日本の MTB トップライダーによるオンラインレース!自転車界にもeスポーツのビッグウェーブ到来か!?

2020年5月10日(日)、日本マウンテンバイクのトップ選手たちが『ZWIFT』へ集結、日本初のオンラインオフロードレース「Rising Sun “STAY HOME” Adventure Race」が開催されました。

カテゴリー別エントリー方式の採用により、さまざまなレベルのサイクリストが参加できたのはもちろん、レースの様子はYouTubeでもLIVE配信され、多くのファンがステイホームで観戦を楽しみ、eスポーツの可能性を発信する機会ともなった「Rising Sun “STAY HOME” Adventure Race」。

レースの内容とeスポーツの新たな可能性についてレポートします。

Rising Sun “STAY HOME”Adventure Race レポート

今回のレースで使用したのは、「ジャングルサーキット」というオフロードのコース。古代遺跡マヤのジャングルをイメージしたルートで、Zwift内でも珍しいマウンテンバイクで走った方がタイムが出るというコースになります。今回は大会の規定でZwiftのマウテンバイクに乗っていますが、普段みなさんがチャレンジする時も、マウンテンバイクをおすすめします。

参加者はFTP別にエントリーし、Aクラスから順に、1分ごとにスタートします。

Aクラス(FTP 4.0~5.0wkg) 3周 スタート11:00
Bクラス(FTP 3.2~4.0wkg) 2周 スタート11:01
Cクラス(FTP 2.5~3.1wkg) 2周 スタート11:02
Dクラス(FTP 1.0~2.4wkg) 1周 スタート11:03

モニター上には選手がローラーでアップしている様子が映っています。コースサイドやボックスと言われる選手が待機する場所に入れるのは、限られた人のみ。モニターを通じて選手の動きや表情を見られるのは、オンラインならではですね。

アップの様子も見ることが出来る
アップの様子も見ることが出来る

選手たちは普段、ローラーでアップしてからスタート台に立ちますが、今回はローラーに乗ったままスタートに立っているという状況です。その辺も少し違います。

ヘルメットを被っていない選手が多い
ヘルメットを被っていない選手が多い

二十数年前はヘルメットを被らないのが普通でしたが、今はないと怖くて走れない状況になっています。現在では非常に珍しい風景です。

今回のレースには300~400名近くの方がエントリー。ジュニアとエリートの選手が一緒に走ります。練習はインターバルが入るため、ガチなレースというのはあまりありません。ジュニアの選手にとってはいい経験になりそうです。

いよいよスタート
いよいよスタート

ひび割れた路面がコースの特徴
ひび割れた路面がコースの特徴

画面には土ぼこりも出る
画面には土ぼこりも出る

『ZWIFT』は画面にパワー計(左上)や速度計(中央上)、コースマップ(右上)、ライダー一覧(右下)が表示されます。選手のパワーや心拍数、パワーウェイトレシオと呼ばれる、体重あたりのワットなども確認できます。選手を指定して見学することも可能です。

ヘリコプターからの空撮など、さまざまなアングルが楽しめる

『ZWIFT』は走っていなくても、見学だけ出来るモードもあります。ヘリコプターからの空撮など、さまざまなアングルが楽しめます。


マウンテンバイクのレースは、縦長のレース展開になりがち

森の中のシングルトラックなど一列、一人しか走れない状況が生まれるマウンテンバイクのレースは、ロードバイクのような集団走行にはなりにくく、縦長のレース展開になりがちです。

橋のエリアに入った先頭集団
橋のエリアに入った先頭集団
モニターに映っているライドしている選手たちの顔は真剣そのもの。心拍数もずっと高いところを推移しており、滝のような汗が顔を伝って落ちているのが確認できる。
モニターに映っているライドしている選手たちの顔は真剣そのもの。心拍数もずっと高いところを推移しており、滝のような汗が顔を伝って落ちているのが確認できる。

実は、実走の際は知らないうちに足を休ませている、止めていることがありますが、インドアではそれができないのでよりトレーニングの効果が上がります。ローラー台に乗ることで環境に左右されずライドだけに集中でき、パワーをしっかりバイクに込められることもメリットです。

