストラリア・ブリスベン発祥ブランドです。羊のロゴが可愛く、デザイン性にも優れています。4年間に及ぶ研究とテストのすえに完成した人気モデルで、柔らかくサポート力のある生地がサイクリングをより一層快適なものにしてくるでしょう。裾にはシリコングリッパーが入っているのでズレを防止してくれます。
まとめ
ビブショーツは体にフィットし快適性もアップするので、ぜひ取り入れて欲しいアイテムです。
個人的にはビブショーツに替えてからはほとんどビブショーツばかり使うようになりました。
試着しただけだと普通のショーツとの違いはそこまで大きくないのですが、いざ走ってみると快適性が段違い。ロードバイクに乗った時に感じるイライラの半分は解消しました。
ささまざまなウェア類がありますが、今まで買ってきた製品の中では、ビブショーツが一番走りを楽にしてくれたと感じています。
ビブショーツはさまざまな面で楽なので、ガチ走りをしない方にこそ使って欲しいウェアです。
Second edition by けーゆー