2019年最新!YONEX(ヨネックス)ロードバイクおすすめ全4台
スポーツ分野で培われたカーボン技術で作られる、メイドインジャパン・カーボンバイクフレーム。ヒルクライマーならYONEXのロードバイクは気になる存在だろう。
2019年はエアロバイクも登場し、レース志向のライダーやトライアスリートにとっても新しいカードとなる。ヨネックスのカーボンテクノロジーの真髄へと迫り、最新ラインナップを全て紹介しよう。
目次
YONEX(ヨネックス)が作る自転車とは
そもそもの話、ヨネックスがロードバイクを作っていることに驚かれる人も多かろう。デビューは2014年4月、スポーツサイクル事業に新規参入し、超軽量カーボンバイクフレーム「CARBONEX」を発売したのが手始めだ。
開発・製造については新潟県長岡市のヨネックス新潟生産本部で一貫して行ない、国内唯一の自社工場で「Made in Japan」のカーボンロードバイクフレームを生み出している。
スポーツギアで培ったカーボンノウハウ
ヨネックスがカーボンの可能性に着目したのは、いまから約40年も昔。当時、画期的な新素材と言われたカーボンをバドミントンやテニスのラケット、ゴルフのクラブなどのさまざまスポーツギアに応用してきた。
自転車界にとどまらず、カーボン成形技術そのものが世界トップレベルだと言える。
@yonex_com ?❤️ pic.twitter.com/rdyWmA9wYT
— NaomiOsaka大坂なおみ (@Naomi_Osaka_) 2019年2月7日
その長い年月の研究で得られた知識と技術の蓄積は、もちろんロードバイクフレームにもいかんなく発揮されている。
カーボンは、繊維の組み合わせ方によって強度やしなやかさを自由に設計できる反面、たった1°の設計角度の違いで性能が大きく変わってしまうデリケートな素材。じっくりと丁寧に成形されたカーボンパーツは、重量、強度、仕上がり形状など、ヨネックス独自の厳しい検査を受けながら製品化される。
設計から製造まで完璧が求められるカーボンを熟知しているヨネックス。熱い情熱を持った技術者たちによる徹底した製造・品質管理の結果、ロードバイクにおいても高次元でのクオリティを維持できている。
プロレースでも着実に実績を伸ばす
現在、ヨネックス製のロードバイクフレーム「CARBONEX HR」でレースを走るのは、和歌山に本拠を置く「キナンサイクリングチーム」。アジアばかりかヨーロッパにも積極的に遠征し、2015年に設立された若いチームらしからぬ戦績を重ねており、2018年の「ツアー・オブ・ジャパン」で優勝を飾っている。
ヨネックスのカーボンテクノロジー
ヨネックスのロードバイクフレームは、ただ軽いだけで製品化されているわけではない。スポーツ用品メーカーであるヨネックスらしさがしっかりと組み込まれている。
具体的にYONEXが扱うカーボンの性能に迫ってみよう。
- X-フラーレン
バドミントンのシャトルを速く飛ばすためにはラケットの剛性・強度と反発性アップは必須。その素材が、ロードバイクフレームにも採用されている。
具体的にはフラーレン分子を樹脂に複合し、強力な結合力によって剛性や強度を低下させることなく軽量化を果たすというものだ。 - ゴムメタル
トヨタ自動車グループにて開発された素材で、金属材料では不可能と考えられてきた「低弾性率化」と「高強度化」を両立させた夢のような新チタン合金。ロードバイクにとって「快適性」に必要な要素は、路面からの振動を吸収する機能。ヨネックスはラケットやゴルフクラブにも用いられるゴムメタルという素材をフレームに取り入れている。
フレーム採用部分は、シートステーとダウンチューブ。路面からの振動の吸収を実現している。
- マイクロコア
一般的なコア材に比べ250%高密度で、高い振動減衰性を発揮する。 - オーバルプレスドシャフト
チェーンステー部のフレーム厚を薄くさせ、適度にしならせ高いホールド性とコントロール性を両立。横剛性を保持し、耐振動、路面追従性を向上。 - フェザーライトコート
一般的なフレームの塗装重量が50~100gであるのに対し、それを15g以下に抑えた軽量塗装。フレームを保護する必要充分な強度を保ちながら、熟練の技術によって、より薄い塗膜で美しい塗装面を実現している。
2019年の注目は待望のエアロ!