いつの間にかモニターも暗くなって、景色もナイトライドに。ランプもついている。
いつの間にかモニターも暗くなって、景色もナイトライドに。ランプもついている。

ゴールは間近

洞窟に入って来ました。ゴールは間近です。

Aクラスの結果(敬称略)

1位:Vine(オーストラリア) 
2位:K.Yamamoto 
3位:T.Takuma 
4位:N.Zaki 
5位:A.Kobayashi
6位:M.N

試合後のコメント

山本幸平選手

山本幸平選手(Dream Seeker MTB Racing Team/(一財)日本サイクルスポーツ振興会評議員)

「最後は2番だったんですよね。オーストラリアのJ.VINE選手に負けちゃったのは悔しいですが、自分的にはかなり追い込めたのでいいレースになったんじゃないかと思います。」

竹内遼選手

竹内遼選手(FUKAYA RACING Team Scott Japan)

「最初に突っ込むって決めていたんで、最初から行きました。知っている人や同じコミュニティを共有している人たちと走れてすごく楽しかったです。」

実況を担当した松本佑太氏

実況を担当した鈴木雷太(MTB日本代表監督)

「すごく目まぐるしい展開で、非常に面白かったです。やっていくことで選手自身の状況もよく把握できますし、カテゴリー、年齢、性別を超えて一緒に強度UPしていけるんじゃないかと思います。」

松本佑太選手

松本佑太選手((一財)日本サイクルスポーツ振興会)

「普段はカテゴリーの違う女子やジュニアもカテゴリーを超えて一緒に走れましたし、一般の方も選手のスピードを目の当たりに体験してもらえたり、楽しんでいただけたかなと思います。」

選手たちの追い込む姿を見れるのはインドアの『ZWIFT』というソフトならでは。ロードもマウンテンバイクも、EXとトラック以外だとやはり何回見られるか、目の前でどれくらい選手が通過するのを確認できるかなど、どこで観戦するかがポイントになって来ますが、オンラインで見ることによって、常に全体の動きも把握できますし、注目する選手をモニタリングすることもできて、新鮮な感覚を味わえます。

eスポーツの新たな可能性

eスポーツとはエレクトリック・スポーツの略語であり、広義には電子機器を用いて行う競技全般を指す言葉です。スポーツと言えば日本ではフィジカルのイメージが強いですが、囲碁や将棋など思考的なもの、ゲームなど電子的なものも含まれます。

ゲームは代表的なeスポーツですが、野球やサッカーであってもプレーヤーが実際に競技するわけではありません。これに対し『ZWIFT』は、通常のサイクリングと同じように自分の脚で自転車を漕ぐところに特徴があります。

練習方法が変わる

『ZWIFT』はアバターやバイクをカスタマイズしたり、コースが選べたり楽しく練習できるよう工夫されています。おしゃべりしながらのグループライドも可能です。プロ選手も多く参加しているので、遭遇すれば走りを実感できることも。一人でローラー台を漕ぐよりも、楽しく練習できます。ダイエットにもおすすめです。

オンラインでの交流や対戦

『ZWIFT』ではさまざまなイベントが開催されます。自分で参加するのはもちろん、走らなくても時には飲みながら気楽に観戦するのもよいでしょう。トップ選手たちが参加するイベントでは、レースの実況や解説も楽しめます。

まとめ

『ZWIFT』はステイホームで世界の名所や架空の島をサイクリングしたり、世界のトップ選手と走ったりできる便利なツール。体験できるショップもあるので、興味のある方はぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。

LINK:一般財団法人 日本サイクルスポーツ振興会

FRAME編集部

WRITTEN BYFRAME編集部

FRAME編集部はロードバイク、MTB、ミニベロ、トライアスリートなど、全員が自転車乗りのメンバーで構成されています。メンテナンスなど役立つ情報から、サイクリングのおすすめのスポット情報、ロードレースの観戦まで、自転車をもっと楽しくするライフスタイル情報をお届けします。

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