2019年PINARELLO(ピナレロ)最新ロードバイクおすすめ14台
PINARELLO(ピナレロ)の2019年ラインナップは、フルモデルチェンジしたPRINCEがお目見え。105仕様ならエントリー層でもギリギリ手が届く価格帯だし、2台目を検討中ならドンピシャの可能性も。
憧れのフラッグシップモデルDOGMAシリーズから、ビギナーにもおすすめできるアルミモデルまで、レーシングバイクの真打ち・ピナレロの最新ラインナップを紹介しよう。
目次
グランツール常連の実力派ブランド
PINARELLO(ピナレロ)は、設立から間もなくしてすぐにプロチームにフレームを供給。現在まで積極的にレース・シーンと関わりをみせている。その戦績は枚挙にいとまがないが、近年はクリス・フルームが所属するチーム・スカイに機材供給。ゲラント・トーマスの2018年ツール・ド・フランス総合優勝をはじめ、グランツールでの活躍は知っての通りだ。
SEASON REVIEW: Part two looks at May, June and July which saw Team Sky tackle an intense period of racing and achieve some magnificent results in the process… ??
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— Team Sky (@TeamSky) 2018年12月10日
◆ピナレロの歴史、栄光の軌跡をもっと知りたいなら
→「ピナレロの歴史-華々しいレースでの功績」
ピナレロのロードバイクの特徴
ピナレロのバイクといえばまずは美しいアシンメトリック形状のフレームだろう。
自転車フレームには強い非対称な力が作用する。チェーンが常に右側だけでリアホイールを回転させる力を伝えているためだ。そこでピナレロの技術陣はフレームの動作を最適化するために、構造体の非対称化にたどり着いた。
加えて、剛性と空力性能を強化されたONDA™F10フォークやeps工法と呼ばれる強度を上げつつ重量を減らすカーボン成形技術など、独自テクノロジーが詰まったフレームへと進化している。
電動コンポにも対応できるケーブル内臓システムや、ロードバイク用電子サスペンションシステムまで、時代の流れと呼応した革新性も見て取れる。
◆ピナレロの革新的テクノロジーを詳しく見る
→「ピナレロのテクノロジー」
2019年モデルの注目は?
イチ推しはフルモデルチェンジを果たした「プリンス」シリーズ。レーシングモデルとしては上位機種の「ドグマF10」が持つ革新的なテクニカルソリューションを継承し、エアロダイナミクス特性の向上で空気抵抗によるエネルギーロスを低減させている。ピナレロの最新かつ安定したパフォーマンスが味わえる。
シリーズは「プリンスFX」「プリンス」「プリンス・ディスク」の3種で、いずれもフレームセットから完成車まで用意。特におすすめは「プリンス」シマノ・105仕様だ。価格は385,000円(税抜)と手頃になっており、エントリー層から2台目のバイクを模索している中級者にうってつけ。他社の同グレードモデルを大きく引き離す性能の虜となるだろう。
おすすめ最新モデル14台
ピナレロのロードバイクカテゴリは以下のように展開される。
- RACING(レーシング)シリーズ
DOGMA/PRINCE/GAN/RAZHA/PRIMA - GRANFONDO(グランフォンド)シリーズ
DOGMA K10/ANGLIRU
これらを網羅して紹介していこう。
※シクロクロス、グラベルロード、TTバイクは本稿では割愛
DOGMA
まずはフラッグシップモデルの「DOGMA」シリーズから。DOGMAの軌跡を追った詳しい歴史はここから確認できる。
DOGMA F10
ツール・ド・フランスの連覇を命題に、2017年に発表されたハイエンドモデル。TTバイク「BOLIDE TT / HR」と「ドグマF8」を融合し、さらにエアロダイナミクス性能を向上させ、軽量かつ高剛性になったオールラウンド・エアロロードだ。トップチューブやダウンチューブの造形も一新。フロントフォークには乱流を抑えるフィン「Fork Flap」を装備し、左右非対称デザインも煮詰められてパワー伝達効率を改善するに至った。好みのカラーコンビネーションがオーダーできる「MY WAY」対応。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 680,000円(税抜)/760,000円(MY WAY/税抜) |
在庫サイズ | 44SL、46.5SL、47、50、51.5、53、54、55、56 |
取寄サイズ | 42SL、57.5、59.5、62 |
在庫カラー | アメティスタ、ダイアモンド、ヴルカーノ、ダイアモンド・ブルー、アンブラ、フルオライト、チームスカイ2018、シェードボブ |
受注発注カラー | RHINO TEAM SKY 2018 |
DOGMA F10 Xlight
上記「ドグマF10」の進化形であり、剛性とエアロダイナミクス特性はそのままに大幅な軽量化を実現している。前作「ドグマF8 XLIGHT」でも使用された「TORAYCA T1100G UD」ファイバーを樹脂含量の低いプリプレグで用い、新しいレイアップ、慎重に制御される成形プロセスと専用モールドにより、フレーム重量を60g削減。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 900,000円(税抜) |
サイズ | 42SL、44SL、46.5SL、47、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62(すべて受注発注) |
カラー | TEAM SKY 2018、RED LINE、BLACK MATT |
DOGMA F10 DISC
フレームは「ドグマF10」が持つ、すべての特徴が引き継がれたディスクブレーキ仕様車。ONDAフォークは、フロントセクションの剛性アップのためにスルーアクスルにアップグレードされた。フィンの「FORK FLAP」はフラットマウント・ブレーキキャリパーに適合するようにデザインされている。またリア・ホイールには制動中の最高の応答性と安定性のため、142×12mmスルーアクスルを採用。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 700,000円(税抜) 780,000円(MAY WAY/税抜) |
サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62(すべて受注発注) |