注目はフレーム形状を流線形にするなど空気抵抗を減らし、レース志向の高いライダーやトライアスリートに向けたエアロロード「AEROFLIGHT」だ。
モータースポーツに造詣が深いデザイナーと共に、約4年の期間で30種類以上のタイプを試作。幾度もの風洞実験を経て、最も効果が高く造形美に優れたフォルムの開発に成功した。
従来モデルの「CARBONEX」より空気抵抗を20%以上低減。これまでの機材に搭載してきた定評のある技術や形状に加え、ラケットやゴルフシャフトの性能向上に大きく貢献した新時代カーボン「Namd」素材を採用し、エアロ形状による重量増の抑制と路面からの衝撃や突き上げを大きく緩和している。
ヨネックスのロードバイクの特長である軽量、推進力、快適性はそのままに、高速域での安定走行が可能な「より楽に、速く」を実現するエアロフレームの誕生だ。
2019最新おすすめモデル全4台
ヨネックスの最新技術が搭載された最新モデルを全て紹介していこう。
ヨネックスのロードバイクは全部で4モデルで、すべてカーボンフレーム、販売形態はフレームセットとなる。
欧米メーカーと違い、どのモデルも日本人の平均身長に合ったサイズを用意。女性のサイクリストにも対応できるサイズ展開は、メイドインジャパンならではと言えよう。
AEROFLIGHT(エアロフライト)
2019年からラインナップに加わった新モデル。エアロダイナミクスを追求したデザインで重量830gを達成し、瞬時の加速と高速巡航を可能とする。パフォーマンスを大きく向上させるために多角的な改善を施し、細部までを徹底的に進化させることで、空気抵抗を従来と比べて最高度に軽減している。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 700,000円(税抜) |
サイズ | XS、S、M、L |
カラー | ブルー×グリーン、グラファイト |
CARBONEX(カーボネックス)
ヨネックスのカーボンロードへの情熱はこの一台から始まった。軽量650g(Sサイズ未塗装)の高性能フレームが生み出す強靭性と優れた直進性能は、しなやかな加速感が得られ、より快適なライドが楽しめるモデルである。ストレートフォークとベントフォークの選択が可能*。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 450,000円(税抜) |
サイズ | XXS、XS、S、M |
カラー | ブルー×グリーン、レッド×ブラック、イエロー×ブラック、グラファイト |
前輪を留めるフロントフォークは2種類用意され、「曲線を描くベントフォーク」「まっすぐ伸びるストレートフォーク」の2種類から選択できる。振動吸収性を優先するならばベントフォーク、ハンドルのきびきびとした反応性を取るならストレートフォークがおすすめ。
CARBONEX DISC(カーボネックスディスク)
2018年にリリースされた「CARBONEX」のディスクブレーキ・バージョン。ブレーキ機構を搭載する部分はフレーム設計を変更する一方、強靱性と優れた直進性能、しなやかなライドフィールはそのままに、より快適なロングライドを楽しめる一台だ。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 500,000円(税抜) |
サイズ | XXS、XS、S、M |
カラー | ブルー×グリーン、レッド×ブラック、イエロー×ブラック、グラファイト |
CARBONEX HR(カーボネックス HR)
HRとはHigh Rigidity(高剛性)の略。高出力に瞬時に反応する加速力、ゴールまで脚が残せる快適性を両立。いわゆるカーボネックスより乗り心地が硬めで、キレのいいアタックやスプリントを実現した高剛性フレームは、よりレーシーなライダー向けと言える。
ナノサイエンス素材である「ネオカップスタックカーボンチューブ」を使用。踏み込みに対する反応性と振動吸収性が向上している。
販売形態 | フレームセット |
価格 | 470,000円(税抜) |
サイズ | XXS、XS、S、M |
カラー | ブルー×グリーン、ディープレッド、アッシュブラック、グラファイト |
まとめ
アルミ、クロモリなど様々な素材で作られてきたロードバイクも、いまやトップアスリートからアマチュアまで多くのライダーがカーボン製ロードバイクを求める時代。ヨネックスの「独創の技術と最高の製品で世界に貢献する」という理念と、カーボンを知り尽くしたテクノロジーが融合することで、すべてのライダーが納得し、結果の出せるロードバイクが完成する。日本から生まれる、世界に挑戦するライダーのためのロードバイク——それは無限の可能性を秘めているだろう。
All photos (C)YONEX
LINK:YONEX|Road bike