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59%の自転車乗りが「いつも道が気になる」症候群
自転車乗りの皆様・そしてこれからスポーツバイクに乗りたい!と考えている愛すべき皆様、いかがお過ごしですか、FRAME編集部です。
ロードバイクやクロスバイク、ミニベロに乗るようになると「ヤバい価値観の崩壊」が起こるということを前回お伝えしたところ、「スポーツバイクに乗るようになって、他にも決定的に変わったところがある」という意見を多数いただきました。
中でも目立った意見は「始終、道のことばかり考えている」←お前は詩人・高村光太郎か!
FRAMEのTwitterで行ったアンケートでも、実に59%の方が、普通に道路を歩く時、つい道路をつぶさにチェックしてしまっています。
【自転車乗りあるあるアンケート】
スポーツバイクに乗り、車道を走るようになると、やたら「道」が気になりますよね。(←非・自転車乗りに話しても絶対意味が通じない気がする・・?)みなさんが「道」でついチェックしてしまうことを教えて下さい!— FRAME-フレイム (@frame_bike) 2018年3月15日
あなたも「いつも道路が気になる症候群」に罹ってる?
もうこれは一種の道路シンドロームといいますか、「いつも道路が気になる症候群」と呼んでしまってよいのではないでしょうか。というわけで、自転車乗り特有のこの病(?)について詳細を見ていきましょう。
「表参道などオシャレな通りでもグレーチングを確認」
グレーチング(側溝ふた)は鋼材を組んだ側溝のふたで、道路を安全・快適に保つために必要なものですが、これ、ロードバイクなど細いタイヤの自転車にとってはとてもやっかいな危険物でもありますよね。自治体によっては23Cのタイヤがすっぽりハマるデザインのグレーチングを使っていたりして(横浜市が有名)、うっかりハマってしまった暁には落車・横転・前転などケガや事故につながりやすくなります。
また金属ゆえ雨に濡れると非常に滑りやすくなるため、自転車での走行中には避けたりする注意が必要となります。マンホールも同じで、雨の日に「つるっ」と滑った経験がある方、多いのではないでしょうか。
そんなヒヤリハット経験があると、どんな素敵な場所を歩いても誰と一緒にいようとも、つい路肩をチェックしてしまう癖が身につきます。そんな自分に気付いたら「経験値が上がった♡」とポジティブに解釈しましょう。
「どんな時でも体内斜度計で斜度を推測」
なんだ坂こんな坂。自転車乗りは坂に超過敏ですよね。地球の重力がぐいぐい引っ張って来るのを振り切って自分+自転車の重量を自分の力だけで押し上げなくてはならないのですから、運動量も平坦に比べてハンパなく、成し遂げた達成感が得られます(坂が苦手な人は「二度と登るか!」とも思うでしょうが)。
そんな風に坂に敏感な自転車乗り、クルマやバスや電車など、自転車で走っていないときも、坂道になるとつい斜度のことを考えてしまいませんか?何度もさまざまな峠を登ってきた熟練サイクリストには「体内斜度計」があって、傾きやかかるGで「ここは斜度20%はないか?」「ここ、3%くらいでゆるいけど、ずっと登ってるよね」などと、斜度を測ってしまいます。
さらにロードレース観戦好きの上級者になると「ム、この坂道はフルームが得意な斜度だな!」とフルームが走っている幻像まで見えてくるらしい・・・です。妄想力に乾杯!
「『イイ道』の基準が変わった」
「ドーンと広大な風景の中ラベンダー畑の中を走る1本道・・・旅行に行ってみたいわぁ」と友人やパートナーに言われても、自転車乗りはこう思います。
「路肩ってどうなってるんだっけ? クルマの交通量って? 信号どのくらいあるのかな?」
もしあなたの周りに”いい道”と聞いて路肩とか信号とか交通量とかいい出す奇人がいたら、その人は間違いなく自転車乗りです。いい道=安全・快適ですから「路肩に余裕があって、クルマの交通量が少なくて、信号でストップする必要がない道」ですからね!
ある自転車乗りサラリーマンは海外出張に行く際、現地スタッフにこんなメールを送ったそうです。「手配感謝します。現地でお会い出来るのを楽しみにしております。・・・ところでそちらの国の道路の舗装はどんな感じでしょうか? 路肩は?」
「気持ちは分かる」と思った方。あなたも立派な自転車乗りです!
自転車に乗るようになると分かるのが、道路のコンディションや品質でサイクリングの快適さは大きく変わる、ということ。高じて、歩道を歩いている時でもクルマに乗っている時でも道が気になるようになるわけですが、自転車乗りにとっての「イイ道」って、要は見た目のキレイさとかではなく「本質的に安全な道」「機能として優れている道」ってことですよね!
というわけで、日々道をチェックしてしまうこの性(さが)も、オールオッケー!今日も「イイ道」で安全に走りましょうぞ。
FRAME編集部ではこれからも自転車乗りの皆さんの「これ、あるある」というネタを募集しています。FRAMEのTwitterでお気軽にコメントくださいませ。お待ちしております!
Illustrations by ながた(夏福)