青森の津軽平野にそびえる独立峰、岩木山にある「津軽岩木スカイライン」は、その八合目までを圧巻69個のカーブで貫く自動車専用道路!
“九十九(つづら)折”を文字通り体感できるこの道は、年に一度だけ自転車レースに開放されます。
記事を書いている私もすっかりこの道の魅力にとりつかれ、過去5回に渡って完走を果たしました。
この夏は、2019年6月30日(日)開催「チャレンジヒルクライム岩木山」でヒルクライムレースにチャレンジしてみませんか!
目次
本州北端の最高峰「岩木山」
岩木山は青森の最高峰!日本百名山に数えられる郷土富士です。
十二単を拡げたよう、とも喩えられる山容は標高1,625mという数字以上の存在感。
東北新幹線で、東京駅から新青森駅までおよそ3時間。
そこから奥羽本線に乗り換えると30〜40分でJR弘前駅へと到着します。
ひとたび津軽の土地に降り立てば、ほぼどこにいても見える山が「岩木山」なのです。
初心者も挑戦しやすい本格ヒルクライム
この大会は優勝狙いの選手はもちろん、初めてのヒルクライムレースにもおすすめ!
その理由は、定員500名という大会規模にあります。
スピードが出ないから安全とされているヒルクライム。
しかし参加人数が多いイベントはどうしても集団が大きくなり、下山中にトラブルが発生することもしばしば。
集団走行に不慣れな方は、まずは数百人規模のイベントに参加してみると良い経験となります。
ゴール計測にセンサーは用いないので、表彰台狙いのクライマーは最初の位置取りも肝心!
エントリー種目はコースが10km・15kmの2種類。
それぞれ車種や性別、年齢によってクラス分けがあります。
15kmコースは岩木山総合公園から、10kmコースは嶽(だけ)温泉前からスタート。
ゆっくり走りたい初心者の方は、序盤のアップダウン区間をカットした10kmコースがおすすめ。
それでは津軽岩木スカイラインのコースを序盤から紹介していきましょう!
平均斜度9.2%!山肌を垂直になぞるヘアピンカーブ
この青いゲートをくぐると、山頂まで一筆書きのつづら折り!
本当のヒルクライムの始まりです。
ゲートの向こうには距離8.6km、平均9.2%の斜度が続きます。
つづら折りの折返しはさらに斜度が上がるので、体感ではそれ以上の激坂。
カーブ毎に立っている番号札を69数えるまで耐えて、標高1,237mのゴールを目指しましょう。
どこよりも広い独峰の空
ブナ林に覆われていた麓を抜けると、徐々に視界が開けていきます。
レース中に景色を眺める余裕はないですが「空が広がっていく」爽快感はまさにヒルクライムの醍醐味。
山がちな日本では「山頂なのに山に囲まれていて、ゴール感がいまひとつ」なんてことも珍しくありません。
しかし上れば上るほど下界が引き離されていく、その感覚は独立峰ならではの魅力。
ゴールからの声援が届くようになったらあと1歩。
「次のカーブを抜けたら」「今度こそは」とゴールラインが見えるまで待ち遠しい区間です。
切り返しの度に近づいては遠ざかる声を頼りに進み、八合目リフト乗り場が見えたら最後のカーブ!
山頂から眺める景色の満足感は、レース参加者だけの特権です。
完走後も、他の選手に気をつければ徒歩でのコース散策は自由。
年によっては白神山地、日本海まで見渡せる岩木山八合目からの絶景。
その眺めは、ぜひ現地で確かめてみて下さい。
下るまでがヒルクライム!下りのペース管理も徹底
ヒルクライムで忘れてはならないのが防寒対策。
夏といえど地上よりはるかに寒く風も強いです。気温が一桁になることも。
凍えた手で下山中のブレーキレバーを握るのは大変危険。
唯一寒さを凌げる建物もゴール後混み合うので、着替えと上着は必ず持参しましょう。
この大会で徹底しているのが下山のペース管理。
今度は69個のヘアピンカーブを集団で下るのだから、僅かなスピード超過も厳禁。
グループごとに関係者のサポートカーを挟んで一定速度で先導してくれるので安心して下れます。
下りに自信がない、トラブルが発生したという方は自転車を預けてバス(席に限りがあります)での下山も可能。
下山後は無料のカレーを食べるも良し、閉会式の抽選&ジャンケン大会で景品を狙うも良し!
参加者はスタート地点の嶽温泉無料入浴券も使えるので、ゆっくり汗を流して帰りましょう。
完走後も、地元コミュニティの運営ならではのゆるーい空気を満喫して下さい。
岩木山近くの観光スポット
岩木山は地域の信仰も厚く、レース会場からほど近いところには岩木山神社があります。
歴代藩主によって建てられた社殿は「奥の日光」とも称される佇まい。
岩木山神社
神社以外も弘前周辺は観光スポットの宝庫!
現存天守や寺社仏閣をはじめ、藤田記念庭園など大正レトロな洋館まで街中だけでも十分楽しめます。
市内の洋館の多くは現在喫茶店としても利用されていて、食べ比べが出来るほど多種多様なアップルパイが売り。
そう、青森といえばりんご!そしてここ弘前は、りんご産業の中心地でもあるのです。
市内の喫茶店や洋菓子店のアップルパイだけを網羅したパンフレットなんてものも存在します。
裏道や史跡を散策がてら、気になったお店に立ち寄ってみてはいかがでしょう。
『借りぐらしのアリエッティ』の舞台モデル「盛美園」
そして、弘前から少しサイクリングをすればこんな場所も。
特徴的な形の屋根は、ジブリファンにはお馴染みかもしれません。
平川市の国指定名勝「盛美園」は『借りぐらしのアリエッティ』の舞台モデルとされている庭園です。
盛美園
早く着いても見どころ沢山の青森、時間を持て余す心配はありません。
「青森の一番高い道」へ
麓の城下町に白神山地と、周辺の観光資源も豊富な岩木山。
本州北端というと遠く感じるかもしれませんが、新幹線が通ったいまでは意外なほどあっという間の道のりです。
エントリーはRUNNETまたは郵送にて、2019年5月31日必着。
今年の夏の思い出に「青森の一番高い道」を走ってみるのはいかがでしょうか。
2019年6月30日(日)開催「チャレンジヒルクライム岩木山」申し込みページ
※申込締め切り 2019年5月31日(金)
FRAME/RoadQuestのブースも出展決定!
FRAME、ヒルクライム口コミ情報サイト「RoadQuest」も2019年のチャレンジヒルクライム岩木山に出展します。
会場では、オリジナルボトルや手ぬぐいなど、ヒルクライムをテーマにしたグッズの販売やステッカーの無料配布も行っています。
ぜひこの機会にお立ち寄りください!
著者ブログ「北と東と行きたいところ」