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キャノンデールの最高級グラベルe-bikeが別次元の乗り物だった件 (Topstone Neo Carbon Lefty 3)

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世界中のメーカーから続々と新型が発表され、まさに次のトレンドとも言えるe-bike。この記事ではCannondaleが誇るフラッグシップ E-Road “トップストーン ネオ カーボン レフティ 3” を紹介します。
片側のみのフロントフォークや、グラベルロード用に開発されたリアサスペンションといった一風変わった構成のレビューと、オンロード/オフロードの両方で試乗してみたインプレッションを通して、「ロード乗りにとっていまのe-bikeって結局どうなの?」に答えます。

最強のe-bike ”Topstone Neo Carbon Lefty 3”って一体どんなロードバイク?

キャノンデールの誇るグラベルロード「Topstone」に、2021年コレクションから新たに追加されたE-RoadラインことTopstone Neoシリーズ。その最高グレードこそ、今回紹介する ”Carbon Lefty 3” です。
主要コンポーネントはシマノ・GRX 600/812(11速)で、 油圧ディスクブレーキ搭載の本格E-グラベルロードとなっています。
価格は¥660,000(税込)と、こちらもなかなかにハイエンドクラス。

はたしてこの最高級e-bike、Topstone Neo Carbon Lefty 3 とは一体どんなロードバイクなのでしょうか?まずは細部から眺めていくことにしましょう!

電動ユニット、前後サスペンション、片側フォーク……見るからに怪しい謎のグラベルロードを徹底解剖!

世界最強クラスの電動ユニット・バッテリーを装備した本格スポーツE-Road

電動ユニットには、ドイツの有名ブランド Bosch(ボッシュ)のeMTB向け「Performance Line CX」が装備されています。
シマノの最高級e-bike用コンポーネントである「STEPS E8080」の最大トルクが70Nmであるのに対し、Bosch「Performance Line CX」はそれを越える最大75Nmトルク・250Wを誇る、超強力モーター内臓のパワフルなモデルです。
しかも同社の500Wh大容量バッテリーが搭載されており、気になる航続距離は最大170kmというのだから驚き。

コースの斜度や停止の回数、本人の脚力にもよりますが、大抵の場合はバッテリー切れの心配をすることなく一日中走り続けることができるでしょう。

新型の片側サスペンションフォーク:Lefty Oliverを搭載。ホイール着脱が感動するほどカンタンに!

Cannondaleのラインナップから一度は姿を消した、シングルクラウンサスペンションフォーク、Lefty(レフティ)搭載モデル。ビジュアルの圧倒的存在感から熱狂的なファンも多く、ついに2021年コレクションで復活。新たな機能が追加され、より洗練されたLefty Oliverへと進化を遂げたのです。

ワンタッチで外せるブレーキキャリパー

今まではディスクブレーキのキャリパー台座ごと外さなければ、ホイールを外すことができませんでした。そのため旧来のLeftyでは、着脱のたびにシビアで面倒なブレーキ調整をする必要がありました。
しかし新型Lefty Oliverではキャリパーの固定方法が一新され、位置調整が不要に。しかもたったのワンタッチで着脱が可能になりました。

ホイールの脱着が圧倒的に簡単になり、ブレーキの再調整も不要となったため、輪行やクルマでのトランポを利用して遠くのグラベルへ……そんな使い方が現実的なものとなりました。

KingPinサスペンションで自然な衝撃吸収と路面追従性を実現!