カラー | ヴルカーノ、フルオライト、アンブラ、ダイアモンド、アメティスタ、ダイアモンド・ブルー、チームスカイ2018、シェードボブ |
DOGMA F101 / Giro d’Italia Edition
2018年ジロ・デ・イタリア開幕を記念した「ドグマF10」スペシャルカラーエディション。精悍なブラックをベースに各所をマリアローザカラーでペイントし、第101回大会を表す「F101」のロゴをあしらっている。すべて受注生産となり、リムブレーキモデルとディスクブレーキモデルを用意。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 760,000円(リムブレーキ/税抜) 780,000円(ディスクブレーキ/税抜) |
サイズ | 各ベースモデルと同様 |
DOGMA F10 / Giro d’Italia Maglia Rosa Edition
2018年ジロ・デ・イタリアの第19ステージで驚異の80km逃げを成功させ、圧巻の走りでマリア・ローザを獲得したクリス・フルームが使用していた「ドグマF10」のスペシャルカラーエディション。ひとつはマリア・ローザ獲得後の第20ステージで使用した、ピンクのロゴになった「ドグマF10 XLIGHT」のブラックをベースにしたタイプ。さらにフルームが最終ステージで使用したオールピンクの「ドグマF10」も発売。
DOGMA F10 GIRO PINK 2018シリーズ | |
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販売形態 | フレームセット |
価格 | 680,000円(F10/税抜) 900,000円(F10 XLIGHT/税抜) 700,000円(F10 DISC/税抜) |
サイズ | 各ベースモデルと同様 |
DOGMA F10 GIRO BLACK 2018シリーズ | |
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販売形態 | フレームセット |
価格 | 760,000円(F10/税抜) 980,000円(F10 XLIGHT/税抜) 780,000円(F10 DISC/税抜) |
サイズ | 各ベースモデルと同様 |
PRINCE
PRINCE FX
現在のピナレロ躍進の礎を築いた「プリンス」の最新バージョン。グランツール3連覇を成し遂げた「ドグマF10」のテクノロジーを受け継ぎ、さらにエアロダイナミクスを進化させた真のレーシングバイクだ。あらゆるライダーに最高のライドフィールとパフォーマンスを提供。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 455,000円(税抜) |
在庫サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62 |
カラー | グラディエント・ヴルカーノ、グラディエント・フルオライト、レッド・ホワイト |
完成車価格 | 970,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・デュラエースDi2 |
在庫サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62 |
カラー | ボブメタル、グラディエント・ヴルカーノ |
完成車価格 | 528,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・アルテグラ |
在庫サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62 |
カラー | ボブメタル、グラディエント・ヴルカーノ、レッド・ホワイト |
PRINCE
よりオールラウンドにライドを楽しめるように剛性感を調整。さらに軽量で反応性がよく、安定したハンドリングによりレースからロングライドに最適である。フレームセットの他、完成車のコンポーネントはシマノ・アルテグラ、同105、カンパニョーロ・ポテンザを搭載。小柄な女性向け「EZ-fit」モデルも用意されている。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 275,000円(税抜) |
サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、62 |
カラー | カーボンレッド、ボブ、ホワイトオレンジ |
完成車価格 | 435,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・アルテグラ |
サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、62 |
カラー | カーボンレッド |
完成車価格 | 435,000円(税抜) |
コンポーネント | カンパニョーロ・ポテンザ |
サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、62 |
カラー | カーボンレッド、ボブ、ホワイトオレンジ |
完成車価格 | 385,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・105 |
サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、62 |
カラー | カーボンレッド、ボブ、ホワイトオレンジ |
完成車価格 | 385,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・105 |
サイズ | 42.5EZ |
カラー | ホワイトオレンジ |
PRINCE DISK
フォーククラウンおよびヘッドチューブ、リアステイ周辺のエアロダイナミクス特性をさらに向上させ、油圧式ディスクブレーキ採用でどんなコンディションでも安定したブレーキ性能を発揮。フレームセットの他、完成車のコンポーネントはシマノ・アルテグラを搭載する。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 295,000円(税抜) |
サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62 |
カラー | カーボンレッド |
完成車価格 | 478,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・アルテグラ |
サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62 |
カラー | カーボンレッド |
GAN
フレーム素材はハイストレングスT600カーボンを採用し、強度と剛性を確保。ジャガーとの共同開発で得られた「ドグマF8」の最新テクノロジーを受け継いだモデル。最高の整流効果を生み出す「FLATBACK」チューブデザインや、磨きがかかった「ONDA F8」フロントフォークなど、ハイエンドモデルに引けをとらないスタイリングと性能を持っている。将来のグレードアップなど拡張性も高く、長く乗れる一台だ。
完成車価格 | 385,000円(税抜) |
コンポーネント | カンパニョーロ・ケンタウル |
サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62 |
カラー | ダークネイビー |
完成車価格 | 298,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・105 |
サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5、62 |
カラー | ダークネイビー、レッド、ボブ |
RAZHA
1”1/8-1”1/2の「ONDA」フロントフォーク&テーパーヘッドセットは、ブレーキ制動時に最大の剛性と安心感を提供。また「THINK2」システム採用で、電動/機械式のどちらのコンポーネントにも対応するので、将来のアップグレードも視野に入れられる。小柄な女性向け「EZ-fit」モデルもあり。カラーの「イタリアンザフィーラブルー」は、チームスカイ所属のエリア・ヴィヴィアーニがリオ五輪で金メダルを獲得したトラックバイク「BOLIDE HR」のカラーリングをモチーフにしたスペシャル仕様。トップチューブにはイタリア語で「落ち着いて、冷静に」という意味のタイポグラフィが刻印されている。
完成車価格 | 243,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・105 |
在庫サイズ | 44SL、46SL、50、51、53、54、55、56 |
取寄サイズ | 57、59 |
カラー | イタリアンザフィーラブルー、ブラックマット |
完成車価格 | 243,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・105 |
サイズ | 42EZ |
カラー | イタリアンザフィーラブルー |
PRIMA
ピナレロのラインナップの中で最もベーシックなロードバイク。信頼性が高く扱いも容易な6061-T6アルミ製フレームに、T600カーボン製ONDAフロントフォークを搭載。これからロードバイクを始めようとするエントリーユーザーや、通勤・通学ライドに使いたいといった人にも多用途に乗れるモデルだ。
完成車価格 | 128,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・ソラ |
在庫サイズ | 42SL、44SL、46SL、50、52、54、56 |
取寄サイズ | 58、60、62 |
カラー | イタリアンブルー、ボブ |
DOGMA K10
DOGMA K10
厳しいルートを走るライダーのために設計された、エンデュランス&グランフォンドバイク。ハイエンドモデル「ドグマF10」をベースに開発された本機は、ジオメトリーとフレームシェイプを改良し、荒れた路面状況にも対応するハンドリングを持ち味にしている。タイヤ幅は最大28mmまで対応。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 680,000円(税抜) 760,000円(MY WAY/税抜) |
在庫サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56 |
取寄サイズ | 57.5、59.5 |
カラー | ブラックレッド、ホワイトオレンジ、ボブ |
DOGMA K10-S DISK
上記「DOGMA K10」のすべての品質と特性に加え、どんな路面状況でも快適な走行と最高のパフォーマンスを実現する「eDSS 2.0」電子制御アクティブ・サスペンションシステム(またはDSS 1.0 エラストマーサスペンション)を搭載。ディスクブレーキの制動力と信頼性を組み合わせて、あらゆるコンディションで抜群の走行性能を発揮する。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 990,000円(eDSS仕様/税抜) 1,070,000円(eDSS仕様・MY WAY/税抜) 780,000円(DSS仕様/税抜) 860,000円(DSS仕様・MY WAY/税抜) |
サイズ | 44SL、46.5SL、50、51.5、53、54、55、56、57.5、59.5(すべて受注発注) |
カラー | ブラックレッド、ホワイトオレンジ、ボブ |
ANGLIRU
本機は「DOGMA K」の設計思想を受け継いだエンディランスモデル。カーボン素材をホビーユーザー向けのT600グレードに置き換えて、ロングライドフリークにぴったりな一台となっている。ピナレロ伝統の「ONDA」フォークが安心のコーナーリングを実現。弓なりのセンチュリーライド・シートステーは、長距離走行の走破性や快適性を向上させる。またタイヤクリアランスは28Cまで対応するなど、ユーザビリティに優れた設計がなされている。
完成車価格 | 243,000円(税抜) |
コンポーネント | シマノ・105 |
在庫サイズ | 43SL、46SL、49SL、52SL、53.5SL |
取寄サイズ | 55SL、57SL |
カラー | ブラック、レッド |
2018年モデルをあわせてチェック
最新モデルと比較して検討してみるのも良いだろう。在庫状況によっては狙い目のモデルもあるかもしれない。
まとめ
ピナレロは未来志向の強いブランドだ。いつも我々をドキッと魅了させてくれるバイクを作り出す。過去の栄光にすがりつくことなく、常に現状を疑問視して、新しいアイデアとともに前向きなアティテュードで進化し続けている。未来は良くも悪くもなる。人知を超えたものだ。その結果は後から証明されるが、ピナレロはポジティブな思想で未来を切り拓く。2019年モデルもそうした意思を抱いたものばかり。イタリアンバイクの最先端を走るブランドとして、注目に値するだろう。
All photos (C) Pinarello Japan(ピナレロジャパン)