Topstone Carbonシリーズの個性とも言える超軽量リアサスペンション「KingPin(キングピン)サスペンション」は、このNeoシリーズでも健在です。

Image: Cannondale

無駄な構造を排除し、軽量・高剛性を実現しているキングピンは、スピードを求める多くのグラベルライダーに支持されています。30mmという絶妙なストローク量を持つことによって、衝撃吸収はもちろんのこと、特にオフロードにおけるタイヤのトラクションを高める効果を発揮します。

グラベルロードの最新トレンドをバッチリ押さえたフロントシングル&シマノGRX

ドライブトレインはSHIMANOのグラベル用コンポーネント、シマノGRXの11速グレードで統一。
グラベルロードのメインストリームとなってきたフロントシングル(42T)を採用し、最大42TのMTB向けスプロケットを装備。
単純明快なシフト操作と、激しい坂でも対応できるギア比を兼ね備えた、グラベル走破のために作られたe-bikeとなっています。

タイヤはWTB社のResolute (650B × 42c , チューブレスレディ)をセット。非常にボリューミーなタイヤで、ガレ場も安定して走行できるポテンシャルを持っています。

Topstone Neo Carbon Lefty 3は、遠くから一見したシルエットはロードバイク然としていますが、近くに寄ってみると癖のあるパーツがふんだんに盛り込まれた、変わり者なグラベルe-bikeだとわかるでしょう。

いよいよ実走!オンロード/オフロードで乗り比べ

舗装路も軽快な走り! Topstoneシリーズが受け継ぐ”よく進む”つくりと電動アシストの合わせ技で未知の領域へ

フレームのリア三角を小型化させることで横剛性を高め、ペダリングをロスなくパワーに変換するつくりは通常のTopstoneから確かに引き継がれており、アシストOFFでもよく進むバイクであることが伝わってきます。

そしてe-bikeとしての真骨頂・アシスト機能をONにすると、全く違った乗り心地の乗り物に変身。

「(弱) ECO < TOUR < SPORT < TURBO(強) 」の4段階あるアシストモードのうち、最小のECOモードであったとしても、足をストンと落としただけでペダルが回るかのような感覚をおぼえるほどです。

スイッチ操作も直感的でわかりやすい

最強のTURBOモードでは静止スタートからでも一気に加速し、ペダルを軽く5回ほど回しただけでアシスト上限の24km/hに一瞬で到達するほどのパワフルさをみせました。
信号でストップ&ゴーを繰り返すことになる街乗りにおいて、漕ぎ出しが楽になることは圧倒的なメリットに感じました。

アシストの加減も滑らかで、安価な電動アシストで感じるような機械的な加速による不快感を感じません。平地ではギアが数枚軽くなったような感覚で、登りでは追い風が吹き、背中を押してくれているかのようなイメージ。
さすがに車体を振ったダンシングのような漕ぎ方をすると、モーター特有の違和感を感じはしますが、変なタイミングで勝手に加速することはなく、自分の思い描いたとおりに自然なパワー出力ができます。

LeftyサスペンションはワンタッチでON/OFFできる

フロントのサスペンションにはロックアウト機構が備わっており、指先一つで簡単にON/OFFを切り替えることが可能です。
ONの状態では、やはりダンシング時はハンドルにかけたパワーが逃げていく感覚を感じたのでサスペンションをOFFにしたところ、カッチリとした走りに変わってくれました。
多段階に調整することこそ出来ませんが、路面状況に合わせた切り替えができるのはグラベルロード乗りとしてとてもありがたい機能だと思います。

舗装路の走行性の高さが十分に備わっているグラベルバイクですので、「疲れを溜めることなく市街地を抜け、目的地のグラベルで思いっきり楽しむ……」という遊び方ができるのではないでしょうか。

いざオフロードへ!高い安定感と強力アシストでどんなコースも思いのまま

さて、道を外れて未舗装路に乗り込むと、さながら別の乗り物のような変貌を遂げるのがこのバイクの面白いところです。
オンロードも快走できるロードバイクではありますが、これがまさしく”グラベルバイク”であることを思い出させてくれます。


舗装路ではほとんどフリクションしないKingPinサスペンションも、ここでは存分に真価を発揮。
KingPinはライダーが体重を乗せただけではほとんど沈まずに、路面からの突き上げが加わって初めて駆動するような味付けがされています。これにより、普段はペダリングのパワーをロスすることなく伝え、荒れた路面では衝撃を吸収すると共に、タイヤの路面追従性を向上させてくれます。


また実際に使用してみて、アシストモードの変更のしやすさも好印象でした。
特にTURBOモードなどの強力なアシストを使っていると、路面状況によってはタイヤの空回りが起きやすく、バイクのコントロールが難しく感じることがあります。
そんな時は手元のディスプレイをワンタッチすればモードを切り替えることができるため、さながらギアチェンジと同じような感覚で、手軽に出力を変えられます

シマノ・GRX600のブレーキレバーは今回が初体験。
ロード用のレバーと比べてやや角ばった形状で、ブラケットポジションでは若干の握り込みにくさを感じました。
一方で、平らな面が広いために指がかけやすく、荒れた道でのコントロール力においてはGRXの真価が発揮される形に。

フロントシングル用のチェーン脱落防止ガードが装備されているのも地味に嬉しいポイント。無理のあるギアチェンジやジャンプなどの激しい動きを織り交ぜても、チェーン落ちの心配がないのはありがたい。

今回は2日間にかけて、土で固められた農道や、砂利が敷き詰められたオフロードなどのグラベルでの試乗を行いました。
Topstone Carbonシリーズから継承された、グラベルを駆け抜けるために特化した走行性能は言うことなしで、加えて窪みや傾斜を無理やりにでも乗り越えさせてくれる電動パワーの合わせ技は、かなり高い完成度でまとまっていたように思います。


「グラベル+電動 はなかなかピーキーな操作感になってしまうのではないか」という不安もありましたが、実際には初心者にこそおすすめできる、かなり安定した乗り心地でした。

電動ロードバイクは結局 ”買い”なのか?

総評として、Cannondale Topstone Neo Carbon Lefty 3は、今までのe-bike観をいい意味で裏切ってくれる素晴らしいロードバイクでした。
言うなれば「ライドの”たのしさ”のみを抽出して、最大化してくれる乗り物」だったように思います。

サイクリングは楽しいスポーツではありますが、疲れが溜まってきた終盤は(いくら体力に自信があるライダーでも)フレッシュな序盤に比べると、楽しむ余裕がなくなっているものです。
疲れきてたタイミングで捕まる信号・ストップ&ゴーや、微妙なアップダウン、荒れた路面が続く道などは、体力的にも精神的にも辛いと感じる人は多いはず。

しかしこのバイクなら、そうしたつまらない部分・苦手な部分を大幅にカットしてくれます。
必然的に、楽しいサイクリングの時間を拡張し、家に帰ってくる最後までサイクリングを楽しむ心の余裕を作る手助けをしてくれていると感じました。

やはりバッテリーやモーター、サスペンションの重量のために、一般的な軽量ロードバイクに比べると機敏さが劣るのも事実です。
とはいえ片手で持ち上げられるほどに軽量化はされていますし、アシスト機能を活用すれば重さのデメリットを打ち消して余りある機動力を発揮してくれます。

カーボンの積層や剛性の最適化、バッテリーの小型化や軽量化によってe-bikeはかつての姿から大きく進化を遂げています。
筆者も今まではe-bikeを主婦や高齢者などの、パワーがもっと欲しい人向けの補助機能だと位置付けていましたが、それこそ現役世代のサイクリストにこそ乗って欲しいバイクなのだと考えが一新されました。

「次のロードバイクは絶対にe-bikeにしよう!」と思えるような、そんな可能性を感じさせてくれる一台でした。

スペック詳細

Topstone Neo Carbon Lefty 3(Cannondale)
価格: 660,000円(税込)
カラー:グレー
フレーム:カーボン
フォーク:アルミ
コンポーネント:シマノ・GRX(11速, フロントシングル) /(油圧式ディスクブレーキ)
ホイール・タイヤ:650B・42c
サイズ:S / M / L

LINK: Topstone Neo Carbon Lefty 3|Cannondale

▶2021年最新のロードバイクはこちらからチェック

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